最近相棒を書くのが楽しくて仕方がないのです
書きたいように書くと段々キャラから離れていき、キャラに似せようとすると書きたいように書けない・・・
まだまだ修行が足りませんなあ・・
キリトside
「・・・・ふにゅう。」
「・・・・どうしてこうなった。」
現在、俺は絶賛苦悶中である
何故かと言えば、遡ること半日前
・・・
5日前にアルゴから手に入れたエキストラスキルの情報をアリス達に伝え、話し合いの結果今日取りに行くことに決めた
それでこの岩山に戻ってきたわけだが、肝心の岩は想像以上に硬く、アルゴの言う通り、一日やそこらで終わる代物でもなく、仕方なく野宿で夜を過ごすことになり、いざ寝袋を出してみれば二つしかない
少年漫画でたまにある1つだけ二人用!なんて美味しい展開もなし―あってもお断りだし、女子二人なので俺ははみ出されるのだが―なのでアリスと相棒に1つずつ渡して、俺は雑魚寝をすることとなった
「たまには悪くないな。」
幸いどんな格好で寝ても寝違えることはないから岩の壁に寄りかかって寝ることにする
「それじゃおやすみー。」
「おやすみなさい。」
「おう、お休み。」
二人に挨拶を交わして、目を閉じれば夢の世界へと誘われる
・・・
眠ったまでは良かったのだ、だが問題はこの後だった
「・・・・うん?」
まだ日の昇らない、真っ暗な時間に俺は目を覚ました、朝が苦手な俺はまだ覚醒はしておらず、靄がかかったような視界で辺りを見渡す
左腕に違和感と重みを感じた俺は左腕に視線を移す
するとそこには・・・
何故か
「っ!?」
驚きの余り、声をあげるところだったが、寸での所で思いとどまり、声にならない声を上げたところで冒頭に戻る
「風邪引くぞー。」
寝袋から這い出てきたのか、寝る前に入ったであろうそれは奥の方に放っぽりだされている
彼女を寝袋まで戻す気力も湧かず、仕方なく自分が敷布がわりに使用していた長めのブランケットを共用することにする
相棒を少しでも温めるために、彼女を膝の上に横向きで寝かせ、その上からブランケットを被せる
「こうして見るとスグハに似てるよな・・」
まだあどけなさの残る、幼すぎる相棒の顔を見つめ、呟く
デスゲーム開始当初、昼のモンスターと向き合う真剣な眼差しとはうって変わって、夜死に対する恐怖で震え、涙を流した年相応の少女
どちらが本当の彼女かは考えなかった、ただ目に写る全部が彼女自身なんだと解釈してきた
なら目の前の彼女はどうだろう?泣くことも無くなってきた彼女が代わりに見せてくれたのはまた別の一片
人懐っこさ満載の少女だった
俺は彼女のことは何も知らないし逆もまた然り、
とはいえプライベートに突っ込む気もないし突っ込まれたくもない
あくまで相棒としての
「.....お姉....ちゃ.....ん。」
ふと耳元でそんな呟きが聞こえ、起こしてしまったかとミィナの方を向けば、彼女は寝てこそいたが、心なしか切なそうな顔で涙を流していた
「お姉ちゃん・・・か。」
アルゴが言うにはミィナの姉は二年前に亡くなったという
二年前と言えばあの日、だよな・・・
記念すべきCBTのサービスが終了した日、 そして忘れもしない
俺にはどうしても偶然とは思えなかった
「まさか・・・な。」
俺の頭の中に1つの答えが浮かび、そして消えていった
その考えを肯定することはできない
なぜならそれは・・・
それは・・・
あいつが「起きてたのですか?」
突然思考を何者かの声に遮られる
ミィナは寝ているので残るは一人のみ
「悪い、起こしてしまったか?」
「たまたま目が覚めてしまったのです。そしたら貴方が起きているのが見えまして。」
「そうか。ところで岩はどのくらい進んだ?」
「後半分という所ですね、そちらは?」
「こっちも同じくらいだな。どうする?」
「急ぎの用事もありませんし、今はゆっくり休みましょう。これが終わればまた忙しくなるのでしょう?」
「ああ、欲を言えばミィナだけでもゆっくりさせたいんだけどなぁ・・・」
派手にボス戦で暴れたが、フードと変装のおかげもあり、幸い俺達とバレる事はなかった
お陰でフィールドにフードを被る必要も無く、誰かに追われるような事も無く、静かに過ごせるかと思ってたが、忙しさが和らぐことはなかった
ゲームの中とはいえ、気力が永遠に続くという訳ではない、1日の殆どを“始まりの町”で留まっているプレーヤーや、フィールドで戦ってるプレーヤーの手助けに当てているハードスケジュールなのだ、俺やアリスはともかくミィナは何度も倒れかけている
本当なら3日程休ませてやりたいが、生憎プレーヤーは待ってはくれない
俺がどんなに言ってもミィナは聞く耳を持たない
「アリス、たまにはミィナと息抜きしにいってくれないか?女性同士、積もる話もあるだろうし。」
流石に俺が誘っても断られると思う、悲しいけど
「彼女を休ませたいというその意見には同調します。ですが、貴方も一緒に誘わない限り彼女は縦には降らないでしょう。」
うーん、アリスでもダメなのか・・・
「あいつってそんなに意固地だっけか?」
「はぁ・・・ 」
なんかため息つかれた!?
「な、何!?俺変なこと言った!?」
「やはり無自覚ですか、元相棒さんも大変ですね・・」
アリスがジト目でこちらを見てくる
「な、なんでそこであいつが出てくるんだよ!」
「とにかく!相棒を休ませたいのなら、パートナーらしく連れ添いなさいということです!わかりましたか!」
「は、はい!アリス様!」
アリスの突然の剣幕に押され、勢いよく返事をしてしまう
「・・・・うにゅ?」
俺達の叫び声で起こしてしまったのだろう、足元から奇妙な呻き声が聞こえ、目下の黒くて小さな山がモゾモゾと蠢く
「おふぁよ・・・きりゅと・・・」
まだ朦朧としているのか瞼は殆ど上がっておらず、呂律もまともに回っていない
「おはよ、悪いな起こしちまって。まだ遅いから寝てていいぞ。」
「ふにゅー・・・」
いまだ回りきっていない呂律で喋りながら寝起きによりフラフラと立ち上がり、おぼつかない足取りでそのまま寝袋に戻るのかと思いきや、そのままお腹にダイビングヘッドを食らわしてきた
「ぐふぉっ!?」
見事に彼女の頭は鳩尾に当たり、俺はなんとも情けない声をあげてしまう
さらに彼女の頭はそのまま下がっていき、傍から見れば
「何をやっているのですか・・・」
やめて、アリスさん、そんな哀れな人を見る目でこちらを見ないで、これは俺のせいじゃないから!・・・多分。
「・・・むにゃぁ」
完全に寝ぼけた状態で俺の上半身をよじ登ってきて、腰に手を回され、抱きつかれる
「お姉ちゃん・・・」
また彼女の口からその言葉が漏れる
彼女の詳しい歳は分からないけど、恐らく俺よりも年下、スグと同じ位だと予想はしている
「(泣いてる?)」
彼女を横から見てみると一筋の線、彼女は泣いていたんだと気づかされる
「・・・・」
顔は胸に押し付けられ、見ることは叶わない、けど予想は付く、涙で一杯なのを精一杯我慢してるのは察しが付く
「悪いな、頼りないパートナーで・・・」
目の前の少女に突然母性本能を擽られ、衝動的に頭に手を置き、撫でてしまう
昔、スグとの仲が良好だった頃、よくしてあげたのだ
「少なくとも彼女はそうは思ってませんよ。」
「そうかねぇ・・」
「自分の相棒位、信じたらどうですか。」
「確かに相棒だよ、けど結局は
俺とミィナの関係をこれ以上深めるつもりは全く無い、
「はぁ・・・よくそれで前相棒さんとやっていけましたね。」
今日2度目の溜め息をアリスにつかれる
「あいつとは同級生だったからな。逆なんだよ、順番がな・・・」
そう、前相棒とはゲームで知り合ったんじゃない、
だから互いの過去も知ってるからこそ俺はあいつとずっと組むことが出来たのだ
「あいつ、今頃何してるかな・・・」
「そうですね・・・またどこかのタイトルで暴れてるのではないですか?」
「ははは、違いない。」
互いに笑みが溢れた後、俺はふと空を仰いでみる
「すげーキレイな星空だ。」
「もう少しまともな感想はないのですか、雰囲気ぶち壊しです。しかし、この星空が素晴らしいのは同感です。」
仰いでみればそこに在るのは空一面を覆い隠す満天の星空
実際は全てプログラムなのだが、輝きは本物のそれと遜色無い
「こうやってマジマジと星を見たのは何年ぶりだろうな・・・」
俺の住む埼玉とて星は見えるが、周りの明るさのせいで余り見えない
確か四年前に何かの都合でとある村に寄せてもらった時以来かな
「初めて見ましたね・・・」
彼女は返すも、語尾が小さくなり、遂には消えたかと思えば、肩に重みがかかってくる
「おいおい勘弁してくれよ・・・」
横を見ればアリスが俺の肩を借りて寝ていた
ミィナに抱きつかれているせいで動くこともできず、かといって彼女を起こす勇気も出せず、寝たくても眠れない状況に陥ってしまう
「(俺、朝まで持つかな・・・・)」
結局、彼女たちが起きるまでの五時間、ずっと起きている羽目になってしまった
no side
まだ夜も更けぬ草原のフィールドに一人、男が立っていた
「生ぬるい・・・」
彼の周りで青い光片が飛び散っていく
そこに残っているのは数本の剣と装備品のプレートが数個、それはそこでプレーヤーが死んだ事を指し示す
ならば彼が殺したのか?否、それも違うだろう、現に彼のカーソルは緑のまま変わらない
「こんなもんじゃねえだろ、partyはよぉ!」
彼は一振り剣を振るう、振るわれた直剣は一体のボアを貫き、爆散させる
「もっとハラハラドキドキするもんだろぉ!デスゲームなんだからよ!」
彼は何かに怒り、そして怯えていた
彼の名はPoh、後にその名はアインクラッドを震撼させるほどの事件により、有名になるのだが、それはまたのお話
「ここまで来いよ、そして共にこの世界を壊そうぜ・・・・」
一区切り付けて、目の前のmobを爆散させる、そしてもう一度息を吸い込み
「