東方 時間の銃使い   作:つむじ虫

1 / 1
新作です。それではどうぞ!


第零話 得体の知れない三人組

「こちらA班、本部至急おうえ わー!!!」

叫び声とともに誰も聞いていない無線機にノイズが走る。本部と言われた場所には既に人といえる"形"のものはなかった。

 

「だ、そうだ。」

青髪の青年が耳の通信機に手を当てて言った。その先には、

「ああ、聞いたよ。そっちからは何が見える、隆二(りゅうじ)…」

「こっちからはまだ何も。"栄斗"、お前は?」

そこには綺麗な白髪を後ろで束ね黒いコートに身を包んだ青年、永田 栄斗(ながた えいと)がいた。二人とも双眼鏡を覗いている。

「今、ライトが作戦通り目標を追い込んでいる。」

そう言うと栄斗は咥えていたタバコを手に取り煙を吐き出す。

「一服するのはいいが、仕事はいいのか?」

ふと、栄斗の頭の中で声が響いた。

「問題ない。僕の仕事は終わったよ、信長さん。」

「ならいい。」

 

再び双眼鏡を覗き込むと栄斗が耳の通信機に電源を入れる。

「隆二、目標接近までカウント5」

「りょーかい。5、4、3、2、」

そこまで言うとビル街の角から仮面かぶった男、ライトと羽根が生え顔に鳥の顔の骨格が付いているまさしく化け物がもつれながら飛び出してきた。

 

「ビンゴ!」

そう言うと隆二は何も無い空間に両手を交互に入れる。そして、その手が出てきた時には両手共に短刀を握っていた。

「ライト、ご苦労さん。お前は作戦通りに今から栄斗のところに行け。場所は予定通り」

ライトは無言で頷き一瞬で消えた。向かったのは栄斗がいるとあるビルの屋上。そこには状況を伺っている栄斗がいた。

「ライト、そのまま待機していてくれ。」

振り返らずに栄斗が言う。

「隆二が少し危なそうだって?大丈夫だ。手は打ってある。」

何も話していないライトに対して栄斗が答えた。それにライトは安心したかのように肩を落とした。

 

「ちっ、思ったよりも硬いな。」

短刀を鳥人間の腹に突き立てるも全く歯が立っていない。しかも鳥人間は空中へと飛び始めた。

「くそ、捕食種(イーター)はいつ殺りあってもめんどくさいな。」

そう言いながら隆二は突然短刀を捕食種に向かって投げつける。空中にいる的には簡単に当たらなかった。しかし、急に何かが捕食種の両翼を切り落とした。

「ビンゴ。」

そして、隆二の両手に血のついた短刀が戻っていた。

 

「はぁ、はぁ、グゾヴ、ニンゲン…フゼイガ…」

捕食種の肩の傷口が塞がり少しずつ何かが生え出す。

「あとは任せたぜ、栄斗。」

隆二が呟く。

「君たちもあいつらの被害者かもと思ったが、やっぱりあいつらの関係者にはろくな奴がいない。」

双眼鏡をのぞき込みながら栄斗が言う。そして最後に一言

「解除…」

その瞬間、捕食種の頭を何かが貫き、捕食種はその場に倒れた。

「ふー、仕事終了。」

口からタバコの煙を吐き出しながら栄斗が呟く。

「あれからもう3年か…」

その一言にライトが首を傾げる。

「ああ、気にしないで、こっちの話しさ。」

 

ー幻想郷にてー

 

「はあ、いくら時間軸が違っても弱いやつは弱いね。」

黒い髪をだらしなく伸ばした男が妖怪の首をつかみ持ち上げていた。

「お前は…一体…」

「おっ、まだ生きてたか。でも、もう喋るな。」

男がそう言うと妖怪は悲痛の声を漏らしながら紅い炎に包まれ灰となった。

 

「これはあれだ。あいつを呼ぶしかないようだな。フッ、ハハハハ!!!」

大きな笑い声があたりに響き渡った。




3年の月日を経た栄斗くんは残酷な青年へと成長しました。これからどうなるのでしょうかね?

次回、第一話 動き出す日常
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。