ーーSaid Sigrud ーー
気がついたら変な場所にいた。しかも横には死んだと思っていた弟の姿があった。
「シグムンド! お前今まで何してたんだよ! てっきり死んだかと」
「それはこっちの台詞だよ兄さん!」
「はぁ、とりあえずお前が無事手よかったよ」
「そうだね」
「喉は治ってないのか?」
「治療の余地無しだって」
二人とも草原に座り込む。
「そういえばアンナ先生と一緒に来たよな」
「うん。いないみたいだね。みんなも」
「親父たちのことだけ思い出さねぇ」
「急にいなくなっちゃった」
俺は立ち上がりシグムンドに向かって手を伸ばす。
「世界を回りながら探そうぜ俺ら外の世界知らねぇしな」
「うん!」
ーーSaid Sigmund ーー
「うん!」
僕は兄さんに向かってはっきりと言った。
それから世界を探検しながら町をわたり。町の困り事を解決する代わりに宿に止まらせてもらうという生活を始めた。
三ヶ月が過ぎた頃にマグノリアという街に入った。
そこにはギルドと呼ばれる一種の組合があった。
そしてこの国フィオーレ王国最強と呼ばれるギルド【フェアリーテイル】があった。
兄さんと僕はこのギルドの前まで来ていた。
「でかいね」
「ああそうだな」
「お前たち! 私たちのギルドに入りたいのか?!」
緋色の髪の毛の女の子が話しかけてきた。
「いや、でけぇなっ
「そうか! 入りたいのか!」
「違います。通りがかって大きいな
「わかったついてこい!」
この人話聞かないタイプの人だ。兄さんも苦笑いだ。
女の子はギルドマスターを呼んで、入るのか? いいよーという軽すぎるのりで僕たちはフェアリーテイル魔導士になってしまった。
ギルドマークのスタンプを押すらしい。兄さんは左の肩甲骨辺りに灰色のスタンプをつけたから、僕は右肩甲骨辺りに水色のをつけてもらった。
「私の名前はエルザ、エルザ・スカーレットだ!」
「はぁ、俺の名前はシグルド・ラートム・オストガロア」
「僕はシグムンド・ラートム・アマツです。兄さん共々よろしくお願いします」
「兄弟なのか?」
「双子だ」
兄さんが言葉を返したとたん扉の方を急に向いた。
「ナツ」
「ナツを知ってるのか?」
「ああ、友達だよ」
「エルザ!俺と勝負しろォー!」
ナツが走ってきた。アンナ先生の教室以来だ。
「ナツ! その前にお前の知り合いだ!」
「グバァッ!」
エルザの拳が鳩尾に見事に入り、ナツのからだが真っ二つに折れた。
「相変わらず五月蝿い奴だな! ナツ!」
「シグ!」
兄さんの声を聞いたとたん顔をあげる。
「お前はイグニール知らねぇか! 7月7日にいなくなったんだ!」
「俺らもだよナツ! 俺ら兄弟も親父たちを探してる」
「まて、シグルド兄弟もまさか滅竜魔導士なのか?」
エルザさんが困惑するかのように尋ねる。
「ああ、俺は骸龍オストガロアに習った骸龍の滅竜魔導士」
「僕は嵐龍アマツマガツチに習った嵐龍の滅竜魔導士です」
するとギルドの中がざわつき始める。
「滅竜魔導士が二人も増えたぞ!」
「めでてぇな!」
「ああ! なら歓迎の宴だぁ!!!」
訳のわからないまま雰囲気に流されてしまう僕たち。
「退屈はしなさそうだぞシグムンド」
「そうだね兄さん」
二人でこそっと笑っていたのは内緒だ。
眠たい。