Yes!ウサギもやって来ました♪   作:白結雪羽

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だらだら


Yes!白ちゃん発見しました!

「くすんっ。今日だけで貴重な月の兎の寿命が三日は縮んだのですよ……」

「なーんだ、あれで三日しか縮まないんだ。あと一万二千回同じことするとか面倒だなあ」

「なはは、50年分も犠牲にすれば耐性も付いてナフェさんに一矢報いれそうですねー。その綺麗なお顔も吹っ飛ばせるかもしれません。でも痛いのは嫌なので遠慮しておきますから手をギチギチ鳴らすの止めてくれるとウレシイナー」

 

 

 身体の治癒が幾分か進んだ辺りで歩の速度を上げ、風に流れる駿足程度で道を駆けるナフェと黒ウサギ。その間も飽きない懲りない省みないの三拍子揃い踏み故に繰り返し茶番は交わされていた。元の世界の帝釈天が見れば溜め息を零すこと間違いない。

 

 そんなやり取りで精神的にも調子づいてきた黒ウサギは、とうとう目的地である都市を間近で見上げられる場所に辿り着いた(着かせたのはほぼほぼナフェだが)。目深に被ったフードを軽く捲るように上げ、都市と彼女らが通ってきた自然諸々とを隔てる外壁に笑みを浮かべた。

 

 因みにフード被っていると言ったが、彼女は今ナフェの着ていたレインコートに似通ったデザインの物を彼女から借り着している。黒ウサギは月の兎であり本来なら特殊な権能を宿してる存在故に注目されやすい。また特徴的なウサ耳もあることで特定も容易。そんな理由から「少しでも目立たなくした方がいいでしょ」とナフェからのありがたい施しがあったのである。

 一部分ナフェとは決定的に異なる窮屈そうな箇所があり、そこに触れて痛い目を見た間抜け兎が居たことはついでに言っておく。

 

 

「いやー長いようで短い道程でした! やはりウサギの健脚は伊達じゃありませんね!」

「そっ。ウサギ自慢の健脚、さぞ身が引き締まって美味しいんだろうね」

「HAHAHA、絶賛成長期(笑)なナフェさんってば本当食い気しかないいやしんぼさんで――あ、待って無言で掴みかからないで黒ウサギ自慢の御足はそんな簡単に消費していい物ではないのですよ!?」

「なによ。今日だけで二回も傷物にされてるんだから三回も四回も問題ないでしょ? どうせ治るんだし」

「あ、それもそうですねーってそんな訳ありますかあ!! 私の扱いはプラナリアか何かですか!? 潰しても千切ってもどうせ治るし増えるしー、で軽んじられるのは甚だ遺憾なのですよ!?」

 

 

 周りに人が居なくて幸いだろう。くどい位に行われる戯れは事情を知らない者から奇異の視線を向けられること間違いないのだ。尤も、他人の目がないからこそ二人はいつも通りのペースなのであって、誰かしらの目があれば多少自重はするだろう……ナフェが。黒ウサギに期待してはいけない。

 

 

「もう、短くも壮快な旅路に感心していただけなのにこの仕打ちですよ。それなのにナフェさんは……」

「さっきの言葉に悪意なんて微塵もありませんでしたって、貴女の主とサトリに誓える? 誓えるなら裸で謝罪でもなんでもしてあげるけど?」

「……」

 

 

 ゆっくり逸らされる薄ら笑み。このウサギ、実に惨めである。

 

 

 

 

 

◆◆

 

 

 

 

 

「――ふむふむ。紐無しバンジー(フリーフォール)中から察しは付けてましたが、此所は箱庭第七桁東側区画・二一〇五三八〇外門管轄範囲の街で当たりですね。街並みとか、窺える旗印からコミュニティの様相は私が居た箱庭の時代とはだいぶ異なりますけど、街の基礎があまり変わっていないならある程度特定も容易なのですよ」

『これで大外れだったら最高(爆笑もの)ね』

「NoneNone、これでも金糸雀(カナリア)オバサンにしつこーっく手解きを受けた身です。八割方自信はあります!」

『定期報告ん時に言伝え頼んでおくね。――〝金糸雀オバサンのお陰で時代的街の分別が着きましたよ! 金糸雀オバサン仕込みの観察眼で八割位しか自信なかったけど当たりましたよ! 金糸雀オバサンのお陰で!〟――って』

「うなっ!? ね、捏造は御法度なのですよ!? ……ま、まあ今更? 金糸雀()()()すら歯牙にも掛けない私ですし? 特別困る事でもありませんけど! た、ただやっぱり捏造はいけない事ですし――」

『――はい終ーわり。サトリに伝えといてって言っといたから』

「なんてことを!?」

 

 

 さて、何やら黒ウサギが安心信頼安定の自爆をしたところで説明をしていこう。

 

 都市の内部へ移動した黒ウサギはまず、確認できる範囲で自身が居た箱庭との差異を確認するのに努めた。結果、時系列的差異も考慮しての大まかな現在地の推測までを完了した。本人は誇張気味に断言していたがあくまで推測である。他数多とある要素を断定するには、来たばかりの彼女達には情報が少なすぎる。

 そして、その情報はある程度元の箱庭を頼りに当てを付けていこう――と言うのが一先ずの方針だった。

 

 ところで今現在確認できるのは黒ウサギの姿のみでナフェの姿が確認できない。と言うのも、元々彼女が明言していた通り基本的活動は黒ウサギに一任するつもりだったので、今は黒ウサギの腕に黒に桃色のラインの通った腕輪(ブレスレット)という形(厳密にはその中に形成された特殊空間に)で待機している。

 彼女が喋る度に透過するライン部分が発光するのはどこぞの某魔法少女の得物(相棒)を彷彿とさせた。

 

 

「くぅ……ナフェさんの鬼! 悪魔! 似非兎! そんなに私を追い詰めて楽しいですか!?」

『とおーっても♪ 私ね、アンタみたいにクッソ生意気なお子様(ガキ)(あそ)ばれてるの見るとお腹が捩れそうになるのよ。いやーもう勘弁してよね?』

「ワーオなんというド畜生発言。流石当て馬経験のある策士様(笑)、小者感も一級ですね♪」

『――ああサト……〝総督〟? まあ総督でもいいや。さっきの報告に追加なんだけど、』

「ぬああ!? それはだから卑怯ですって!!」

 

 

 一々過剰に反応してくる黒ウサギ。そんな彼女に面白くも呆れの方が勝ってきたナフェは、喧しい声に耳を塞ぎつつ周囲を見回し、繰返し呆れながら黒ウサギに忠言する。

 

 

『ほら駄兎、騒ぎすぎ。ただでさえアンタの格好不審極まりないんだから、そのわざとらしいリアクション控えてよ』

「むむ、元はと言えばナフェさんのせいですのに……。ま、確かにこれ以上目立つ訳にもいきませんね。ささっと移動しちゃいましょうか」

 

 

 気付けば道行く人達からの視線が痛い状態。ナフェの言う通り今は風貌すら怪しさ極まる黒ウサギは、これ以上変な目で見られぬよう敢えて平然堂々と噴水広場を後にする。

 その迷いのない歩みにナフェは問う。

 

 

『で、今からどこに向かつもり?』

「んふふー、どこだと思いま……あ、すみませんちゃんと答えますから腕輪をそんな締め付けないで! 千切れちゃう! 私の華奢な手が千切れちゃいますから!?」

『そうそう、この腕輪ね。サイズも付ける位置も〝首〟だったら自由に変えられるのよねー』

「なにそれこわい」

 

 

 懲りない兎に新たに一つ、珍妙な戒めが設けられたがそれはさておき。腕輪からの有無を言わせない圧力に肩を落としつつ黒ウサギは検討している〝当て〟とやらを口にする。

 

 

「はあ……〝サウザンドアイズ〟にちょっとお邪魔するつもりです。商業コミュニティ最大手の一角ですし、最下層とは言え支店の一つくらい展開してるでしょう。と言うか確かこの街に一ヶ所支店を置いてたと記憶してます」

『〝サウザンドアイズ〟……もしかして〝白夜叉〟に会う気なの?』

「YesYes。あのチョロ甘幼――――コホン、取り敢えず困った時は泣き落として協力でも扇いどけで有名な白ちゃんです。あの方なら別の箱庭から来ただなんて突拍子もない立場の私達の話も聞いてくれはするでしょう」

 

 

 黒ウサギの言う〝サウザンドアイズ〟とは『目に関するギフト』を持つ者が多い箱庭屈指の大手商業コミュニティを指す。そして彼女が頼ろうとしている白夜叉なる人物はこのコミュニティの幹部に席を置いており、且つ箱庭最強格の実力者で懐が広く慈悲に溢れてると有名なのだ。あくまで黒ウサギとナフェが居た箱庭での話したが。

 その点を指摘しようとも思うナフェだったが、どう転ぼうとも責任は黒ウサギに帰結し、自分は基本裏で傍観に徹すると決めたという……のは建前で、余計な口出しは面倒という気持ちが勝りに勝り、結局黙っておくことにするのだった。

 

 

『そ、ちゃんと計画立ててるならいいんじゃなーい?』

「私が普段から無計画で突っ走ってる猪兎みたいなニュアンスに聞こえたのは気のせいでしょうか」

『気のせいでしょ』

 

 

 釈然としないと半眼をナフェに向けながら黒ウサギは水路に挟まれた路を進む。

 

 

 

 

 

◆◆

 

 

 

 

 

「おー、見つけたのですよ! 正直なかったら別プランなくてどうしよーとか、ナフェさんにまたタクシー頼むのも気が引けるなーとか思っていたのですが、いやー万事オーケーってやつです!」

『おいこら何さらりとふざけた事抜かしてんだ』

「いざって時の為に黒ウサギの素敵足を休ませなきゃという粋な心遣いです」

『甘えんなクソウサギ』

「うぎっ……!?」

 

 

 腕輪を首に回され咳き込む黒ウサギにもはや呆れすら湧かないナフェは、彼女を無視して目と鼻の先にある純和風の建物を確認する。

 元より閑散としている通り故か人の出入りはあまり見られないが、出入り口に掛けられた暖簾からそこが何かしらの店で営業中ということは解る。そして何より注目したのは、店先に掲げられた双女神の旗印――二人が居た箱庭でも掲げられ、目的地としていたコミュニティ〝サウザンドアイズ〟の旗印だ。

 

 

『ふーん、よかったじゃん。当てがちゃんと見つかって』

「ケホッ、ケホッ……Y、Yes。あとは白ちゃんが所属しているかどうか。そしてあわよくば面会まで漕ぎ着けたら御の字です。

――と、言うわけで都合よく玄関子さんもいらっしゃいますし早速お伺いしてみましょう!」

『……念の為に言っておくけど普通に聞きなさいよ?』

Yeses(勿論なのです)!」

 

 

 「十中八九余計な煽りを入れるだろうな」と果てしなく不安なナフェだったが、代わりに諸々の説明込みで聞き込みをするつもりなんてない為、成り行きを見守ることにした。

 

 そんな懸念を余所に、店先で竹箒を動かす女性店員に小走りで近付く黒ウサギ。第三者から見れば、黒基調のレインコートのフードを目深に被って顔を隠した暫定少女が天下の〝サウザンドアイズ〟の支店に近寄っている図。

 黒ウサギの見立て通りに玄関子を勤めている女性が彼女に気付いてからの反応は、想像するに易かった。

 

 

「ハイハイっそこの如何にも融通利かなさそうで将来は胃薬が恋人間違いなしな顔してる店員さーん! ちょーっとその固そうな頭解して私の話を聞いてくださ――のわあっ!?」

 

 

 読んで字の如く煽り文句を添えた黒ウサギへの返答は、鼻先ギリギリへと突きつけられた竹箒と刺すように冷たい眼光であった。実に冷静(クール)な対応だ。

 

 

「門戸を預かってそれなりに経つ身ですが、初対面の相手を貶しながら白昼堂々不逞を働こうとする輩は初めて見ましたね」

「むむむ?それは此方の台詞です。天下の〝サウザンドアイズ〟の店先を預かる者がお客に対してこの様な暴力的な対応を執る野蛮人とは……。やれやれ、双女神の御旗が泣いてしまいますよー?」

「ほう? お客様、ですか。でしたらまずその素性を悟らせない装いと減らない口を改めた上で所属するコミュニティの旗と名を提示してください。話はそれからです」

「む――」

 

 

 売り言葉に買い言葉。開口一番二番と失礼きわまりない黒ウサギに女性店員は至って落ち着き身分を問うてくる。

 これには黒ウサギも直ぐに皮肉を返そうとはしなかった。彼女は性悪ではあるが馬鹿ではない。箱庭における身分証明の代替たるコミュニティの名と旗の重要性は充分理解している。故にやや考え込む。

 彼女の身分を証明する物は懐にちゃんとある。しかしながらそれは彼女達が居た箱庭においての物。似ていれど異なる今居る箱庭で通用するわけもない。騙せたとしても後処理が大変なことになる。

 

 

 ――と事前にすこーし考えれば分かっていた筈の状況なのだが、後悔先に立たずである。馬鹿ではなかったが間抜けではあった。

 

 

(くっ…迂闊でした! この私としたことがとんだうっかりを……!)

((ざまぁ)ないわね)

 

 

 調子をこいてた口が悔しげに閉じられる様に女性店員はもはや呆れすら覚えていた。断定してしまうには早計にしろ、目の前の不審者の御粗末さに警戒心が幾分か和らぐ。仮にこれが算段によるものなら感心ものだが、その時はその時なりの対応をするだけだと、玄関子としての常套句を告げる。

 

 

「……申し訳ありませんが、我々のコミュニティは信用が第一です。名と旗を示せないのであればそのままお引き取りを願います」

「く、くぅ…! ……せめて、私の用件だけでもーそのー……聞き入れてはくれないでしょうか♪」

 

 

 黒ウサギ、言い訳は厳しいと判断し、泣く泣く下手に出て目的の足掛かりだけでも確保しようと試みる。少々鼻につく媚びたような言い方なのはなけなしの意地だろう。

 そんな往生際の悪い彼女に女性店員は「あくまで聞くだけと」釘を刺してそれを了承する。

 

 

「コホン、実はですね。そちらのコミュニティを訪ねたのは少々所在を伺いたい御方がいまして……」

「それは『我々のコミュニティに所属している人物』という意味で?」

「うーんそこまでは私も把握してないんですよねー。って、なんかまどろっこしいのもアレなんで単刀直入に聞いちゃいます。そちらに白ちゃん様……あー、〝白夜叉様〟はいらっしゃいか?」

 

 

 剣呑とした空気が再び漂いだした。

 〝白夜叉〟と名が挙げられた刹那、女性店員の顔色が今一度険しいものに打って変わったのだ。そして、その様子、警戒心の上がった視線に、黒ウサギは心の内で『ビンゴ♪』と薄ら笑みを浮かべた。

 

 

「……それを知って、貴女はどうするおつもりで?」

「ヤハハ、そう警戒しないでくださいよ? 私、やましい事なんて何一つ考えてませんって。ただ白ちゃ……白夜叉様に相談事があるだけなのです。コミュニティの名と旗を明かせない事情にもすこぉーし関わってくる物なので、ここは融通を利かせて欲しいなー♪なーんて」

「っ!」

 

 

 二歩分は空いていた距離を一瞬の内に詰め、ズイッと女性店員の顔間近に迫る黒ウサギ。その揺れたフードの奥からは彼女の紅い瞳が妖しげに見つめていた。

 

 竹箒を掴む手が無意識の内に力み、気丈に振る舞う姿が半歩程後ろに追いやられる。明らかに自分では手に終えない位の輩だと。目ですら終えなかった一挙動、刹那の間に放たれた威圧感にそう悟らざるを得なかった女性店員。

 

 黒ウサギ、ここに来て多少の強引にでも突破を図ろうとする。

 

 

「んー、どうか致しました? ハッ、まさか! 白ちゃん様との繋ぎは出来るけどもこんな怪しさ極まりない輩に教えていいものか、何より話は聞くだけと言った手前無理に答える必要もない――とか思ってたり? いやはや困りました。大変お仕事熱心で外様の私も感心の一言に尽きます!

――ですので、()()()()()()は《・》これで最後にしますね♪」

『(アンタねぇ……)』

 

 

 物理行使じゃないだけマシと考えてそうだと、呆れて物も言えないナフェ。今日だけでどれ程の心労を積むのだろうか、そんなの彼女自身が知りたい。

 

 一方で黒ウサギは非常に楽しそうだ。さらには浮かべる笑みに余裕もありありと見てとれた。ごり押しにどう自信を持てるのか気になる所である。

 

 

「い、今のは脅しとみて、間違いないですね?」

「はて、私は懇切丁寧に『お願い』をしているだけなのですよ? 脅しだなんて誤解を招いてしまうてはないですかーあっはっは♪ ……それにしても、お顔が青く声も震えているようで。もし具合が悪いのでしたら他の店番の方にお代わり頂いては如何でしょう? お仕事熱心なのは良いことですが無理は禁物なのですよ」

 

 

 嬉々とした声音で心にもない言葉をつらつら並べながら、そっと、微かに震える頬に手を添える。先程とは比にならない程度に弱くはなっているとは言え黒ウサギの威圧感は顕在だ。女性店員は伸ばされた手を反射的に弾こうとした。

 だが相手は血の気の多いウサギ。振られた彼女の手を難なく掴みとり、その端正な顔を更にと近づける。もうお互いの吐息が交わるか否かの距離だ。

 

 やり過ぎだ。厄介事はなるべく避けろと前もって決めていた癖にこの始末。もはや手遅れであろうがこのまま暴走させておくのも頂けない。黒ウサギの厄ネタは自分にもそのまま関与してくるのだ。

 そう結論付けたナフェは、黒ウサギを昏倒させて即時離脱を図ろうと腕輪から出ようと――

 

 

 

 

 

「その辺にしてもらえんかの、童」

 

 

――したその時、図ったようなタイミングで店内より掛けられた声に踏み留まった。

 平静とした声音ながら、そこには黒ウサギに対する明白な威圧が伴っていた。

 

 

「っ! っは、ぁ……ハァ…ハァ…!」

「あらま、まさかの棚ぼた」

 

 

 心身共に重圧から解放された女性店員は堪らずその場にへたり込み、必死で息を整える。

 その傍ら重苦しい空気を霧散させた黒ウサギはと言うと、やや想定外の介入、支店の二階――瓦屋根に立つ人物に目を丸くした。

 

 背丈は身長低めの黒ウサギより更に小柄。洋式を取り入れた着物を装う幼い女子。特徴的な短い白髪の隙間から生える角は人外の証。そして何より、その圧倒的気迫と存在感。それが彼女の初めの印象を〝強者〟として第三者に知らしめる。

 

 

 

 

 彼女こそ、黒ウサギが此方(異なる箱庭)に来て求めた人物――かつて〝最強の星霊〟として黎明期の箱庭に存在した白夜叉(白夜王)、その人である。

 

 


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