月読調の華麗なる日常   作:黄金馬鹿

67 / 113
今回は実況者時空の話で、主に配信関連のお話です。

エルフナインを交えたきりしらコンビの配信をどうぞ。


月読調の華麗なる配信

 いつもの生配信の日。今日はわたし達は互いの私室でSkypeを開いて通話をしながらゲームをする。パソコンのゲームをやる時はずっとこれだから、もう準備もササっと終わらせてすぐに準備は終わった。

 で、今日の配信はエルフナインも追加参戦。エルフナインは生配信の時は結構な頻度でわたし達のゲームに混ざってくれるようになった。風鳴司令も年頃の趣味を見つけたみたいでよかったと笑顔だったし。それに、エルフナイン、最近はしっかりと休みの日は休んで仕事の時は仕事をするっていう普通の人なら身に付けているサイクルをやっと身に付けたみたいで、目に見えて健康的になってきた。

 ちなみに編集だけど、もう切ちゃんと合意の上でエルフナインに全部ぶん投げることにした。だってエルフナインの編集、すっごく早い上に日に日に面白くなっていくんだもん。半分じゃ全然暇って言われてから試しに作業全部ぶん投げたら丁度いいって……

 まぁ、そんな訳でわたし達は最強の編集者を味方にして今日も実況者してます。広告収入のお金も入って最近ご飯がちょっと豪華になったし。

 

『テステス。二人とも、ちゃんと聞こえてますよねー?』

「うん、聞こえてるよ、切ちゃん」

『こっちも聞こえてますよ~』

 

 今日のゲームは最近みんなでパソコンに入れたフォートナイトってゲーム。三人とも下手なんだけど、まぁ下手の横好きという事でとりあえずやってみようってなって配信しつつ上手い人からアドバイス貰えたらなーって。

 

『じゃああたしのパソコンの方で配信開始するデス』

「こういう時、アカウントが二つあったら別視点で撮れたのにね」

『流石にそうなると視聴者も見るのが大変ですし。それにプロじゃないんですからこれでいいと思いますよ』

 

 と、言いながら三人で色々と機材の方とかを最終チェック。試しにシンフォギア関連の禁足事項を言いまくって例のプログラムがしっかりと作動していることを確認してから切ちゃんが配信を開始した。

 わたしのパソコンに繋がっている三つの画面の内、一つが切ちゃんの画面を映したのを確認してしっかりと配信が始まってる事を確認。同時に後日動画版として見やすいようにカットと編集をした物を投稿するための録画ができていると切ちゃんから報告を受けてから一息ついた。

 

『今日も特に問題なくスタートデスね』

「じゃあ後はいつも通りちょっとだけ雑談タイムだね」

『とは言ってもさっきからずっと雑談してましたから話題とかありませんよね』

 

 エルフナインの言葉に笑いながら頷く。

 一応配信の時はタイトルの後ろに出演者の名前のイニシャルを入れる事が定番になったからエルフナインが混ざっているって言うのも見ている人はすぐに分かってるはず。

 

『そういえばこの前、美味しいクレープがあるお店を見かけたんです。今度三人で行きませんか?』

『おぉ、いいデスね! 是非とも行くデス!』

「というか、ナインが珍しいね。いつもは引き籠りしてるのに」

『さ、最近は外に出てますよ! 本を買ったりゲームを買ったり……』

「でも趣味嗜好はインドアのままなんだね。ナインらしい」

『ワーカーホリックよりかは遥かにマシだからいいんです!』

 

 エルフナインの言葉に二人で笑うとエルフナインがもうこの話題止めです! って言ってきた。画面の前でぷくーって膨れっ面してるエルフナインが簡単に想像できるよ。

 最近ようやく買ったカービィのおっきなぬいぐるみを抱きながらふとコメント欄を見てみると、ワーカーホリックについて結構言及してくるコメントがあった。あー、そういえばエルフナインも同年代って設定だった。まだ高校生のわたし達がワーカーホリックって想像できないもんね。

 じゃあ適当に……

 

「ナインのワーカーホリックは単純にアルバイトをぎっちりと入れていただけだよ。週七とかで」

『え? あ、えっと……そ、そうですね。最近は普通に休んでますけど、ちょっと前までは働くために生きていると言っても同義でしたから』

『止めろって何度言っても止めなかったデスからなぁ……』

「わたし達が編集を押し付けたら何でか普通に休むようになってプライベートな時間を取るようになったんだよね」

 

 まぁこんな感じでいいかな? コメントの方は……

 えっと、『週七!?』。『なんでそんなにバイトをしてたんだ……』。『ワーカーホリックの先が編集に向いただけ疑惑』とか色々と言われているけど、まぁSONGの事は言えないから……

 

『普通に生きるためですね。まぁ色々とありまして』

 

 その瞬間、視聴者の人達にエルフナインの家庭、相当ヤバイ疑惑が降って湧いてきた。

 うっわー、なんかすっごいエルフナインの事を心配するコメントが……そこまでお金が必要なほどに追い込まれていたのか、とかだからあんなに小さいのか、とか。

 違う。違うんだけど……駄目だ、エルフナインの事を少しでもバラすとSONGに繋がる。ど、どうやって弁明したら……

 

『欲しい物があってバイトを入れ込んだらそれが日常になっただけですよ。自業自得ですから特に心配はご無用です』

「そ、そういえばナインはパソコン関連とかに興味あるもんね」

『お金使うんですよねぇ。マザボとかグラボとか。最上級を求めると十万とか越えますし』

 

 そ、そうだったんだ……

 ……って言う事はこの現行の環境ではハイスペックの中でもトップクラスらしいこのパソコン、もしかしてお値段からしたら相当なんじゃ。わたしはてっきり高くても十万程度かなーって思ってたんだけど……

 いや、でもこのパソコンの中にはエルフナインが異端技術を使って作ったっぽいパーツも入っているし多分十万円程度だと思う。そう思いたい。

 

『そ、それじゃあ気を取り直してフォートナイトをやっていくデス! 今回はトリオでビクロイするデスよ!』

「まぁわたし達全員下手だからどこまで行けるやら……」

『大抵激戦区に降りては死んでますからね。生き残ることだけを考えたら上位には入れますが……』

 

 ずっと隠れてれば上位に入ることだけはできるからね。でも誰かと出会った瞬間即死だから結局勝てないって言う。

 PUBGの方は上手く立ち回って行けば誰も殺さなくても勝てるらしいけど、フォートナイトじゃまず無理だもんね。それに隠れてても結局はパルスで死んじゃうし。

 とりあえずゲームスタート。待機ロビーに入ってからは暫く待機。

 

『じゃあいくデスよ! せーの!』

「えいっ」

 

 で、待機中は暇だからカービィを膝の上に乗せながら三人でダンスを全く同時にやってちょっと奇妙な三人組を作ってみたりして待っていると、バスの音が聞こえて視界が一瞬でバスを後ろから見下ろしている視点に切り替わった。

 えっと、エルフナインが先にピンを仕込んでいたのは……あったあった。この雪の中のお城みたいなところだね。とりあえずカービィは降ろしてっと。

 

「ジャンプ!」

『フリーフォールも最近はやってないデスなぁ』

「一時期は結構やってたもんね」

 

 主にステルス輸送機兼家だったアレとか、SONGのヘリコプターとか、クリス先輩のミサイルとか。コメントで結構アクロバティックな趣味しているとか言われたけど……まぁ、そういうことにしておいて。あんまり触れると会話全部にピー音が入ることになるから。

 とりあえずグライダーを開いてお城の屋上に着地。切ちゃんは途中の階層に降りたみたいで、エルフナインは敵が居ないのを確認してから民家の方に降りたみたい。とりあえずわたしは上から虱潰しにしていこう。

 何が落ちてるかなー……

 

「うーん、ハンドガンと、アサルトライフル……一応ショットガンもあるけど……」

『こっちの宝箱でレジェンドのヘヴィーショットガンでたのでシュルちゃんにあげるデス』

「わたしがショットガン使えないの知ってて言ってる? あ、宝箱からスナイパーのエピックでたから別にいいや」

『実銃だと結構反動強くて当たんねーんデスよねぇ。ショットガンとスナイパーって』

「わたし達女の子だしね」

 

 まぁ暫くはこのスナイパーで後ろから芋っていようかな。狙い撃つぜ、ってね。

 とりあえず漁りながらふとコメントを見てみると、実銃撃ったことあるの? ってコメントが。

 そういえば日本だと実銃撃った事ある人なんて海外旅行に行った人くらいだもんね。そんなコメントが来るのも仕方ないね。

 

「銃はわたしとイガちゃんがアメリカに居る時に撃ったよね」

『え? ……あー、そういうコメントデスか。一応あたし達帰国子女なので、アメリカでやれるような事は大体やっとるデスよ』

 

 F.I.Sの射撃訓練で、だけどね。

 ハンドガンもショットガンもスナイパーライフルも。軍隊とかで使われるような銃は大体撃ったことがあるよ。あと英語もペラペラ。わたしなんて物心ついた時……いや、違う。月読調としての記憶が始まった時から元から喋れた日本語と現地で覚えた英語の二か国語が使える。

 そのおかげで学校で英語の授業が出たら普通にいい点数取れます。切ちゃんはどうしてか喋れるのに書けないから点数低めだけど。国語ができない日本人みたいな感じです、はい。

 

「あ、イガちゃん。ミニポーションとでかポーション余ったからあげるね」

『おー、ありがたいデス。ナインは大丈夫デスか?』

『チャグチャグ拾ったんで大丈夫ですよ~。風船も拾ったので後で分けますね~』

 

 ゲームの方はこんな感じで順調も順調。ストームの方はそこそこ離れているから探索もいい感じの所で切り上げて円の方に向かって走って行かないとね。風船があるからある程度は余裕だとは思うけど。

 とりあえずお城の中で切ちゃんと合流。シールドポーションを渡してから二人でお城を出てエルフナインと合流。風船を貰ってからお城を飛び降りた。

 

『とりあえずティルディッドの方に向かいましょう。激戦区なので道中敵が居ると思います』

「頭抜けるかなぁ……」

『ロケラン欲しいデス……』

 

 三者三様な事を口にしながら向かった先はビルが立ち並ぶ街。うっわぁ、そこら中に建築の後がある……わたし達全員、建築ができないからどうにもなぁ……

 とりあえず三人で移動して誰かがやられたらすぐに蘇生できるようにしないと……

 ……あれ? 切ちゃん居なくない?

 

『あ、ロケランが落ちてたデス! 誰かの遺品デスかね?』

「ってイガちゃんどこ!? ……遠っ!?」

『とりあえずイガちゃんを途中で待ってから先に進みましょう。幸いにもここには敵が居ないっぽいですし』

『他にも物資が大量デス! エピックのアサルトとかもいい感じデス――』

 

 その瞬間、パーン! という乾いた音が数回響いて切ちゃんの体力バーが赤色になった。

 ……うん、その。今回ばかりは屑運というよりかは立ち回りの問題だよね、切ちゃん。

 

『……悲しいデス。あ、死んだデス……』

「どうする、ナイン。逃げる?」

『ここは戦いましょう。どうせデュオで行っても死ぬだけですし……』

「そ、そうだね」

 

 という事で突貫。敵の居る方角は分かっているから二人で固まって移動して……あ、見つけた。

 

「いたよ。正面、建物の上」

『あ、こっち見てませんね。シュルちゃん、抜けますか?』

「なんとか抜いてみるね」

『……この録画部分をちょっとこうしてこうやって……よし。これは後で視聴者サービスに……』

「イガちゃん。死にたくなかったらその素材を捨てようか。よし、ヘッショ」

『……うっす』

 

 とりあえずわたしのヘッドショットでお相手さんはその場でダウン。どうやらシールドが無かったらしくヘッドショット一発でダウンした。とりあえず後で切ちゃんが作った卑猥な素材はしっかり削除されたか確認するとして、助けに来るであろう人を確認しつつダウンした人を撃ってゲームから退場させる。

 うん、いい感じ。

 でも残りの二人はどこだろう……確実にわたし達の位置はバレているだろうし、警戒しておかないと……

 

『あ! シュルちゃん、NE方角! 敵二です!』

「え、NE!? う、うん!」

 

 どうやらわたしからちょっと横の位置に居たエルフナインが交戦に入ったらしく、瞬く間に銃声が。わたしもすぐにスナイパーを構えてそっちの方を見るけど、スコープ越しに写ったのはエルフナインが敵二人と建築をしながら撃ち合いをしていた。

 ……え? ちょっと待って。エルフナインって建築できたの? なんか思いっきり上級者っぽい動きをしてるんだけど……というか壁のせいで頭が狙えない……

 ……ちょっと頭出してくれないかなぁ。とりあえず壁撃って破壊しておこ。

 

『よしまず一人! あとはダイナマイトプレゼントで……よし二人! 確キルです!』

 

 とかやってたらエルフナインが勝手にやってくれた。

 ……その、なんていうかさ。

 

「……ナイン、実は練習してた?」

『ちょっと編集終わりに一日中練習してただけですよ』

 

 いや、それ相当練習してるんじゃ……いや、でも上手い人ってもっと練習しているよね。

 それでもこの短期間でここまで上手くなるのって……

 あーもうめんどくさい。とりあえずエルフナインはゲームについては結構得意なんだなー程度に想い留めておこうそうしよう。

 ちなみにこの後二人で行動していたけど奮闘空しく途中で負けましたとさ。ちゃんちゃん。

 あ、切ちゃんが作ったわたしとエルフナインの声の卑猥素材はちゃんと削除されてたよ。ただ視聴者の人達はすっごく欲しがってたみたい。流石HENTAI大国日本の国民だなーって思いました。

 

 

****

 

 

 まぁそんな感じにいつものゲーム実況の生配信を終わらせた翌日。わたし達はカメラ片手にカラオケに来ていた。

 そう、今日はゲームの生配信じゃなくてカラオケの生配信。わたし達全員が素顔がしっかりと見えないように仮面をして、エルフナインに件のプログラミングを仕込んでもらったノートパソコンから直接カラオケの様子を配信するっていうだけ。

 要するにわたし達が楽しみながらお金を稼ぐってだけです、はい。

 前々からこういうリアルでの様子をちょっとだけ配信……っていうのもしてみたかったんだよね。特に歌はわたしと切ちゃん、それからエルフナインも好きで最近は一緒に行く事も多いからね。あと、装者として歌の練習は重要だしね。

 作業動画とかでわたし達が無意識に歌ってる鼻歌とかも結構人気っぽいし。それならいっそ配信しちゃおうって事で今日はカラオケの生配信。昨日の生配信は最後にその告知をするためにやっていたり。

 ちなみにツイッターの共有アカウントの方でもしっかりと報告済み。

 

「カラオケはフリータイムで好きなだけデス! ガッツリ歌ってガッツリと配信するデスよ!」

「あ、切ちゃん。何か注文する?」

「それじゃあポテトと……あとは唐揚げが食べたいデス!」

「じゃあボクはこのロシアンたこ焼きっていうのがやってみたいです!」

「エルフナイン、チャレンジャーだね……それじゃあそんな感じで注文しちゃうね?」

 

 とりあえず注文はわたしの仕事。

 一応わたしも食べたいのを選んで……あっ、このサラダ美味しそう。これにしよっと。

 あとは……まぁこんな感じかな。食べたかったら注文したらいいし。

 お金ならある。

 

「もしもし……あ、はい。注文を。えっと……唐揚げを一つと、ポテトを一つ。それと、ロシアンたこ焼きを一個と、トマトサラダを一つで。はい、お願いします」

 

 よし、注文完了。

 なんでトマトサラダかって? ほら、ちょっと前にトマトを食べてからハマっちゃって。トマト美味しいよね。色んな調理法が試せるし、それでいて美味しいし。

 まぁそんな事は置いておくとして、ちゃんと仮面も着けてるしいつ配信が始まっても……

 

「よし、配信早々デスけど、ちゃっちゃと始めるデス! 今日はあたし、イガちゃんとシュルちゃん、それから編集者ナインのカラオケ生配信デス!」

「あ、もう始めたの?」

「もう始めちゃったんデス」

 

 よく見れば切ちゃんもエルフナインも素顔が見えないようにしっかりと仮面をしてる。

 ちなみに、このノートパソコンには件のプログラム……つまりはシンフォギア関連とか本名とかにピー音を自動で淹れてくれるプログラムに加えて、もし素顔が見えちゃったらモザイクが自動でかかるプログラムまで搭載している。だからシステム側でわたし達の素顔が割れる可能性があると自動的にモザイクがかかるんだけど……うん、問題なし。

 で、もう始めちゃったけど……挨拶とかはどうするの?

 

「しなくても大丈夫デスって。生配信できちっと挨拶した事なんて数回程度デスし」

「そ、そうだっけ? ……そうだった」

「まぁ緩い配信ですからね~」

 

 と、エルフナインがドリンクバーの所にあったソフトクリームを食べながら言っている。確かに緩いけど一応真剣にはやってるんだよ? 一応は。趣味の延長とか趣味そのままとか言われると何も言い返せないんだけどね。

 まぁ所詮はアマチュアだし、ね?

 

「じゃあ最初はあたしから入れるデス。えっと、Dark Oblivionっと……あ、あったデス」

 

 トップバッターは切ちゃん。入れた曲は……マリアの曲だね。

 一応、わたし達はプライベートの事は嘘を交えたこと以外はあまり話さないようにしているから、マリアとの関係とかはあまり言わないようにしておかないと。

 翼さんの後輩とか言おうものならリディアンに所属しているってだけで身元がバレそうだしね。しっかりと身元は守って行かないと。

 まぁそこら辺はしっかりとプログラムがシャットアウトしてくれるみたいだけど。

 

「トップバッター、一番槍決め込むデス! ~~♪」

 

 切ちゃんが歌い始めた。

 じゃあその間に私は……

 

「わたしはこれ入れまーす」

 

 カメラにしっかりと曲を入れるための端末の画面が映るように見せてから送信。出てきた曲名はルミナスゲイト。最近翼さんが出したシングルの曲だね。

 あ、コメントがちょっと来てる。切ちゃんの曲が間奏に入ったしちょっとコメントを返しておこうかな。

 えっと、まずは……

 

「イガちゃん歌上手い、現役JKの歌声ktkr、みんなちっちゃくて可愛い……とりあえずイガちゃん含めてわたし達の歌の基準はこんなものだよ。それと、次のコメントはスルーで……ちっちゃいのは分かってるけど、一応気にしてるからあまり言わないでほしいかも」

 

 特にわたしは背も胸もちっちゃいから……

 どうして切ちゃんはわたしとほぼ変わらない食生活なのに胸はあるんだろう……何かの嫌がらせ? あとエルフナインについてはノーコメント。成長した結果はキャロルで見てるから。

 ホントにあんな風になったらもいでやろうか。っていうかエルフナインって肉体年齢は何歳なんだろう? ここからあれだけ成長するってなるともしかして十代前半……? キャロルってそこら辺から成長止めてたのかな?

 

「あ、シュルちゃん。食べ物が来たみたいですよ」

「え? あ、うん。ちょっとボーっとしてた」

 

 なんかジッとエルフナインの方を見てボーっとしてた。とりあえず店員さんの顔が映っちゃわないように料理を受け取って……あ、変なコメントが。

 えっと、キマシタワー? うっさいオタク共。最近ネットスラングをよく目にするから意味が分からないと思ったら大間違いだよ。

 ……いや、まぁ、その。わたし達の距離感ってそう勘違いされてもおかしくない程度には近いのは自覚してるけどね? でもわたし達全員レズじゃないし。レズは未来さんだけで十分。

 

「~♪ ……ふぅ、やっぱこの曲、英語ばっかりでちょっと歌いにくいデスなぁ」

「にしては毎回歌ってるよね?」

「まぁ、一応はアレデスから。うん、アレ」

「持ち歌って事?」

「そ、そうそう、それデス」

 

 まさか身内の曲とは言えるわけもなく切ちゃんが言葉を詰まらせたところでわたしがヘルプを入れた。

 とりあえず次はわたしかな。ルミナスゲイト、カラオケで歌うのは初めてだけどちゃんと歌えるかな。とりあえずちょっとだけ喉の調整して……よし。

 ちょっと低めだから声を低めにして……

 

「~~♪」

「おぉ~。シュルちゃんの最近は滅多に聞けない低音曲デス」

「いつも音程が高い曲歌ってますからね」

 

 翼さんの曲、わたしの声とはあんまり合わないんだよね。デュエットすると声がピッタリと合うんだけど、わたしが翼さんの曲を歌うとどうしても結構低くなっちゃって声が張れなくなったり。

 昔は低めの曲が得意だったんだけどなぁ。多分昔のわたしなら特に調整も無く歌えたと思う。

 

「……あ、ナインナイン。どうやらあの人達もここにいるっぽいデスよ」

「え? あ、ホントですね。ツイッターで写真なんて上げてます。変に乱入されなければいいですけど……」

 

 なんか切ちゃんとエルフナインがぼそぼそと喋ってるけど聞こえないや。

 まぁ今は普通に歌う事に専念しよう。っていうか、カラオケ以外の場だと体を動かしながら歌う事が大多数だからこうして立ったまま歌っているとちょっと物足りなく感じちゃう。

 わたしも装者として大分毒されてるなぁ……

 っと。そんな事考えてたらもう終わりだ。

 

「よし。じゃあ次はナインだね。何入れたの?」

「FLIGHT FEATHERSです。ボク、あんまり曲のレパートリーが無いので」

「でもあたし達は翼さんとマリア……さんの曲は大抵歌えるんデスよね。多分全曲アカペラも余裕デス」

「うんうん。……あ、コメント。ファンなの? って。ここの三人はあの二人のファンだよ」

「CDも全部初回限定版でコレクションしてあるデス」

 

 まぁ身内っていうのもあるけど、普通にあの二人の歌が好きだからね。むしろ買わない選択肢が存在しないから。

 とりあえずまだ翼さんの声が高めだった頃の曲をチョイスしたエルフナインはマイクを両手に歌い始める。

 なんだろう、この……エルフナインってちょっとだけ舌ったらずな所があるから、歌を聞いてるとちょっと癒されるんだよね。なんかこう、子供の歌を聞いているみたいで。

 ちなみにこれをエルフナインに言うと顔を真っ赤にしてぽかぽか叩かれるから注意。本人は早く大人になりたいって心の奥底では思ってるみたいだから。

 コメントは……可愛いってコメントが大多数。ちなみにわたしの時のコメントは……? 綺麗、上手いとかが大多数。ありがとうございます。

 

「イガちゃん。久々に二人でORBITAL BEATを歌ってみない?」

「おっ、いいデスなぁ。最近やってなかったデスからね」

 

 リディアンの学園祭で歌ったあのORBITAL BEATを今ここで。音楽の専門学校の歌コンテストでトップを競う程の歌、今こそここで発揮すると……き?

 ……あれ? なんかドアの隙間から誰かがこっち見て……えっ!?

 ちょ、あれもしかして……!?

 

「い、イガちゃん! あっちあっち!」

「え? ……あっ!? もしかして偶然あたし等を見つけたデスか!?」

 

 やっぱあの窓から覗いてるの、響さんだよね!?

 まずっ、リアルがバレる!! あ、ちょ、ドアノブに手を掛けちゃったよ!? にっこにこしてこっちに乱入してくる気満々だよあの人!?

 とりあえずあの人を部屋の外に追いやらないと!!

 

「イガちゃん、後始末よろしく!」

「了解デス!」

「やっほ……」

「お帰りはこっちです!!」

「おうっはぁ!!?」

 

 切ちゃんに後の事は任せてわたしは入ってきた響さんの腰にタックルをしかけて思いっきり響さんを吹き飛ばしてそのままドアを閉じた。

 よ、よし! これで響さんの声は最低限しか入らなかった筈!

 ふぅ……セーフ。なんとかなった。ミッションコンプリ―ト。

 

「し、らべちゃん……どうして……」

「なんか馬鹿が部屋からはじき出されてきたんだが……ってかその仮面何だ? 仮装でもしてんのか?」

 

 これで配信の方は問題なし。切ちゃんが上手い事弁明してくれるのを期待して、わたしはタックルで虫の息になった響さんと呆然としているクリス先輩に事情を説明しないと。

 

「実はわたしと切ちゃんと、それからエルフナインでカラオケ生配信してるんですよ」

「は? 生配信? お前ら変わった事やってんのな」

 

 クリス先輩は若干呆れ顔でそう言ってくるけど、まぁ変わった事っていうのは否定しない。

 だってリディアンでゲームとカラオケの生配信してるの、わたし達くらいだろうし。

 

「まぁ、はい。それで、素顔も含めてリアルの情報は一切漏れないようにしてるので、響さんにダイナミック退室を決め込んでもらいました」

「ほー。だからそんな妙ちくりんな仮面している上にこの馬鹿をタックルで吹き飛ばしたわけか。まぁ、この馬鹿を混ぜたら確実に本名とか流出するからな」

「一応エルフナインがそこら辺をガードしてくれるプログラムを作ってくれたんですけど、確実に響さんが入るとピー音だらけになるので」

「ん、まぁ事情は理解したわ。ネットってのは結構怖いもんだからあんま変な事すんじゃねぇぞ? 特にSONG関連とかは」

「分かってますって。それと、この事はマリアとかには内密にお願いします」

「あ? なんでだ?」

「にっこにこして乱入してきそうなので……」

「……あー、理解したわ。とりあえずこの馬鹿は回収してくから、お前らはお前らで楽しめよ」

「はい。ありがとうございます、クリス先輩」

 

 とりあえず大体の事情を大雑把に理解してくれたクリス先輩は響さんを蹴り転がしながら自分たちの部屋らしいわたし達の部屋から一個右のお向いさんの部屋に入っていった。

 あんな所に居たんだ……気が付かなかった。というか響さん、蹴り転がされてたけど大丈夫かな? 埃とか。

 まぁいいや。とりあえず戻ろう。

 

「ふぅ。なんとかなったよ」

「お帰りデス、シュルちゃん。一応事情は説明しておいたデスよ」

 

 どうやら切ちゃんは自分達の友達が偶々同じ店に居て、わたし達を見つけたから乱入してきたのを防いだっていう事実に嘘をちょっとだけ織り交ぜた事を喋ってなんとかお茶を濁したっぽい。

 クリス先輩とか響さんにはバレちゃったけど……まぁ大丈夫だよね。あの人達に人の秘密を言いふらして楽しむなんて趣味は無いから。

 さて、とりあえず今は響さん達の事は忘れて歌おっと。丁度わたし達のORBITAL BEATの番だからね。




と、いう訳でお送りしました今回のお話。フォートナイト、難しいですよね。特に建築もして相手を立ち回りで倒さなきゃいけないって言うのが。自分はPC版でやっているのですが建築無理です、できません。そしてPCでTPS、FPSも初めてなんでエイムガバガバです。誰か助けて。

そして後半はカラオケ。自分は二時間経過すると喉が潰れかける人なんでフリータイムは喉が持ちません。まぁ初っ端から激唱インフィニティとか歌ってるから最後まで持たないんでしょうけどね。
エルフナインちゃんのキャラソンマダー?

最初はソシャゲ関連の事でもさせようかなーとか思ったんですけど、シトナイガチャで累計百十連近く爆死したので嫌になりました。シンフォギアもグラブルもFGOもガチャで何もでねぇ。切ちゃんの屑運が移ったのかと疑うレベルで。というかFGOに至っては半年の間ずっと星5鯖来てねぇや。泣けるぜ。

まぁそんな感じでいつも通り後書きに怪文書を書き記した所で、次回は月読調の華麗なる格付けチェック……の予定です! 何せ自分、格付けチェックはあまり見ないので友人の録画とかを見させてもらってるんですが、中々に難しい。
それではまた次回!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。