BanG Dream!~1人ぼっちな2人~完結   作:レイハントン

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こんにちは~。

さて第1話! 今回はただの日常です。

普段はこういう感じで主人公は生活しています。


1話 いつもの日常

「ふぁ~。眠い………」

 

 1時間目というものはどうして眠いのだろうか。

 

 その答えは単純だと思う。

 

 1時間目は現代文で、ものすごい眠くなるような話し方をする先生だから。

もう催眠術の一種なんじゃないかと思うくらい。

すでに術にかかっているのも何人か。かかりそうな人も何人か。

俺はかかりそうってところだ。さっきからあくびが止まらん。

 

 なんで先生って生徒が眠くなるような授業するのだろうか。

教えるべきことを教えるために頑張ってるのはわかるけど、こう寝てる人が居るとな………。

 

 しかし、この状況でも一切眠気に襲われず、真面目に黒板の文字をノートに書き写しているのが1人………。

 

 

 そう──氷川である。

 

 すでに夢の中という人も居る状況でなぜそんなに平然としてられるのだろうか。

どんなつまらない授業でも真面目に受ける。

俺は不思議でしょうがない。

 

 努力をしないといけないのはわかってる。………そうだ。氷川に出来るんだ。俺にだって────

 

 

 

 

 

 

 授業終了後。

 

 なんかペシペシ叩かれてるような………気のせいか?

 

「市ヶ谷くん。授業終わってますよ」

 

「んあ? ・・・え?」

 

「え? じゃありません。それに次の授業は移動教室です」

 

 氷川に返事を返すことなく頭を抱えて机に両肘を着いた。

 

 なんて情けないんだ。

氷川に出来るなら俺にも出来る。そう思って挑んだのにあえなく惨敗。

へへへ………参ったぜ………。

 

「なぜ平然と寝てられるんですか………」

 

 頭を抱えてると呆れたような声が聞こえてきた。

 

「そんな身も心も凍るような冷たい視線を送らないでくれ……俺だって一生懸命頑張ったんだぞ?」

 

「そうは見えませんでしたけど」

 

 それだけ言い残すと氷川はそそくさと行ってしまった。

すでにみんな行ってしまったのか、教室に残って居るのは俺だけ。

ってことは……起こしてくれたのは氷川だけ? え? 俺ってもしかしてぼっち?

 

「マジか………」

 

 ここまで来ると笑うしかねぇ。

 

 早く行かないといけないのに俺は1人窓の外を見ていた。

目からはしょっぱい水が流れてもおかしくないくらい、俺の心は悲しみに満ち溢れている。

 

 起こしてくれるのは氷川と後ろの席の白金くらいかよ………。

 

 

 

 

 

 

 地獄のような授業を4時間終えてやっと昼休み。

1時間目は現代文で眠いし、2時間目は音楽だし。

3、4時間目はなんだかで普通に受けたし。・・・・普通だな。

まぁ午後も寝ずに授業受けますかね。

それが普通なんだが。

 

「今年も変わらず屋上ですか?」

 

「んー? まぁ」

 

 昼飯はいつも屋上で食べてる。

食べた後は午後の授業に備えて昼寝。昼寝がこれまた格別なんだよな~。

屋上で昼寝って言っても直に寝るわけではなくて、レジャーシート引いて寝るぞ? 制服汚れるし。

 

「氷川も来るか?」

 

「ええ。あなたを起こさないといけないですし」

 

「いやマジで助かる」

 

 眠りが深い時は目が覚めないからなー。それで5時間目遅刻したこともあったくらい。

是非ともそれは避けたいので氷川に起こしてもらってる。

 

「購買でなんか買ってくから先行っててくれー」

 

「わかりました」

 

 教室を後にした俺はスマホを片手に購買に向かった。

廊下を歩く途中スマホのスリープを解除すると通知数が100件。

大変なことになっているが大した問題じゃない。送り主は有咲だろうし。

 

〈また盆栽壊しただろ!!!  〉

 

〈何回言ったらわかんだよ!!〉

 

〈クソ兄貴!!〉

 

 返事がないからさらにスタンプ爆弾をやられている。

そしてここだけの話盆栽は壊してない。少しイタズラしただけ。

 

 工程は至って簡単。みんなも出来るぞ☆

蔵にあった植木鉢に土を入れる。それっぽい小さい枝を少し拾ってくる。

盆栽が置いてある棚から好きな盆栽を選んで隠す。

その下辺りに枝を置いて土の入った植木鉢を落として割る。

枝を土で隠せば完成ー。

 

 隠した盆栽の枝と似ていれば土で隠れてそれっぽくなる。

今まで5回くらい仕掛けたけど、そん中に本物があったのはここだけの話。

 

〈ごめーん。イタズラでしたー〉

 

 こう返しておけば呆れて終わり。

これも立派なコミュニケーションの1つだ。

 

 スマホの画面を消してポケットにしまい階段を降りると、人がたくさん集まっている場所に着いた。

 

「相変わらずだな」

 

 独り言を呟き人混みの中に入って焼きそばパンに手を伸ばすと、誰かの手と重なった。

右に視線を向けると不思議な髪型をした女子。

すぐにその子が手を離したのを見計らい焼きそばパンを入手。その他もろもろを入手して人混みを抜けた。

 

「痛ってーな。誰かエルボーしてるだろ」

 

 聞こえるようにも言ってやろうかと思ったが、女子が大半を占める元女子校でそんなことを言ったら死んでしまうのでやめた。

 

 あ、俺の通う花咲川学園は少子化の影響で去年から共学化したんだ。

 

 それは置いといて。

屋上に向かおうと一歩踏み出すと、ちょうど人混みからさっきの不思議な髪型の女子が出てきた。

シューズの色からして有咲と同じ1年生。それに見ない顔だし。

自慢にならないけど一度顔を見ると長い間覚えてる。

 

「君」

 

「私ですか?」

 

 なぜか周りをキョロキョロと確認してから自分のことを指差しして言った。

 

「君を見てるのに違う人に話しかけないでしょ」

 

「そうですよね!」

 

「そうでしょ。………これあげるよ」

 

 焼きそばパンを1年生の女子に差し出すと、パンと俺を交互に見始めた。

いきなりだからそりゃそうなる。

 

「君入ったばかりでしょ? ここは人が多いから、触ったらすぐに取った方がいい」

 

「本当に良いんですか?」

 

「もちろん。俺のおごりで」

 

「いやいやいや! さすがにそれは」

 

「良いから良いから」

 

 無理やり受け取ってもらい、頑張れよーと、一言残して屋上へと向かった。

 

 なんか元気そうな子だったし友達たくさん居そうだな。1年生だからもしかしたら有咲とも・・・・それはないか。

あ…中学から上がってきた子だったらここのこと知ってるな。

まぁ大丈夫…だよな?

 

 不安が無いと言ったら嘘になる。

 

 

 

 

「遅かったですね」

 

「悪い悪い。めっちゃ人が居たからさ」

 

 屋上に着くと律儀に俺が来るのを待っていた氷川。

別に食べてても良かったのに。それが氷川の良いところだけど。

 

 柵が刺さってる場所の座れるスペースに座っている氷川の右側にドシッと座った。

 

「いただきまーす」

 

「いただきます」

 

 隣でちゃんと手を合わせている氷川を見て俺も手だけ合わせた。

普通にやることなんだけど、やらない家庭もある。

うちは…言うだけだな。

 

「良い天気だな」

 

「そうですね。こんな日は犬と散歩したいです」

 

 ここだけの話、氷川はめっちゃ犬が好きらしい。

なぜ飼わないのかは確か………親がダメって言ったからだっけ?

そこは曖昧だけど許してくれ。

ちなみに俺はどっちでもないけど、少し犬派に傾いている。 え? 興味ない?

 

「氷川ってどんな犬が好きなんだ?」

 

「柴犬、ハスキー犬。チワワも捨てがたいです。最近だと日本固有の犬種が可愛いくて──」

 

 犬の話をしている時の氷川の笑顔は純粋だ。心の底から楽しんだろう。

普段からそうしてくれるとこちらとしても良いんだけどな~。

なかなかそうはいかないんだよ。

 

「聞いてますか?」

 

「聞いてるって。俺は犬だったらオオカミ犬1択だけどな」

 

「私と犬の話をしているといつもオオカミ犬が出てきますね」

 

「あのデカさと格好良さをわからないと?」

 

 みんなも是非とも調べてみてほしい。

デカさとオオカミ感に驚くと思うぞ? 前にテレビで見たときは遠吠えとかしてた。ホントに格好いい。

 

「一度でいいので犬を飼ってみたいです」

 

「………叶うといいな。その願い」

 

「はい」

 

 昼飯を済ませ、予定通り屋上にレジャーシートを引いて昼寝を開始。意外とすんなり眠れた。

その間氷川が何をしているかはわからないけど、起こしてくれるし特には気にならない。

 

 

 

 

 

 時は過ぎて放課後。

 

 昼寝の効果で5時間目、6時間目ともに一睡もすることなく終え、帰り支度をしていた。

部活、バイトはやってないからこれから暇なわけだ。

こういう時は大抵氷川と一緒に帰るか、ギターを聴いたりか。

 

 言い忘れてたけど、氷川はギターをやっていてなかなか上手い。素人目線だけど。

聴いてて違和感ないってのが一番の理由かな。

バンドは何度か組んだみたいだけど、氷川に着いていけなくてみんなやめていったらしい。

 

「市ヶ谷くん」

 

 良く言えば真面目。悪く言えば自己中。

人間誰しも自分中心だけど、氷川の場合は納得がいくまでやめないからな~。

本気でやってない人からすると鬱陶しいんだろう。

 

 

 複雑だ。氷川と同じような考えの人は居ないものか。

 

 

「市ヶ谷くん!」

 

「ん?」

 

「話、聞いてますか?」

 

「あー悪い。聞いてなかった」

 

 ヤバいヤバい。全然気付かなかったわ。

いつから話しかけられてたんだ?

 

「帰らないんですか?」

 

「帰る帰る」

 

 素早く荷物を鞄にまとめて突っ込み、教室をあとにした俺達は廊下に出て階段を降りた。

すると下から見知った人が上がってきた。

向こうもすぐに気付いたのかお互いにあ、と声が漏れる。

 

「さっきの先輩!」

 

「おーさっきの後輩」

 

「焼きそばパンありがとうございました!」

 

「良いって良いって。部活動体験頑張れよー」

 

 元気よく返事を返すと後輩はダッシュで階段を駆け上がって行った。

 

 なんか…こう。元気だけで動いてますって感じですごいな。

あれは将来有望か?

 

 事が足早に進んだおかげで、なにがなんだかわからない氷川を忘れてしまった…。

 

「昼休みに焼きそばパンおごったんだよ。それでだ」

 

「だからと言ってすぐに納得するのは無理ですよ?」

 

「だよな………」

 

 実際の話はそうだからな。どう説明するものか。

 

「帰りながら話す」

 

 

 

 

 

 

 

 学校からの帰り道を歩くこと10分。

 

「ってな訳だ。OK?」

 

「だいたいはわかりました」

 

 やっとわかってくれた………。

昼休みの出来事を話すのに5分。なぜかご機嫌斜めになったので話を聞くのに5分。

なんか妙に突っかかってくるのは気のせいだろうか。

 

「なんかごめんな?」

 

「どうして謝るんですか?」

 

「いや…機嫌悪そうだったからさ。悪いことしたのかなって………」

 

 答えがすぐに返ってくることはなかった。

それが余計に悪いことをしたんだと反省せざるを得ない。

俺はどこで間違えたのだろうか。

 

「いえ。私も変な意地を張ってただけなので」

 

「変な意地?」

 

「はい。でももう大丈夫です」

 

「そうか。なら良いけど」

 

 機嫌が直ってくれたのは良いけど、変な意地ってなんだ?

悪くなった機嫌となにか関係が………。

 

 そんなことを考えて居ると、あっという間に分かれ道。今朝の待ち合わせ場所に着いた。

 

「んじゃ俺はここで」

 

「はい。また明日」

 

「おう。じゃあなー」

 

 俺は真っ直ぐ。氷川は右に。

こうして帰るの何年も経つのかー。人生って案外早いもんだな。

あっという間高校2年生か。

あと2年どう過ごしていくかね。

 

 

 

 高校2年生という今の時期に大きく変わることを今の俺はまだ知らない。

 

 

 

───────☆

 

 はぁー………。

なぜ市ヶ谷くんが他の女の人と話してただけなのに私は嫌って思ったのかしら。

不思議なものね。

 

 彼には呆れることもあるけど、あの時助けてくれなかったら今の私があったかどうか………。

口調は昔と変わってしまったけど、お人好しなのは昔とぜんぜん変わらない。

今日の出来事だって市ヶ谷くんらしいわね。

 

 1人で帰り慣れた道を、考え事をしながらぼーっと見つめて歩いていると私の視界に大きなダンボール箱が映った。

ふと気になり近くに行って見てみると中には────

 

 

 

「ワン!」

 

 

 

「え? ・・・・捨て犬?」

 

 ダンボール箱には黒いマーカーで‘拾ってください’と大きく書かれていた。

 

 




紗夜さんに毎日起こされたい人生が良かった………

主人公と紗夜さんが通う高校は共学化してますぞ! ちょくちょく男子が居たり。そして何気にりんりんも名前だけ出てたりー。
そのうち出番が!

基本的には花女のメンバーを中心に出していこうと思います! それとアニメの内容も少しだけ入れていこうと思うので、見てない方でポピパ好きは是非!!

それではまた次回
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