もしも楽の兄貴がニセコイ生活を送っていたならば 作:孤独なバカ
……はぁ、なんで俺が
俺はそんなことを呟く
6月になり蒸し暑さが増すと俺は倉庫の掃除を任されていた
はぁなんでこんなことに
と言っても父さんから言われたことだし無下にはできないしな
そして前お茶を取りに行った倉庫を掃除していると
「ん?」
古びたノートとそして手紙を見つける
俺はふと手を取りその手紙を見ると名前には
おのでらはる いちじょうゆうき
とかすかに消えかかっている文字で書かれている。
「……あっ。」
そういえばこれだけは俺は10年前のものは残していたんだよな
これは10年前に小野寺の妹とふとしたことから交換日記をすることになったんだよなぁ
俺はその1ページ目を見ると
「うわぁ〜読めねぇ。」
苦笑し文字はぐちゃぐちゃして読めない
しかし絵は綺麗に書かれており日記帳みたいなものが書かれている
次のページを見ると文字はそこそこ分かるが日記帳に書かれている文字は見える
どうやら日記は文字が綺麗な方は数ページ見る限りは俺、文字が汚い方が小野寺の妹らしい
でもどんどん思い出すことがある
どうやら桐崎の日記帳をみて春は日記を書き出したこと
鶫と初めてあってお嬢(桐崎)とお姉ちゃん(小野寺)の言い争いをした絵とそれを宥める俺の文
そして仲直りしたと思えば俺が怪我して鶫と一緒に看病をした絵
文字が読めなくても、絵が汚くてもそれでも思い出すことはたくさんあった。
……なんか久しぶりだな
懐かしさを思い出しながら見ていると
とあるページでふと目が止まる
それは今までの日記帳とは違い絵は描かれていない
「……」
それはおれにもはっきり分かる
文字も漢字で書かれておりそして綺麗な字で書かれていた
それはお互いの両親の名前と電話番号らしき番号が書かれていた
……まさかな
俺は少しだけ驚くがその電話番号をみると俺の家電の電話番号と一致する
……。
俺は少し考えそして手紙を開く
すると汚いがその手紙には一言だけ書かれていた
ゆうにいだいすき おのでらはる
「……」
俺は手紙に書いてあった文字を見て何時間も固まってしまう
そういや、俺と春って一番近くにいたんだよな
基本は俺と春、そして時々鶫
それがいつものメンバーだったのに
「……バカか。俺。」
そんなことを呟いてしまう
そしてその手紙を閉じ日記帳をめくる
するとまた綺麗な字だった
多分英語?いやこれはポルトガル語か。
ポルトガル語や英語、フランス語は母さんがよく俺に教えてくれたので結構読める方だ。
簡単に見ていると母さんの筆跡であると分かる
それなら次は
するとお世辞にも綺麗な字とは呼べないけど多分小野寺の母さんだろう
というよりも英語で書かれていると勘違いしているのか読めないわよ。と怒りの文字が書かれている
いや、母さん昔から天然なのか
すると多分途中から書き始めたのであろう。中盤に書かれた事の詳細が書かれている
特に怪我についてはなぜか桐崎の母さんや父さんの謝罪についても書かれているし
「……」
無言で少し見ていると俺は少しだけ懐かしく覚える
そうしながらずっと見ている。
てかこの時代の俺らってかなりのごちゃごちゃしているな。
「なんか自分が関係していると複雑だけど。」
「何が複雑なんだ。」
「あぁ、父さん。」
と歩いてきた父さんがこっちにくる
「いや、久々にこれ見つけてな。」
手紙と日記帳を見せるとおぉっという
「それって小野寺さんの妹さんとやっていたものだろ。いや〜懐かしいな。」
「てかこれ古い方に入っていると思ってたんだが違ったのか?」
「いや、夕貴のものはなるべく新しい方に写すようにしているんだよ。楽以上に写真少ないからな。」
「うっせ。」
といいため息を吐くと
「そういや。俺って10年前周辺から見てどう思ってた?」
「ん?」
「いや、大体のことは覚えているんだが、ちょっと周りから見て俺ってどんな奴だったのかって思ってな。」
ふと気になった。
俺は昔は地味で泣き虫だったはずだから今の俺とは結構違うはずだが
「……いや、お前あんまり変わってないぞ。」
「……は?」
「いや、いつも楽のことを第一に考えて自分から不幸になっているところなんか母さんも俺もかなり心配しているんだぞ。桐崎の嬢ちゃんのときなんか楽は全治3日だったのに対してお前一週間は寝込んでいただろ?」
「……まぁ、そうだけど。」
「いや。あのとき本当大変だったんだったぞ。小野寺さんとこの妹さんは泣き出すわ。鶫ちゃんは何度もアーデルトの元に走って行ったんだぞ。普段地味そうに大人しくしているが楽よりも危なっかしく正義感が強いからお前は。」
「……」
少し頰をかいてしまう。褒められてもないのになんかくすぐったいような気がする
「……だからお前はいろんな所に目をつけられた。」
と父さんはそういう
「野犬9匹相手に小学生いかない小学生が倒せる方がおかしいんだよ。高スペックすぎるんだよお前は。」
「……」
「まぁ、そんなことよりその手紙がどうしたんだ?なんか嫌なことでも思い出したか?」
「別に。……ただ。」
俺はため息をつき
「10年前のことに向き合おうってことさ。」