東方弔意伝   作:そるとん

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輝き落ちる

 

 

 

 

 

 

 

「結界!!夢と現の呪!!」

 

「え、いま紫スペカ発動した?」

 

「したわね。バッチリ聞こえた」

 

 

シオンと紫の弾幕ごっこ開始からすでに数十分経った。両者だいぶボロボロだというのにいい加減やめないものか。もしかして本当にどちらかが死ぬまで続けるとでもいうのだろうか。そんな懸念を霊夢は猪口の酒と共に流し込む。悲惨な過去とはいえ彼も妖怪は妖怪。妖怪を心配している自分に吃驚だ。いつ変わってしまったのか、夜空に咲く弾幕を見ながらそんなことを思う。

 

 

「はぁ〜あ…何なのよ、もう」

 

「今日溜息多いなぁお前」

 

「魔理沙は気楽そうでいいわね」

 

 

その能天気さ少し分けてくれないかしら。

そうすれば、こうも一々胸を騒がせる事もないだろうに。

一体何が原因でこんなにも落ち着かないのか。きっと彼に触れれば分かるのだろうけれど、彼に触れようとすると胸が痛いくらいに跳ねる。

 

 

「はぁ……」

 

 

本日何度目かの溜息を吐いた。

 

 

 

 

 

 

 

○○○

 

 

 

 

 

 

「スペカはなしじゃん!!スペカはなしじゃん!!!!」

 

「えぇい!知らない!勝てばいいのよ!!」

 

「くそっ!いいなぁスペカ俺持ってないのに!!」

 

 

鮮やかな弾幕の中を猛スピードで躱していく。躱せど躱せど一向に距離は縮まらず、いい加減目がチカチカとしてきた。これならまだ電車の方が目に優しかったわ。どの道当たったら死ぬことに変わりはないのだから。電車でいいよもう。

 

正直言えば俺は疲れていた。以前とは明らかに違う動きができる事に変わりはないが疲労感は半端ではない。先の能力で出し方を間違えてしまったか。大分頭が働かなくなってきた。

いよいよ終わらせないと俺自身が危険である。

……モノは試しか。

 

 

「ほらほらぁ!何かしないと弾幕に飲まれるわよ!!!」

 

「一か八か……!!」

 

 

これ全てを"消せる"程の力が残っているだろうか……。紫にも『貴方の方を見ていない』と煽りを喰らったからな。応えるのも良いだろう。

しかし体力的にこれがラストチャンス。

狙うは弾幕の中心だ。

 

 

渾身の力を込めて、思い切り叫ぶ。

 

 

「デリートッッ!!!!!!!!」

 

 

瞬間、拒絶を発動する。

対象は周りの弾幕。360度放射状に伸びていく弾幕を一度に消去された。

 

 

「うそっ……!?」

 

 

霧散する弾幕。弾けた光が粒子のように、夥しい数がヒラヒラ落ちていく。

さながら花吹雪のようなイルミネーションであった。

そのおかげか夜でも紫がはっきり見える。これで決める。

人差し指だけを紫に向けて、そこに意識を集める。

 

たった一撃。

 

 

名前は……そうだな。

宙に浮かぶ華恋な少女に銃口を向けるのだから、せめて名前くらいはメルヘンに飾っといておこう。

 

 

一瞬で紫の元まで届く弾幕を。

最速で胸を撃ち抜く弾丸を。

 

 

 

「エンジェルショット」

 

 

弾幕が放たれると、ほぼ同時。

紫は大きく体制を崩し、静かに落ちていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

不敵な笑みとセリフを添えて。

 

 

「とっておきは残しておくものよ❤︎」

 

「なにを……」

 

 

言っているんだ。

言い切る前に聞き慣れた不協和音が耳を劈く。

ずっと、このどでかい弾幕を当てるために能力を使わせようとしていたか。

どんなにゼロ距離だろうと消されるか方向を変えられてしまうから。

末恐ろしい女性である。

 

 

 

 

踏切音のする方を見てみたが、向かってきた電車に視界を一瞬で奪われたのは言うまでもないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




これからこんな感じの投稿になります……!
受験終わるまで待っててくれると有り難いです!!!!!
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