僕と死と消えない呪い   作:白黒羽

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八話 準備

吉井 明久は今、Dクラスの男子生徒をおぶりながら保健室へと歩んでいた。

実は遂先ほど彼はDクラスへ宣戦布告をしにいったのであったが複数の生徒に襲いかかれたのであった。

 

そこで、条件反射というか正当防衛という名の実力行使でその場を収める際に一人の生徒を気絶さした。気絶させてしまったのは自分の責任なのでその生徒を保健室まで運んでいる途中である。

 

明久はふと思い出した。

 

「・・・・・そういや、いつはじめるか言ってなかった。」

 

また戻るのも面倒なので背負っている生徒を保健室においてからFクラスの帰りにまた寄っていくことにした。

 

 

 

_______________________________________________________________________

 

 

Dクラスの少年を保健室へ預けた後、明久は再びDクラスへと向かう。

 

えっ?初日に気絶した少年が来たのに何も追求されなかったかだって?

 

そこは心配はない

ちゃんと説明はした。

 

貧血で倒れたと。

 

別におかしなことではないはずだ。

明久は目立つような外傷を与えてはいないしちゃんと手加減はしていた。

腫れている所もなかれば出血もしていない。

 

貧血で倒れたでもちゃんと通じるし怪しまれない。

 

もっとも後で真相がばれたとしても彼は別に気にしない。何故なら自業自得で収まるようなことだからだ。正当防衛としてちゃんと許されるはず。相手を大怪我させたわけでもないからなおさらだ。

 

さてここで明久はもう一度Dクラスの前にいる

さっきあれだけの事をおこったので彼が急にまた入ってくると皆はどんな反応をするだろうか?

 

「・・・・再び失礼」

 

っと丁寧に冷静にやさしく言ってはみるが

 

「よよよ吉井!!」

 

「どうしたんだ!」

 

「さっきの事は誤るから勘弁してくれ」

 

っと先ほど送った少年たちと一緒に襲ってきた人物が明久を警戒しながら距離をとられる。

 

別にまた何かするつもりではない明久は優しく-ちょっといい忘れたことがあっただけだから-っと落ち着かせDクラス代表である平賀へと対面する。

 

「・・・何時ごろにはじめるか決めてなかったから、どうする?君たちは何時がいい」

 

っと明久が問うと

 

「そうだなぁ~・・・・・・・昼過ぎくらいかな。昼休みの後ならいいが。」

 

どうやらクラス代表なだけはあるみたいだ。ちゃんと考えている。

文月学園名物の試験戦争は何も筆記試験の対決だけではない、体も使う。机に座ってテストを受けるだけではない。本物の戦争のように味方軍が相手の敵地へと潜入したり、突撃したりと体を動かさなければいけない。

 

体を使うとなると体力が必要となる。よって平賀が考えたのはちゃんと食べて体力を整えてからの戦争ということだ。

 

さらに、人間の脳は糖分を取ることでより活性化される。点数で力が決まるのならその『力』をつけるために最善の準備を整えたいと思ったのであろう。

 

(代表としての責任で色々と考えたみたいだね。)

 

「・・OKだよ、じゃぁ昼食の後でいいね。」

 

「ああ、そうしてくれればありがたい」

 

じゃっ、っと言い明久はDクラスを出て行った。

Fクラスへと向かう際に彼は少しばかり笑みを浮かべていた。小さな笑みであった、まるで大人が子供に向けるやさしいような笑みだった。えらいえらいっとそのまま頭を撫でていそうな雰囲気がある笑みだった。

 

 

(君の判断は正しいね、でも・・・・どうやら僕らのクラスにいる人達までは頭が回らなかったみたいだね。君はFクラスの生徒のほとんどが男子生徒だということを忘れている。しかも・・・バカだということを忘れている。)

 

 

Fクラスの大半が男子生徒・・・・・だからどうしたと思うだろうが

良く考えてみると分かる。

平賀がとった判断は昼食の後・・・それは体力のためが一番の理由であろう。何故なら点数ではFクラスが負けているのは小学生でも分かるのだから。

点数に問題がなければ他の事をあげようとするだろう。

 

ゲームでいうならば

攻撃力の経験値は足りているなら別のステータスをあげようっというようなものだ

 

 

男というものは生まれつき女よりも体力がつきやすく力にも恵まれている。

 

 

Fクラスは男子がほとんど

 

Dクラスは男子もいるが女子もいる

 

バカでも分かる、合計的体力面ではFクラスのほうが圧倒的に高い。

 

 

 

さて、体力のためにと昼過ぎを選んだ彼は間違ってはいない・・・・が何もそれはDクラスだけが昼食を食べるわけではないので『意味がない』。

 

当然その時間にはFクラスも昼食を食べる。ので根元的に元から体力面では勝っているFクラスが相手では体力つけにはまるで意味がない。

 

だが、Dクラス代表である彼がそれに気づいてないわけがないとも思うっと言われると確かにそうである。

 

なら二つ目のバカだからっというのはどういう意味か?

 

最低クラスの生徒は落ちこぼれ、バカ、不真面目な生徒が多い。

さてここで注目してもらうのが三つ目の不真面目だ。

不真面目な人間は生活的にも不真面目なものが多い。

 

たとえば、夜は夜中まで起きていて、朝は早く起きない

などと不健康な生活をしていてもおかしくはない。

 

そこで、朝に早く起きなければどうなる?

 

遅刻する

 

遅刻すると分かると皆普通 どうする?

 

あわてる

 

あわてているとどうなる?

 

時間が惜しいのできちんと朝にやることをしない

 

その朝にやることとは?

 

歯ブラシ、顔を洗う、寝癖直し、『朝食』を取らない

 

 

 

 

 

朝食を取らないとどうなる?

 

 

 

 

 

一日があまりうまく進まない。頭も回らなければ、体力もない。

 

 

これで大体は予想がつくだろう・・・

Fクラスには朝にご飯を食べる者が少ない。

 

人間というのは毎日やっていることをやる

逆に言えばやらないことはやらない

 

なので毎日朝食を取らないものはずっと取らないものが多い

 

 

さて?ここで平賀の判断はよかったのか?

 

 

逆だ。よくない。逆効果であった。自分たちを逆に追い詰めてしまった。空回りしてしまった。

 

 

 

まぁ、仕方のないことかもしれない。

もっと時間を与えていたら分かっていたことかもしれないがあの短時間でこれだけの事が分かるものはそうはいまい。これらを一瞬で予測して最善策を選べるものは相当の切れ者だ。

 

明久が知っている者の仲でも数人しかいない。

 

 

(惜しいね平賀君。でも、まぁ~これを一瞬でやれっと言ってもできなくて無理はないか。ただ、もうちょっとその先の事も考えるようにしないと。この先なにが起こるか分からないよ。)

 

明久はFクラスの前で歩みを止め

 

(人生は予測不可能・・・・何が起こるかわからない。もしものために色々と準備や警戒をしておいたほうがいい。その無数の『もしも』のためにさらに先の事を考えておかないと取り返しのつかないことになってしまう。・・・なにかがあってからではもう遅い。あの有名な吉田ケンコも言っていたじゃないか・・・・・『人生、何が起こるかわからない』ってね)

 

 

そう思い、彼はFクラスへと入っていく・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

疑問がもう一つ生まれた_____________

 

 

 

何故初日に会ったばかりのFクラスの事を明久はそこまでに不真面目だと決め付らけれる?

 

 

何故彼はそこまで知っている?

 

 

まるで確信があるかのように、ずいぶんと前から分かっていたかのように・・・・・・・

 

 

 

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