東方弔意伝   作:そるとん

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冥界からの招待

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ひとまず、俺は頭を冷やすために外へと繰り出した。冷やすと言っても、外の風は幾分湿気を孕み温いものだが、そうは言っても気分転換にはちょうど良い気候だった。

 その奇跡のような快晴とは裏腹に、俺の心は陰っていた。

 

 

「(何を考えているんだ……)」

 

 

 幾度となく頭を捻った。しかしどうにも理解ができなかった。

 俺はハッキリと突き放した筈だ。筈だったのだが、霊夢は首を縦に振らず、自分の思うがままに生きる事を決めたようだった。

 なぜそこまで肩入れをするのか。

 彼女が異変の最前線に立つ度に胸騒ぎがするが、今回もそれに似た胸騒ぎがした。出会って間もない頃、レミリアが起こした紅霧異変。その時に感じた胸騒ぎによく似ている、あの感覚。

 

 

「ダメだ……このままじゃ…」

 

 

 思わず声が漏れる。動揺を自覚していた。

 この先どうすればいい。最適な選択肢が見当たらなくなってしまった。判然とさせておくべきだというのに。

 冬の一件から、いや、もっと言えば秋からか。はたまた、ここに来た時からか。

 自分は既に、

 

 

「何がダメなのよ」

「はぇっ!!?」

「こんにちは。異変ぶりね。体調はどう?」

 

 

 突然人に話しかけられたものだから可笑しな声が出てしまった。しかし俺が発した奇声を見事にスルーされた。依然、凛とした大人びた口調に何処か幼さを感じさせる愛い声。

 俺の独り言に律儀に反応したのは紅魔館のメイド、十六夜咲夜だった。

 それから……どうやら今日は一人で買い出しではないらしい。

 

 

「珍しい組み合わせだな?」

「どうも。お久しぶり?ですね」

 

 

 わざとらしく首を傾げてなんともあざとい仕草で返答するのは冥界の庭師『魂魄妖夢』だった。

 実に3月ぶりである。

 あまり話しているところを見たことがない2人だけに、この組み合わせは全く想像もしていなかったが、2人とも誰かしらに仕える従者で、尚且つ髪色も似ている。だからなんだという話だが。もちろん人となりは全く違うが、どこか姉妹のような雰囲気がそこにはあった。

 

 

「久しぶり。流石にもう傷は治ったか」

「えぇお陰様で。あっ,そう言えばちゃんとしたお礼をしてなかったですね」

 

 

 異変の時からそうだったが、彼女は敬語を徹底しているのか。目線を逸らさず淡々と言葉を発する様は、その容姿相まって人形のようだ。隙のなさが現れているが、表情は豊かだし、幾分人らしさがある。とは言っても半分幽霊のようだが。異変の時には分からなかったが背丈も結構小さい。

 人ではないにせよ、どこか幼さを感じる。これで戦線に立たされていたのかと思うと心の内の懸念が黙ってはいないが。あの時避難させておいて正解だったと思う。

 

 

「お礼なんて気にしなくていい。俺がしようと思ってしたことだ」

「幽々子様もだいぶ救われたようですし、ちゃんとお話ししたいとおっしゃっていましたよ」

「ゆ、幽々子さんが?」

「えぇ」

 

 

 そういえば、お花見以来ちゃんと話したことはあまり多くなかったか。

 たまーに、本当たまに団子を食べに人里に来ていたのを目撃していたが、何故か近寄りがたく、話しかけることはしなかった。オーラがあるからだろうか。美人だからか。

 まぁ、せっかくこう言ってくれているのなら、いつかお邪魔してみても良いかもしれな……

 

 

「……なんでそんなムッとしてるの咲夜さん」

「結構仲良いんですか」

「いや、そんなに話したことはないですが…」

「ふーん、じゃあお礼って?」

「あぁ、それは、春節異変の時に怪我した私を運んでくれたんですよ」

「そうなの?」

「えぇ、横抱きして下さって、道の脇に」

「よっ……」

 

 

 妖夢さん。

 別にそこ言わなくても良かったじゃん。

 道の脇に避けておいてくれたで良いじゃ、あー、もうほら咲夜さんの目が曇ったよ?どうしてくれんのこれ。

 

 

「ふぅ〜ん……」

「怪我人を担ぎ上げるわけにもいかないじゃんか……」

「ふーーーーーん」

「え、いたっ、なにごめん、咲夜、なに」

 

 

 あからさまに不機嫌な彼女に弁明をしてみるが、彼女は手に持っていた買い物鞄を太ももに打ち付けてきた。

 しかし変わらず、というより空気を読まず妖夢は話を進めた。

 

 

「そうだ、この後お時間あるようでしたら冥界に来てください。おもてなししますよ」

「あ、いや、まぁ時間あると言えばあるけど……」

 

 

 嘘ではない。

 しかし、横の、もう1人の銀髪の子がだね、すごいこっちを見てくるものだから。

 中々イエスと言い辛かった。

 

 

「行くの…?」

「えっ、いや、まぁなんだろ」

 

 

 何故俺はここまでドギマギしているのか。

 なんで。別に行くのなぞ自由なのに。何故か言い辛い。行くかぁ、と。言えない。なんでそんな目で見てくるのだ。くそっ、やっぱり分からない。最近の子は。

 しかし妖夢は容赦なく、グイグイとくる。

 

 

「時間あるのでしたら行きましょう。時間は有限ですし」

「えっ、あ、ちょっ」

 

 

 こちらの返答など気にも留めず、ついには俺の右手をグイグイと引っ張ってきた。その力は中々のもので、ひと回り程背丈の大きな俺をひょいと動かしてしまうほどだった。

 せっかく2人で話していたところにお邪魔したのは申し訳ないし、咲夜が恐らく抱いているであろう想いは振り切ることになってしまうが。

 良い機会だし、このまま身を任せることに……。

 

 

 

 と、自分のこの先の予定を諦めかけていると、不意に引き摺られていた自分の体が止まった。

 

 徐に、左手に感じる肌の感触。

 空いていた俺の左手を、咲夜は握っていた。

 妖夢は間に俺を挟み、俺の右手は離さないまま昨夜に声をかけた。

 

 

「ん、咲夜さん?どうされました?」

「ん、ん〜」

「さ、咲夜…?」

 

 

 作り物かのような大きい瞳を丸くして、握った左手を見つめたまま、咲夜はいつになくか細い猫のような声をあげた。

 いつもは、ハッキリと喋る彼女が、珍しいなとも思った。

 咲夜さん?などと妖夢は話しかけてはいるが「ん〜……」と何か考え事をしているような返答であった。

 数回咲夜は目をパチパチさせると、表情を変えず妖夢に視線を移した。

 

 

「終わったら、私にも貸してね」

「この人ですか?」

「うん」

「分かりました!」

「えっ」

 

 

 思わず間抜けな声をあげてしまった。それだけ話すと咲夜は左手をパッと離し、俺はまた妖夢に引っ張られていった。

 

 

 えっ、俺の確認は?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───

──────

 

 

 

 

 

 

「どうぞ、ゆっくりしていってください」

「あ、ど、どうも」

 

 

 これから梅雨の時期を挟み、夏に向かうと言うのに、冥界は相変わらず冷涼であった。冬は一段と冷え込むわけだが、夏場は良い避暑地にでもなりそうだ。最も、観光客の大半は亡霊が占めている。

 そういうわけで、俺は今冥界の白玉楼に招かれている。妖夢が出してくれた温かい緑茶が非常に身に沁み入る。胃の底から温まる。妖夢は何をいうわけでもなく、横で足を畳んで座っているだけであった。

 

 

 

 心地よい静寂。人里は雨の日でも人の声が絶えないというのに、ここでは風に木の葉が揺れ、擦れる音だけ。鳥の囀る唄声……は、冥界なので流石になかった。しかし、今はそれくらいでちょうど良かった。ここ暫くの喧騒に少し滅入っていたところだ。人の声ですら煩わしく感じてしまっていた。

 自分が人の道から遠ざかっていることを自覚する度、気づけばそんなことを考えてしまっている。

 

 

「大丈夫ですか?」

「……ん?あ、俺?大丈夫だよ。なんで?」

「顔色が悪そうでしたので」

「そ、そう……」

「確かに、霊夢さん達が言うように体調が優れないみたいですね」

「っ……」

 

 

 一体いつからそんな事を。

 彼女達の優しさを顧みる前にそんな事を思ってしまった。ここの住民はやけに観察眼と勘が優れているから困る。

 しかし思い当たる節はない。無自覚か?

 それにしても。

 本当に、一体いつからそう思われていたのか。些か自分の未熟さを噛み締める。心配をかけさせてしまってはいけない。もっと上手くやらねば。

 

 

「心配はないよ。元々顔色悪いんだ」

「そうですか。私もよく色が白いと言われるので気持ち分かります」

「それは具合を心配してる訳じゃないと思う……」

 

 

 なんてことはない、中身のない話が妙に心地よい。お茶を啜る音と、妖夢の話す声だけ。霊夢や、特に咲夜が大人びているものだから、やはり妖夢には若干の幼さを抱くが、これでも半妖。よく見かけるあの少女達と比べたら恐らく幾分長く生きている。

 淡々と話す妖夢を横目に、少しだけ渋いお茶を啜る。

 

 

 そうしていると、部屋と縁側とを隔てる障子が勢いよく開かれた。

 

 

「こんにちは!いらっしゃい……!!」

「びっ…くりしたぁ…幽々子様、もう少し静かに開けてください」

「元気そうで安心したよ、幽々子さん」

「おかげ様でね!」

 

 

 障子が開かれる前から廊下を勢いよく走る音が聞こえていたので、誰か来そうなのは予想通りだったが真逆幽々子だとは。春雪異変の時には、圧倒的な強さの内に、線の細さというか儚さというのか、どこか脆弱な印象を秘めているように覚えた。

 しかしそんなことはなく、むしろ俺より快活で、大らかな方だった。ノリが若干おばさんみたいな印象を受けるが、基本的に良い方である。

 今もその着物姿で廊下を全力疾走していたのかと思うとなんだか可笑しくなってくる。

 

 

「もぉ〜妖夢ちゃんも!呼ぶんなら早めに言って〜!」

「すみません、人里で偶々見つけたものですから」

「何も用意できてないの〜、ごめんね」

「あっ、いや、そんなお気になさらずに……!」

 

 

 何故こんなに畏まっているのか。というのも改めて面と向かって話すのはお初である。宴会という形では話したこともあるが。

 改めてお話がしたいとか言っていたか。心安らかにしている場合ではなかった。ここの家主は他でもない西行寺幽々子だ。

 前回の異変の首謀者。

 何をお呼ばれされるようなことがあるのだろうか。

 殺されるかな。

 

 

「なにか緊張している様だけど、ただお礼したいだけよ?」

「いやぁ……なんだか、ほら、オーラがね」

「あら嫌だそんなにソワソワしなくていいのに〜」

「はい、幽々子様はお客人の前以外はぐうたらしてますよ」

「ちょっ、妖夢ちゃん…!?」

 

 

 そこまでは言わないであげて欲しかった。

 幽々子の努力を無駄にしないでやってくれ妖夢。

 たしかに、以前より近寄り難い雰囲気はしなくなったものだから、幾分緊張も少なくなったが、しかしどうしても緊張する。冥界の主としての威厳なるものなのか。そして、彼女の隙がなさが何より怖い。さながら、八雲紫に抱いた印象と似たものだ。所作一つ取っても極めて流麗なもので、その心を探ろうとしても真意は全く掴めない。

 心の奥底で秘めている底知れぬ感情を、上手く笑顔で隠している。

 この人からは学べることが多くありそうだ。

 

 

 そんなこちらの思惑など素知らぬ様に、異変の時よりも明るくなった笑顔で話し始めた。

 

 

「いやぁ、あの一件から貴方にちゃんとお礼できてなかったでしょ?」

「でもお礼を言われる様なことをした覚えは、」

「"私"が、お礼を言いたいって思ってるのよ」

 

 

 笑顔を崩さず、しかしそこには確固たる意志が感じ取れた。

 強いお方なのだ。

 

 

「あの時、ああ言ってくれて嬉しかったの。最も、幻想郷の管理者でもないのに何を言っているんだと思ったけどね」

「あ、あぁ……たしかに」

 

 

 そう言われてハッとする。紫さんには悪いことしたな。よく考えてから発言すべきだとは思ったけれど、どうやら2人は旧知の仲らしい。そうでなければ、勝手に幻想郷に迎え入れるなど、人間からだけでなく、顔見知りの奴らにまで反感を買うことになりそうだった。今回ばかりは運が良かったか。

 とはいえ、その場凌ぎのために口から出まかせを言ったのかと聞かれればそうではないと胸を張って言える。

 俺がそうしてもらったように、幻想郷は遍くを受け入れてくれる。

 常識も非常識も。

 そう思うから俺は幽々子に、らしくもない気障な台詞を口にしたのだ。

 

 

「でも、幻想郷なら同じことをしたと思う」

「結果的には、そうかもね。でも、あなたに言ってもらえた言葉が1番嬉しかったわ」

「……そうですか」

「私、幻想郷入りは割と昔だったんだけど、冥界を出る勇気がなくてね。それに、どうしても父の形見のような、あの桜を咲かせたかったの」

「西行妖……」

 

 

 3人がいる部屋の中から、それの姿を見ることができた。

 恐ろしいほどに大きな、年季の入った枝垂れ桜。不可思議なことに、この桜に惹かれた人間は、この桜の下で自らの命を絶つことを望むらしい。まるで桜に取り憑かれたかの様に。

 そこからついた異名が西行妖。

 例に漏れず、幽々子の父親もこの桜の下で命を絶った。

 

 

「まさか、桜が咲かない理由が私だなんて思いもしなかったけど」

「貴女も桜の木の下で自害したんですよね」

「私の記憶を見たんだっけ」

「ここに来ると、喉元に違和感を覚えますね」

「本当に繋がってるのかも、私達」

「えぇ……」

 

 悪戯っぽく幽々子は笑った。綺麗な唇のピンク色は彼女が人ではないことを全く実感させてはくれない。

 とはいえど、美人に言われてもこの状況ではあまり嬉しくなかった。死の記憶で繋がるなど、酷い話だ。俺も死に方が一緒だったからか、妙にリアルなあの感覚がこびりつくのである。

 

 

「でもさ、自殺して、何故かここにきて、そうすると記憶が無くなるの何でだろうね?」

「俺も同じだから分かります。たしかに不思議ではありますね」

「ね!もしかしたら、招かれ方が違ったのかも」

「招かれ方?」

 

 

 なんとも珍妙な日本語である。招かれるのに正解も不正解もあるのか。

 

 

「ほら、幻想郷は"忘れ去られた存在が来る場所"でしょ?」

 

 

 なるほど、と思った。

 信仰がゼロに等しくなった神、或いは噂すらされなくなった妖怪。忘れ去られた存在は彼の様なモノを言う。彼らがどの様にしてここに辿り着くかは知らないが、漏れなく皆記憶を失うのであれば、恐らく幻想郷は記憶が曖昧な奴らの方が多くなりそうなものだ。

 

 

「でも、俺は幻想入りしたばかりの存在を見たことがない」

「えっ、うそ」

「……なんで?」

 

 

 なんで知らないの?みたいな反応をされた。そんな頻繁に来るものなのか。

 

 

「貴女ここまでどうやって来てるの?」

「と、飛んで……」

「あー、まぁ、でも、そうね。意識しなきゃ、たしかに……」

 

 

 なんの話をしているのだろうか。道中幻想郷に迷い込んだ人達が屯している場所でもあるというのか。

 

 

「ま、また後で話すわ……。ともかく、私達って元は神でも妖怪でもないじゃない?」

「元は人で、自決したあと目を覚ますとここに迷い込んでいた」

「そうなの。私は…桜に招かれたのかもしれないけど、『冥界』って行くべき場所に辿り着いたけどね」

 

 

 桜に招かれた。妖と呼ばれる様な桜なら、もしかしたらその存在を忘れ去られて幻想入り、なんてのも考えられるのか。自らを封印していた女性を道連れに。

 なら、俺は一体。

 

 

「貴方も一緒なのかも」

「死んだ際に、何者かに招かれた……?」

「冥界に行き着かなかっただけ、貴方の方が不可解だけどね」

 

 

 俺はたしか、妖怪の山で目を覚ましたんだっけ。死ねば冥界。生憎と宗教には疎いので一体どこの仏だか神だかが言ったのかは知らないが、割とメジャーな話ではあるよな。なら、俺が冥界に行かなかったのは───。

 

 

「死んでない、とか」

「……あるかもね」

 

 

 体がゾワっと、妙な寒気に襲われた様だった。

 だとするならば、俺の記憶が無いことも幻想入りした理由も、一体何が起因した?

 俺の視線が目の前のお茶一点を見つめ動かなくなると、脳裏に冬のあの星空が少しずつ思い浮かんできた。

 

 

「ま!そんな小難しい話はやめましょ!」

「!!あ、あぁ……」

「今回は貴方にお礼を言うためにお出迎えしたもの。なんだか、頭使って疲れちゃったわ、妖夢〜」

「はい、お茶菓子です」

「ありがと!」

 

 

 い、いつの間に。まず、いつから妖夢がいなくなっていたのか分からないが、とんでもない速さでお茶菓子が準備された。

 そもそも白玉楼までの道中に話したが、妖夢は従者じゃなくて庭師の様だ。なぜここまで幽々子に尽くしているのか。

 

 

「まぁ、確かに。難しい話はやめようか……もう食べてるし」

「おいひ〜〜!!!」

「よ、妖夢も食べなよ。買いに行かせるだけなのは申し訳ないというか」

「ありがとうございます」

 

 

 割と堅物なところがあるから「お気になさらず」とか言いそうなものだったけど、チマチマ食べてくれて少し安心した。

 俺も、せっかくなのでいただいた。

 

 

「あ、そうだそうだ」

「はい?」

「さっきの、幻想入りした人達〜ってとこの話ね」

「あぁ、見たことあるとかないとか」

 

 

 口いっぱいに饅頭を頬張りながら幽々子は話した。

 確か、そんな奴見たことがないと言うと大層驚かれた話の件だ。幻想入りした存在が最初に行き着く場所。ここでいう幻想入りは現世での忘却によるものだが。後で話すとか言っていたっけ。

 

 

「ここまでの道中に『無縁塚』ってところがあるから、そこに行ってみるといいわ!」

「無縁塚……」

「もれなく幻想郷一危険な場所って言われてるから気をつけてね!」

「は、え、幻想郷の中に危険もクソも……」

「ま、何事もチャレンジよ!」

 

 

 簡単に言ってのけるその精神が気になる。

 無縁塚───その名を頭に留めておいて、今は妖夢が用意してくれた茶菓子と、白玉楼の綺麗な庭を堪能することとした。

 

 

 

 本当。美味いなこれ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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