僕と死と消えない呪い   作:白黒羽

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二話 違和感

文月学園。

一見してみればただのものすごくでかい学校。だがその学園にはほかの学園とは少しばかり違う所がある・・・いや少しではなくほかの学園とは明らかに違う点があった。

 

学園の大きさと試験効と言うのもあるのだがこの学園がほかと最も違う点はその中にある。

より具体的に言うとその学園の持ち合わせてい器具、さらに簡単に言うと『システム』である。

 

この学園にはほかの学園には絶対にないような新技術があるその名も『試験召喚システム』。

試験とシステムの箇所は大体はわかるが召喚という言葉いったいどこから来たのか。

そしてその召喚システムとはいったいなにか。

 

それは科学と偶然とオカルトによって偶然にも割りと奇跡といってもいいような発見であり発明である。その召喚システムというのは生徒が時間内に好きなだけテストを受け、生徒をデフォルメしたような小さな召喚獣がまるで魔法のように現れる。

 

そしてその召喚された召喚獣は生徒の受けたテストの点数に応じて強さが変わる。

点数が高ければ高いほど召喚獣の強さは上がり 逆に点数が低ければその召喚獣の強さは減ってしまう。

 

そしてその点数は召喚獣のHPとして扱われる。

さらには召喚獣を手に入れる際に高い点数を獲得すればそれ相応の武器と防具がセットでついてくる。

 

たとえば高ければ 西洋のよろいに西洋の大剣または刀といったようになり

これもつよさと同じで点数が低ければその召喚獣の武装は弱体化される。

ただの布に木刀といった感じになんともチンピラの格下のようなのになってしまう。

 

まとめるとテストの点数で召喚獣のHP、ATK、DEFが決まるといったものだ。

 

操作のほうはどうやら点数とは関係なく召喚者の技術にあるらしい。

 

つまりは学園全体がまるでゲームの世界やファンタジーのようだっと言うことだ。

 

さて、その別世界のような学園に今、

少年、吉井明久は歩んでいた

 

先ほどまで吹いていた心地よい風は彼をとおりすぎ

真っ直ぐと校舎へと向かっていった。

 

その、風の導くままのように明久はカバンを片手に校門前へとたどり着いた。

 

すると

 

「おそいぞ吉井!貴様は今、何時だと思っているのだ!」

 

っと低くドスのきいた声が彼の名前を口にし叫んだ。

明久はその人物の顔を見てペコリとお行儀良く頭を軽く下げ

 

「・・・おはようございます。西村先生」

 

小さく微笑みながらまるで 久しぶりにあった親との再会のようにうれしそうに言った。

 

明久に声をかけた人物の服装は灰色のスーツにネクタイを少し緩めた感じに肌の色は薄黒く全身が筋肉でできているかのような長身の大男であった。大男の名は西村宗一。

 

彼は文月学園の生活指導者を受け持っており、「規律を乱すものには鉄拳制裁」という教育方針から、「生活指導の鬼」として生徒から恐れられている人物で趣味がトライアスロンとレスリングということで生徒からは鉄人と呼ばれている。

 

さらに補修も受け持っており生徒はそれを『鬼の補修』というほど厳く怖いようだ。

 

だが、実はかれは根は優しく生徒を大事に思っていて できるだけ生徒とはちゃんと向き合うようにしているとても生徒思いの教師だ。

 

やさしいのではあるが彼を恐れている生徒は皆、彼を西村とは呼ばずに鉄人と呼んでいるようだ。

明久もその一人で『あった』

 

「だから、鉄人というなとあれほど・・・って待て、今お前俺のことをなんていった?」

 

確かめるように明久に問い

 

「・・・西村先生」

 

明久は即答する。

 

西村は夢で見ているのではないかと言うような表情のまま数秒固まった。

 

「ど、どうしたんだ吉井 お前が俺のことを鉄人ではなく西村先生って呼ぶとは。夢でもうれしいぞ!?」

 

まだ信じきれずに少し動揺しながら西村は明久に言う

 

「・・・そうですか、では鉄人のほうがよかったでしょうか?」

 

っとかれは首を少しかしげながら西村に問いかけると

 

「いや、お前は今俺が言ったことをきいていたのか?」

 

「つまりは西村先生のほうがうれしいと」

 

っと確認するかのように明久は言った。

 

「あっああ、まぁいいほら吉井お前が最後だ。受け取れ」

 

いまだに少し動揺したまま西村は懐から封筒を一枚 明久に手渡した

 

この封筒には1年生が最後の日に受けたテストを元に振り分けられたクラスが書かれている。

 

先ほども言ったようにこの学園はほかとは違う

1年は最後の日にはあるテストを受けなければならない。

そのテストは振り分け試験といい

 

そのテストで得た点数を元にA,B,C,D,E,Fの いづれかに振り分けられる。

 

この学園では学力低下を避けるためにできた学園なのである方法を使い生徒の点数を上げようとしている。

 

それが先ほど説明した振り分け試験だ。

この試験は点数が高いほどA,B,C,D,E,Fの順に振り分けられる。

もっとも低いのがFでもっとも高いのがA

 

ただしクラスが決まるだけでは生徒のモチベーションややる気は多少しかあがらない。

なので高いクラス(ここではAから)にいけるとそれなりの設備が手に入る。

 

クラスが低くなればなるほど設備は下がってしまうというわけだ。

 

1年のころはA~Fといったクラスはない

1年は召喚獣準備と練習や

普通の授業をほかの学園のようにうけ

最終日に振り分け試験を受けるといったところだ。

 

そして、明久が振り分けられたのは・・・・

 

「・・・・『また』最低クラスのF・・か」

 

やっぱりっと言ったように彼は小さく息を吐いた

 

「また?」

 

っと西村は明久の言った言葉に少し違和感があったことに気づいた。

振り分けられるのは2年からのはず。つまり今日がはじめてのはずなのに彼は『また』と口にした

まるで、一度Fクラスになったことがあるように。

 

「・・いえ、なんでもありません言葉のアヤみたいなものです」

 

そういい明久はそそくさと結果の書かれた紙を封筒にもどした。

 

「そ、そうか。今回は色々あったようだが次はがんばるようにしろよ吉井。それと別にあきらめなくてもちゃんといい設備の取れるチャンスはあるのだからな。」

 

「わかってますよ。がんばります」

 

ここで吉井明久は思った。

Fクラスということは彼が受けたテストの成績は低かった。

もしくは途中退席または欠席だったのかのいづれかに絞られる。

 

この学園では試験中の途中退席や欠席は問答無用で0点扱いされる。

 

(『今回も』Fだったということは『ほかの時』のように途中退席かな?だけど、絶対そうだったという証拠もないし・・一応確かめとくかもし僕が途中退席をしたということは『あの女』も一緒のクラスと言うことになるから)

 

っともし口にだしていたら意味不明のことを思っていた明久はそのまま西村に背を向け校舎の中へと入ろうとしたときふと後ろから彼を呼ぶ声が聞こえた

 

「そうだ吉井」明久は歩みを止め首だけで振り返り「お前がやった行動は結果としてはお前をFクラスにしてしまったが俺はお前のとった行動は正しいものだと思うぞ。お前のとった行動はほめられるべきことだから胸張ってFクラスに行って来い!」

 

まるで、息子を応援する父のように力強い声で西村は言った

 

明久は数秒立ち止まり

 

 

「ありがとうございます。」

 

 

とやさしく微笑みながら頭を下げ。

また背を向け再び校舎へと向かう。

そして彼は振り返らずに小さくつぶやいた

 

 

 

 

 

 

「一字一句同じ台詞・・・やはりあなたは何回僕が『戻って』こようと同じなんですね・・・」

 

 

 

 

 

 

っと西村には聞こえないように誰にいうのでもなく言った。

そのときの彼の表情 またうれしさに笑っていたようなものだった。

 

そしてまたつぶやく

 

 

「ということは『あの人』は・・・・・Fクラスで僕は途中退席したってことか」

 

 

これではっきりとわかった、というように彼は納得した。

 

「僕は後何回・・・死ななければいけないんだろう、今度こそ・・生き残れるのかな・・」

 

っとまたも誰にでも言うわけではなく・・・ただ空に小さく、小さく言った

 

 

 

 




あっ、先に言っておきますが
オリキャラはでません(たぶん)。
というよりだすつもりはないです。
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