CiRCLEのアルバイト生活 〜失いながら手にしたモノ〜   作:わらびもち二世

24 / 30
前回の続きです。少し長めです。
後から誤字に気がつくことが多いです!
たまに今までの話を振り返ってます。

それではどうぞ!


19. みんなで花火を見に行こう。後編

有咲side

一人で秘密の場所の神社にたどり着いた有咲。

 

「つーかみんな、どこ行っちゃったんだよ・・・」

「・・・私、ひとりじゃんか」

「まあ別に、そんなの気にならないし、別にいいけど!」

「それに竜二達もいつのまにか付いてきてねーし・・・」

 

「せっかくこの秘密の場所を、教えてやろうとしたのにさー」

「ほら・・・この神社。こんなに見晴らしがいいのに・・・」

 

「・・・・・・」

 

 

「みんなで一緒に・・・来たかったな」

 

「私がこの場所のことを言わなければ、今頃、みんなで一緒にいられたのかな・・・」

(それか・・・この場所のこともったいぶらずに、普通に教えてれば、みんな集まってこられたのか・・・)

 

(みんなを喜ばせたかったんだけど・・・なにやってんだろ、私って・・・)

(それしにしても・・・ここって、本当に静かだな・・・)

「毎年来てたけど・・・今年は余計に静かに感じるかも・・・」

「あ〜あ・・・。みんな今頃何してるのかな

・・・」

 

 

・・・・・・・・・・・・

 

 

竜二side

 

俺は少し早めに神社に辿り着いた。

有咲が寂しそうな顔で一人で座っていた。

脅かしてやるか!

 

「いい場所だな。さすが有咲」

俺は背後から有咲に声をかけた。

 

「っ・・・!!竜二っ!ば、場所わかったんだ・・・」

有咲は驚いて少し泣きそうな顔を拭って答えた。

 

「まあな。俺レベルになると有咲の考えてることくらいわかる」

「なんだよそれ〜!こっちは心配してたんだぞ」

少し冗談っぽく言ったからか、

どうやらいつもの有咲に戻ったみたいだ。

 

「ははは!一応場所は教えといたからそのうちみんなも来ると思うぞ」

「そっか。それならいいんだけどさ。まだ時間早いのになんで1人で来たんだよ?」

「誰かと一緒に居た方が楽しいだろ?だから来ただけだよ。他のみんなは結果的に2人で回ってるだろ?なら俺も有咲のとこに行こうかと思って」

せっかくの花火大会なのに一人なのは寂しいだろうし。

 

「へ、へえ・・・そうなのか。あ、あたしも1人だと暇だったから竜二が来てくれて丁度良かったよ」

こうは言ってるが、なんだか嬉しそうだな。

 

「そうか。ならよかった。隣・・・いいか?」

「と、隣?!べ、別にいいけど・・・」

なぜそんな焦る!?俺は有咲の横に腰を下ろした。

 

「この場所すごい静かだなー」

「花火もよく見えるし人もいないし、結構いい場所だろー?」

「だな。俺は花火をこうやって誰かと見るのは初めてかもな」

正直どんな感じなのか今から楽しみでもある。

 

「私も初めてだって」

ん?ああなるほど。

 

「あ、そっか!有咲ぼっちだったもんな!」

「うるせー!わかってても言うな〜!」

「ま、俺が言えたことじゃないけど」

「そうだぞ!竜二だって学校でぼっちだったじゃん!」

「ちょ、おま!ぼっちじゃないし!少しは話せる人いたし!!」

なんて酷いこと言うのこの子は!!

 

「ほほう。あたしたち意外に〜?ほんとか〜?」

「これ以上詮索しないでください有咲様!」

くそっ!この話では有咲には敵わなそうだ!

 

すると有咲は可笑しそうに、

「ははは・・・!やっぱ竜二と話すの楽しいな〜!」

「人をからかって爆笑とはいい趣味してやがる!」

まったく。なんてやつだ!

 

「普段からかってくる癖に、どの口が言うんだか」

「だって有咲からかうの面白いし、ツッコミの仕方が絶妙なんだよな!」

有咲のツッコミが聞きたくてついからかっちまうんだよな。

 

「こっちは大変だっての!その・・・別に嫌じゃないけど」

相変わらずのツンデレ具合だな。

 

「ならいっか!!」

「少しは気にしろ〜!・・・・・・・・・でもさ、なんか懐かしくない・・・?」

「・・・懐かしい?なにがだ?」

「ほら竜二前は結構うちに来てただろ?縁側で2人で座って良く喋ったじゃん。こんな風にさ」

有咲は懐かしそうにしていた。

俺もその事はよく覚えてる。

 

「ああ・・・・・・学校通ってた頃か」

「その時もくだらない話を永遠としてたよな〜。なのに全然飽きなくてさ・・・なのに、なんかかなり前の出来事に感じる・・・」

今もだけどあの頃もただただ毎日が楽しかった。

 

「・・・そうだな。まだ少し前の事なのにな・・・」

 

有咲は何かを言いたそうにしていた。

 

・・・・・・・・・

 

 

「・・・急に学校辞めて心配したんだからな・・・」

「わかってる」

自分勝手なことをした自覚はある。

 

「一度決めたら頑固だもんな竜二はさ」

・・・・・・

「お前らが理由も聞かずに退学を受け入れてくれて本当に感謝してる・・・」

 

「ううん。いいって。香澄を説得するのは大変だったけどな〜」

有咲は少し冗談っぽく言った。

本当に有咲と沙綾には色々と苦労をかけちまった。

 

「・・・色々と苦労かけたみたいで悪い」

 

・・・・・・

 

「竜二はさ・・・もう、いなくなったりしないよな・・・?」

有咲が心配そうに俺に言った。

「・・・ああ」

「ほんとか?」

「約束するよ。もう急にどっか行ったりはしない」

俺はもう二度とあんな事がないように心に誓った。

 

「そっか・・・それならいいんだけど」

有咲は少しだけ安堵の笑みを浮かべていた。

 

「・・・ほんと、俺の周りの人たちはみんな優しすぎるな。感謝してもしきれないくらいだ」

いつも思うけど高校生とは思えないくらいにみんな俺のことを気にかけてくれてる。

 

「私達からしたら竜二の方が色々と世話焼き過ぎだと思うけどな」

「そうか?俺には全然わかんねーな」

俺は自分がそこまで世話を焼いてる自覚はないんだけどな。

 

「ほんとさ、竜二もいつもこのぐらい素直だったら私も苦労しないんだけどな〜」

有咲は少しため息混じりに答えた。

「え!俺めっちゃ素直じゃね!?世界中探してもなかなかいないくらいに素直だろ!」

「そうやってすぐふざけるのが竜二の悪いところだ」

「すんません・・・」

 

「・・・今日だってさ。その、私が心配で先に1人て来てくれたんだろ・・・?」

有咲が少しだけ言いにくそうに訪ねてくる。

 

「1人だと暇だったから有咲をからかいに来ただけだ」

「嘘つけ。私レベルになると竜二の考えてることくらいわかる」

「なんだよ?さっきの仕返しか?」

「ははっ。お互いさまだろ?」

有咲は少し得意げにしていた。

 

「なぁ?俺ってそんなにわかりやすいのか?」

なぜか最近はよくみんなに心を見透かされることが多い。

「あー、最初は全然わかんなかったけどな?最近は竜二の考えてる事もわかるようになってきたんだ」

「なにそれ怖い!!」

いつのまにか俺のことを把握してしまったって事か?俺ってそんな単純なのか!?

 

すると有咲がとても真剣な顔をして、

「・・・たまにさ、不安になる事があるんだよ。ポピパも他のバンドも確実に成長してるだろ?でもそれって、竜二の助けが大きいじゃん。その陰で竜二が自分を犠牲にしてるんじゃないかってさ」

「・・・んなことねぇよ。俺は俺の出来る範囲で手伝ってるに過ぎない」

「それならいいんだけど・・・」

俺の言葉とは裏腹に有咲は心配そうにしていた。

 

「・・・失うどころか、手に入れてばっかりだよ。俺は幸せ者だ・・・」

「幸せ者って、竜二は大袈裟だな」

有咲は少し可笑しそうに答えた。

 

「本当だって。・・・仮にもしも俺が何かを失っていたとしても、それ以上に手に入れたものがたくさんある・・・」

「・・・そっか、竜二がそこまで言うなら私はもう何も言わない・・・」

有咲は俺の言葉に少しは安心してくれたみたいだ。

「ああ。俺なら大丈夫だ」

だから俺はそう答えた。

 

 

・・・・・・ドーン!!

 

 

「おい!花火上がったぞ!すげーな有咲っ!」

「子供か!はしゃぎすぎだって!」

「だってお前!俺こんなに見晴らしの良いとこで花火なんて見たことねえんだぞ!やべえよ!やべえよ!」

すげえな。打ち上げ花火って近くで見るとこんなにキレイなのか!

 

「ちょ、落ち着けって!あーもう!みんなはまだ来ねーのかよ?」

有咲は興奮した俺を止めようと必死だった。

 

・・・・・・・・・

 

「沙綾。有咲達いたよー」

おたえの声が聞こえた。

どうやら沙綾と無事に辿り着いたらしい。

 

「あ、ほんとだ!来たよ〜有咲。人が多くて少し遅れちゃったけど」

「やっと来たか沙綾とおたえ!誰か竜二を止めてくれ!」

 

「お前らおせーぞ!それより見ろってこの花火!ふぉおおおおお!」

「竜二子供みたい」

「はしゃぎすぎだって」

おたえと沙綾が俺に言った。

お前にはこの素晴らしさがわからんのか!!

 

「なんでお前らそんな落ちついてるんだよ!こんなでけー花火だぞ!踊りたくなるだろ!」

「・・・確かにキレイだけど踊りたくはならないかな・・・?」

沙綾が少し引き気味で答えた。

 

「なら私と踊る?」

「おお!踊ろうぜおたえ!」

俺はおたえと踊りながら叫んで、とにかく楽しんでいた。

 

「あー!みんないたよ!りみりん!」

香澄の声が聞こえる。どうやら2人も無事に来れたみたいだ。

「ほんとだ。ごめんね。人が多くて時間通りに来られなくて」

りみが申し訳なさそうにしていた。

そんな2人を見て有咲が、

「香澄おせーぞ!」

 

「竜二くんとおたえは!?」

どうやら香澄は2人を探しているみたいだ。

 

「あは・・は・・・2人ならあそこで変な踊りしてるよ」

沙綾が苦笑いしながら答えた。

「え!楽しそう!竜二くん!私も入れて〜!」

「はぁ。やっぱりこうなったか・・・」

有咲が頭を抱えていた。

 

「お!香澄来たか!この花火やべえよな!一緒に踊って騒ぎまくろうぜ!」

「うんっ!一緒に騒ご〜!」

わかってるな香澄!!お前は最高だ!!

 

「お前ら!恥ずかしいからやめろ〜!!」

有咲が何か言ってるがそんな言葉で止まる俺たちじゃないぜ!

 

そんな有咲を見て沙綾が、

「有咲。諦めた方が良いよ。あの3人はしばらくそっとしとこう?」

 

ドーン!

 

「きゃっ!!」

「りみりんどうしたの?」

「私、大きな音苦手なんだ。花火はキレイなんだけど、音にびっくりしちゃって」

 

「そうだったのか。ベースの音は大丈夫なのにな」

有咲は不思議そうにしていた。

 

「自分でも変だと思うけどね。・・・きゃっ!!」

そんなりみを見て沙綾が、

「りみりん。手、繋ぐ?少しでも安心出来るかもしれないし」

「ありがとう。沙綾ちゃん」

りみは嬉しそうにしていた。

 

「じゃあ有咲は反対の手握ってね」

「わ、私もか!?・・・ったくしょーがねーな。はい」

有咲はりみに手を差し出した。

 

「有咲ちゃんもありがとね」

「みんなで来られて良かったね。有咲?」

沙綾が有咲に尋ねる。

 

「べ、別に私はどっちでも良かったけどな」

「本当に〜?あとで竜二に聞いちゃおうかな?」

沙綾は少し悪戯っぽく言った。

 

「竜二にだけは聞くな!?」

「あははっ。冗談だって〜」

こうして3人は手を繋いだまま少し話していた。

 

 

・・・・・・・・・

 

 

「竜二〜!りみりんが花火の音怖いんだってさ!いつまでも遊んでないでこっちに来てよ」

ん?どうやら沙綾が俺を呼んでるっぽいな。

 

「なんだ。そうなのかりみ?」

「うん。大きい音が苦手なんだ。でも今は2人が手を握ってくれてるから大丈夫だよ」

まさかりみにそんな苦手なものがあったとは。

 

「じゃあ私たちもみんなで手を繋ごう!私は有咲の隣〜!」

香澄はいち早く有咲の隣に行った。

「香澄が隣かよ〜!ま、別にいいけど」

 

そんな有咲を見たおたえが、

「有咲嬉しそうだね」

「はぁ!?別に嬉しくねーしっ」

「有咲はツンデレだね。じゃあ私は香澄の隣」

「ツンデレじゃねーし!」

おたえと有咲が何か言い合ってるな。

 

「じゃあ俺は沙綾の隣だ」

「わ、私の隣?」

なぜそんな焦る?

「なんだよ?ダメなのか?」

「う、ううん!全然大丈夫!はいっ」

沙綾が手を差し出して来たから握った。

 

すると香澄が、

「ねえみんな!絶対また来年も一緒に来よう!」

「来年か。まぁ毎年やってんだからポピパがある限り来ることになるだろうな」

ポピパがなくなることなんて無いだろうけどな。

 

「いつまでもみんなで一緒にいられたらいいよね」

「そうだね。りみりん。他にも色々なところ行けたらいいよね」

りみと沙綾も同じ気持ちのようだ。

 

「わ、私はどっちでもいいけど!」

「でた。有咲の十八番」

「・・・おたえ。みなまで言うな。みんなわかってるんだ」

そっとしてやるんだ。

「う、うるせー!」

 

そんな俺たちの会話を断ち切るように香澄が、

「絶対来よう!この6人で!」

「そうだな」

やっぱ俺も含まれてたか。

 

「来年はもっとたくさんの人たちに私たちの音楽を知ってもらえたらいいよね」

沙綾がそんなことを言った。

「そうだね沙綾ちゃん。お姉ちゃん達に負けないくらい頑張ろう」

りみもやる気満々だな。

 

するとおたえが、

「じゃあ香澄は私と猛特訓だね」

「ええ!?私だけ!?」

「はははっ!」

みんなして笑っていた。

 

ドーン!!

 

「見てみて!星型の花火が6つ並んでるっ」

香澄が嬉しそうに言った。

「本当だ」

おたえも少し驚いていた。

 

そんな香澄を見た有咲が、

「香澄はやけに星にこだわるよな」

「ポピパと言ったらやっぱり星だよ!」

香澄の中では星がポピパのトレードマークになってるらしい。

 

「私は香澄ちゃんらしくていいと思うな・・・」

「ならあの花火に負けないくらいキラキラしないとね。香澄?」

りみと沙綾が言った。

 

「うん!絶対来年にはもっともっとたくさんの人の前でライブやりたい!」

Poppin'Partyならきっと大きなステージに立てると俺は思った。

来年のGuitar spiritが終わったら。もっと俺もみんなの手助けをしてやりたいと思っていた。

 

 

「じゃあ・・・・・・俺が連れてってやるよ。ポピパが1番キラキラするステージにさ」

今更だけど、結構恥ずかしいこと言っちまったな。

 

そんな俺を見て有咲が、

「まぁ竜二がいれば安心だな・・・」

「任せろって!それに、これからはずっとこの街にいるし」

「本当に!?やった〜!」

香澄は嬉しそうだった。

 

「無理はしすぎないでね?竜二くん」

「竜二の管理は私に任せてりみりん!」

沙綾に私生活を管理されるのか!?俺は!?

 

「じゃあ私は竜二にギター教えてもらう」

おたえがそんなことを言った。

「ははは!この俺に全部任せなさい!」

そんな俺の言葉に有咲が

「はははっ。後で後悔しても知らねーからな〜」

「何を頼む気だ有咲!?」

 

こうしてポピパとの楽しい花火大会は幕を閉じた。




普段は仕事の合間にちょこちょこ文章を書いてます!

RoseliaのFNS出演素晴らしかったですね!
Afterglowかハロハピの2章も楽しみです!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。