暗殺教室 28+1   作:水野治

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南雲君の家にみんなが来る回です。
タイトルはジョジョ4部の露伴回をもじっています。


第30話 同級生のうちへ遊びに行こう

「父さん、明日家に友達来るから」

 

「了解、何人?」

 

「9人」

 

「9人か、クラスの3分の1くらい来るんだな」

 

「大丈夫だよね?」

 

「持て余すくらい広い家建てちゃったからな。いくら夢だったとはいえアホなことをしたなと少し反省している」

 

「反省はいいよ。たぶん俺の部屋だとキツいからリビング使うから報告しとく」

 

「了解。朝から来るのか?」

 

「12時過ぎくらいからかな」

 

「ふーん、そっか。俺は明日午前中に出かけて昼過ぎに帰ってくるからケーキでも買ってくるよ」

 

「えっいいの?」

 

「お前が友達を家に連れてくるの久しぶりだしな。…まあ本音を言うとこういうときくらいしかケーキ買わないからさ」

 

「ありがとう。それだったら誕生日プレート1枚買っておいて。じゃあ俺は明日に備えて寝るから、父さんも早く休みなよ」

 

「了解、じゃあおやすみ」

 

「おやすみ」

 

 

――

 

 

 そして翌日。みんなが来る前に掃除機などをかけておき、より綺麗な状態にしておく。

 片付けを終え時計を見ると11時30分。約束の時間までまだ時間があるからとりあえずギターでも弾いて時間を潰すかと思い部屋へと向かうと玄関のチャイムが鳴る。インターホンのボタンを押すと茅野が確認できたのでドアを開ける。

 

「いらっしゃい、一人で来たの?」

 

「うん、ちょっと行くところあったからみんなとは別に来たんだ」

 

「ふーん。まあ上がってよ」

 

「お邪魔しまーす。持て余してるって言ってたけど本当に家でかいね」

 

「ここの家主はでかくしすぎたって後悔してたけどね」

 

「あはは、なにそれ」

 

 茅野をリビングに通すとリビングでもおー!と声をあげる。

 

「ソファーがでかい!」

 

「リビングに入って第一声がそれかい」

 

「だってそう思ったし」

 

「他になんかあるだろ…ってなんか今日の茅野オシャンティーだな」

 

「あっわかる?今日の服今年の新しいやつなんだ」

 

 そう言ってバレエのダンサーのようにその場で一回転する茅野。なんだか妙に慣れてるというか絵になるなと思った。

 

「へぇ~可愛いじゃん」

 

「えへへ、ありがと!」

 

「渚が来るからそれ着たのか?」

 

「違うよ!単純に新しいの着たかっただけ!」

 

「ほーん」

 

「なにさ!南雲君もいつもよりおしゃれな格好しちゃって!神崎さんとかが来るからでしょ!」

 

「そりゃお客さんが来るんだからちゃんとした服装をするのは当然だろ」

 

「むー」

 

 そう言って茅野が頬を膨らましていると玄関チャイムが鳴ったのでインターホンを確認する。今度こそ全員来たみたいだったので玄関を開ける。

 

「いらっしゃい。ひーふーみー…全員来たみたいだな」

 

「純一、あんたひーふーみーで数えれるの?」

 

「いや正直無理」

 

「じゃあ数え直したら?」

 

「わかった。一、十、百、千、万、十万、百万、千万、よし全員いる」

 

「もっと数えにくいよ!」

 

「渚のツッコミを聞くと安心するなあ。とりあえず玄関にいるのもなんだから上がってよ」

 

「「お邪魔しまーす」」

 

 そう言ってカルマ、渚、友人、神崎、倉橋、莉桜、凛香、矢田の8人は家の中へと入る、これで9人全員揃った。

 

「わー!ソファーでかい!」

 

「小学生に来たときよりソファーでかくなってない?」

 

「なに?今は人の家来たらソファーを褒めるのが主流なの?」

 

「あっ茅野さん、おはよう」

 

「神崎さんおはよう」

 

「買ってきたお菓子はここに置くとして飲み物どうしたらいい?」

 

「あっ矢田ありがとう、わざわざすまんな」

 

「ううん、みんなで近くのコンビニで買ってきたから」

 

「コップ出すからテーブルに一緒に置いといてくれ」

 

「はーい」

 

「あれー?ソファーの下に何もないね」

 

「こっちのソファーの下にもないわ」

 

「カルマに中村、そんなところにエロ本があるわけないだろ」

 

「そっか、南雲の部屋に行かないとないよね」

 

「俺の部屋にもねえよ、てかこの家にそんなもんねえよ」

 

「純一、クーラーの設定2度下げといたわよ」

 

「その辺はどうでもいい。皆の様子を見て勝手に上げ下げしてくれ」

 

「なあ純一、このテレビ何インチ?」

 

「すまん友人、知らない」

 

「純君の家ってペット飼ってないんだね~」

 

「あれ倉橋言わなかったっけ?」

 

「南雲君が忙しそうだ」

 

「渚、そう思うんだったらツッコミを手伝ってくれ」

 

 閑話休題。

 お菓子を開け、飲み物を注ぎ先程までの怒濤の皆の攻め?は落ち着く。

 

「いやーでも小学生に来たとき以来だけど結構家具の配置変わってんのね」

 

「1年に1回くらい模様替えしてちょっとずつ変えてるから積み重ねだな」

 

「南雲の父さんは今日いないの?」

 

「用事で出かけてて昼過ぎに帰ってくるよ」

 

「へぇーそうなんだー」

 

「南雲君のお父さん面白いよ」

 

「茅野は会ったことあるの?」

 

「私もあるよ」

 

「茅野と神崎は修学旅行前に会ってるもんな。莉桜も小学生の頃に面識あるし」

 

「へぇ~楽しみだな」

 

「ところでだけど凛香大人しすぎない?お邪魔しますしかまだ喋ってないだろ。借りてきた猫状態になってるな」

 

「…いやなんか緊張しちゃって」

 

「凛香ちゃん可愛い~」

 

「…別に可愛くないし」

 

 倉橋と矢田両方から頭を撫でられ顔が少し赤くなる凛香。

 

「ていうか何でこんなソファーでかいの?なんか悪いことしてんの?」

 

「ナチュラル失礼かカルマ。いやたまに父さんへの来客あったりするからそれででかいんじゃないかな」

 

「ふーん」

 

「てかソファーだけじゃなくて食卓の椅子も使って10人が収まってるからこんなもんだろ」

 

「たしかに。ところで純一の部屋見たいんだけど」

 

「えー見せなきゃダメ?」

 

「純一、正直今日のメインイベントだろ」

 

「まあ断る理由もないしいいよ、2階だから階段気をつけて」

 

 そう言って俺が先導し自分の部屋を開ける。

 

「わーちゃんと綺麗にしてある」

 

「机変わってないのね」

 

「なんか良い匂いする」

 

「ベッドの下は…何もないと。机の引き出しの中かな」

 

「だからエロ本とかはないって」

 

「間接照明あるなんて洒落てるねー。この目覚まし時計も良い感じのデザインだし」

 

「本当にカルマは物色しまくってるな」

 

「やっぱりギターは置いてあるんだね」

 

「どうして3本もあるの?」

 

「ちょっと説明すると3本あるけど大きく分けたらエレキとアコギの2種類だけなんだけどエレキの2つがストラトとレスポールっていう種類なんだ」

 

「へぇ~やっぱり音違うの?」

 

「そりゃね」

 

「聞きたい聞きたい!」

 

 俺はそれぞれをアンプへと繋ぎ音を出す。同じのを軽く弾けばなんとなく違いがわかるかなと思い少し弾く。

 

「ほんとだ、なんとなく音が違う」

 

「なんとなく尖ってるのとなんとなく丸っぽい感じだ」

 

「おっ友人いい線いってる。音をこだわる人はすげーこだわるからね、俺はどちらかというと無頓着な方だよ」

 

「ねぇ純一なんか一曲弾き語りしてよ」

 

「嫌だよ。自分の家で同級生の前で弾き語りって拷問かよ」

 

「え~弾かないの~」

 

「まあライブに来てよ。チケットあげるから」

 

「弾かないんだったら何でもいいから秘密ひとつ教えてよ」

 

「何でそうなるんだカルマ」

 

「ほら、あれだよ、等価交換」

 

「絶対に今本棚にあるハガレン見て思い付いたろ」

 

「でも確かに純一の秘密知りたいかも」

 

「私も聞きたいな」

 

「凛香と神崎まで!…秘密って言われてもなあ」

 

 何かあったかなと頭を回転させてると矢田と目が合う。矢田は口をパクパクとさせて何か伝えようとしてる。なんだろう、目で壁の方を示してるけど…あーそれがあったか。

 

「あったわ、秘密」

 

「なになに!?」

 

「昔押入れが怖かったからその名残で今も押入れが閉じてないと寝れないことかな」

 

「押入れってこれ?」

 

 そう言って渚は押し入れを少し開ける。

 

「そうそれ。絵本で別の世界に繋がってるのを見てなんとなく怖くなった」

 

「あ~"おしいれのぼうけん"ね」

 

「みんな知ってるのか。絵本って結構記憶に残ってるよな」

 

「私はやっぱり"はらぺこあおむし"かなぁ」

 

「僕は"ねないこだれだ"がパッと出てきたよ」

 

「色々覚えてるんだね~」

 

「…あれ本棚に1冊だけ絵本ある」

 

「よく見つけたな凛香」

 

「これ"100万回生きたねこ"だよね。純一好きなの?」

 

「うん、絵本の中で一番好きだよ。…それとその一冊は母さんが俺が生まれる前に買ったやつだから。他のやつはどこかに寄付したけどそれだけは取ってあるんだ。…なんか湿っぽい話してごめん、小学生のアルバムもあるけど見る?」

 

「「見る!」」

 

「じゃあ……ハイこれ」

 

 俺は机の引き出しから卒業アルバムを取り出しみんなに渡す。

 

「ちょっと純一、私もいるんだけど」

 

「えーよくね?」

 

「私今と全然違うからあれでしょ」

 

「南雲君と中村さんは何組なの?」

 

「2組だよ。岡島も同じだから」

 

「えーっと2組は…あっいた!」

 

「純君の顔幼ーい!」

 

「あっ本当だ、中村さんも幼いね」

 

「髪はこのときまだ黒かったんだね」

 

 カシャッ

 

「おいカルマ、写真撮ったのお前だろ」

 

「えー撮らないわけないでしょー」

 

「カルマ君後で送っといて~」

 

「いいよー」

 

「俺はいいけど莉桜のは撮るなよ」

 

「大丈夫、南雲のしか撮ってないから」

 

「何でだよ」

 

「あっ南雲君リレーのアンカーだったんだね。襷つけてる」

 

「純一昔から脚速いから。鬼ごっこで全然捕まえられないのよ」

 

「そういえばそうだったな」

 

「他になんか純一のエピソードない?」

 

「うーん…あっ意外だと思うけど純一って劇のときに絶対主役やらなかったのよ」

 

「「ほんと?」」

 

「本当よ、ねえ純一?」

 

「うん」

 

「えーどうして?純君主役似合いそうなのに」

 

「なんとなく主役に苦手意識があったんだよ。台詞が何個かある役を台本見て選んでた」

 

「へぇ~意外」

 

「逆にこの中で主役やったことある人いるの?」

 

 俺の一言にみんなは無言になる、どうやらいなかったやしい。すると玄関のドアが開く音が聞こえる。

 

「あっ父さん帰ってきた」

 

「本当?なら挨拶しなきゃね」

 

「おお、なんか莉桜が礼儀正しい」

 

「失礼ね、私はちゃんとしてるときはちゃんとしてるわよ」

 

「とりあえずお父さん見たいな~」

 

「…私もちょっと気になるかも」

 

「了解、じゃあ降りるか」

 

 部屋を出て全員がリビングに降りると案の定父さんが帰ってきていた。

 

「父さん、おかえり」

 

「「お邪魔してます」」

 

「みんな、ただいま」

 

「そこはこんにちはじゃない?みんな南雲家の人間かよ」

 

「元を辿ればみんな一緒だから」

 

「アダムとイブまで遡る気か」

 

「それよりみんないらっしゃい。えーっと茅野さんに神崎さんに……もしかして莉桜ちゃん?」

 

「ハイ、お久しぶりです」

 

「いや、綺麗になってたからわかんなかったよ。えらいべっぴんさんになっちゃってまあ」

 

「べっぴんさんって死語じゃね?まあ順に紹介してくけど、この頭良さそうなのがカルマ、小さくて可愛いのが渚、運動してそうなのが友人、茅野と神崎は飛ばしてふわふわなのが倉橋、クールビューティーなのが凛香、で最後にポニーテールなのが矢田」

 

「カルマ君に渚君に友人君、倉橋さんと凛香さんと矢田さんね、よし覚えた」

 

「渚が男ってわかったんだ」

 

「わかるよそれくらい。何年生きてると思ってる」

 

「さすが」

 

「それよりみんなケーキ買ってきたから食べるといいよ」

 

「ありがと、父さんも食べるでしょ?」

 

「いや、また出掛けなきゃいけないから冷蔵庫にでも入れておいて」

 

「了解。帰りは遅くなる?」

 

「いやそんなに遅くならないから夕食は頼んだ」

 

「任された」

 

「それじゃあもうちょっとしたらまた出掛けるから。みんな遠慮しないで楽しんでね。男子諸君は純一のエロ本見つけてくれよな」

 

「見つけてくれよな、じゃねえ。そんなもんねえよ」

 

 父さんはそう言うとリビングを後にする。なんだか普段と変わらないやり取りをしているのにどっと疲れた。

 

「へ~あれが南雲の父さんか~」

 

「顔似てるな」

 

「南雲君がもっとフレンドリーになった感じだったね」

 

「純一、ケーキなんだけど実は私達ワンホール買ってきてるんだ」

 

「ひょっとして俺と矢田祝う感じで?」

 

「うん。だから包丁貸してもらえると嬉しい」

 

「了解、ありがとな」

 

「あーでもプレート1枚しかもらってきてないや。南雲我慢できる?」

 

「カルマ、お前は俺をなんだと思ってるんだ?」

 

「冗談、からかっただけだよ」

 

「プレートはこっちにもう1枚あるからこれで俺と矢田は喧嘩することなくプレートを食べれるな」

 

「プレートってそんな取り合うものだっけ?」

 

「あーでもわかる。なんとなく特別な感じする」

 

「とりあえず一人辺りケーキ2個食えるな。…茅野よだれ出てるぞ」

 

「えっ嘘!」

 

「ついてないから大丈夫だよ」

 

「ありがと渚…ていうか南雲君!私そこまでいやしくないよ!」

 

「ごめんごめん、プレートやるから許して」

 

「南雲君は私を子供かなにかと思ってるの?」

 

「プレートいらんの?」

 

「…いるけどさ」

 

「とりあえず純一、矢田ちゃん、遅れたけど誕生日おめでと!」

 

「「おめでとう」」

 

「どうもどうも」

 

「みんなありがとう!」

 

 祝いの言葉をもらいケーキに手をつける。うん、甘すぎず食べやすいな。

 

「桃花ちゃんこれ!女子のみんなで買ったんだ!」

 

「えっいいの?ありがとう!開けてみてもいい?」

 

「うん。気に入ってもらえるといいな」

 

「わあハンカチだ!みんなありがとう!」

 

 やはりプレゼントにハンカチは間違っていなかったんだなと心の中でどや顔をした。ただひとつ安心したことは色とデザインが被ってなくてよかったということだ。

 

「純君も!ハイ!」

 

「俺の分もあるのか、ありがとな」

 

「開けてみて~」

 

「おっマグカップだ」

 

「たしか純一って家で本読むとき紅茶とかコーヒー用意するって言ってたから」

 

「凛香よくそんなこと覚えてたな、みんなありがとな」

 

「ちなみに男子でケーキ選んだんだよ」

 

「えっまじで?」

 

「まあ茅野から色々と聞いたんだけど」

 

「確かに甘いもの大好きな茅野がケーキに口を出さないわけないしな。みんなって誕生日いつなの?近い人いる?」

 

「私は10月~」

 

「私は3月だよ」

 

「「8月」」

 

「おい今声被ってたぞ、莉桜と友人か」

 

「うん、私24日」

 

「俺は23日」

 

「へ~近いな」

 

「昔の純一は祝ってくれたのにね。あんた忘れてたでしょ」

 

「誕生日近いと言えばクラスで同じ誕生日がいる確率を計算で求められるの知ってた?」

 

「露骨に話を逸らしたけど中々気になる内容ね」

 

「だろ?俺らのクラスは約30人だけど計算すると約70%だって」

 

「あーなんか殺せんせーテスト勉強の時言ってたなー。こういうのを知ると数学がもっと楽しいですよって」

 

「でも70%って高くないか?1年は365日もあるのに。もっと低い気がする」

 

「私もちょっと違和感あるかな」

 

「自分と同じ誕生日の人がいる確率とクラス全体での同じ誕生日の人がいる確率が頭で混じって違和感を覚えるらしいよ。実際30人いたら自分と誕生日が被る確率は7%くらいだし」

 

「あーそれでか。それでも何となく違和感あるな」

 

「モンティ・ホール問題も解説されてもイマイチピンとこないよね」

 

「たしかに」

 

「モンティ・ホール問題って?」

 

「それはだな…って何で遊びに来てるのに知的な話してるんだよ俺達は。そんなのいいからゲームでもして遊ぼうぜ」

 

「おっいいね、神崎さんもいるし楽しみだ」

 

「ふふっ、そう言ってもらえると嬉しいな」

 

「有希ちゃんってそんなにゲーム上手いの?」

 

「そっか、倉橋とかは見てないのか。たぶん椚ヶ丘中学1じゃないかな」

 

「「そんなに!?」」

 

「スマブラとマリカーあるけど…どっちがいい?」

 

「CPUに負けたらショックだからスマブラがいい」

 

「莉桜、そんな理由で選ぶのか…。みんなはそれでいいか?」

 

「「いいよー」」

 

「まあ男共は全員やったことあると思うけど女子はないだろうから説明するよ」

 

「純君教えて~」

 

「とりあえず最初の対戦は俺を除いた男3人と神崎でいいか」

 

 ゲームを起動、キャラを選択しいざ対戦スタート。俺が知らなかっただけでスマブラは無双ゲーだったらしい。バッサバッサ男子達の残機が減っていく。

 

「有希ちゃんすごーい」

 

「話に聞いてたけどこんなにすごいとは思わなかった」

 

「ちょっと恥ずかしいな」

 

 その後は女子同士でやったり男子が女子を接待プレイしたり、色々と遊んだ。ただひとつ変わらなかったことは神崎が参加したラウンドは彼女が絶対に1位だったということだ。俺も善戦はしたがことごとく返り討ちにされた。

 

 

――

 

 

「いやー久しぶりに遊んだ」

 

「莉桜、お前は毎日遊んでるようなもんだろ。主に渚で」

 

「夏休みは渚で遊べないのよ」

 

「何で2人とも僕をからかう前提なの!?」

 

「そろそろ良い時間だし帰ろうか?」

 

「えっ帰っちゃうの?そこは夕飯を食べてく流れでしょ」

 

「カルマ君や、君は本当にぶれないねぇ」

 

「たしかにあんまり遅くなったら家の人に心配かけちゃうしね」

 

「なんか時間過ぎるの早かったね」

 

「そう言ってもらえると嬉しいよ」

 

「じゃあ帰るかな」

 

「またね!南雲君!」

 

「気をつけて帰れよ。女子は特に」

 

「「お邪魔しました~」」

 

「あっ南雲、時限爆弾仕掛けておいたから日付が変わるまでに見つけないとダメだから~」

 

「はっ?時限爆弾?」

 

 するとみんなが笑い帰っていく。時限爆弾?とりあえずカルマがいじってたところを探すか。

 まず思い当たるのはソファーの下だったのでリビングのソファーの下を見ると案の定ラッピングされた袋があった。中を開けるとコースターが入っていておそらくマグカップのプレゼントと合わせたんだなということが伺える。

 莉桜がいじってた方には何もなかったので男子が中心になって買ったんだと推理。こうなると部屋も怪しくなってきたので自室へと戻る。

 渚が押入れを開けたのはなんとなく違和感があったので押入れを見るが何もない。ベッドの下は…同じく何もない。仕掛けたのはリビングのソファーだけで、どうやら時限爆弾はプレゼントのことだったらしい。たしかに今日が誕生日というわけではないが日付を越したらなんとなく意味がなくなってしまうような感じがするしな。

 みんなが来ていた割には汚れていない部屋を整理すると机の上に"百万回生きたねこ"が置かれていた。凛香が出したっきりだったのかと手に取って何ページか捲ると手紙が挟まっていた。便箋を開くと、

 

 誕生日おめでとう。

 抜け駆けしちゃった。 凛香

 

 とだけ書かれていて、それと共に栞もあったので凛香からのプレゼントということだろう。

 今日緊張していたのはこのためだったのかと思うとなんだか愛おしく感じた。

 

 

 

 

 その日の夜、日付を跨ぐと同時に南雲家には目覚まし時計の音が響いた。




オチとしては時限爆弾には2つの意味が込められていたっていうことです。
書き終えてみて登場人物が多過ぎてなんかワチャワチャしてるなと思いましたが、家フラグを乱立しすぎた結果ですね。これからは気をつけます。
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