なぜ突然このようなことを言ったかと申しますと今の今までお気に入りが何件あるとかどれくらいのUA?があるかなど見たことがなく、マイページに感想が届いてますよっていう表示が出たら感想に対して返信するのみで後は書いて投稿していたのみでした。しかしつい先日色々と弄んでたら小説情報なんてものが見られるということに気が付きました。
それで自分が今書いている本作がどれくらい見られてるかなどの情報を見たら多くの方が見てくださっているということを知りまして、その数が多いのか少ないのかはわかりませんが自分が好きで書いているものを見ていただけているというのは大変嬉しく明るい気持ちになりました。
待ってくださっている方が一人でもいる限り書き切ってみせますので楽しみに待っていただけたら幸いです。
本編に入る前に長々と語ってしまい申し訳ないです。ただ読んでくださっている皆様に感謝を伝えずにはいられなかったので前書きで書いた次第です。それでは本編をどうぞ。
第25話 策謀の時間
倉橋:ハロハロ~
南雲:ハロー
倉橋:純君明日って用事ある?なかったら一緒に出かけよ~
南雲:実は明日朝から用事あるんだ
南雲:誘ってくれたのにごめんな
倉橋:私の方こそ急にごめんね?
南雲:今度埋め合わせするからさ
倉橋:ホント!楽しみ!
南雲:それじゃあ朝早いから寝る、おやすみ
倉橋:おやすみ~
*
7月某日。朝6時。俺は今E組校舎のある山に来ている。
「おい純一!トラップを早く設置するぞ!」
「待て岡島。まだ慌てる時間じゃない」
「今日のトラップは今までの中で極上ものなんだ!早く設置しなきゃ鮮度が落ちる!」
「鮮度て。お前小学生の頃の方がまだ頭よかったんじゃねーの」
「あの時の俺は世の中を窮屈に感じていた!だが今は違う、体の成長に伴って俺は自分の中の殻を破ることに成功したんだ!」
「ハイハイ。……ネットは仕込んだぞ」
「よしこれで餌を大量に巻いて……一番上にこれを置けば完成だ!」
「まあ今まで一番成功しそうな気がしないでもないけど…」
「なんだよ純一、不満があるのか?」
「だってエロ本じゃん。不満はないが釈然としない」
極上ものだとか鮮度だとかどんなに言葉で着飾ってもエロ本はエロ本。仮に暗殺が成功したとして俺だけじゃなくて世界が釈然としないだろう。暗殺成功の鍵はエロ本だなんて。
「その内お前も目覚めるよ。…エロにな!」
「力強く溜めて言わなくていいから。それよりなんか食おうぜ、コンビニで色々買ってきただろ?」
「ちょうど目の前にオカズもあるしな」
「ちょっと面白いのが腹立つな」
そう言って俺と岡島は朝食を取る。俺の今日の用事は一言でいうと"岡島の暗殺に付き合う"だ。作戦概要を説明すると、
大量の餌(エロ本)を巻いたトラップの下に対先生弾を繋ぎ合わせたネットを仕込み、殺せんせーが餌(エロ本)に夢中になってるときにネットと連動しているロープを切って捕縛、飛び出してナイフで止めを刺すというものだ。
「でも夏休みだぜ?都合よく殺せんせーが来るか?」
「標的の行動パターンは午前7時過ぎくらいにこの山にあるエロ本廃棄スポットで芸術鑑賞したあとに教室に行っている。みんなが登校するのは大体午前8時頃、俺はみんなより少し早めに登校してこっそりと殺せんせーのエロ本に対する反応を研究したんだ。夏休みに入ってからもこのパターンは変わっていない。事前に表情の変化の画像を見せたろ?」
「ああ、あの百面相ね」
俺は岡島にこの作戦を持ちかけられたときにエロ本に対する殺せんせーの反応という画像フォルダを見せられた。そこには絵柄、シチュエーションなど多種多様なエロ本に対しての表情の変化を見せる殺せんせーが映っていた。
「どれ純一も待ってる間に一冊どうだ?」
「お酒を薦めてくるおっさんみたいにエロ本を差し出すな。俺はスマホをいじってるよ」
「そうか。……さっき純一はこの作戦を釈然としないって言ってたがエロに対して罪の意識でもあるのか?」
「別に罪の意識はない。ただ…そうだな、岡島の言葉を借りるならまだエロに目覚めてないだけかもしれない」
「ふっ大丈夫さ。年齢を重ねていくと共にエロに対する罪は反比例曲線のように小さくなる。反比例と違いやがて0になるのさ」
俺が呆れて携帯を取り出すと倉橋から連絡が来ていた。トーク画面を開くと倉橋が現在いる場所の画像が送られてきていたのだがそこには見覚えのある風景が広がっていた。
「岡島、誰かが来ていたらこの作戦に支障は来すか?」
「いや殺せんせーは一度エロ本を読んだらよほどのことがない限り気づかない。メタルギアの兵士をイメージしてくれ」
「わかりやすい説明どうも。この山に今倉橋が来ているから報告しておく」
「倉橋が?どうして?」
「さあ、わからん」
「!、標的がきた。じっとしてろよ」
音をたてないようにそっと盗み見ると既にエロ本を熟読している殺せんせーがいた。岡島も同じく殺せんせーを見るとニヤリと笑いドヤ顔で説明をする。
「あの殺せんせーのデレ顔見覚えがないか?」
「ビッチ先生が初めてE組に来たときにおっぱいを見てあんな顔してたような」
「さすが純一、正解だ。まるで目の前に生のおっぱいがあるかのようなデレ顔。やはり俺の考えに狂いはなかった、今日の獲物が殺せんせーのど真ん中ストライクだ。…もう少し熱中した頃に作戦を決行しよう、同じエロを追い求める者として自分の理想を目の前にして命を終えるのは忍びないからな」
「了解」
「生のおっぱいで思ったことがあるんだが…聞いてくれるか?」
「どうぞ」
「生チョコとか生キャラメルとか生のつくものは総じて素晴らしいだろ?でもそれって洋菓子ばかりで和菓子は少ないように感じる。そこで生煎餅なんてものを作ったらかなり売れるんじゃないか?」
「煎餅が生だったらそりゃ餅だろ」
「…なるほど、餅だ」
岡島が妙に納得してる中、近くから声が聞こえてくる。それも一人だけでなく複数だ。
「岡島、誰か来た」
「この声は…倉橋と杉野?」
耳を澄ますと確かに倉橋の声が聞こえてきた。だんだん俺達に近づいてきてるのか会話が鮮明になっていく。
「お手製のトラップを20箇所位仕掛けたからうまくいけば1人あたり1000円は稼げるよ~」
「おお~バイトとしちゃまずまずだな」
「純一、聞いたか?」
「会話を?まあ聞こえたけど」
「ちょっとあいつらに説教してくる。純一はそのまま標的の監視を続けてくれ」
「ラジャ」
そう言って岡島は倉橋たちに近づいていく。すると少し離れた、大体10mくらいの距離から声が聞こえてくる。
「効率の悪いトラップだ、それでもお前らE組か!」
「「岡島!」」
「せこせこ1000円稼いでいる場合か?俺達のトラップで狙うのは百億円だろ!」
「百億ってまさか…」
「その通り、殺せんせーだ。…こっちにそっと来い、いいものを見せてやる」
岡島がそう言うと複数人がこちらに近づいてくるのがわかる。それでも殺せんせーは微動だにせずエロ本を読んでいる。岡島がメタルギアの兵士と言ったのも頷ける。
「じゅ、純一!?」
「あっ!純君!おは~!」
「おはよう倉橋。みんなもおはよう」
倉橋、友人の他に渚、前原がいた。なんだこの謎メンバー。
「みんなあれを見ろ」
岡島が殺せんせーを指差すとみんなは呆れたような顔で驚く。
「すげぇ…スピード自慢の殺せんせーが全く動かない」
「よほど好みのエロ本なのか?」
「まさかこの作戦の立案者は純一か?」
「前原、違う、俺じゃない」
「いや、それでもだ。エロに対して関心がなかった純一が岡島の作戦に、それもエロ本を利用した作戦に協力するなんて。…純一、2つの意味で一皮剥けたな」
「うまいこと言えてねえし、ぶっ飛ばすぞ?」
「みんなも手伝ってくれ、エロの力で覚めない夢を見せてやろうぜ」
「でも殺せんせーって巨乳なら何でもいいんじゃ…」
「渚の疑問はもっともだと思うが岡島は殺せんせーの好みを相当研究したんだ」
「純一の言うとおりだ。俺は殺せんせーを研究した、いや、し尽くした。みんなも気づいてほしい。エロ本は夢だ。人は誰しもそこに自分の理想を求める。写真も漫画もわずかな差で反応が全然違うんだ。お前のトラップと同じだよ倉橋、獲物が長時間夢中になるよう研究するだろ?」
「……うん」
普段岡島のエロい話をスルーする倉橋が引くくらい熱弁を振るう岡島。倉橋に軽くなんかごめんなって言うといいの気にしないでと笑って返してくれた。そんな倉橋になんだか泣きそうになった。
「俺はエロいさ、蔑む奴はそれで結構。だがな誰よりエロい俺だから知っている。エロは…世界を救えるって。純一、作戦決行のときだ。ロープを切って発動させてくれ」
「合点」
さっきの岡島はなんかカッコよく見えた。どんなものでも研ぎ澄ませば刃になるということを岡島が教えてくれた気がする。
「な、なんだ!?あの目は!?」
岡島が急に狼狽えたので殺せんせーの方を見ると目がみょーんと伸びていた。その顔は今まで見たことのないものだった。
「ヌルフフフ、見つけましたよ」
そう呟くと触手をシュパッと目にも止まらぬ速さで動かす。すると手に何か持っているのが見えた。
「ミヤマクワガタ、しかもこの目の色!」
「白なの!?殺せんせー!」
倉橋が急に飛び出していく。どういうこっちゃ。
「すっごーい!探してたやつだ!」
「ええ!この山にもいたんですねぇ」
よほど嬉しいのか二人は飛び跳ねて喜んでいる。エロ本の上で担任の先生と同級生の女子が飛び跳ねているのは生涯見ることができない光景だろうなと思った。
俺達も倉橋に遅れて出ていくと殺せんせーは急停止する。どうやらエロ本があるということを忘れていたらしい。そしてそれを読んでいたということも。両手で手を覆い恥ずかしいと呟き続ける。
「面目ない…教育者としてあるまじき姿を…」
「いや、まあ、うん。でも殺せんせーだから」
「本の下に罠があるのは知ってましたがどんどん先生好みになる本の誘惑に耐えきれず…」
「岡島、バレてたな」
「そんな馬鹿な!?」
「で、どーゆー事よ倉橋?それってミヤマクワガタだろ?ゲームとかだとオオクワガタより安いぜ」
「最近はミヤマの方が高いときが多いんだよ、まだ繁殖が難しいから。このサイズなら2万はいくかも」
「「2万!?」」
「そしてよーく目を見てください、本来黒いはずの目が白いでしょう。授業で"アルビノ個体"について教えましたね?」
「ああ、ごくたまに全身真っ白で生まれてくるやつだろ?」
「全身とは限りません。クワガタのアルビノは目だけに現れ"ホワイトアイ"と呼ばれます。天然ミヤマのホワイトアイはとんでもなく希少です。売ればおそらく数十万は下らない」
「「す、数十万!?」」
「一度は見てみたいって殺せんせーに話したらズーム目で探してくれるって言ってたんだぁ。ゲスなみんな~、欲しい人手ー上げて♪」
「「欲しい!」」
そう言って倉橋が逃げるのを男子達は追いかける。あの渚までもが走ってるのを見て俺は思わず笑ってしまった。
「おや南雲君は追いかけなくていいのですか?」
「もうすぐ南の島で百億円手に入りますからね。それに比べたら数十万円なんて」
「ヌルフフフ、そう簡単にいきますかねぇ。明日から先生は南の島に行くまではエベレストで避暑に行きますからそれまでにしっかりと作戦を立てておいてください」
「殺せんせーこそ最後の旅行になるかもしれないんでしっかりと堪能してくださいよ」
*
~渚視点~
南の島での暗殺旅行が1週間後に迫り今日はその訓練と計画の詰めに集まった。勝負の8月。殺せんせーの暗殺期限まで残り7ヵ月となった。
いつもの訓練は烏間先生が僕達を見てくれているけど、今日はビッチ先生の師匠であるロヴロさんが来てくれている。何でも今回の作戦にプロの視点から助言をくれるらしい。
「殺センセーは今絶対に見てないな?」
「ああ、予告通りエベレストで避暑中だ。部下に見張らせてるから間違いない」
「ならば良し。作戦の機密保持こそ暗殺の要だからな」
そう言うとロヴロさんは気を引き締めるかのように黒い手袋をギュッと履き直す。真夏なのに暑くないのかな?
烏間先生とロヴロさんの話を聞いていると現在の僕達以外の暗殺の状況が見えてきた。
・臭いに敏感な殺せんせーのせいで旅行に殺し屋が送れないこと
・上と同じ理由で同じ殺し屋は使えないこと
・有望な殺し屋数名に何故か連絡がつかないこと
以上のことからロヴロさんは僕達に殺してもらうのが一番だと考えているらしい。どんな理由であろうと期待してもらっていることが嬉しかった。
「誰か旅行での暗殺について説明してくれないか?」
「あっそれは僕が説明します」
僕が後ろから返事をするとロヴロさんはキョロキョロと辺りを見渡してからようやく僕を見つける。…そんなに背が小さいかな?
「先に約束の7本の触手を破壊して間髪入れずクラス全員で攻撃して奴を仕留める、それはわかるが"精神攻撃"とはなんだ?」
「まず動揺させて動きを落とすんです。この前殺せんせーエロ本を拾い読みしてたんですけど…他にもゆするネタはいくつかあるのでまずはこれを使って追い込みます」
「残酷な暗殺法だ。――それで肝心なのはとどめを刺す最後の射撃だが…これについては問題ないな。特にあの3人は素晴らしい」
「…そうだろう」
ロヴロさんの言葉に烏間先生が珍しく笑みを浮かべて3人の説明をする。
「千葉龍之介は空間計算に長けているおかげか遠距離射撃では並ぶ者のないスナイパータイプ。速水凛香は手先の正確さと動体視力のバランスが良く動く標的を仕留めることに優れたソルジャータイプ。そして南雲純一は近距離ではまず狙いを外さない。加えて長距離射撃もいける万能型だ。3人とも結果で語る仕事人タイプという共通点もある」
「ふーむ、俺の教え子に欲しい位だ。他の者も高いレベルに纏まっていてとても短期間で育てたとは思えない。人生の大半を暗殺に費やした者として…この作戦に合格点を与えよう。彼等なら充分に可能性がある」
ロヴロさんの言葉に僕は誇らしくなった。作戦だけでなくE組のみんなが認められているっていうのは上手く言葉には出来ないけど口角が持ち上がるのを押さえられない。
その後もロヴロさんの指導は続く、狙いを安定させる方法だとか心を落ち着かせる方法。烏間先生が基礎ならばロヴロさんは応用を教えてくれる。そんなロヴロさんに僕は聞いてみたいことがあったのでハンドガンでの射撃訓練を中止して尋ねてみることにした。
「ロヴロさんいいですか?」
僕が声をかけるとロヴロさんは一瞬少し驚いたような表情になるとすぐ元の強面に戻りどうした?と返してきた。
「クラスメートのことで聞きたいことがあって」
「いったい誰のことだ?」
「彼です。南雲君って言うんですけど」
僕が指で南雲君を示すとロヴロさんは少し目を細め彼かと溢す。
「彼がいったいどうしたんだ?」
「南雲君って僕達と同じ時間の訓練しかやってないのに何でもそつなく、高いレベルでこなすんですけど僕達と何が違うのかなってプロの視点から聞きたくて。やっぱり才能とかですか?」
「…ふっ、才能か。まあ言うなれば才能なんだろうが…」
ロヴロさんがハッキリとしたことを言わないので僕は少し首をかしげる。
「そうだな。少年、君から見て彼のナイフの振り方や銃の構えはどの様に映る?」
「…すごい綺麗でお手本みたいだなって思います」
「では君のナイフや銃の構えはどうだ?」
「固いというか少なくともお手本とは言えない形です」
「そうだ、彼はお手本のように綺麗というよりお手本そのものだ。能力はカラスマに及ばないにしても、まるでどこかの部隊にいたかのように動きが洗練されている。ではなぜ洗練されているかということだが…君は『運動の再現性』というのを聞いたことがあるか?」
「いえ、ないです」
「人は誰しも動くときにまず頭でイメージをする。ベースボールで言えば理想的なバットのスイング、射撃で言えば理想的な構え、全て頭に理想の形というものを思い浮かべるのだ。だがその理想通りに動けるかと言えばそうではない、どういうことかわかるか?」
僕が首をかしげるとロヴロさんはそのまま説明を続ける。
「訓練次第では限りなく理想に近い形には近づけることができる。だが頭の中のイメージと全く同じ通りには出来ていないんだ、手首の角度などどこかでわずかなズレが必ず生じる。だが彼の場合はそのズレがほとんどなく理想通りなのだ、だから同じ訓練の時間でも上達の早さに差が生まれる」
「えっと、つまり頭の中でイメージしている通りに体を動かすことができているっていうことですか?」
「そういうことだ。彼のような人間は表舞台では一流のトップアスリートになれる」
「なるほど」
「私の説明により信憑性を持たしたいなら良いテスト方法がある。紙を2枚用意して彼に同じ大きさで自分の名前を書いてみさせてみろ。私の見立てでは2枚の紙を重ねたら文字もピッタリ重なるはずだ」
「文字を書くのも運動の再現性?なんですね」
「そうだ、運動の再現性は一種の才能だが多くの者はそれに気づかず飲み込みが早いだとかの一言で片付けてしまい有効に使うことができない。そういう意味では多くのことに挑戦できるこの教室は素晴らしい環境だな。彼だけでなく多くの者にとって」
「それともう一つ聞きたいことがあって…どちらかというとこちらがメインなんですが、ロヴロさんが知ってる中で一番優れた殺し屋ってどんな人なんですか?」
僕の質問にロヴロさんは少し黙ったあと笑った。なんだかその反応が場にそぐわないというか不釣り合いで僕達と違う世界にいることを実感する。
「興味があるのか?殺しの世界に?」
「あ、い、いやそういう訳では…」
「そうだな…俺が斡旋する殺し屋の中にそれはいない。最高の殺し屋、そう呼べるのはこの地球上にたった1人。彼の本名は誰も知らない、ただ一言の仇名で呼ばれる。曰く、"死神"と。死を扱う我々の業界で"死神"と言えば唯一絶対奴を指す。夥しい数の屍を積み上げ死そのものと呼ばれるに至った男。いつかは奴が姿を現すだろう、ひょっとすると今でもじっと機会を窺ってるかもしれない」
ロヴロさんの言葉に僕は息を飲む。尚更南の島のチャンスは逃せないと気を引き締める。
「少年よ、君には才能がある。南雲というのが優秀な兵士なら君は暗殺者だ」
「暗殺者?」
「そんな君には"必殺技"を授けてやろう。プロの殺し屋が直接教える"必殺技"だ」
そこからのロヴロさんはまさしく鬼、僕がそれを身に付けるまで厳しく教えられた。
…そして、南の島の暗殺ツアーが幕を開ける。
今回は暗殺旅行の前準備と南雲君についての解説、そして渚君の必殺技習得回でした。
ロヴロさんが語っていた運動の再現性については芸能人の武井壮さんも自身の理論で、練習をして技術を磨くよりもまず自分の体を思った通りに動かす訓練を最初にするべきだと言っています。南雲君は頭の中のイメージ通りに、お手本などを見たまんまに出来かつ努力をしてるから射撃やナイフ術の成績がトップクラスという設定です。
ちゃんとした理由があった上で勉強や暗殺の技術の成績が良いということを描きたかったので本作を書く前から勉強に対する考え方、運動の再現性というものをちゃんと設定として組み込んでいました。後付けとかではないです。
岡島君や前原君の台詞はポンポンと浮かんできて最早勝手にしゃべるレベルです。やはり下ネタが他のキャラより多いせいでしょうか。しかし中学生という設定がありますので作者自身中学生のときどのくらいそのような知識があったか、公式の資料集にそのようなことに触れられていないかなどを調べたり、E組の中で書く上で一番手のかかってるいる2人です。
本作でおそらく使わないであろう岡島君の公式設定をひとつ書きますと、父親がまた非常にエロくヘッドフォンを片耳ずつつけてビデオの鑑賞をしていて、母親が近付いてくるのを感知してから2秒弱で画面を切り替えゲームの対戦を装っているという設定があります。
原作ではアルビノ個体のミヤマクワガタのその後には触れていませんでしたが公式本には書いてありました。クワガタはその後大事にしてくれそうなマニアを選んで比較的安値で譲り、遺伝子混雑を避けるために同じ山で採取したメスと土も一緒に送ったそうです。
最後に岡島君の台詞で「エロに対する罪の意識は反比例曲線のように小さくなり、やがて0になる」というものがありましたがイマイチ文字じゃ伝わりきらないかなと思ったので図を作ってきましたので意味が分からなかった方は是非見てください。値などかなりおかしいグラフですがイメージしやすいかとは思います。
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