ほしかったプレゼントもらえましたでしょうか?
家族と一緒にいい思い出を作れたでしょうか?
遅れて申し訳ございません。 最後のクリスマスプレゼントです!
私はいつも小説を書くときに音楽を聴きながら書いているのですが。
これを読む際にこの歌を聴きながら読むのをお勧めします。どちらでもいいです。もしくは両方
http://www.youtube.com/watch?v=r_dXKb56evM
光の記憶
http://www.youtube.com/watch?v=ymUTWzsoiIg
Sum41でPiecesです。
繰り返し言っている言葉がI try to be perfect but nothing was worth itです。
訳すと 完璧になろうとしたがそれは意味のないことだった(もしくは『それは価値のないことだった』)・・・・です。
根本恭二は信じられなかった。
今彼の目の前に居る人物が言ったこと、やったことが信じられずにいた。
自分は卑怯者だ・・・
それは自分でも分かっていたことだ。それでこそ自分は根本恭二だと思えていた。
だが人間は生まれたときから卑怯者や善人、悪人といったようには分かれていない。
彼も当然 幼いときはそれはそれは純粋で好奇心旺盛で無邪気でおとなしい子供であった。
だが、彼は大きくなるにつれて、成長するにつれて分かってしまったことがある。
いい人ほどだまされやすい。
いい人ほど失敗する。
いい人ほど恨まれる。
いい人ほど早く死ぬ。
彼がまだ幼い時、小学6年生の時、彼のクラスでちょっとした事件があった。
それは誰かの物がなくなっていたという小さな事件だった。
真っ先に思い浮かぶことはどこかで忘れたのか?あるいは置き忘れたかのどちらかなのだが、そのなくなった物は一向に見つからなかった。
探しても見つからないと思い浮かぶもう一つの原因はなんだ?
それは、盗った・・・・つまり盗まれたということだ。
見つからなければ当然誰かが盗ったのではないかと人を疑い始める。
そのクラスにはある1人の子がいた。
その子は成績優秀で人柄もよく、誰からも好かれるような子だった、そしてなにより人一倍優しくて正直者だった。
皆を巻き込んで始まったその犯人探しをしている最中、2人の生徒がニヤニヤと笑いながら言った。
『○○が鞄の中に入れているのを見たぜ』
『あぁ、俺も見た』
ニヤニヤと笑いながらその二人が言うとみんなが一斉に視線を優しい子に向けた。
彼はアタフタと焦り、それを否定するが。
『嘘ついてるかもしれないから見て見ようぜ』
『そうだな』
またも二人が口をあけて彼の鞄を取り、中身をあさり始めた。
すると。
『あれれぇ~?なんだろうなこれ。』
『探しているものってこれじゃなかったっけぇ~?』
わざとらしく二人がニヤニヤと笑いながらその探していた物を鞄からだした。
『そんな!僕じゃないよ!!』
焦って否定するも二人がさらに追い討ちをかける
『おいおい、みっともないぞ。証拠ならここにあるじゃん。』
『そうだな、実際にアンタの鞄から出たんだから犯人はアンタに決定だな』
『ちがっ!?』
うっと言おうとした瞬間、彼は気づいた。
周りから聞こえてくる小さな呟きに。
最低・・・
まさか彼が・・・・
そんなことする人には見えなかったのに
証拠があるのにまだそれを否定するとはな。
なんで・・・
冷酷な視線が彼を貫く。皆が皆、彼を犯人と決め付けて話し始める。
そして向けられるのは視線のみ・・・・
冷たく、まるでゴミをみるような視線が彼を捉えた。
十数人もあるその痛々しい視線は彼を見逃さずにただ彼を射抜くだけであった。
『僕はっ!』
やってない・・そう言おうとしたが無数の視線という名の矢に彼はひるんでしまった。
『まぁ~だ、違うって言うのか?』
『最低だな!』
ケラケラと笑う二人組み。
この時、人一倍頭の回転が速かった根本は早くも真実に気づいていた。
本当の犯人はあの二人だと。
当時、おとなしく口数の少なかった彼は人より一歩二歩下がって回りを観察していた。
見ていたのではなく、観察していた。
観察とはその特徴や何かを事細かに見ること、そしての中で整理することである。
彼は観察していて分かった。
彼らの行動がわざとらしいことに。
彼らの表情がおかしいことに。
そして、今までの観察で知っていたことがある
誰が誰を嫌い
誰が誰を好きなのかを。
根本は気づいていた、二人組みの好きだった子が優しい彼のことが好きなのを。
根本は気づいていた、そのことを二人組みが知ったことを
根本は気づいていた、彼らが優しい彼を憎んでいたことを
これが二人の動機だとすぐに理解できた。
きっと二人は嫌いな彼に何か仕返し(ならぬ一方的の恨みの腹いせ)をしたいと思ったのだろう。
悪人から見れば、優しい人やいい人は目障りで仕方がないみたいだ。
いい人を見ればすぐにいい子ぶっているだの偽善者だのと決め付ける。
そして、誰かがいい事をしていることを目撃すると意味もなくイラつくみたいだ。
優しい彼を、二人は見ていられなかったのだろう。見ているだけでいやだったのだろう。
目障りだったのだろう。
その日から優しかった彼は周りの人からの信頼を無くし、泥棒と呼ばれ、皆から拒絶され続けた。
優しいから彼は惚れられた
優しいから彼は好かれた
優しいから彼は狙われた
善人だから惚れられた
善人だから好かれた
善人だから狙われた
根本はこの時に気づいた。
世の中はそう甘くはないと・・・・・・
いい人だからと言っていい思いをするわけではないと。
世界は残酷だと。
だから彼は・・・・・・悪のほうがいいのではと思い始めた・・・・
根本は周りから卑怯者と呼ばれていた、だがそれはもう分かっていることだ。自分のことは自分が一番理解していると彼は思っていた。
卑怯者と呼ばれていたから卑怯者になった。ただそれだけのことだ。
あの事件から1年後、初めて卑怯者と呼ばれた。
ちょっとした誤解のせいで彼は卑怯者呼ばわりされてしまったのだ。
必死で否定はしたがそううまくいかなかった。
その時から彼は卑怯者の烙印を押されてしまった。
卑怯者と呼ばれて落ち込んでいた時・・・彼は思い出した・・・あの事件を。
善人でいたら、苦労する・・・
善人いたら、嫌われる
善人でいたら・・・・・・・・・・
それから彼は・・・・すべてを投げ出した。
もう、どう思われようともかまわないと思った。
善人からいきなり悪人扱いされるのは苦痛だ。善人だったのに悪人扱いされるとその時のショックは大きい。
その時に根本は思った。
悪人から悪人扱いされても・・・・・ショックは大きくないのではと。
卑怯者の烙印を押されてから彼は卑怯者と呼ばれ続けた。
そしていつしか・・・・・・・『本当に』卑怯者になってしまった。
周りからそう言われ続けて彼は変わった。
自分はもう立派な悪だと思っていた。だから、もう後戻りは出来ない。
彼はこれから卑怯者の道しか進むことしか出来ないと思っていた。
もう、あきらめていた。皆、自分のことなどただの卑怯者なのだと思っているに違いないと思っていた。
救いなど・・・・・・・・・・・・・・・・
この世にはない・・・・・・・
そう思って『いた』
今日までは。
今の彼の目の前には・・・・・手を差し伸べてくれる人がいる。
彼は自分はまだ変われるといってくれた。
自分はまだ『戻れる』といってくれた。
救いがあった。
卑怯者と呼ばれて初めてだった・・・・・人に優しくされたのが。
目の前にいる彼は自分をかばってくれた。
かわいそうだと言ってくれた。
手を・・・・・・・・・・・・・・・・
差し伸べてくれた。
眩しかった。その微笑みが。
うれしかった。その言葉が。
悲しかった。卑怯者だと決め付けていた自分が。
信じられなかった。自分はまだ間に合うことが。
本当は分かっていた。
確かに善人は必ずいい思いをするわけではない
だがしかし、悪人がいい思いをすることより・・・善人がいい思いをする比率のほうが多い。
善人が酷い思いをするより・・・悪人のほうが酷い思いをすることをもう知っていた。
だけど、それはもう遅いことだと根本は勝手に自分で決め付けていた。
だが・・・もう遅いと思っていることがまだ遅いことだと分かった。
『悪人だから一生 悪人でいなければいけない理由などない』
『悪人だから悪いことしか出来ないわけではない』
『人はみな、元は同じなのだから。どっちに行こうがまだ変われる』
卑怯者として進む道しかなかった。その道は一方通行。一つしか道はなかった。
もどることは出来ない、ずっとその道を進むことしか出来なかった彼に・・・・
吉井明久が道を作ってくれた。
一本道しかなかったその道に・・・彼は新しく違う道を作ってくれた。
道がなければ作ればいい。ただそれだけのことなのだが。それはとても難しいことだった。
それを彼は、いとも簡単に作ってしまった。
優しい笑みを向けながら彼は根本に手を差し伸べた。
深い深い闇の中に居た根本の心を彼は引きずりあげてくれた。
違う道が出来た。
上へと這い上がれた。
もう彼は道をまちがえない。
もう彼は落ちたりはしない。
なぜなら彼には。
なぜなら彼には。
道しるべになってくれる者がいるから。
落ちそうになっても手をつかんでくれる者がいるから。
(俺は・・・・・・・)
明久の手を強く握り、彼は立ち上がる
「吉井・・・・・」
「んっ?」
「その・・・・」
迷う頭をブンブンと振って
彼は明久の目を真っ直ぐ見る。
『ありがとう・・・・助かった』
彼からは見れないと思っていた『笑顔』を顔に浮かべながら・・・
根本は明久に言った。
それを明久は再度 優しく微笑んで言った
『・・・・・どういたしまして』
彼の言ったありがとうは女装をやめてくれた彼への感謝か・・・
もしくは救ってくれた彼への感謝なのか・・・・
あるいは両方なのか。それは誰にも分からない。
真実を知るものは、彼だけだ
(俺は・・・・・・・・・もう『間違えることも』『足を踏み外すことも』しねぇ!)
いつも通りの長さですが。プレゼントは喜んでいただきましたでしょうか?
これは根本君派の人たちと続きを読みたい人たちへのプレゼントです!
私のところは明日クリスマスなんで明日が待ち遠しいです!
今回は第三者視点でした!
お望みどおりちょっとかっこよくしてみました。それと私からあなた方へのメッセージでもあります。