「んぅ…」
…体のあっちこっちの痛みで目が覚めた。
体を起こして、はたと気づく。
「…ここどこ?」
見知らぬ場所にいた。
「
デルムリン島に行こうとして、どうやって船を調達しようか考えてたら運よくもう使わない船の処分に困ってたご老人に出会って、その小舟でデルムリン島まで行こうとして…
…嵐にあった、ような。
「あ!」
いろいろと考えていたら、少年の声が部屋に響いた。
声がした方を向くと、そちらには1人の黒髪の少年…っていうかダイが立っていた。
「じいちゃん!旅人さん、目、覚ましたよ!!」
「おお、そうか、今行く!ゴメ、お前はピサロさんを呼んで来い!」
「ピピィ!!」
ブラスさんと思しき声と、ゴメちゃんと思しき声がする。
…ここ、デルムリン島なの?
でも、ブラスさんが言ってた「ピサロさん」って?そんなキャラ、ダイ大には…あ。
まさか。
「ピィ!ピピィ!!」
「ああ、ゴメ。…あの旅人、もう目が覚めたのか」
あれれ~おっかしいぞ~?CV小野大輔っぽいイケボが聞こえるぞ~?
ちょ、マジですか?
入ってきた人物(?)は、3人(プラスゴメちゃん)。
1人はダイ。
まだ9歳だから、本編のダイよりちょっとちっちゃい。
2人目はブラスさん。
なるほど、カラーはゲーム及びアニメ準拠ではなくコミックス準拠なのか。
そして、3人目は。
「…なんだ、その目は。魔族がそんなに珍しいのか?」
…予想通りドラクエ4のピサロさんでした…
これか。トナキチミラチトナノチさんが言ってた「すでにちょっとクラッシュしてる」ってこれか。
「…いえ、そう言うわけでは…」
「?ピサロさん、この人も魔族じゃないの?」
「え?」
…今、
「…ダイ、後々説明するから今は黙っててくれ」
「よくわかんないけど分かった!」
ダイ…ちっちゃいころは、こんな感じだったのか…
「すみません、驚いたでしょう。あなたに危害を加える気はありません。ここはデルムリン島。怪物島と言われているようですが、ここの魔物たちは皆おとなしく、危害を加えてくることはありません。…わしはブラスと言います。あなたの名前をうかがってもよろしいでしょうか?」
ブラスさん、紳士。こっちを気遣ってくれるの嬉しい。
「……
とりあえずそれっぽく振る舞う。
「…こいつは9年前にお前のように嵐で流されてきたんだ」
「ダイって言います!!」
このころはダイ、こんな感じだったのかー。そう言えば、ダイの回想でこんな感じのところが見えたな…
そしてピサロさん、さっきからすごい仏頂面ですね。
「ピィ!!」
「ひゃ!?」
なんかゴメちゃんが突進してきた。
「ピィ♪ピィィー♪」
「ゴメちゃんに懐かれたみたいだね」
「この子、ゴメちゃんっていうの?」
「うん。ほんとはゴールデン…えーと…」
「ゴールデンメタルスライムじゃ」
「そうそれ!っていう名前なんだけど、長いだろ?だからゴメちゃん」
「…話の腰を折るようで悪いが、リディアと言ったな、お前に聞きたいことがあるんだが」
「はい、何でしょう?」
「お前、どうしてこの辺りを小舟で進むなんて無茶をした?」
「………あ…………」
バレてた。
…どう言えばいいんだ、これ。
「…その、『デルムリン島に人が居る』といううわさを聞いて、気になって…」
さっき「デルムリン島に人が居るのか」みたいなこと言っちゃったけど、そこは「まさか本当にいるわけないだろうと思った」で押し切れるだろう。
「それだけか?」
「それだけです」
「………ボソッ(本当に何も知らない世代のダークエルフだったか…)」
「何か言いました?」
「何でもない」
「…ねえ、それで、リディアさんは結局魔族なの?魔族じゃないの?」
「……ダイ、この女はダークエルフと言って、人間でも魔族でもない。第一、魔族が堂々と地上を歩いてることなどそうそうないだろう」
「そっか」
「…話は変わるが。お前、どこか行く当てはあるのか?」
「………いいえ。旅の目的は特にありませんし、家族も帰る場所もありませんし」
心配してくれたのかな?
「そうか…ブラス老」
「ああ、リディアさんがいいというなら大丈夫じゃよ。…女性、それもダークエルフの1人旅は、安全とは言えんじゃろう」
?どういうこと?
「リディアさん、行き場がないのであれば、ここに住んではいかがでしょう?」
「…え?」
「もちろん、リディアさんが旅を続けたいというなら、引き留めませんが…」
いや、主人公の成長を間近で見れるなら大歓迎!!
「…では、その。お言葉に甘えさせていただきます。船も荷物もなくなってしまいましたし…」
「荷物は無事だったよ?」
「あ、そうだったの」
なんやかんやで、デルムリン島に住むことになりました。
ゴメちゃん可愛い。
ブラスさん、コミックス準拠のほうが「ちょっと特殊な鬼面道士」っぽいかなと思って…
実はクラッシュ要素、ピサロさんだけじゃなかったりする…