砲流改虎は仮面ライダーである   作:シュワルツシルト半径

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何かバトルおにいさんって人が話し掛けてきたので初投稿です。

この番組は大赦と
ご覧のスポンサーの提供でお送りします。

我が国は、戦万派、ヒゲポテ派、エボ忍派に別れ、混沌を極めていた……!







第三話「ファウストは同志を求める」

「天才物理学者でヴェノムリークでもあり、また天っ才教師である園田槍太は、人類の敵バーテックスへ、三人の勇者と共に立ち向かう。そして無事、初陣を飾るのでありました!」

「いや~、ホントにドキドキしましたね!でも勝てて良かった~」

「まさか水球飲むとは思わなかったからな~。……で、どんな味だったの?」

「最初はサイダーで、途中からウーロ……え、何で味のレビューなんて聞くんですか?」

「え?あ、いや~……ま、まぁ気にしないで。さぁ、どうなる、第三話!」

 

 

神樹館職員室。

まだ早朝だが、数人の教員が作業をしている。

園田槍太もその一人だ。

元々早起きだったが、その仕事柄、それが加速してしまったのだ。

 

「えー…生徒を皆、カボチャと思いましょう。そうすれば、緊張しなくなります……」

 

と言っても、教師の指南(安芸が作ったらしい)を読み込んでいるだけなのだが。

 

「はぁ~、しっかしこのカボチャ作戦、ホントに効くのか…?」

 

「効くわよ」

 

「うわっ!何だ、安芸か……おはようございます……」

 

「ん、おはよう。きっと効果が出るはずよ。試してみなさい。今日必ず」

 

「お、おう…ピーマンを前にして焦る人がいっても説得力が……なぁ

 

「ん?何かいったかしら?」

 

「ウェッ!いえ!何も────」

 

突然、ビルドフォンからアラームが鳴り響く。

画面には、『Smash Appear!』と表示されている。

 

「早速、俺の発明品が活躍したか………!」

 

マシンビルダーに跨がり、現場へと急行する。

 

 

スマッシュが出現したポイントであるとある公園。

そこでは、高い打撃力を誇るストロングスマッシュが暴れていた。

 

「うわぁぁぁっ!」

 

「何だあの怪物!?」

 

人々が突如現れたスマッシュに怯え、逃げ惑っている。

が、スマッシュは一人の少女に狙いを定める。

鷲尾須美だ。

 

「くっ…!」

 

流石に一般市民が居る前で勇者に変身できない。

だが、持ち前の正義感からその場を立ち去ろうとはしなかった。

 

スマッシュの強靭な腕が須美を捉え、そして―――

 

「はぁっ!」

 

光弾がスマッシュを怯ませる。

槍太だ。

いつの間にか市民は居なくなり、そこに居るのは槍太と須美だけとなっていた。

 

「園田……先生…!?」

 

「全く、無茶しないで。一つしかない命なんですから」

 

ビルドフォンを操作し、スチームガンを呼び出し、ボトルを挿す。

 

「変身!」

 

『MISST MATCH…!』

『SCOR…SCOR…SCORPION!』

『FIRE!』

 

「私も戦います!」

 

「あー……待って、一回考えて見なよ。俺は仮面被ってるから顔はバレないけど、勇者は顔隠す物、ないでしょ?だったら、ここは俺がやった方がいいんじゃない?」

 

スマッシュが迫ってくる。

が、突如召喚された槍によって、突進が止められる。

 

『STEAM LANCE!』

 

「……はい」

 

須美が立ち去った事を確認すると、スチームランスを2つに分け、それぞれを折り畳み変形。

スチームガンへ合体させる。

 

『RIFLE MODE!』

 

ボトルを再装填し、トリガーを引く。

 

『STEAM SHOT!SCORPION!』

 

紫色の光弾が発射され、スマッシュに命中。

スマッシュは、緑の炎を上げ、爆発した。

 

「さーって、成分回収、っと」

 

エンプティボトルを取り出し、スマッシュから成分を抜き取る。

 

「もしもし。スマッシュを撃破。成分は抜き取ったので、救急車の手配お願いします」

 

大赦へと連絡を取り、変身を解除する。

 

「……あっ!やっべ、早く神樹館戻らなきゃ!」

 

『BUILD CHNGE!』

 

園田槍太は、多忙な生活を送るのだった。

 

 

園田槍太は頭を抱えていた。

悩みがある訳ではないが、凄く悔しそうな顔をしている。

 

「何でカボチャ作戦こんな効くんだよ……」

 

どうやら、今朝の“カボチャ作戦”を実践したらしい。

効果はあり、授業はスムーズに進んだ。

それは槍太にとって喜ばしい事なのだ。

だが、本人としては――――

 

「何でピーマン食べられないアイツ(安芸)の考えが効くんだよ…!」

 

それが悔しがっている原因らしい。

………負けず嫌いなのだろうか。

少し子供だ。

 

「呼んだかしら?」

 

「うおっ!?いきなり出てくんなよ……寿命が縮む。………あ、そうだ、安芸は勇者にならないの?」

 

「はぁ~……槍太、勇者になれるのは無垢な少女だけ、って知ってるでしょ?」

 

「ふんふん………なるほど、と言う事は、安芸は可愛い少女でもなければ全然無垢でもないと」

 

「あ?」

 

「ヒィッ!スイマセンデシタ!」

 

漫才にも見えるやり取りをしていると、ビルドフォンから工場の様な着信音が鳴る。

 

「ん?…お、春伸からだ」

 

「春伸さんって…三好さんの所の?いつの間に……」

 

「いや~、この前カラオケに誘ったらさ、あっさりOKしてくれたんだよ。それで―――といけね、電話出なきゃ」

 

(春伸さん、不幸ね……密室で槍太の歌声を聞くなんて)

 

安芸は知っている。

槍太が、最低最悪の音痴だと言うことを。

だが、安芸はまだ知らない。

その春伸も、極度の音痴だと言うことを。

 

 

とある地下にある基地。

そこには、謎の緑色の液体に満たされた水槽と、ガスマスクの研究員達が居た。

そこで、コブラの意匠があるワインレッドの怪人が、手摺を椅子にしながら喜びを口にしていた。

 

「よ~し、ファウストの初人体実験は成功だ!お前ら、いい仕事したなぁ~」

 

「いえいえ、これもブラッドスターク様、貴方のお蔭です」

 

ブラッドスターク。それがワインレッドの怪人の名前らしい。

が、そう呼ばれるとスタークは肩を竦め、

 

「おいおい、スタークでいいって、言ってるだろぉ~?フルネームじゃ、他人行儀じゃねぇか」

 

と言い放った。

数分経った頃、基地の奥から少し歳を召した、しかし若々しい紳士が現れる。

 

「スターク、今回の実験はよくやったな。祝杯でも挙げるか?」

 

「ん~…あ~、俺下戸なんだよ。遠慮するぜ」

 

悪魔達は、まるで蛇の様に動き始めた。

この世界を蹂躙すべく。

この世界を壊すべく。

 

 

「?」

 

「どうしたの?」

 

「いや、誰かに呼ばれた気がしてさ……」

 

「流石、自意識過剰な正義の天才ヒーロー(笑)ね。ほら、準備して。授業始まるわよ?」

 

「(笑)はいらねぇよ(笑)は!」

 

 

 

 




蛮野とひでを足して1兆掛けた存在のスターク及びエボルトしね(直球)

誰か安芸先生のヤンデレください

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