ドラゴンボールGTin超(スーパー)   作:神Tuberザマス

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今回も改変が多いですが、改変したところはきちんとあとがきで表記していきます。


第二話:悟空じいじがちいさくなった!そして迫り来る地球の危機in超

「……確認しますが悟空さん。あなたはピラフさんたちに、()()ドラゴンボールで小さくされてしまったんですね?」

「あぁ。何でもでっかく見えて困っちまうぞ」

 悟空はさも他人事のように返す。デンデは呆れて溜息をついているとポポの方を向いた。

「……そうですか。ポポ、どうしますか」

「とりあえず、つたえたほうが、いい」

「……界王様にですよね。あぁ……僕が伝えるのか」

 デンデは嫌そうに背を曲げながらも声を張り上げた。

 

「ぬぁ、ぬぅぁにぃ~~!? あのドラゴンボールを使っただとぉ!?」

 のっぺりと、しかし緊張が伝わる声で答えたのは、北の界王様だった。第7宇宙の北の銀河を監督する役目についている、地球の神よりも高い地位にいる存在である。デンデにとっては上司同然であり、嫌がる理由も分かる。

「そ、そうなんです! ど、どうやら先代の神が神殿の奥深くにしまっておいたらしいんです!」

「ぐぐぐ……なんということだ!」

 悟空が()()ドラゴンボールによって小さくされてしまったことを知った界王様は怒りと混乱を混ぜたように呻く。

「いいか悟空! 再び黒い星のドラゴンボールを集めて、神龍に願うことしか、おまえを戻す方法はない!!」

「なーんだ、結構簡単なことじゃねえか。それにオラ別にこのままでも構わねぇぞ」

 まだ他人事の姿勢を貫く悟空は屈伸運動をする始末だ。しかも、本気で元に戻りたいわけではない。デンデは頭が痛くなるのを感じた。

「簡単違う。普通のドラゴンボール、願いかけた星にしか散らばらない。あれは第7宇宙全体、東西南北全ての銀河中に飛び散ってしまう。さがすの、とてもたいへん」

「ポポのいうとおりだ―!」

 悟空は二人の言葉を聞いてふーんと曖昧な返事を返した。そして、いつものような無邪気な笑みでこう言い放った。

「んまあいいやこのままで。オラ家にけぇる!」

「あ、ちょっと悟空さん!」

 そういうと悟空は神殿の外へと駆けだして、飛び去ってしまった。ああ、いっちまったと、ポポが呆れたように呟く。

「まったく、のんきな奴だ」

 界王様はあの世の界王星でかつての弟子の能天気さに頭をやられていた。

 

 

 

「下がれー! 下がらないと撃つぞー!!」

 とある町の銀行は、飛んだことに巻き込まれていた。銀行強盗が突如押しかけてきて、人質を取られてしまっているのだ。彼らは無尽蔵に銃を発砲し、警察は身動きが取れない。

「く、クソ……銃撃のせいで打って出られない! クリリンさんはまだなのか!?」

「ああ、どうやら東の都でハイジャックが起こってるらしくていけないそうだ」

「グレートサイヤマンも来るかどうかわからないし……クソ! どうしたらいいんだ!」

 

 警察と犯人がにらみ合っているころ、その町ではデートを行っているカップルがいた。

「ぱ、パンちゃんがデートオッケーしてくれるなんて、ゆ夢みたいです」

「ううん、そんなことないわよ。私だって嬉しいし」

 パンと呼ばれる少女はニコッと笑い、男はどきっと心を奪われる。パンはまだ10歳ながらも人形のようにかわいらしい顔立ちをしている。男としては、放ってはおけない。

「パンちゃんはかわいいし、やさしいし、お淑やかだし……」

「そ、そんなの言いすぎだよ……」

 そういいながらも、パンは照れてしまい、俯いてしまった。

 二人して歩いていると、映画のポスターが路地の壁に何枚か張られているのに気づいた。それにふと目が行った男は思いついたように声をかける。

「そ、そうだパンちゃん。映画でも見ないかい?」

「映画? いいわねぇ!」

「何見る? あ、ウエスタンとかど――」

「わぁーー! これがいいー!!」

 パンはいきなり男の手を引いて、とあるポスターを指さした。それは男と女が抱き合っている絵であり、どう見てもラブストーリーだった。少々抵抗があるが、パンがいる手前断れずに仕方なく男は付き合う。

 というわけで早速映画に行こうとした。が、パンはここで眉を細める。映画館までの道が人だかりでふさがっているのだ。どういうわけか探ろうと近くの警備員に聞く。なんと、近くの銀行で強盗が銃を構えているのだとか。だから通すわけにはいかないそうだ。

 パンは少しムッとした。銀行強盗くらい、どうってことないじゃないと。

 実際彼女にとってはそうだ。何せパンは、サイヤ人の血を引く孫悟飯と、世界一の格闘家の娘ビーデルとの間に生まれた子であり、戦闘能力はそこらの格闘家を軽く足蹴にできるほどである。だからあんな銃を使う奴等等、パン一人で蹴散らせる。

 だが、彼の前ではか弱い女の子のままでいたかったので手を出さずにいた。

 しかしその時ーー

「きゃあああああーー!」

 ちょうど銀行の方から、若い女性の悲鳴が上がった。パンはどうにか背伸びをして覗き見ると、女性が大男の腕で首を絞められているようだった。どうやら人質とするらしい。

「この野郎……カップ麺に眠り薬なんていれやがって。舐めた真似しやがるじゃねえか!」

 その言葉だけでパンは状況をある程度察した。警官の人質がすでにいた故に警察も迂闊に攻撃を仕掛けられず、強盗の方も4人はおり、隙が見当たらない。警察は何とか硬直状態を解こうと、彼らに差し入れを入れるように見せかけ、眠り薬を仕込んだカップ麺を持ってきたところ、強盗達はそれを見破って先に警官の人質に食べさせた。案の定警官は眠ってしまい、強盗は人質を入れ替え、カップ麺を運んだ女性が人質になってしまったというところだろう。

 強盗の一人は怒りのあまり銃を構え、警察に攻撃を仕掛けようとする。脅えた警察はメガホンで叫んだ。

「わ、わかった! 要求はのむ! その代わりに若い娘は解放してくれ――!」

 そのセリフにより街中は緊張する。完全に警察が不利になっている。

「む、若い娘が人質か……い、いかん! こんな時にワシは何を考えておるんじゃ! 早く助けに行くべきじゃろうが!」

 群衆の中にいる、サングラスをかけた細身の老人がぶつぶつと呟いているが、誰も気にかけない。そんな老人が行ったところでたすけにもならないと考えているのだろう。

 それに――老人の出番はなかった。

「――もうあったまきた! 映画絶対見てやるんだから!! ちょっと待っててっ」

 群衆の中の少女、パンが怒りをはらんだ声を上げながらぴょんと群衆を飛び越えて現場へといってしまったからだ。

「こ、こら待ちなさい!!」

 警備員の生死の声など聞かず、パンはポンポンと小気味よくパトカーや警察の頭を踏んで渡っていく。そして散々銃で撃たれてぼろぼろになったパトカーの上で両腕を腰に当てながら叫んだ。

「ちょっと! 銀行強盗のおじさんたち! せっかくのデートの邪魔をしてほしくないわね!」

「な、なんだおめぇは!?」

 突然現れた小さな少女に狼狽する強盗達は銃を構えながら吠える。

「今すぐその人を離しなさい!」

 パンは強盗たちに要求する。しかし、そんな少女の事なんぞ聞くわけもない。強盗の一人はランチャーを構えてパン目がけてトリガーを引こうとする。

 だがパンはそれよりも早く、足元にあった小さな瓦礫を思い切り蹴っ飛ばす。それはライフル銃のように早く宙を切り、まっすぐランチャーの砲口に突き刺さる。そしてその有り余った衝撃で強盗は銀行の壁に叩きつけられた。

「なっ……この!!」

 仲間が気絶したことにより別の強盗が衝動的に銃を構え、パンを撃とうとする。パンは身構え飛び掛かろうとする――

「おめぇたち悪さよくねぇぞ」

 突然声が響き、強盗達とパンは振り返る。するとそこにはラーメンのどんぶりを持った小さな少年が立っていた。

 

 

 少し前、小さくされた悟空は飯を食べていた。大盛りのラーメンをもう何十杯も頼んでおり、店中を唖然とさせている。町中が銀行強盗で大騒ぎだというのに、平然と大食いを行う少年と皆みているだろう。

 だが、店に砲撃が当たり倒壊し始めると流石に無視できなくなってきた。従業員が逃げ出し、悟空一人になってようやく悟空は箸を止めた。

「うるせぇな……ろくに飯食えやしねぇ」

 とりあえず口の中の者を胃に入れた後悟空は何とか店を抜け出し、騒ぎの原因を探る。すると近くから銃声が鳴り響いている。音が大きくなる方へと歩いてみるとそこには、銃を構えた強盗達が喚いていた。そして彼らと相対するのは小さな少女だった。

「こりゃやべぇんじゃねえのか……」

 悟空はそう思い、ダダっと走っていく。警備員たちが囲っていたが楽々とすり抜け、悟空は強盗達に声をかける。

「おめぇたち悪さよくねぇぞ」

 どんぶりを持ったまま話しかける。周囲は唖然とした視線を送るが悟空は気にしない。

「人質なんて汚ねぇぞ」

そして少女がのっかっているパトカーのボンネットにどんぶりを老いて歩み寄る。

「小僧、大人を舐めちゃいけねぇぜ」

「早くママんところに帰りな!」

 悟空を子供だと侮っているようで、強盗はニヤリと笑う。

「オラこれからチチんところけぇるところだけどな!」

 だが悟空は平然と柔軟運動を始め、歩を詰める強盗に向かって構える。

「ッ――このっ!」

 生意気な小僧の受け答えが気に入らないのか、強盗は悟空に向かってパンチを繰り出した。悟空はそれを難なく避け、地面を蹴って相手にカウンターをお見舞いさせる。

 だが、それは叶わなかった。突然悟空は、服の後ろからすごい力で引っ張り上げられるのを感じた。

「わわっ!」

 ふわっとその場から離れるように飛んだ後、悟空はそのまま投げ飛ばされるように頭から落下した。

「ちょっとチビ君!」

 痛みが引いてきたところで悟空は声のする方を向いた。目の前にいるのは、オレンジ色のバンダナに赤いシャツ、そしてチェーンがついた水色の裾の短いズボンを着た女の子だ。どうやら悟空に怒りの視線を向けているようである。

「ダメじゃないの! あんたみたいな小さな子がこんなところに飛び込んできちゃ! 怪我でもしたらどうする気!?」

「で、でも――」

「いーい!? こういうのはね、アタシみたいなお姉さんにまかせておけばいいの! もういい子だから言うこと聞いて!」

 悟空にしてみれば、女の子の方が心配なのである。それに悪いことを見逃しては目覚めが悪い。それを伝えようとしたが、打ち切られてしまった。それどころか群衆に押しやられそうになる始末だ。

 だが、それを隙と見たのかダメージを受けていない強盗が少女に銃器を掲げて迫ってくる。それで殴り飛ばそうと振りかざした。

 だが、少女は悟空を強く突き飛ばすと高く飛んで顔面を蹴り上げた。その後反りあがって浮き出た腹を肘で突き、背中を蹴り上げる。たった三発で強盗は伸び切ってしまい、悟空は感嘆する。これだけで悟空は彼女が強いということが分かった。

 残った強盗達は慌てて銃を拾い上げ、少女に向かって乱射する。少女はあろうことか、銃弾の雨をそのまま突っ込んで走破しようとする。普通の人間なら危険極まりない行為。悟空は犯人に向かって飛び掛かった。

 だが、先に少女は強盗を攻撃し、吹き飛ばす。そして入れ違いになった悟空を投げ飛ばした。少女にとっては邪魔以外何物でもない。

 そんな少女の健闘ゆえか、人質となった少女も勇気を出して捉えていた強盗の腕に噛みついた。痛さのあまり放してしまい、人質は逃げ出す。強盗は舌打ちをし、すべての元凶の少女に向かって乱射する。だが、少女は果敢にも進んでいき、ついには一発も当たることはなかった。

 この時点でようやく恐るべき敵だと判断した強盗は、脅えて銀行の入り口の柱に身を隠す。だが、少女は柱に向かって思い切り拳を突き、そのまま破壊した。柱の骨子が折れ、それがまっすぐ強盗を押し出して壁へと強く強打した。強盗はへなへなと脱力し、その後警察が確保するべく飛び出していった。

 少女はふうと一息つくと、群衆から称賛の声を浴びていた。それに喜びを感じ、少女は笑顔で答えた。

 その後少女は本来の目的を探すべく、彼を見つけ、声をかけた。しかし彼の方は必要以上に跳ね上がっていた。

「おまたせ! さっ、映画に行こう!」

 そういうと、彼は不自然にどぎまぎとし始めた。少女は違和感を感じ始める。

「そ、それがさ……ちょ、ちょっと用事思い出しちゃってさ、じゃ、じゃあ!!」

 それだけ告げて、彼は風のごとく去って行ってしまった。

 唐突な、「用事を思い出して」が何を意味するのか、10歳の少女でもよくわかっていた。途端、先ほど強盗を一瞬でやっつけた人とは思えないほどに瞳を潤ませた。

「そんな……またふられちゃった~~」

 しくしく泣く少女に悟空は恐る恐る近づく。ただ悟空は別にフォローする気はない。先ほど見せた彼女の強さに関して興味があるのだ。いくら世間知らずな悟空でも、拳銃を持つ相手に一般人が敵うわけがないのは解る。だからそれに関して機構と声をかけようとした。

 

「お~い、パンちゃ~ん!」

 

 陽気でしかし爺臭い声が遠くから聞こえ悟空と少女は振り向く。何となく聞き覚えのある声だった。だが悟空はそれよりも引っかかることがあった。

「パン……?」

 パンといえば、悟空の息子の悟飯が結婚して設けた娘の名前と同じである。確か5年前に会ったきりだった。名前が偶然同じってことがあるのか、悟空は不思議に思う。

「ここじゃここじゃ~パンちゃ~ん」

 パンを呼ぶ声の主が群衆から現れた。つるっと光る頭にサングラス、そしてファンキーさがにじみ出ている老人を見てすぐに悟空はその名前を呼んだ。

「「亀仙人のじっちゃん(おじいちゃん)!!」」

 悟空はある違和感を覚えた。誰かと一緒に声がそろった気がした。それは、少女も同じなようであり、二人して顔を見合わす。

「いやーしかし都会に出るとぴちぴちギャルが多くて、ワシの煩悩が押さえられんわい。これはまた、プーアルと修行しなくてはいかんかのぅ」

「おじいちゃん! ぴちぴちギャルとか、そういう恥ずかしい言葉言わないで!」

「いやなぁに、ちょっとした老人の茶目っ気じゃて。イェーイ!」

 そういうと亀仙人はピースサインをあちこちに差し出す。周りはくすくす笑い、少女は顔が赤くなっている。

 そしてそのピースサインは悟空にも向けられる。悟空はハハッと笑い、口を開いた。

「修行してもやっぱりじっちゃんはじっちゃんだな」

 その言葉に亀仙人の動きは一瞬凍ったように止まり、悟空に近寄る。

「はて、どっかで見た顔じゃが?」

「オラ孫悟空だ」

「なにぃ? 孫悟空ぅ?」

 悟空はそう名乗ると、亀仙人はさっきのピースサインを近くの女学生に向け始め、ぶつぶつと呟く。

「孫悟空……孫悟空……確かにな。こりゃ確かに悟空の気じゃわい。悟空……悟空……んっ!?」

 亀仙人は、ようやく違和感に気づいたようだ。女学生からすぐさま目を離し、悟空へと迫る。

「悟空!? まさかお前……!?」

 さっきの浮かれモードではなく、マジモードな声を出しながら亀仙人はまじまじと見つめる。

「えっ……?」

 少女はというと、茫然とその光景を見つめていた。

 

 

 

(うそ、よね……? 今悟空って……) 

 亀仙人が少年を持ち上げて歓喜の声を上げている中、パンは、だんだんと顔が青ざめていく。

 悟空という単語が繰り返されていくたびに、否が応にも認めざるを得ない事実が迫ってくる。

 少女にとっての孫悟空は、自分の祖父である。大きくて強くてたくましく、武術を教えてくれる優しい人間だ。少女にとってはあこがれの存在であり、それが今は――

「……しかしお前ちぃとばかりちっこくなったんじゃ?」

「オラピラフたちにドラゴンボールで小っちゃくされちまってさ」

「オーノー!」

 ――いやいや、そんなの嫌! あのちびっこ君が私のじいじだなんて!!

 パンは首を振り続けて事実を否定しようとする。だが、パンが少年を乱暴に扱っても怪我一つしないこと、亀仙人のおじいちゃんと知り合いなこと、そして何よりその体に感じる気が絶大なこと。悟空以外に誰がいるというのだろうか。

「そんなことよりチチ達は元気か?」

「あ、ああチチさんなあ……」

「――うわあああああっっ!!」

 パンは狂うように叫び、少年を指さした。

「あ、あんたが悟空じいじ……いや、悟空おじいちゃんなの!?」

 ここでノーと答えてほしい。そうパンは叶わぬ願いを唱える。

「ん? じゃあおめぇ、"孫"のパンか!?」

 ――孫……何で孫のほうが背が高いの?

 パンは恥ずかしさと悲しさで言葉が出せず、頷くだけで精いっぱいだった。

「何じゃおまえたち、知らんで一緒におったのか」

「そうかおめぇパンか~。道理でつえぇはずだ」

 そんな少年(おじいちゃん)ののんきなセリフを聞いてパンはむっと怒りの感情が芽生えていた。

 

 

 

 

 

 

 その後悟空とパンはサタンシティにある悟飯の家に向かった。パンは終始悟空を無視し、帰った直後、父親である悟飯に泣きついてきた。駆けつけた悟飯とビーデルが変わり果てた悟空の姿を見て驚愕し、すぐに事情を聴き出した。

「……というわけなんだ」

「大変でしたね、お父さん」

 ビーデルが用意してくれたお茶をすすりながら悟飯は同情するようにコメントする。

「そんなでもねぇぞ。ただ今までより何でもデカく見えちまって、変だな」

「アタシより小さいじいじなんて、最低」

「こらっ」

 窓際にいたパンは悟空に聞こえないようにボソッと苦言を漏らす。ビーデルも注意するが、なまじ気持ちがわかるだけに強く言えない。

「とりあえず、母さんや悟天には後で僕から伝えておきます」

「ん? なんでだ? 別にオラこれからチチんところにけぇる予定だぞ」

「いやダメですよ父さん。悟天はともかく、母さんは不味いです。きっと『オラより年を取らねぇくせして悟空さだけ若返るなんて、きっとこれはいやがらせだべ』なんていうでしょう」

「……そっかな? まあおめぇがいうんじゃそうかもしれねぇな」

 まあここは息子に従った方がいいと思い、悟空は椅子に座る。

「それはともかくお父さん、これからボール集めはするんですよね?」

「んー、どうすっかな~」

「だって、そのドラゴンボールに願わないと、元には戻れないんでしょ?」

「まぁな。でもオラ別にこのままでもいいんだよな」

 そういうとパンがきっとこちらを睨んでくる。悟空はん?と目を見開くがすぐにパンは窓の外を向いてしまった。悟飯としてはパンが怒る理由も分かるだけに複雑である。

「とりあえずどうやって母さんに伝えようか――」

「――悟空~悟空よぉ~!」

 そう悟飯が考え始めた時、突如上空から声が降ってきた。悟空は何だろうと気になって、声を張り上げた。

「界王様か!?」

「そうだ。実はな、あの後色々調べてな、大変なことが分かったんじゃよ」

「……てぇへんなこと?」

 界王様はこくりと頷くように間を置くと、緊張感ある声音で説明を始める。

「あのドラゴンボールはな、願いをかけてから一年以内に探し出さないと、使った星その物が消滅してしまうんじゃー」

 それを聞いた瞬間、家にいた悟空たち四人は声を上げる。そして想像する。

 何の前触れもなく、地球が音もなく宇宙の塵になり、破壊される。それがどんなに恐ろしいことか、容易に想像できた。力の大会で全王様に消された数多くの戦士たちのように、何の猶予もなく塵クズと化してしまうのだろう。

「そんな……じゃ、じゃあ今日から一年以内にドラゴンボールを集めないと……」

「――消滅する」

 界王様の言葉を聞いた悟飯はかすれ声を上げる。平穏な日常ががらりと変化すること自体は何度か経験しているが、やはり慣れるものではない。

 悟空も少年のような無邪気な表情をしつつも、事の重大さに関しての理解はあった。

 孫悟空の、またしてもこの地球の命運をかけての戦いが、始まろうとしていたのである。

 

 

 

 

 

 

 

 




・クリリン
超ではクリリンの職業は警察官であり、銀行強盗に対して絶対的な強さを持っています。
GTでは武道家を引退し老けたおじいさんになっていますが、これは超の設定を優先したいと思います。

・界王星
この作品では言及していませんが、GTでは悟空がセルの自爆で星を壊したままになっており、大界王星で暮らしています。しかし超ではナメック製のドラゴンボールで星を復活させており、以前の姿を取り戻しています。この作品では超の設定を使おうと考えています。でなければビルスと出会う歴史に少し変化が生じてしまうからです。

・亀仙人の行動
GTでは余裕でぴちぴちギャルのおしりを触っていますが、力の大会の修行の成果ゆえか煩悩がある程度抑えられています。ちなみに特訓相手は美少女プーアルです。

・じいじ
超ではパンが赤ん坊の時悟空の事をじいじと呼んでいます。ただ悟空おじいちゃんという呼び方も捨てがたいので、じいじと呼ぼうとするが、おじいちゃんと訂正するようにしています。

・悟飯の家
Gtでは悟空の家と悟飯の家は隣ですが、超では悟飯達はサタンの計らいでサタンシティにすんでいます。こちらは超の設定を使わせていただきました。


あと余談ですが、今更地球破壊ってそこまでスケールデカくない気がしますよね()力の大会じゃ宇宙そのものが消えてしまうっていうのに。
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