「ただいま・・・・」
っと一言つげながら吉井明久は自身の教室、Fクラスへと入っていく。
彼は先ほどまでにDクラスへ宣戦布告をしにいっていた。そこでちょっとした事態があったがそれも何とかなった。
彼が教室へ入ると教卓には彼の悪友の坂本雄二がいた。
「遅いぞウジムシやろう!それと・・・・・・なっ!?なんで無傷なんだ!」
入ってくるなりいきなり罵倒された。
今朝と同じような光景だ。
「・・・・その口ぶりから察するに雄二は襲われると分かっていて僕を逝かせたね?」
この場合 行かせたではなく 逝かせたであっていると思う。
「ちっ・・・あぁ~知ってたぞ。だからどうした?」
っと分かりやすいように開き直る雄二に明久は突っかからず
「・・・そっか」
っと一言だけつぶやいた。
「あん?」
これまた予想外な反応に雄二は眉をひそめる。
彼はこのまま明久が自分を襲いにくるのを返り討ちにしようと思っていたがどうやらうまくいかなかったようだ。
絶対に突っかかってくると思っていた。
何故なら雄二は明久との付き合いは短くはない。
それなりに吉井明久という人物を知り尽くしているつもりであった。
去年までの明久だったら確かにここで雄二に襲い掛かり殴り倒そうとしていたはずなのだが。
どうも今日はおかしい・・・・
なぜか『その手にはのらないよ』っと言われているような雰囲気だった。
今日の彼は明らかにおかしいと雄二は思っている。
やけに落ち着いていて、冷静に事を『考えている』ようだった。
まずはじめに吉井明久という人物が『考える』だなんておかしいと思った。
雄二の知っている明久はバカだ。
それも物事を考えずに感情のままに動いたり、本能のままに生活しているっと例えても良いように生きている。
それがどうだ?
今朝から自分の彼に対する悪口はことごとく返され、きれいに無視されている。
行動もそうだが雰囲気もだ。
目はいつものような無知な(バカ)子供のようなものだったのに
今は・・・・・・・・・・・・・・
コワイ・・・・・・・
何か恐怖が感じられる。
人を見通すような目にも見えれば、世界なんかどうでもいいというような目にも見える。
そして妙に大人びた雰囲気さえも感じられる。
(どうもおかしい・・・)
雄二はそのまま真剣な顔で自身の顎に手を添えていた。
すると・・・・
「雄二・・・・」
「あっなっ・・なんだ明久。」
急に名前を呼ばれてびっくりした彼は
(この事は頭の隅にいったん置いておこう。今は戦争を優先する)
そのまま思考を別の事に変更する
「Dクラスには昼過ぎからはじめるって言っておいたから・・・」
「あっああ、分かった」
「・・・・・・・・」
数秒間明久は彼を見つめそのまま自身の席に無言でつく。
やることはやったし、伝えなくてはいけないことも伝えたっと言うように。
もっとも、その言葉のままなのだが。その行動はなぜかロボットのように見えて雄二に得体の知れない悪寒を与えるのであった。
「よっ・・・・・」
言葉がつまってしまった・・・
一度喉を鳴らし頭も振って皆の前に向き直る
「よ~しみんな!戦争は昼過ぎからだ!各自きちんと飯を食べて全力を出せるように!それまでは休むか、テストの力をつけろ!」
っと皆に聞こえるように大声で彼は叫んだ
「「「「おおおおぉぉぉぉ!!!」」」」
彼の大声に負けんというばかりにFクラスの生徒たちも大声で返答する。
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「しかし、明久よお主はどうやって無傷で帰ってこれたのじゃ?」
皆が各自 休んでいると(テストのために勉強しようとするものは一人もいない)木下秀吉が後ろを振り返り明久に話かけてきた。(秀吉は明久の前に座っている)
今のような言葉は襲われるのが確実だと決め付けていることになるのだが・・・・
まぁ実際に襲われたのだから反論しようとは思わない。
「うん、まぁちゃんと話あって解決したから大丈夫だったね」
「ほう、話あって解決したのはのぉ~。それは驚きじゃ」
それは相手にちょっと失礼ではないのか?っとも思う明久であった。
まるで話あって解決できるような話の分かる連中ではないといっているようだ。
これも実際に試してできなかったから反論するつもりもない。
「あっ・・・ごめんね秀吉。ちょっと雄二に話があるから。」
「うむ」
そういい明久は立ち上がり、雄二のいる教卓へと歩む。
雄二は明久が近づいてくるのに気づいたようで明久をじっと見る
「どうした明久。」
腕を組みながら答える
「ちょっと、話があるから廊下に来てくれる・・・」
「ああ、」
二人はそのまま廊下へと出て行く
雄二が先に出て行き
後から明久が続くように出て行く
明久がFクラスの扉を閉めて雄二に向き直る
「っで?話ってなんだ?廊下に呼び出したって事は聞かれちゃまずいことでも言うのか?」
(さすが、頭は切れてるね。)
「そうだよ・・・・代表の雄二だから言うけどね・・」
明久は少し間をあけ
「僕は・・・・戦争には興味もないし協力するつもりはない。」
無表情で彼、吉井明久は告げた。
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