BanG Dream!~1人ぼっちな2人~完結   作:レイハントン

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こんにちは。

えー誠に申し訳ありません。9話を投稿していたと思っていましたが、投稿していませんでした。

本当にすいません。


9話 信じてくれる人

「あんたが市ヶ谷彰兎か?」

 

「違うって言ったら帰ってくれるのか?」

 

「・・・あ、いや違う。そういう流れのやつじゃないから」

 

 違うのか。残念だな。

1回やってみたかったんだよ。

 

「つうか不法侵入だから110するから」

 

「ちょまっ! 落ち着けって!」

 

 スマホを出してダイヤルに11まで打ったところで止められた。

 

 戸山さんは許しても君は許さないからね?

つうかホントに誰? ガチの知らない人なんだけど。

 

「オレは羽沢修平。羽丘学園に通う高2だ。よろしく」

 

「いやいや。どこに学校超えてまで友達作りにくる奴が居るんだよ」

 

「大丈夫だって! ここにいっから!」

 

 いやいや。大丈夫じゃねぇだろ。もう少し頭使えや。

 

 いまいち……いや、全然相手の考えがわからない。

ホントに友達を作りに来たならバカ。もしくはそれ以下だ。

別の可能性となると・・・・今回の出来事…は関係ないか。

 

「ところでさ、市ヶ谷は本当にやってないのか?」

 

「なんの話だ?」

 

「二股事件のことだ」

 

「っ! もう少しオブラートに包むとか出来ないのかよお前」

 

「出来ん」

 

 マジでなんなんだコイツ。さてはデリカシーねぇな?

しばらく見ないうちに太った女の子に平気で太ったな、とか言う奴だなコイツは。

 

 変な奴が家に来たんですけど………。

 

「やったのか、やってないのかどっちだ?」

 

「やってねぇよ。だからこうして悩んでるんだ」

 

「そっか~なら良かった。やったって言うならぶん殴ってやろうって思ってたところだ!」

 

「はぁ? 何言ってんのお前」

 

 本日何回目かわからない、マジなんなのコイツ?

妙に馴れ馴れしいし、デリカシーないし良いところ1つもないじゃんか。

誰かコイツの良いところ探してあげてくれ。誰でも納得出来るようなやつな。

 

「今回の事件って犯人はわかって……」

 

「たら、こんな悩まねぇよ。結局なにしに来たんだ?」

 

「いやな、中学の頃にも同じような事件があったから助けに来たって話さ」

 

 なら最初からそう話せバカ。

回りくど過ぎんだよ。お前は捜査権がない警察の人か。

 

 でも少しばかり前に起きた事件と似てるという言葉が気になった。

もしかしたら解決策が見つかるかもしれないし。

 

「助けに来たってどういうことだ?」

 

「変な疑いをかけられてるみたいだから晴らすの手伝おうかなって」

 

「………他人なのにか?」

 

「なに言ってるんだ? もう友達だろ?」

 

 なっ………。

 

「いやいや。進展早すぎでしょ」

 

「世の中そんなもんだって!」

 

 そんなもんじゃねぇだろ………。世の中そんなに甘くはないぞ。

 

 その時、ちょうどスマホが震えた。またメッセージが来たと思った俺はポケットから取り出す。

 

 しかしメッセージではなく、アプリゲームの通知だった。

 

 そういえばイベント今日からだったな。

 

「ん? ん? ん? まさかそのゲームは?!」

 

「あー、グランドレッドファンタジーだけど……」

 

「あの赤く染まった大地に豊かな緑を取り戻すというストーリーのゲーム?! オレとフレンドになってくれ!!」

 

 えっと………なにしに来たのコイツ?

 

 

 

 

 

 

「やっと終わった………」

 

 時間は23時。良い子はとうに寝ている時間帯だ。

そんな時間まで何をしていたかって?

 

 結局しつこく羽沢にフレンドになってくれと頼まれ、フレンドになった。

それで23時まで引っ張られた。ホント迷惑。

 

 何しに来たかはホントに謎だけど、最後に残した言葉は信じようと思う。

 

『あっ! そうだ! 花学に居る華山早紀って女には気をつけろよー。この前の事件の犯人だから』

 

 その情報だけを伝えてくれればいいものを。関係ない話をぺちゃくちゃと話してさ。

グラレもめっちゃ周回させられるし。良いことねぇじゃねぇか。

 

 スマホを充電器に繋いで、ベッドの上に投げてから寝転がった。

 

 ゲームの通知が画面に映される。その1つ下には丸山からのメッセージ。

羽沢に引っ張られ過ぎて返事返せなかったな。もう遅いし、明日の朝返すか。

 

 その下以降に通知はない。

結局氷川からの連絡はなかった。

 

 見捨てられちまったかな。助けたいなんて思ってたのにこのザマかよ………。自分が情けない。

 

 ふと羽沢が言っていた名前を思い出した。

 

「華山早紀……聞いたことないな」

 

 俺の学年は6クラスある。1回も同じクラスにならずに終わることがほとんどなはず。

1年の時の同じクラスには居ない。ってことは別のクラスか?

とりあえず警戒はしておいて損はないか。

 

「明日学校でなんか言われるのかな………」

 

 俺の意識があったのはそこまでだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「朝はなぜ来るんだ………」

 

 天井を見上げながら絶望を口にする。

こんなに学校に行きたくないって思ったのは久しぶりだ。

でも今日行かなかったら事件に負けた気がするから行かないと。

 

 気分が優れない中だらだらと丸山にメッセージの返信を返してから、ベッドを降りて2階に向かった。

階段を降りて、リビングのドアを開ける。

 

「なっ……!」

 

 思わず声が出てしまった。

 

 朝起きられないという定評を俺からもらっている有咲が、戸山さんと一緒にご飯を食べていたのだ。

 

「おはようございます!」

 

「あ、うん。おはよう……なんで有咲が?」

 

 有咲のことを指差ししながら言うと、なぜかキレられた。

 

「驚く方逆だろ!!」

 

「いやいや。戸山さんが家でご飯食べるなんて日常茶飯事じゃん」

 

 もうとっくに慣れたよ俺は。

 

「ばあちゃん。朝飯食べないで行くから、それ夜にでも食べるよ」

 

 それだけ言い残してリビングをあとにした。

まずは寝癖を直すところからだ。

 

 

 

 

 

 今日はいつも以上に準備に時間がかかった。

それでもいつもと同じ時間に家を出れた。かなり奇跡だとおもう。

家を出る前にばあちゃんがおにぎりを持たせてれた。ホントありがたい。

 

 いつもの石畳を歩いて門を出る。

 

「あ……」

 

「おはよう……げ、元気?」

 

 門の外で待っていたのは氷川だった。

待っていたことよりも片言なのと、元気? って聞いてくるところがおかしい。

頭でも打ったか氷川よ………。

 

「どうした?」

 

「その……昨日は…ごめんなさい……。なんて声をかければいいかわからなくて」

 

「ぷっ……! ははは!」

 

 思わず笑いをこらえきれなくて吹き出してしまった。

いつものしかめっ面で怒ると思っていると、顔を赤くして言い訳をしてくる氷川。

 

「違う! これは……その。あなたを心配してたのに笑うことないじゃない!」

 

「悪い悪い。あー面白い。てっきり俺は氷川に見捨てられたかと思ってたよ」

 

「そんなわけないじゃない……。あの時声をかけてくれたのはあなたなのに、居なくなるなんて許しません」

 

 なんだ………。見捨てられるどころか、俺のことをそんな風に思ってくれてたのか。

ありがとな……氷川。

 

「わかってるよ。……良いのか? 俺と居るとお前まで何か言われるぞ?」

 

「覚悟は出来てます。なんと言われようとあなたの味方です。それに私だけじゃないのよ?」

 

「え? それってどういう……」

 

 後ろから足音が聞こえた。振り返ると、被害者という立場になる松原とその友達の白鷺。

なぜか松原は申し訳なさそうに俯いている。本人は何も悪くないのに。

 

 すると白鷺が1歩前に出てきた。

 

「花音から話は聞いたわ。疑ってごめんなさい。氷川さんに話を聞くまで疑ってたの」

 

 特段、白鷺に何かを言われたわけじゃないのに頭を下げて謝ってくれた。

 

「いやいや…頭上げてくれよ。別に白鷺に酷いこと言われたわけじゃないんだから」

 

「……ありがとう」

 

 白鷺が頭を上げると今度は松原が何かを言おうと、後ろから出てきた。

 

「市ヶ谷君……ごめんね? 私のせいで」

 

「いいっていいって。悪いのは白鷺でも松原でもないんだから」

 

 疑われて当然だ。真に悪い奴は勝手に人のプライバシーを本人の許可なく撮影して、捏造した奴だ。

どれだけの迷惑が松原と花園さんにかかったか犯人はわかってるのか?

たぶんわかっていないと思う。

 

「ってことだから。もうこの話は終わりだ。とりあえず学校行こう」

 

「まだ1つ話すことがあるのだけれど。歩きながら話すわね」

 

「まだあるのか………」

 

 今度はいったいどんな問題だ?

頼むから殺人未遂とか警察沙汰は勘弁してくれよ。

 

 白鷺から話を聞くために、学校へと足を進めた。

 

「学校にポスター貼った人かはわからないけど、この話結構SNSに広がってるみたいよ」

 

「警察沙汰よりめんどくさいのきたじゃん………」

 

 トレンド入りしちゃうぞ?

花学の生徒が二股とかいう変な名前で。

 

「でも。クラスの皆さんが手を打ってくれたみたいです」

 

「手を打った? どんな手を打てるんだ? ほとんど詰み状態だけど」

 

 もう王手寸前だよ。こっから逆転する方法なんてちゃぶ台返しくらいじゃね?

 

「これなんだけど……」

 

 松原が自分のスマホでなにやら操作して、画面を俺の方に向けてきた。

 

 そこには某青い鳥のSNSツールに投稿された例のポスターの話に、花学の生徒がみんなコメントしているところ。

 

『嘘にも程があるよねww』

 

『ただの盗撮じゃん』

 

『こんなの相手にするだけ無駄無駄』

 

 俺への誹謗中傷ではなく、逆にフォローしてくれていた。

てっきり学校ではのけ者扱いされていたとばかり考えてた俺にとっては思わず涙が出てきそうな話だ。

 

「なんで……こんな」

 

「人は見ていないようで見ているものです」

 

「心配してたのがバカみたいだよ。……良い意味で裏切られた」

 

 クラスのみんな……学校のみんなには感謝しないとな。

 

 つうかこの状況大丈夫なのか?

左に氷川、右に白鷺と松原。・・・前よりもヤバい状況……。

 

「どうかしました?」

 

「いや……なんでもない」

 

 普通の日常が戻って来ることを祈るしかない……か。

 

 

 

────────☆

 

「いや~市ヶ谷のおかげでさくさく進むわ~」

 

 昨日作った武器のおかげで面白い程敵が溶けていく!

なんか敵がたくさん早く死ぬことを溶けていくって市ヶ谷に教わったー。

でも1日でこの伸びは半端ない。あとで他の奴に自慢すっかな~。

 

 ゲームはめっちゃ強い市ヶ谷だけど、今ちょいと事件が起きてるからな~。

なんとか乗り切ってくれると助かるんだけど………。

 

 某SNSアプリを起動してタイムラインを確認。

 

「マジか?! こりゃすげぇ」

 

 どうやら問題ないらしい。花学の女子はみんな優しいみたいで何よりだ。

 

「今日もいい天気だ~!」

 

 上機嫌でいつもの通学路を歩いていると、数メートル先にリサと友希那の後ろ姿を発見した。

 

 目標を確認。突撃!

 

 2人のもとまで走って向かい大きな声で挨拶をした。

 

「おーす! おはよう諸君!」

 

「おはよう~。朝から元気だね~」

 

「うるさいだけよ」

 

 いつもの感じで挨拶を交わしてそのまま2人と並んで歩く。

 

「そう言うなってー。もう慣れっこだろ?」

 

「慣れないわよ」

 

 朝から冷たいなー友希那はー。まぁそんなのは昔からだから対して傷つかないし気にもしない。

・・・・あーっと。あれを思いだしてしまった。

 

「なんだか花学ですごいことになってるぞ」

 

 某SNSアプリを起動して2人に見せる。

するとさすがギャル。リサは素早く反応してくれた。

 

「それ見たよ~。市ヶ谷君…だっけ? 無事に学校に戻れそうだね」

 

「そうなんだよ。花学の女子はみんな優しいな~」

 

 チラッと友希那を見る。

 

「なによ」

 

「いや別に~」

 

 友希那の鋭い視線をかわして、画面に目を落とす。

相変わらず怖い視線だこと。あー怖いなー。昔はもっと優しかったのにー。

 

「あ、そうだ。昨日市ヶ谷の家に行ってきた」

 

「え?! あんたはどこまで友達作りに行ってるの?!」

 

「それ市ヶ谷にも同じこと言われたけど、ここに居るんだって」

 

「バカね」

 

 良い意味のバカだ。……良い意味のバカってなんだ?

自分で言っててわからなくなったわ。

 

「そうだ。修平になんとかしてもらいたいことがあるから放課後、付き合ってくれる?」

 

「えー。市ヶ谷とグラレやる予定なのに?」

 

「あのさー、確認なんだけどー。それって…向こうの許可は?」

 

「放課後までに取る!」

 

「それは予定とは言わないわ。あなたにしか頼めないことなの」

 

 今までその口車に何回乗せられたことか。もうオレは騙されないからな!

 

「まぁまぁ。アタシは部活で無理だから修平に任せた!」

 

「えー………仕方ないなー」

 

 リサがそう言うなら仕方ない。

 

「今日だけからな?」

 

「ええ」

 

 ん~オレにしか出来ないこと………あれか! ゲームの相談・・・なわけないか~。

友希那がゲームやるとか言ったら、真っ先に熱でもないか確認するわ。

 

 

 

 

 

 

 全ての授業が終わって放課後~。

友希那と一緒に教室を出て、校門に向かった。

向かう途中別段変わったこともなくて、至って普通。いったいオレにしか出来ないこととは………。

 

 校門に着くと友希那らキョロキョロと辺りを確認し始めた。

 

「どした~?」

 

「今日は居な──」

 

 

 

「友希那さーん!」

 

 

 

 聞いたことがある大きな声が後ろの方から聞こえてきた。

振り返ると巴の妹、あこが手を振りながら走って来ている。

 

「あこをバンドに入れてください!!」

 

 オレ達の元に来るなり頭を下げてお願いしてくるあこ。

 

 これはいったい…………

 




羽沢修平については11話のあとがきに紹介文書こうと思っています。

指摘してくれた方、ありがとうございます
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