もしも楽の兄貴がニセコイ生活を送っていたならば 作:孤独なバカ
「はぁ。」
「……何人の顔見てため息を吐いているのよ。」
と桐崎と下校しているとき俺はため息をつく。とはいうものの
「明日から林間学校だろ?」
「……そうなの?」
「そういやお前俺でさえ起きてた林間学校の班決めにお前寝てたな。あまり山好きじゃないんだよ。」
「それって面倒くさいとかの理由でしょ?」
「違う。……ちょっと昔野犬に噛まれてな一週間くらい寝たきりだったんだよ。それが山だったからな。それに洞穴に落ちたやつ助けようとしたら助けられたのはいいんだけど二次災害くらって俺が洞穴に閉じ込められたり山に関したら嫌な思い出しか残ってないんだよ。」
「……あんたどんなことがあったらそんなことになるのよ。」
「知るかよ。ってことで余り気が乗らないんだよ。……あんたのとこの、メガネも警戒しないとまずいし。」
「なんか色々考えているわね。」
「元々考えて動くタイプの人間なんだから仕方ないだろ?」
俺はため息をはく。最近ため息増えてるな
「そのまえにあんたは大丈夫なの?警察の方は。」
「あぁ、もう仕事は全部打ち切ったし、最低限しか関わってないさ。まぁ薬品系は数個自衛用に持ってきたけど。」
「本当に大丈夫なのね?」
「大丈夫って。ってか近い。」
顔が近くまで近づいてきたのでドキッとしてしまう
「…ってか、元々家から出たかったから、少し自暴自棄の時期があったからな。もうそんな無茶はしないっつーの。」
「……そう。」
「俺ってそんな信用ないのかよ。」
と俺は頰をかく
「……はぁ。でも明日大雨かなんかで中止になってくれないかなぁ。」
「物騒なこと言わないでよ。」
と呆れたように言っているけど
どこか俺を心配しているような気がした
「……マジか。」
「大丈夫か?兄貴。」
「これが大丈夫だと思うんなら医者に行けって言った方がいいぞ。……ってかなんで山なんだよ。」
がっくりと肩を落としてしまう
「まぁ、なってしまったのは仕方ない。絶対に用心深くいかないと。」
「……トラウマって相当しぶといんだな。」
「お前も気をつけろよ。もしこれが女性関係だったとしてみろ。一瞬で昼ドラの世界へ待ったなしだ。」
「想像したくねぇよ。」
と適当に雑談していると学校につく
するともう多くの人が集まっていた
「おう。一条兄弟。」
「あれ?ゴリ沢早くね。」
と楽は軽く男子集団の中に入っていく
あぁ、いうところは俺にはないからなぁ。
「羨ましいのか?」
「……まぁな。」
集だと分かっているからこその弱音を吐く。
「ゆうももうそろそろ自分を許してもいいんじゃない?もう7年も前のことだぞ。」
「……そうしてぇけど。それはできないって言っているだろ。もう体が拒んでしまっているしな。」
元々不幸体質を持った俺だ
人には近寄らない
俺に関わってきた人は災難にあう。
いつしかその考えは俺をとりまいてしまい
……いつしか俺のトラウマになっていた
「……そっか。」
「あぁ。」
「まぁ、俺がどうこう言うのは筋違いだとは思うけど、小野寺や桐崎とはうまくやっているじゃん。楽以上に真面目なゆうなことだから余計なことは考えているんだと思うけど……」
「お前に真面目っていわれるのはそれこそ筋違いだろ。俺以上に真面目なお前にとっては。」
「……なんのことかな?」
「バレバレだ。アホ。いい加減幼馴染なんだからすぐにわかる。それに言いたいこともな。」
「まぁ、俺とゆうってどこか似ているところあるしね。」
「不本意ながら認める。」
俺はため息を吐く
本当に人に悩み事を相談してなかったり、本来の自分を見せていないところは似ている
「そういや、桐崎たちは?」
「桐崎さんならさっき頭を抱えていたけど…」
悩み事か?あいつも溜め込む癖あるし少しの間は注意しとくか
「……なるほどな。幼馴染ってこえぇわ。」
すると集がそんなことを言い出す。
まぁ、お互いに何を考えているのか深読みする癖を俺も集も持ち合わせている
そんなこと話しているとバスに乗る時間になる
「そういや、あの席順どうりにしてくれたか?」
「もちろんですとも、旦那。しかし、旦那の考えることは面白いですなぁ。」
「まぁな。少しばかり面白いことになりそうだろ?」
ニヤリと笑うと俺は先に乗り込む
俺が選んだ席順は
桐鶫楽小宮
女女 集俺
となっていた。
すると席に乗り込むとどんどん乗り込んでくる
そして席になって気づいたらしい宮本が親指を立ててこっちを見てくる
それもそのはず。宮本が面白いといじっている小野寺と鶫をおもちゃにできるのだ。
精一杯楽しんでもらおう。
学校を出てから約一時間半
「着いた!!」
と元気そうにしている桐崎と
「……」
疲れ切った楽と小野寺と鶫、そして
「……気持ち悪。」
乗り物で酔った俺がいた
「ゆう。大丈夫か?」
「大丈夫。このために昨日の昼食以来何も食ってないから。」
「それ大丈夫じゃないでしょ。」
宮本のツッコミに俺はぐったりしながら真実を告げる
「……俺これ帰りの方が地獄なんだけどなぁ。食事とかしっかりととらないと行けないし。」
「……」
「まぁ、普通の道なら大丈夫なんだけど……カーブが多いとなぁ。」
車酔い普通はしないんだけどなぁ
ジェットコースターに乗っても大丈夫なのに、なぜか山道のバスだけは酔うんだよなぁ
「なんか、前から思ってたけどあんた山に来ると極端に運悪くならない?確か、中学校の林間学校でも体調崩してたわよね?」
「それに野良犬がオリエーテーション中の弁当を取られてよな。」
「あぁ、それでその時同じ班だった小野寺の弁当を分けてもらって食べたんだけど、気がついたら医務室で寝てたんだよ。……今になってから分かるけど、あれ完全小野寺の料理が原因だろ。」
あの楽が意識をなくすほどの料理だしな
「そういや、桐崎さんも料理できないんだよね?」
「あぁ、……あの黒焦げケーキは記憶に残っているだろ?」
「そういえば、この後に野外炊飯があるんだけど……」
すると三人で顔を見合わせる
……これはまずいな。
「……俺嫌な予感しかしないんだけど。」
「俺桐崎さん見てくる。」
「小咲が料理しないか見てくるわ。」
「俺も行く。……さすがに死にたくないし。」
小野寺の料理は真面目に危ないし桐崎からも同じ匂いがする
この時初めてこの三人が一致団結したのだった。
「…おぉ〜〜!!ここが今日俺たちが泊まる部屋か〜〜!」
集が部屋に入ると感嘆の声を上げる
まぁ、その気持ちも痛いほど分かる
「これ林間学校で使うような施設じゃねーだろ。」
俺の言葉に楽も頷く
そこには旅館意一部屋という豪華な施設だったのだ
とりあえず荷物を下ろす先を決めて荷物を下ろす
「あぁ、疲れた。」
「本当に疲れたわ。」
と俺と宮本はすでに疲れていた。と言うものの俺と楽中心でカレーを作り、宮本はその間その代わり薪などの重作業及び桐崎と小野寺の監視をしていたからだ。
「しかも、俺今日風呂一人ぼっち確定だしなぁ。」
「あれ?そうなの?」
「くじに外れて明日の肝試しの予定コースの見回りに行くことになっているんだよ。俺実行委員だし。危険がないようにキョーコ先生と一緒に。だから俺だけ男子と女子の入浴時間から20分離れているんだよ。」
「……あなたどれだけツキから見放されてるのよ。」
と呆れた様子の宮本。まぁ、くじも外れたのはそうだが、元々俺はみんなとは一緒の風呂にははいれない。
「ってか、本当に山に来た時の兄貴の不幸は見慣れたよな。」
「本当に嫌になるさ。今日も誰かさんのおかげで制服に水かけられて、この姿だし。」
「うぅ。」
と小野寺が少し俯く。とは言うものの水汲みを小野寺に頼んでたら持って来た時に石に躓きバランスをくずす拍子に容器を俺の方に投げ制服が水浸しになった。だから今制服は乾燥室で乾かしているので俺はジャージ姿だった
「ちょっと。夕貴。」
「いいんだよ。こいつ前にも楽に同じようなことしてたし。」
「あの時は確か。」
「わ〜わ〜言わないでるりちゃん。」
と楽は寒気で震えていて、小野寺は必死に止めようとしていた。
「確か宮本と、ゆうって結構付き合い長いんだよな。」
「中一から同じクラスで学級委員やらされてたしな。」
「本当見た目だけで決められるのはやめてほしいわ。」
げんなりする宮本
「やっぱりそう言う経験があるんだね。夕貴くんは?」
「うん?内申上げるためだけど?知り合いからやっといた方が役に立つって言われてたしな。」
「……何で内申気にしているのに授業は寝ているのよ。」
「別に。あそこって成績重視だしなぁ。それに凡矢理入ったのも俺簡単に推薦取れるとこ選んだから。」
「……あなたって本当イライラするわね。」
まぁ、宮本と俺って真反対の人種だからなぁ
「でも、るりちゃんと夕貴くんってよく話しているけど。」
「まぁ、人生色々あるんだよ。」
「……年寄りみたいだな。」
「ニセコイ関係やらされている時点で俺たち普通おかしいからな?」
「まぁ、そうだね。」
鶫もニセコイ関係をしっているのでこの班は全員知っていることになる
「……でも鶫が話が分かるやつでよかったわ。あんたがいなければ私家で休まる隙がないんだもん。」
「当たり前だろ。前にあった時も桐崎のことしか考えたことのない桐崎脳の鶫だぞ。」
「……なんかすごく馬鹿にされたきがするんですが…」
「……気のせいじゃ無いと思うわよ。」
「誠士郎ちゃんにとったら褒め言葉だと思うから皮肉じゃない?」
「集当たり。」
と雑談していた時、
少しだけ自分の発言の凡ミスに気づいたが誰も気づいていないらしい。
……本当危ないな
俺は少しだけ冷や汗をかく
「ごめん。集合時間なったら起こして。ちょっとまだ気分悪いし。」
「わかったけど……あんた大丈夫なの?」
「兄貴大丈夫か?」
「いつものことだから平気だって。んじゃ。お休み。」
俺は寝転ぶ
…そういつものことだから
そう言い聞かせながら俺は眠りについた