遅くなりました。すいません。
一ヶ月も遅れるとかほんまつっかえ!
ビルドファイルステージ&キャストトークショー見に行きました。
ヌッ!(ビルドロスによる心肺停止)
第一話「深紫の新米ティーチャー」
◆
桜が咲く四月の朝。
大赦の研究所に、大勢の科学者が居た。
「んー……」
そこに、パンをむしり、コーヒーを飲みながらPCを見詰める一人の研究員。
彼の周りには、無数の数式を書きなぐった紙が落ちていた。
大赦の研究所でトップクラスの科学者と言われている若者。
そこに、親しい同僚が絡んでくる。
「ブォンジョールノ!順調かいな園田くん?」
岩垂総一郎。
研究所で科学者を務める傍ら、とあるうどん屋でバイトしているらしい。
生活がカツカツとは本人の談。
「うーわっ、総一郎かよ………ま、少し行き詰まってるな」
「ほーん……ってお前絶ッ対嫌な顔してたろ!俺のコーヒー飲ますぞ!1L位な!」
「それだけは本当にお止め下さい総一郎様」
総一郎の作るコーヒーはかなり不味い。
噂では、味覚過敏の人間に飲ませよう物なら一週間昏倒する程らしい。
と、それはさておき。
「というかお前さ、今日からどっか勤務するんじゃなかったっけ?えーっとぉー……」
「神樹館。一応先生だ」
「え、公務員のおじさんじゃないの?」
「違ぇよ!まだおじさんじゃなくてお兄さんだし…ってヤバッ!遅刻遅刻!」
様々な数式が表示してある腕時計を見た途端、ドアに向かって走る槍太。
「と、お急ぎの貴方に。そんな時には…コレ」
が、ドアの前で総一郎へ振り返り、ある物を取り出す。
「ボトルと…何それ、スマホ?……あぁ!仮病の連絡か!」
「うん、そうそうそう。もしもしー……な訳ねぇだろ!
『BUILDCHANGE!』
スマホにボトルを挿す。
するとスマホが巨大化し──
フロントにギアが付いた特徴的な車体だ。
「おぉー!」
「凄いよね?最ッ高だよね!天才だよねぇ!?」
すっかり興奮し、車体を撫でる槍太。
パネルを操作し、出現させたヘルメットを被り、バイクに跨がる。
「さぁ、神樹館小学校まで!Let's――――」
「Goしないでね。ここ、研究所だから。OK?」
「……OK」
正気に戻り、了解する槍太であった。
興奮すると周りが見えなくなるのが珠に傷だ。
◇
学活を一通り終えた後、凛々しい容姿をしたこのクラスの担任、安芸先生が教卓へ立つ。
「さて、今日からこのクラスに、新しい先生が加わります。園田先生、入って来て下さい」
教室のドアをガラガラと開け、入室する槍太。
「あっ、やべっ」
ドアのレーンに躓き、「ぐえっ」と呻きながら転ぶ。
生徒は全員唖然とする。突然新しい担任が来た事と、その教師が躓き転んだ事に。
上品な佇まいをした少女、鷲尾須美も例外ではなかった。
と言うのも、彼がもう少ししっかりとした人間だと思っていたのだ。
と、槍太が立ち上がり、自己紹介を始める。
「えーっと……俺の名前は…園田槍太です。今日から…えーっと…このクラスの副担任になります。数学とか科学とか得意なので、分からない所があれば是非聞きに来てください………」
かなり緊張しているのは誰の目から見ても明らかだった。
体がガチガチに固まっているし、声も震えたり、上擦ったりしている。
横に立っている安芸先生は、どこか呆れた様子だった。
「園田先生には、早速今日から授業して貰います。では、号令を」
こうして、普段とは違う学活が終わった。
園田槍太は、とある役目を背負っている。それは、とてつもなく過酷で、残酷で、絶望の待っている役目だった。
それでも彼は諦めなかった。
■■と■■の為に。
◆
「はぁ………最悪だ……」
職員室にて、槍太はしょんぼりとしていた。
自己紹介でガチガチになってしまった事にショックを感じているのだ。
ちなみに授業もそんな感じだった。
「何落ち込んでるのよ槍太」
「安芸……」
安芸が苦笑しながら槍太にコーヒーを渡す。
思わず「美味しい……」と呟く。
「全く、槍太は昔っから変わらないわね」
「お前もな~」
ため息をつく槍太。
「さ、授業の準備しましょ。次も任せたわよ」
「うへぇ…マジかよ……っと」
準備の為に立った拍子にカップを倒してしまう。
が、カップは倒れきらず、傾いたままで静止する。
「……は?」
辺りを見回す。
同僚も、空を飛ぶ鳥も止まっている。
「これは…まさか!」
大赦から聞いていた現象・樹海化。
まさかこんなにも早く来るとは。
「……最悪だ」
沈んでいた気分がさらに沈んだ。
だが、いつまで落ち込んではいられない。
このお役目は世界を守るためなのだ。
そして、世界を樹木が覆った。
◆
「これが…樹海」
現実離れした光景に息を呑む槍太。
……とはいっても、今朝バイクに変形するスマホを見たのだから、今更驚くのもおかしな話なのだが。
と、快活な声が樹海に響く。
「あっ!あそこに園田先生いたよ!おーい!」
「あの子は…三ノ輪さんか。それに鷲尾さんと乃木さんも居る」
然程距離は離れていなかったため、直ぐに三人の元へ着いた。
三人とも既に変身している様だ。
「あの……園田先生は変身しないのですか?」
須美が丁寧な口調で質問する。
それを聞いた槍太は微笑み、スマホと小さいボトルを取り出す。
そしてスマホを操作すると、ガラス管の様なモノが伸び、形作っていく。
『TranSteamGun!』
槍太の手に黒い銃・トランスチームガンが握られる。
「おぉ~すご~い!」
「ね?すごいよね?最ッ高だよね!天才だよねぇ!?でも、驚くのはまだ早いよ!」
ボトルを振る。
すると、どこからともなく数々の数式が現れる。
十分に振り終えたところで、トランスチームガンへ挿す。
『SCORPION!』
独特の待機音が鳴り響く。
「変身!」
槍太がトリガーを引いた瞬間、煙が立ち込める。
そして、煙が晴れ―――――
槍太の身体は異形と化していた。
『SCOR…SCOR…SCORPION!』
『FIRE!』
槍太は深紫のスーツを纏った戦士・『ヴェノムリーク』へと変身した。
頭には煙突の様なパーツ・『セントラルチムニーVL』と多機能視覚ゴーグル『スコルプヘッドバイザー』が装備されており、所々に特殊蒸気ダクト『VLスチームチューブ』や黄色と白のエネルギー伝達配線が設置されている。
「んっんん……あー、マイクテス。よし」
「え…園田先生、その姿は…?」
あまりの変貌ぶりに、動揺を隠せない須美。
一方、銀と園子は目を輝かせていた。
「す…すっごい」
「おぉ~カッコいい~」
変身した槍太が三人に身体を向ける。
「改めまして…俺の名前は『ヴェノムリーク』。『流出する猛毒』って意味の『ヴェノムリーク』だ。以後、お見知りおきを。」
未 来 を 超 え よ う
今回はアクエリアス戦闘直前まで。
フォーゼのアクエリアス強かったですよね。
とっとと小説版仮面ライダービルド出せ(脅迫)