勘違いヒーロー、誕生。 作:さらだ
おれはカラフル5人組もとい、ゴーカイジャーとやらの船(ゴーカイガレオンっていうらしい)にいる。
赤コートのマーベラスが船長らしい。おれの肩に回しながら、改めて船員に告げた。
「おまえら!こいつはトオル。今日からおれたちの仲間だ」
「.........だから、手を組むだけだって」
おれは眉間に皺を寄せながらマーベラスの腕をはらった。
「まぁ。歓迎します。わたくしはアイムと申します」にこやかに会釈する、ピンクのお嬢さんこと、アイム。
「......ほぉ」と、顎に手を添えながらブルーのジャケットのジョーがちらりとおれをみる。
「えぇぇぇぇ!!!マーベラス!そいつ凶悪犯なんだよ!?」
青白い顔でマーベラスの背に隠れるのはくるくるな金髪のハカセ。
「たしかに。アンタ、賞金首なんでしょ?ま、お互い様だけど」手配書をみながらおれを警戒するルカ。
.........ほら、こうなる反応だよね!普通は!!
もしも、ifの仮の話だ。おれがこの海賊の一味に、つまりゴーカイジャーになったら.........
ぽわんぽわんぽわん......【想像】
海賊戦隊 ゴーカイジャー。
いまや特撮ヒーロー数は100を越え、全シリーズ35連覇を誇る、超ヒーロー戦隊たち。その輝かしい歴史の中でも、特に最強と呼ばれ、無敗を誇った10年に1人の天才が5人同時にいた世代は、奇跡の世代と言われている。
が、奇跡の世代には奇妙な噂があった。誰も知らない、対戦記録もない。にも関わらず、天才5人が一目を置いていたヒーローがもう1人。
幻のシックスマンがいた、と…。
ちょっと待て。wait!
おかしいだろ。どこの黒子のバスケだよ。何、さらっとおれメンバーに数えられてんの?
「ほら、君たちの船長なんだろ?これの暴走を止めるのが君たちの役目だろ?」
「ごちゃごちゃうるせぇ!おまえもだ、トオル。」
マーベラスが仲間を説得させるらしい。だが、そうはさせん。
「さっきの宇宙警察のときは助かった。礼を言う。だが、何故おれが仲間になる必要がある?」
おれはそれに先手を加えるようにマーベラスに畳み掛けた。
「理由なんてどうだっていいだろ。.........強いていや、おれの勘だ」
勘かよ!適当だろ。そこは嘘でもいってくれ......
「名前は?」
「トオル」
「出身と経歴は?」
「シュウエイ星。たしか14か15の頃に指名手配された。それからはいろんな星を転々と旅して、米の匂いにつられてズルズルと地球に居座ってる。」
「へぇ。お米好きなんだ。じゃ、特技は?」
ハカセから面接を受けてる。ハカセは鉛筆を走らせてメモしている。試験官みたいだ。とちょっとこの状況に笑った。なんか、就活思い出す。なんとなく入った企業がブラックだったから、そのあとが大変だったなぁ。............
特技......う~ん。
人様に胸を張って誇れるものなんてない。でも、おれは《ジャンプキー》を使って、ジャンプキャラの力を引き出せることができる。たとえば、ローのオペオペの能力で心臓とって、.........アレ?つまり、それらを総合的に言うと......
「暗殺、だな。」
おれ、だいぶヤベーやつだった。
side ジョー (ゴーカイブルー)
マジレンジャー、デカレンジャーの大いなる力を手に入れたおれたちは、新たな仲間ができるらしい。そもそも、マーベラスが勝手に連れてきた、いや、宣言したのだが。
マーベラスがトオルの肩に回しながら、改めておれたちに告げた。
「おまえら!こいつはトオル。今日からおれたちの仲間だ」
「.........だから、手を組むだけだって」
トオルは眉間に皺を寄せながら、ムッとした顔でマーベラスの腕をはらった。
「まぁ。歓迎します。わたくしはアイムと申します」にこやかに会釈するアイム。相手が何者だろうが、その敬語は変わらないんだな。
おれは「......ほぉ」と、顎に手を添えながらちらりとトオルをみる。
「えぇぇぇぇ!!!マーベラス!そいつ凶悪犯なんだよ!?」
青白い顔でマーベラスの背に隠れるのはハカセ。
「たしかに。アンタ、賞金首なんでしょ?ま、お互い様だけど」手配書をみながらトオルを警戒するルカ。
まあ、【トオル】といえばその悪名は全宇宙に通じる。親が云うことをきかない子どもに「わるい子は【トオル】に心臓を獲られる」と言い聞かせるくらいだ。.........目の前のやつからは想像もできないが。
「ほら、君たちの船長なんだろ?これの暴走を止めるのが君たちの役目だろ?」
目の前にいるこの少年のような男は呆れたとでも言いたげにおれたちをみた。ふん。マーベラスはおれたちが口に出したところで考えを曲げる気などないと思うが。
「ごちゃごちゃうるせぇ!おまえもだ、トオル。」
「さっきの宇宙警察のときは助かった。礼を言う。だが、何故おれが仲間になる必要がある?」
「理由なんてどうだっていいだろ。.........強いていや、おれの勘だ」
どうやらマーベラスはトオルを気に入ったらしい。トオルはガーンとひとり項垂れているがな。
ハカセはトオルを事情聴取すると張り切っている。鉛筆を持つ手が震えているのはみなかったことにする。
「名前は?」
「トオル」
「出身と経歴は?」
「シュウエイ星。たしか14か15の頃に指名手配された。それからはいろんな星を転々と旅して、米の匂いにつられてズルズルと地球に居座ってる。」
「へぇ。お米好きなんだ。じゃ、特技は?」
「暗殺、だな。」
普通に挨拶でもするような会話のテンポでトオルは爆弾を落とした。トオルの答えをきいたハカセとナビィはギャーギャー騒いでる。
その様子を見てトオルは歯をみせながら笑っている。ハカセはトオルにからかわれたと気付き、ムッとした顔をしている。
ルカと視線があって、お互い肩をすくめた。
......にぎやかになりそうだな。だが、わるくない。
さて、そろそろ腕立てでも始めるか。