前回投稿からmhw漬けの1ヶ月でした。
その1とかつけてますけどその2があるかはわかりません。
俺は今大型の本屋にいる。毎月の終わりの休日に家で集めている本やアーティストのCDを買うのが我が家のルールとなっている。まあコンビニで新刊が出てたら誘惑に負けて買ってしまうけど。
家で事前に調べてきて買うものはある程度決まってるので効率よく回る、まずは小説コーナーだ。目当ての本を数冊取って次に漫画コーナーへと行く。俺が探している本は6年ぶりの新刊なので帯にデカデカと"6年ぶり!"と書かれてた。詳しい事情はわからないけど読者としては待たせないでほしい。HUNTER×HUNTERも面白いので許されてる感があるが是非とも早く連載を再開してほしいと思う。
さて次はCDコーナーだ、確かストレイテナーの新作のアルバムが出てるはず。目当てのアーティストの棚を探していると声をかけられた。
「…あれ?南雲か?」
「ん?千葉か!学校以外で会うなんて珍しいな」
「ああそうだな、今日はCDを買いに来たんだ」
「おーなに聴くん?」
「パンクロックが好きでブルーハーツとか」
「おー!いいな!」
「南雲はどんなの聴くんだ?」
「邦楽から洋楽、アニソンまで聴いてるけど一番聴くのはロックかな」
「だと思ったよ」
千葉と5分ほど音楽の話をして別れる。前の席で結構話すようになったがやはりまだまだ知らないことは多いなと実感する。
本屋での買い物も終わったので自転車に乗り家に帰る。まだ時刻は11時、やろうと思えば何でも出来る。
とりあえず早いけど昼飯にするかと思い炒飯を作る準備を始めた。すると携帯が短く鳴ったので誰かと思い見てみる。
矢田:南雲君って子供のときに何好きだった?
南雲:どうした突然?
矢田:いや弟の誕生日が近くてさ、何あげたらいいかなって
南雲:本人に直接聞いてみたらどうだ?
矢田:うーん、サプライズ的な要素も盛り込みたくて!
南雲:そうか、それだったら尚更欲しいものを聞くべきだな
矢田:えーどうして?
南雲:欲しいものを聞かれたらそれが買ってもらえると思うだろ?
南雲:それで実際にプレゼントがもらえたら喜ぶわけだ
矢田:それはそうだよー
南雲:それでだ。欲しいものがもらえたら普通はそれで終わりだと大抵の人は思う
南雲:そこで+αのものをサプライズプレゼントする
南雲:そうすれば絶対に喜ぶし仮にサプライズが微妙なものだとしても第一希望が叶ってるわけだから変な空気にはならない
矢田:おー!それ採用!
矢田:南雲君頭いいね!
南雲:褒めても何も出てこないぞ
南雲:まずは弟に欲しいもの聞いてそれから俺も+αの部分を考えるよ
矢田:うん!ありがとう!
矢田:やっぱり南雲君に相談して正解だったよ!
南雲:やっぱりとは?
矢田:E組の女子のグループトークで相談したらみんなが南雲君に聞いてみたら?ってなってさ!
南雲:それは名誉だな
南雲:E組の女子達には俺は頼りになると事実よりほんの少しオーバーに伝えておいてくれ
矢田:わかったよー!本当にありがとね!
南雲:頼んだぞ!
矢田とのLINEを終えて俺は炒飯を作る。父親が出張でいないので自分好みのやや濃い味付けをする。むーんデリシャス。
――
昼食の片付けを終えて時刻は12時過ぎ。腹もふくれたことで外へ出る気力を完璧に失った俺は買ってきた小説を読むことにした。神崎に薦められて読んだアルジャーノンに花束をに影響されて海外作家の小説を買ってきた。九マイルは遠すぎるという本で裏のあらすじを読むに純粋な推理で大学の教授が事件を解決していく短編小説らしい。ちなみにタイトルが気に入って手に取ったので前評判などは一切わからない。
本を読むために取り合えず片手で食べられるお菓子と紅茶を用意してリビングのソファに座る、これが俺の読書スタイルだ。
準備が出来たので本を読み始める。…なるほど読みやすく面白い。
短編を2つほど読んだ辺りで連絡が来てることに気づいたので返信をする。
中村:純一は今何してんの?
南雲:本読んでた、莉桜は?
中村:あら奇遇、私も本を読んでた
南雲:珍しい、何て本だ?
中村:ライ麦畑でつかまえてってやつ
南雲:おー読んだことあるけど莉桜が読んでそうなイメージじゃないな
中村:やっぱわかる?
中村:実は殺せんせーから薦められてさ、2ヵ国語で読んでる
南雲:へーすげえな、なんか違う?
中村:意味は変わらないんだけど、日本語訳だったらやっぱり表現が違うって感じする
南雲:そうなのか、両方読み終わったら感想教えてくれよ
中村:オッケー、じゃあまた読書に戻るわ
莉桜が読書とは殺せんせーの薦めとはいえびっくりだな。俺も負けずに読書するかと思ったら友人から連絡が来た。
杉野:純一今日暇か?
南雲:暇と言えば暇
杉野:BCに行かないか?
南雲:は?BC?
杉野:B バッティング C センター
南雲:最初からそう言えw
南雲:いいよ、場所は?
杉野:場所は椚ヶ丘駅の近くのとこ!
南雲:あーあそこか、了解
杉野:俺はたぶん15時くらいに着く!
南雲:じゃあそれくらいに着くように行くよ
さて外出の準備をするか。取り合えず上下はウィンブレでいいか、靴は外用のバッシュで。
所要時間は15分と仮定して10分前に着くようにするとして…あと30分はのんびり出来るな。
タオルも持っていくか、あとバッ手(バッティング手袋)も。飲み物は向こうで買えばいいか。
家の鍵をかけ、ママチャリではなくロードバイクに跨がりいざ出陣。準備もしたし忘れ物もないだろ。汗をあまりかかないようにのんびり漕ぐか。
――
14:55に到着、友人はまだきてないな。とりあえずバッティングセンター内に入ると中々良い打球を飛ばす奴がいたので斜め後ろに立つ。…友人じゃねえか。
打ち終わって出てきたのでよっと声をかける。
「先に打ってたんだな」
「ああ、ちょっと前についたんだけど我慢できなくてさ」
「本当に野球好きだな」
「ああ、殺せんせーのおかげでもっと好きになったよ」
それはよかったなと言い、軽くストレッチをする。バッティングセンターに行く皆さんに伝えたいんだがストレッチは必要にないように見えて必要だ、経験者は特に。
なぜなら経験者ほど力強い打球を飛ばせるのだがその力がどこからきてるのかというと下半身からだ。下半身の力をバットを持つ上半身に伝える役目をしているのが股関節、ここだけは最低でもストレッチをするべきだ。
さてご高説が終わると同時にストレッチも終わったので俺も打つか。
「あっ純一、この券使えよ」
「えっいいのか?50回の回数券なんて高いだろ」
「クラブチームに入団したんだけどそこの監督が回数券を何枚かくれたんだよ、それで誘ったってわけ。別に使いきる必要はないし余ったら返してくれればいいから」
「50回打席に入ったら1000球バットを振ることになるんだぞ?現役じゃないし無理に決まってる」
だろうなと友人は笑う。1回200円で正直お金が浮くのは助かるのでありがたく借りることにした。
券を通す前に打席で素振りをする。よし、好調だ。
券を通そうと機械に近づいたら俺の打席の真後ろに友人がいたので悪態をつく。
「なにお前、真後ろで見る気?」
「だって参考にしたいし」
「まあ、良いけどさ。下手なバッティングできねえじゃん」
「その心配はないと思うけど」
球速を120キロに設定して券を通す。
初球は思い切り空振り、よくあることだ。
2球目以降はタイミングが掴めてきて良い当たりを量産できた。金属バットを使用しているのだが芯を食った良い音がバッティングセンターに響く。
打ち終わり打席から出ると友人に話しかけられる。
「相変わらずエグい打球を飛ばすな…、打つときって何を意識してるんだ?」
「うーん…ピッチャーがビッて投げてリリースしたらその時点で球種の判別はできてるな。あとコースも。伸びるストレートだったらギュッと手元にくるから早めにバットを始動させる、ちなみに変化球だったら後ろの股関節で溜めて無理に引っ張らないような感じかな」
「打つ瞬間にそんなに考えてるの?」
「いや言葉にしたら長くなるけど感覚的なものだな、ただマシンじゃなくて実際の対戦だったら配球とかは予測してる」
「俺は配球よりもコースを予測してるな」
「まあその辺りは人それぞれだろ、あとはバットスピードを上げるためにバットを振り込むことかな」
「素振りなんてやってないわけないだろ」
「そりゃそうか」
友人はミートは上手いがパワー不足感が否めない。だから強い打球を飛ばしたいなら単純な話バットを振り込んでバットスピードを上げるか、体重を増やすしかない。手の豆を見るにバットは振り込んでいるので体重を増やすしかないと思う。
そう思ったのでそのまんま友人に伝える。
「でも体重増えて太ったら学校とかでからかわれないか?」
「そんなもん努力してるんだからカッコ悪くないだろ、寧ろカッコいいよ。からかってくるやつなんて俺が怒ってやる」
「おう、その時は頼むよ」
「ていうか飯食って体重が増えても運動してるんだから太らないだろ、単純に筋肉がつくくらいで」
「それもそうだな、じゃあまた打つから変なところないか見ててくれ」
そう言って友人は打席へと入っていった。別に変なところなんてないだろと思いつつも言われたので見るとする。
それから俺たちは10打席ほど打ち込んでから帰宅した。
*
今日の夜ご飯は昼食時に多めに作った炒飯にコンビニで買った餃子だ。最近のコンビニは随分と進化していてプライベートブランドの冷凍食品がマジにうまい、1品足りないときなどに重宝する。
後片付けをして風呂に入って自室へと戻り今日は色々としたなと1日を振り返る。やはり友人と行ったバッティングセンターが一番体力を使ったなと思う。何気なく携帯を見ると矢田から返信がきていた。
矢田:弟に聞いてみたよ~
南雲:おー何て言ってた?
矢田:野球のグローブって言ってた!
南雲:グローブか~
南雲:ざっくりいうと色々形が違うから詳しく聞いてみたほうがいいかもしれん
矢田:何かピッチャー用がいいって言ってたよ、それで色は赤がいいって
南雲:なるほど、それなら+αはグローブの手入れ道具でいいと思う
矢田:そうなのか!ちなみに理由は?
南雲:矢田の弟って体弱くて寝込みがちって言ってたから
南雲:手入れ道具あれば外に出なくてもグローブに触ってられるしな
矢田:へぇ~そうなんだ!
矢田:じゃあグローブを両親が買うって言ってたから私は手入れ道具をプレゼントする!
南雲:決断早いなw
南雲:なんにせよ喜ぶといいな
矢田:うん!相談に乗ってくれてありがとね!
南雲:piece of cake
矢田:お安い御用だっけ??
南雲:そうそう、まあ俺も相談あったらするよ
矢田:いつでも頼ってね~
矢田の返信を見て俺はベッドに倒れこむ、私生活なのにまるで学校にいるみたいに人と関わっているなと感じる。E組に行ってから横の繋がりというか友達との関係が本校舎にいたときより深くなっている。それは閉鎖された環境にいるからなのかもしれないが、こんなに仲良くなれるなら閉鎖されていても別にいいのかもしれないなと思った。
俺は変な幸福感に浸りながら目を瞑るとそのまま夢の世界へと旅立った。