最初に言いますが、ギャグです。殺害現場とか言ってますけど、ギャグです。元ネタがバカテスで、姫路さんの肉じゃがと言えば分かる人には分かります。
マリアさんには悪いし、勝手な属性を付与したセレナにも悪いですが、とりあえずマリアさん! これが俺のFGOガチャ138連金鯖1体のみ(アナちゃん被り)の八つ当たりだ!! 死ねぇ!!
マリアが食中毒……? に近い症状で入院をしてしまった。
どうやら食中毒? の原因は肉じゃがなんだけど、どうやらその肉じゃがはマリアの目の前でセレナが作っていたらしい。セレナはどうしてこんな事に、って泣いていて、マリアの回復を願っていたけど、マリアは目を覚まさず。
でも、救急車が来たとき、マリアは笑顔で気絶していたらしい。命の危険すらあるこの今。わたしは偶々マリアがセレナの愛らしさゆえに回していたビデオを、原因究明のために確認する事にした。どうもマリアが肉じゃがを食べた机には穴が空いていて、そこからは強烈なナニかの臭いがしたらしいけど……
もしかしたらこれは、他殺かもしれない。一瞬セレナが目を離したりした時に、毒を入れられて……
そんな事があったのなら、SONGに連絡して、然るべき処置を。
だから、わたしは恐る恐る、その映像を、今、再生した。
『それじゃあマリア姉さん! 美味しい肉じゃが、作ってあげるからね!』
『えぇ、楽しみにしてるわね』
「……ここだけなら普通のホームビデオ」
でも、セレナって料理得意だっけ? こっちのセレナが存命の時期にセレナが料理した事なんて無いから、分からないんだけど……
とりあえず、映像を見る事にしよう。
『そうだ、セレナ。ちょっとレシピの紹介とかもしてくれないかしら?』
『うん、いいよ、マリア姉さん! それじゃあ今日作るのはセレナ特製肉じゃが! あの人の舌もとろけちゃう、もう誰の肉じゃがも食べられないくらいになる程だよ!』
……うん?
あの人の舌もとろけて、もう誰の肉じゃがも食べられない……?
いや、そんなの勘繰り過ぎ。多分、その美味しさに思わず他の肉じゃがなんてもういらない! って言う程、絶品な肉じゃがって事だよね?
物理的にって話じゃないよね? 今マリアが物理的に他の人の肉じゃがはもう食べられない体になろうとしているし……いや、きっと気のせい。気のせいに決まっている。
でも、一応メモしておこうかな? 後で再現してみたら何か分かるかもしれないし。
『材料は、これ! じゃがいも四個、玉ねぎ一個。それから、しらたきが一玉で、牛肉が200g。グリーンピースが大さじ三、しょうゆが大さじ四。で、みりん『風』調味料が大さじ三!』
ふむふむ。最後にみりん風調味料……うん?
みりん……風? みりん、じゃなくて? あぁ、違う。普通にみりん風調味料の事だね。変に勘繰り過ぎだよ。
えっと、みりん風調味料と、それから砂糖、塩、水と。ここまでは普通の肉じゃがだよね。もしかして、本当に毒とか入れられた結果、マリアが倒れたのかも……
絶対にマリアを殺そうとした犯人を捜さないと。という事で、次。
『それに加えて、今回は愛情の籠った秘密のレシピを使うよ!』
『セ、セレナの愛情……! よし、バッチコイ!!』
「いや待って!!?」
待って!! 本当に待って!!
その秘密のレシピとやら、こっちから見えないんだけど!? でもうっすらと見えている範囲だと、明らかに食材を入れる瓶ではない瓶が映っているよね!!?
い、いや、多分大丈夫。その秘密のレシピとやらが見えないのは気になるけど、多分大丈夫……後からセレナに聞けばいいんだし。
という事で次。
『それじゃあまずは下ごしらえ! 玉ねぎ、じゃがいも、牛肉を適当な大きさに切ります!』
うん、これは普通。
でも、ちょっとだけ刃物を使う手が危ないかな? そこは追々、セレナに指導をしていくとして。
で、次は。
『お鍋に油を引いて、それから玉ねぎを炒めます』
うんうん。これも普通。こうしないと玉ねぎに火が通らないからね。
でも、ここまでは普通なんだよね。本当に、誰か第三者の手が入ったって考えるのが妥当かもしれない。一応、誰か変な人が入ってきたかを確認しながらチェックを進めないと。
『それで、玉ねぎが透明になったら、お肉とじゃがいも、それから水を切ったしらたきを入れて、更に炒めるよ』
普通だね。普通に肉じゃがだね。
見てるとお腹減ってきた……今日は肉じゃがを作ろうかな。切ちゃん、喜んでくれるかな……って、そうじゃなくて。というか今肉じゃがを作ったら確実に切ちゃんがマリアの事を思い出して不安になるよ。
肉じゃがは今度にするとして、今は映像の確認だよ。
『程よく火が通ったら、水、砂糖、醤油、みりん風調味料、塩を入れて煮込む!』
入れてから? そこまでいったら後は煮込むだけのような気もするんだけど……
あ、暫くセレナとマリアの雑談だ。ここら辺はちょっと飛ばして……
えっと、ここら辺かな? また調理するみたい。
『それじゃあここでワンポイント! 全体に煮汁の色が均等になったら、ここで『濃硫酸』を45cc入れます!』
「えっと、ここで濃硫さ……は?」
え?
今なんて言った?
濃硫酸……? 硫酸って言わなかった!!? 間違っても料理で聞くような言葉じゃなかったよね!? 聞き間違えだったとしても濃硫酸とか日常生活じゃ聞かないよね!!?
というか間違いなくこれだよね! マリアがぶっ倒れたのって濃硫酸入り肉じゃがを食べた事が原因だよね!?
ま、マリア、これでよく生き残れたね……体の内側から火傷して死ぬとか普通に考えられるレベルなんだけど……マリアの撮影する手もなんか震えてるし……
『薬ビンを持つときは必ずラベルを上に向けてっと』
『セ、セレナ……? の、濃硫酸って何で入れるのかしら……?』
『濃硫酸を入れて煮込むことで、じゃがいものデンプンが加水分解されて単糖類になるから、甘みが増すんだよ!』
『そ、そう……せ、セレナは物知りなのね……』
んな馬鹿な……
えっと、一応調べてみよう。えっと、濃硫酸、デンプン、加水分解っと。
それで……加水分解はできる、と。でも硫黄が残ります……!?
普通にこんなの食べたら死ぬんだけど!!?
ま、マリア……こんなの押し付けられたんなら逃げれば……いや、シスコンなマリアだから、もうここまで来たら後戻りなんてできるわけがない。
でも、大体わかった。
マリアが今死にかけている理由は、ただのセレナのメシマズっぷりとマリアのシスコンっぷりが謎の化学反応を起こした結果だという事が!! ばっからしい。
……一応、続きも見ておこうかな。
『それで、一煮立ちしたら一旦火を止めて』
火を止めて、終わりだよね?
『隠し味にクロロ酢酸を加えます!』
いやクロロ酢酸ってなに!!?
日常生活じゃ聞かないような薬品が出てきたよ!? というかまだ入れるの!?
『サッパリとした食感が食欲をそそるんだよ!』
『そ、そう……セレナは色々と知ってるのね……』
そんなアホな……
しかもなんかドバーッて入れてるし。セレナにはラベルに書いてあったどくろマークが見えなかったのかな……
『ここで防腐剤として、硝酸カリウムも入れます!』
はいアウト!
っていうか何で防腐剤!? 肉じゃがに腐る要素ってあったっけ!?
『美味しさが長持ちするから、お弁当にも使えるんだよ!』
『そ、そこまで長持ちさせる気は無いわね……』
な、なんと言うか……その……マリア、よくこれを食べたね……
『後はまた煮込んでから、完成!』
『そ、そう……塩酸と硝酸って何かトンでも無い物ができたような気がするのは気のせいよね……』
マリアの声も手も震えているのが分かるよ……
っていうか、今マリアが口にした事が気になるんだけど。えっと、塩酸と硝酸でできる物?
「そんな物あるのかな……既に食べたらダメな物が完成していると思うんだけど……」
とりあえずググってみよう。えっと、塩酸、硝酸、化学反応っと。えっと、どれど…………
……あの。上の方に王水って言葉が出てきたんだけど。金とかプラチナとか溶かせる液体が出てきたんだけど。一応確認してみたけど……うん。塩酸と硝酸でできる奴だね、これ。
……えっ、嘘。これ食べてマリアってまだ生きてるの? 食道から肛門まで最速で最短で真っ直ぐで一直線な道ができそうな物を食べて生きてるの……? ま、マリア……シスコンもそこまで行くと最早意味不明だよ……!!
『それじゃあこれで完成! のんびりしてるとお鍋も溶けちゃうからササっと盛りつけてっと。あっ、ここで普通の容器を使うと溶けちゃうから、ガラス製の容器で食べなきゃだめですよ!』
『あ、うん……』
マリアも恐怖からか生返事になってるし……
……マリア、多分この辺りから自分が死ぬことも考慮に入れてると思う。だって王水だもん。普通死ぬもん。
『それじゃあ、マリア姉さん! どうぞ召し上がれ!』
『あ、ありがとう、セレナ。でも、ちょっとだけ席を外してもいいかしら? 録画を確認したくて』
『うん、いいよ!』
あっ、何か急に映像がちょっと乱れて、セレナから離れた所でマリアの顔が映った。
『これを見ている人に告げるわ。もしかしたら私は死ぬかもしれない。でも、決してセレナを責めないで。そうね……適当な錬金術師が何か細工をしていた、とでも言ってちょうだい。セレナに悲しみを背負わせるわけにはいかないから……』
マリア……
いや、食べるのを断ればいいんだよ……!!
『敵に負ける事だっていい。例え王水に体を溶かされたっていい。それでも、チクショウと吠えて自分には負けない事が私、マリア・カデンツァヴナ・イヴの炎よ』
「マリア! カッコつけてないで逃げて!! それ食べなきゃいいだけだから!!」
『それじゃあ、逝ってくるわ。妹の笑顔を守る事こそが、私が天国のマムに顔見せする理由よ』
「いや、絶対にマム激怒するから! 多分開口一番で説教が飛んでくるから!!」
そんなわたしの言葉も空しく、マリアは戦場へと向かった。
セレナに笑顔を向けて、震える手で箸を持って。
『いただきます』
そう言って王水入り肉じゃがを口に含んだマリアは、気合で半分ほどを胃に収めると、顔を面白い色に変化させてからその場で倒れた。
そして、セレナがマリアに駆け寄り、救急車を呼んで、映像は止まった。
……これは、不幸な事故だよ。わたしは敬礼をしてから映像を切ると、そのまま映像の入った記録端末を握ってSONGの本部へと向かった。
みんな、マリアが生死の境を彷徨っているからか、その表情を暗くしている。マリアをあんな事にした張本人であるセレナが一番泣いているのは、なんだかシュールだけど。
「戻ってきたか、調くん。それで、どうだった」
「……錬金術的なアトモスフィアのサムシングが見えました」
「錬金術、だと!? という事は、錬金術師の仕業か! それで、顔は見えたか?」
「……いえ、見えませんでした。ただ、マリアも起きたらそう言うと思います。錬金術的アトモスフィアサムシングのせいだって」
「……そうか。わかった。辛かったかもしれんが、ありがとう」
「いいんです……いいんです。これで、マリアの尊厳が守れたと思えば」
シスコンとメシマズが綺麗に融合した結果生まれた悲劇なんて、わたししか知らなくていい。
そもそも何をやらかしたのか分からないセレナも、これでありもしない錬金術師に敵意を燃やす。マリアは、ちょっと負い目を感じるだろうけど、生きていれば復帰してそれに加わるか、宥めるかする。
生きていれば。
多分死ぬけど。
ただ、わたしが言える事はただ一つ。
「……セレナ。もうちょっと、お料理を勉強しようか」
もしマリアが生きていたのなら、王水の悲劇をまた起こさないため、セレナのメシマズをどうにかするための約束をする。
ただ、それだけだった。
そういう事でマリアさん殺人事件という名のセレナのお料理教室が終わりました。みんなも作ってあの人の舌とほっぺたを溶かそう!!
今回はパパパッと書けたんで投稿しましたが、既に今週末投稿の話はできております。そっちの方は前にも宣言した通りファンタジーVRゲームをみんなでやるだけの話となっております。
という事で今回はFGOの爆死の恨みをマリアさんにぶつけてみました。もうあのゲームのモチベマジで上がらないんですけどどうしたらいいですかね。推しキャラは不遇だしガチャは何も出ないしで。
その点シンフォギアは全キャラちゃんと扱いいいですし、ガチャは……うん。でもアニメが神ですし、調ちゃんのバンクで心臓止まりかけましたし、満足です。
やっぱ調ちゃんすこるのが正解やなって。