ソーサラーがアバン先生、アプリコットティーがマァム、レモンキャンディーがヒュンケル、ブルーベリージャムがダイで。
デルムリン島に流れ着いてしばらくたった。
「ここでの暮らしにも慣れてきたな~」
お散歩なう。
デルムリン島は自然が多くて、空気がおいしいから、よく散歩をしている。
最初のうちは魔物たちを見るたび見るたびビクついてたけど、最近はもう大丈夫だ。
「それにしても、ここって本当にたくさん植物生えてるなあ…」
薬草に始まって、毒消し草、満月草、消え去り草、ルラムーン草といった多種多様な植物が生えている。さすがにパデキアはなかったけど。
実は、最近の趣味は、散歩がてらに植物を採取することだったりする。
薬草も、毒消し草も、満月草も、消え去り草も、あって損をするものではない。消え去り草は微妙だけど。
「えっと、これが薬草で、こっちは消え去り草…じゃなかった、満月草だこれ」
植物を引っこ抜いてはバスケットに放り込む。
「ええと…こっちは………っひゃあ!!」
夢中になって採取していたら、何かに躓いてしまった。
「何…?」
どうやら、
「何か、綺麗な木」
露が光っているだけかもしれないけど、その木はずいぶん綺麗に見えた。
深緑の葉はみずみずしくて、つやつやだ。どこも虫に食われていない。
幹も、根張りが悪い割にはしっかりしている。
まるで、生命の象徴みたいだ。
…なぜか、この木を持って帰って、育てなくてはいけないような気がした。
「鉢にでも植え替えてみようかな」
今はまだ小さいからなんだかわからないけど、大きくなれば何の木なのかわかるでしょ。
スコップがないから、取りに戻ろう。
ちなみに、
~移動中~
「何だ、もう散歩から帰ってきたのか?」
「あ、ピサロさん。いえ、そうじゃなくて。知らない木があったから植木鉢に植え替えてみようかと思って」
「そうか」
なお、ピサロさんと
~道具確保中~
「あった」
ちなみにスコップも鉢も漂着物。
取りに行こう。
~移動中~
着いた。
植え替えよう。
~植え替え中~
心なしか、謎の木が喜んでいるような気がする。
「大丈夫そう」
持って帰ろっと。
~帰宅中~
「あれ、ピサロさんまだいたんですか?」
「ああ。お前が言っていた木が、少し気になってな。…その木か?」
「はい」
そう言って、
「っ!?」
ピサロさんが、驚愕を顔に浮かべた。
え、ちょ、この木って何かヤバいやつだったりするの?
「お前…この木は………まあいい、お前が育てるのなら何も起きないだろう」
「えっと、この木って何なんですか?こんなに小さいと何の木だかわからないんですけど…」
「…しばらくすればお前も気づくだろう。1つ言うとするなら……その木を育てるなら、魔力を含んだ水をやった方がいいぞ。最良は聖水だな」
「?はあ…」
どういうことなの?
っていうか、聖水って魔力含んでたんだ…
…そう言えばこの木、微弱だけど魔力を感じるような?