空路終末旅行   作:月島 星

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このシリーズの導入部です。


本編
着陸


「もがもが、もがもが…」

「おい、ユー起きろ。」

 

「あれ、魚…?」

「やっと起きたか、あと板金しゃぶるのやめろ。」

 

 

 ユーリは目を覚ました、がまだ目を開けられる気分ではない。とりあえず咥えていた板金をポケットにしまう。体は起きたものの頭がまだ追いついておらず、小刻みな揺れが彼女をまた眠りに追いやろうとする。

 

 

(でっかい魚食べてたけどやっぱ夢か― あれ?)

 

 

 何かがおかしい… いくら鈍い彼女も気付いた。その揺れがいつもより心地よいことに。それにこの空間、ずいぶんと狭い。それにこの音…。

 

 

「ユーそろそろ降りる所を探すから手伝え。」

「…降りる? …どこに?」

 

 

 彼女は目を開け、外を見る。上の階層がずいぶん近く、また地上の廃墟は下にあった。風切り音が随分とうるさく、彼女がどこにいるのか気付くのに時間はそうかからなかった。彼女達は空中にいたのだ。

 

 

「飛んでる…?! なんで?!」

「お前まだ寝ぼけてるだろ。あと喋るときは伝声管の近くで喋れっていつも… 」

 

 

 ユーリが座っていたのは古めかしい複葉機、ソードフィッシュの機銃手席だった。チトは何事もなかったように愚痴を言い続けている。

 

 

「ななななな…なんで!?」

「ついにユーの頭が…  あっ、あそこの道路がよさそうだな。」

 

 

 ユーリが疑問を解消しようといろいろと聞こうとする。しかし、伝声管から遠いせいかチトはいつもの戯言かなんかだと思い、機体を着陸の体勢に移す。

 

 

「そもそも、ちーちゃんって高いところ平気だっけ?! いやそれ以前にいろいろおかしい気が…、うーんうーん… 」

「喋ってると舌噛むぞー。」

 

 

 ユーリはいつもの数倍考えるが頭が追い付かない。その間、ゆっくり高度を落としてゆくソードフィッシュ。無駄に大きい道路を滑走路代わりに着陸する。不整地用のそりが時たま地面とあたり大きな金属音を出したが、機体は安定したまま動きを止めた。

 

 

「…」

「ユー下りないのか?」

「あ、待ってちーちゃん!」

 

 

 二人は手際よく機体のへこみや足掛けを使い、機体から降りた。

 

 

(あれ…なんで私も降り方知ってんだろ?)

 

 

「落ち着いたかユー、なんかわけわかんないこと言ってたけど。」

「うーん?」

「ま、おかしなこと言ってるのはいつものことか。」

「なんだとー!」

「だってほんとのことじゃん。」

「ちーちゃんこそ… 」

 

 

 二人は口喧嘩をしながら荷物を下ろし始める。重い飲料水のタンクを下ろすため二人で力を合わせる。

 

 

(あれ、何か大事なことに気づいた気がしたんだけど。)

 

 

 ふと、ユーリの手が止まる。それに気づいたチトも手を止めた。

 

 

「どうしたの、まだ寝ぼけてんの?」

「いやなんか、考え事してた気がしたんだけど…」

 

「だけど…?」

 

「忘れちゃった。」

「やっぱいつものユーだな。」

 

 

(まあ、ちーちゃんがいれば別にいっか。)

 

 

 そんなことを考えながら、また荷物を下ろす。いつものように、

 

 

続く

 

 

 




 作者です。勢いで登録し書き始めたので続くかどうか怪しい。そもそも投稿できてるかどうか怪しい。

 多分気になってる人はいないと思うけど、ソードフィッシュはmk1です。アルバコアがよかったんだけど、資料が少なすぎてあきらめた。設定は不鮮明なので後々追加していくかも、追加したらあとがきに書く(多分)。ちなみに飛行機の知識はwar thunderというゲームから得ている。

 色々調べた(大嘘)けど、実際の機体に伝声管はついてたかどうかわからない… 多分ついてない。
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