東方弔意伝   作:そるとん

8 / 117
紅霧異変 決着と開戦

 

「クッ……ソ!!」

「あら?もう辛いの?けれど、まだ終わらせないわ」

「!!」

「土符『レイジィトリリトン』!!」

「ぬおぉぉ!!!!」

 

あっぶねぇ!!殺す気か!!

四方八方から飛んでくる岩を紙一重で躱す。さっきから、火やら水やら木やら土やら……魔法使いか!あ、魔法使いか。

いや、しかし、パチュリー・ノーレッジと名乗った紫の魔法使いは、本物だ。

本物の「魔法」使いだ。大方ここの魔道書はこいつが管理して、読み漁っているんだろう。

 

「独り占めはズルいぜ!!」

「うるさいわね。金符『シルバードラゴン』!」

「ぬぉええええ!!!!」

 

手加減しろよ!少女だぜ!?なんてのは甘えだ。

にしてもこのままじゃジリ貧……。実力差は痛いほど実感してる……。

けど、やられっぱなしってのも嫌だな!とっておきをするしかねぇ!

 

「あら?何か秘策があるのかしら?」

「あぁ!とっておきのな!」

 

よし!じゃあいくぜ!ミニ八卦炉!

そう心の中で言うと、魔理沙は懐から八角形の魔道機関を取り出した。

そして、ありったけの力をこめて、

 

 

ーー喰らえ!!!

 

「恋符!!『マスタースパーク』!!」

 

一体どこにそんな力があるのか疑問に思うほどの極太レーザーが小さな八卦炉から打ち出された。

 

「!!?」

 

極太レーザーは驚きの表情を浮かべた魔法使いに一直線に向かい、

ーー魔法使いを飲み込んだ。

 

ーーーーーーーーーー

ーーーーー

 

「あぁあぁ!!鬱陶しいわね!!」

「ふっ…!」

 

消えてはナイフ、消えてはナイフ!!

見るからにこいつは人であることは明確なのに消えるとはこれいかに。

もしくは瞬間移動。だが、気づけば周囲にはナイフが浮いている。

ただの瞬間移動ではないわね……。

さては……

 

「あなた、時間を止めているわね?」

「!!……見破られましたか」

「当たりね」

 

十六夜 咲夜。このメイドの能力は瞬間移動でもナイフが勝手に現れるわけでもない。

「時間を操る能力」それが彼女の能力だ。

何てめんどくさい相手かしら……。

 

「見破られたからには早々に終わらせないといけませんね」

「あら?やけに強気ね。まぁ、無理だろうけど」

「強気なのはあなたもですよ」

 

見切ったからには躱せる自信がある。

さぁ、来なさい。

 

「幻世『ザ・ワールド』」

「はぁ……あんたはどこまで物騒なのよ」

 

一瞬のうちに、視界を覆い尽くす程の大量のナイフが向かって来た。

これは、不味いわね……。

 

「ふっ!はっ!あぶっ!ないわね!」

「あら、すごいですね。身軽です」

「ふざけんじゃないわよ!はぁっ!」

「当たりません」

 

また時間を止めたわね…ほんと鬱陶しい

攻撃は当たらないわね。なら、

ーー当てさせればいい。

 

「次こそ倒れてください。メイド秘技『殺人ドール』!」

「!?」

 

ヤバイわね……これじゃあ、当たる…

飛んで来たナイフを躱す直前に、時間を止め、躱した方向へとナイフを投げる。

避けられっ…なっ……

 

「終わりよ」

 

メイドの声が聞こえた時には、霊夢の体にはいくつものナイフが刺さっていた。

 

 

 

 

 

 

ーー終わるのはあんたよ

 

「!?」

 

いくつものナイフが突き刺さった霊夢の体は、いくつもの御札で形成されていた。形を崩した御札は攻撃力をもって咲夜へと向かっていく。

 

「クッ……」

 

咲夜は即座に時を止め、後方へと飛んで回避、

 

「何!?」

 

出来なかった。足には蒼く輝く御札が絡みついていた。

どう足掻いても動けなかった。

 

 

 

 

 

 

 

「やっと、かかってくれたわね」

「クッ……!」

 

結構手こずったわね。でも、動けないんじゃどうしようもないわね。

私の邪魔をするんなら、容赦しないわ!!

 

「うらぁあ!!!」

「……少女にそれは酷いでしょう」

 

女の子とは思えない声を上げながら、完全で瀟洒なメイドを

全力でぶっ飛ばした。

 

 

ーーーーーーーーーー

ーーーーー

 

 

 

魔法使いは包まれた。

極太レーザーではなく。眩いばかりの弾幕に、

魔法使い、「霧雨 魔理沙」は包まれた。

 

「なんっ…で…」

「日符『ロイヤルフレア』。そこそこ自信のある弾幕よ」

「クッ……ソ……」

 

強ぇ……マスタースパークが効かねぇとは……自信なくすぜ…?

いや、効かないんじゃない。弾幕で防いだんだからそれなりに脅威だっただろう。

ーーもう一発。確実に。

何か手は……!!

 

本棚。

弾かれ、分散されたマスタースパークは周囲の本棚に衝突しては消えた。

よく見れば所々焦げているし、グラグラしているところがある。

ーー見えた。

 

「何を考えているか分からないけど、無駄よ。もうフラフラじゃない」

「くっ……」

 

フラフラした足取りで、一つの弾幕を作り出す。

照準が定まらないふりをして、

 

「ちょっと、やめなさい。それ以上動くともう一発入れるわよ」

「へへ……よせよ…立ち上がっただけだよ」

「ならその弾幕は何かしら」

「せめて、一発だけくれてやろうかと…ここか?」

「ちょっと!!」

 

パチュリーの叫びはどこ行く風。

外れてしまったように見せかけて、弾幕をボロボロの本棚に放った。

 

直撃。本棚は崩れた。

 

「!!」

「……へっ」

 

ガラガラと音を立てて崩れる。パチュリーは魔理沙には目もくれず、崩れいく本棚を驚きの表情で見つめる。

ーー余所見とはいい度胸だな。

 

「あなた、なんて事をしてく…れ…」

 

こうも簡単にかかってくれるとは、な。

パチュリーが魔理沙に向き直った時には、既に魔理沙はパチュリーの目の前にいた。ミニ八卦炉を構えて。

 

「マスタァァァスパァァァァァァク!!!!!!!」

 

渾身の極太レーザーを、近距離で打ち込んだ。

今度は、しっかりと、"レーザー"が"パチュリー"を

ーー包んだ。

 

へへ……ざまぁ…みろ……

 

白黒の魔法使いは、その場に倒れ込んだ。

 

ーーーーーーーーーー

ーーーーー

 

廊下が長く感じたのは大方、メイドの能力でしょうね。

外見よりも大きくさせていたらしい。ほんと、めんどくさい奴ね。

つまり、大きくさせてまで行かせたくなかった場所。それは二階にはない。

一階にある。そう直感した霊夢は全力で飛んでいた。

 

「当たったわね」

 

一番奥には他とは違く、少し豪勢な扉があった。

いかにもって感じね。

重々しい扉を開けると、大広間だった。

天井も高く、ステンドグラス張り、その奥には、階段を設けてわざわざ高い所に作られた玉座一つ。そこに座るのは、

吸血鬼の紅魔館現当主。

 

「見つけたわよ」

「咲夜は倒されたか…中々やり手なのだな」

「ラスボス感出さなくていいから、さっさと名乗って、さっさと倒されて、さっさと目障りなこの霧を消しなさい!」

「せっかちだな」

 

地上3m程の高さにある玉座から立ち上がり、ゆっくりと階段を降りてくる。

……案外ちっちゃいわね

 

「ちっちゃいとか思っただろ貴様」

「思ってないわよ。それ薄々自覚してるって事じゃないの」

「やかましい!」

 

ちっちゃい吸血鬼はんんっ!と咳払いすると、高々と名乗った。

 

「私は『レミリア・スカーレット』!!紅魔館現当主にして最強の吸血鬼よ!」

「あら、ご丁寧にどうも。私は博麗霊夢。巫女をやってるわ。早速だけど、あなたを退治するわ」

「ふん…そう焦るな。夜は永い。

ーー楽しい夜にしましょう?」

 

その言葉を最後に、霊夢の吸血鬼退治は始まった。

 

 

 

 

 

 




主人公誰だっけ……?
次回の最後辺りに出せたらいいなぁ。

次回、霊夢vsレミリア

デュエルスタンバイ!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。