・プロデューサー
・一ノ瀬志希
・大槻唯
346プロ事務所
P「…あぁ、しんど」
俺は机の上に山積みされている資料を見ながらこう呟いた。
朝からしばらくの間デスクに座りっぱなしで腰を痛めてしまった俺は
何とか重い腰を上げて、事務所に2つあるソファーのうちの1つに横になった。
P「まだ…あと半分くらいか。」
机の上には2つの山がある。少し低いほうが終わってる書類。標高が高いほうが未完成の書類だ。
俺はこの書類を今日中には完成させなければならない…
P「ちひろさん…マジ仕事量考えてくださいよ…」
俺は事務員でアシスタントでもある先輩の千川ちひろによって下されたお仕事に
P「お昼過ぎてるし…つらい」
と、事務所の時計を見ながら呟いた。とりあえずお昼ご飯を食べていないため
デスク横に置いてある自分のバックからお弁当を取り出そうと俺は体を起こそうとした
?「しきにゃんダ~イブ~!」
ふと体に重さを感じた。重すぎない、柔らかな感触…そんなことを感じる前に俺の体は悲鳴を上げた
P「オ"ゥ"!?」
?「にゃは~…おつかれさま~」
俺はそこにいるであろううちの担当に声をかけた。
P「志希…重い…いや女性に対してその表現は失礼だけどつらい…」
志希「ん~、しきちゃんわかんな~い」
P「身体的にも労わってくれよ!」
「ちぇ~」と言いながらもしぶしぶ俺の上からどいてくれた。
俺の担当、一ノ瀬志希。"ギフテッド"と呼ばれるほどの天才だ。
そして、自称"匂いフェチ"という異名も持っている。
最近のお気に入りは「キミの使っている布団から発生する染みついた汗の匂い~」
だそうだ。いや何がいいのかさっぱりわからん…
志希「一体ナニを考えてるのかな~」
P「いや、いい匂いするなぁって」
志希「にゃはは~。女の子の香りはロマンだからねぇ~」
と言いながら不敵な笑みを浮かべてこちらにジト目を向けてくる。
P「とりあえず、モデルの仕事お疲れ」
志希「キミはまだまだ大変そうだね~」
P「…まあ、な」
こいつは先程まで、撮影の仕事に行っていた。モデルのね。
そう、こいつは思わず振り返ってしまうほどの美女なのだ。
天才美女、ここまでのスペックを持っている彼女はそう
「黙ってれば美人」なのだ。黙っていれば、ね。
と、私はあることを思い出して志希に尋ねる。
P「あれ?…唯はどうした。」
志希「唯ちゃんならさっきからキミの後ろに~」
P「ふぁっ!?」
バッと後ろを振り返るが…誰もいない
志希に「おい誰もいないぞ…からかうのはやめろコラ」と言おうと
先程向いていた方向に向きなおそうとする。
P「おい誰もいな…」
?「おっすおっす、プロデューサーちゃん☆」
P「うわっ!」
どこから湧いてきた!?
?「もぉ~、プロデューサーちゃん驚きすぎ~☆」
P「いや驚くわ!どこから湧いてきたお前」
志希「志希ちゃんマジック~」
志希ちゃんマジックってなんだよ!?とツッコミたくなったが
その気持ちを抑えて目の前の担当アイドルに向き直った。
大槻唯。綺麗な金髪と青い瞳が目を引く、キュートなギャルだ。
明るく人懐っこい性格で、一度聞くと耳から離れなくなる
可愛く元気なんだけど、どこか個性的な声が特徴的だ。
P「とりあえず唯も仕事お疲れさま」
唯「ほ~い☆めっちゃスタッフの人が優しかったからサイコーだったよ☆」
P「そうかそうか。」
志希「カメラマンさんがちょっとしつこかった気はしたけどね~」
唯「そうなのプロデューサーちゃん。志希ちゃんのいう通りちょっとカメラマンさんの熱がすごくてさ…」
志希「予定時間軽くオーバーしたからね~15分くらい。」
唯「ね~☆」
まあそのカメラマンさんの気持ちもわかる。
これだけの逸材は早々お目にかかることはできないだろうよ。
美人の撮影というだけでもテンションが上がるだろう。男として。
唯「プロデューサーちゃん!あそぼ~よ~☆」
P「仕事残ってんだよ…」
唯「え~いいじゃんあそぼ~よ~☆」
志希「そうだそうだ~あそべ~」
P「お前そんなキャラじゃないだろ…」
そう言いながらデスク横に向かい、俺は弁当を自分のカバンから取り出す。
唯「プロデューサーちゃん、お昼今からなの?」
P「忙しくてな…」
志希「志希ちゃん特製コーヒー飲む?」
P「なんか入ってそうだからやだ…」
志希「信用性ないな~。体に悪質な反応が起こるものは志希ちゃんでもいれたりしないよ~」
P「何か入ってるのは確定なの!?」
志希「志希ちゃん特製エキス~」
P「成分を教えろやぁ!」
と、俺は弁当の蓋を取る。そこには朝作ったものが並ぶ。
今日はミニハンバーグと、たこさんウインナー、卵焼きと春雨サラダだ。
唯「相変わらず女子みたいなお弁当だね~☆」
P「これくらいでいいんだよ。栄養バランス的に」
唯「でもプロデューサーちゃんが作ってるんでしょ~?すごいな~」
P「まあ料理は好きだからな。お菓子作りもよくするし」
志希「いいお嫁さんになれるよね~」
P「否定しないけど、なんか複雑…」
志希「キミの趣味は普通の女子より女子力高いからね~」
唯「お菓子作りと、香水集め、あと…レジンアクセサリー作りだっけ☆」
志希「女子力の塊だね」
P「楽しいからね。しょうがないね。」
唯「プロデューサーちゃん。ゆいのお嫁さんになってほしい」
P「いやそんな真顔で言われても…自分の発言がおかしいのに気づいて?」
と、うだうだぐだぐだするのがいつもの昼食時間だ。
とりあえずお腹が空いたので、俺はたこさんウインナーに箸を伸ばす。
と、唯が肩をポンポンたたいてきた。
唯「プロデューサーちゃん、プロデューサーちゃん」
P「…なんだよ?」
唯「あ~ん☆?」
P「しないからね」
志希「ウェルカム~」
P「いやお前にもしないから」
唯「え~、なんでさ~」
P「いやまあアイドルだからとか、異性に対して警戒心なさすぎるとかいろいろあるけど…お前ら昼飯食べてるだろ」
志希「異性に対してって言っても、キミ以外にこんなことしないよ~」
唯「そうそう☆それにプロデューサーちゃんのあ~んは別腹だしね☆」
P「あのねぇ…とりあえず少し食べさせて…」
唯「ほ~い」
志希「にゃ~ん」
と、俺は弁当を食べ始める。う~む…卵焼きの味付けがいつもより薄いな…
と、考えているうちに二人の視線が訴えてくる。はよっ…て感じで。
P「…あ~、はいはいじゃあ箸渡すから2人で食べ…」
唯「あ~んがいい」
志希「だね」
P「なんなんだお前ら…じゃあどうすればいいのさ」
唯「志希ちゃん、じゃんけんで決めよ☆」
志希「ほ~い」
と、2人がじゃんけんをする。志希がチョキ、唯がパー。志希の勝ちだ
唯「ちぇ~…」
志希「ふっふっふ…心理戦じゃ志希ちゃんは強いよ~?」
そういやじゃんけんってなんかいろいろあるんだよな。
パーを初手に出す人が多いとかなんとか…
志希「はい、じゃあ報酬ちょうだい」
P「ほれ、卵焼きでいいか?」
志希「にゃ~ん♪」
俺は志希の口元に卵焼きを持っていく。しっかしこいつ艶やかでエロい唇してんなぁ…ゲフンゲフン。
邪念がわいてきてしまった。
志希「ん~…ちょっと味付け薄いね」
P「あ、やっぱり?だよな俺もそう思った」
唯「ゆいにもちょうだ~い☆」
P「はいはい、ほれ」
唯「あ~ん☆」
唯もまた違った魅力の唇だなぁ…健康的で可愛いエロさ…この煩悩がぁ!
唯「プロデューサーちゃん?」
P「あっ、ううんなんでもない」
志希「ただ唇がエロいって考えてただけだよね~」
P「わかってるなら言わないで!」
唯「え~、プロデューサーちゃんのエッチ~☆」
と、俺たち3人は遅めの賑やかな昼食時間を過ごした。
今日も平和である。
日常1(2)へ続く to be continued...