Fate/GrandOrder Quatre Inconnus de Magiciens 作:オレン・オラージュ
皆さんどうも、スマブラの発売まであともう少しですよどうもオレンです。やったぁスマブラだー、とか思ってたら気になってたWOFFが楽しい。
FGOの方はすり抜けでアルテラが来てクリスマス復刻のために来てくれたのか!と思ってしまった。あと1500万DLでケイローンゲットです!やったぜ。先日友人がFGOで500連(全部無課金です)をやったのを見て恐怖したのは内緒のお話。これで欲しいものが出てこなかったらどうするつもりだったのか・・・私には無理です。
今回は序章ラスト。特に言うこともありませんが、しいていうなら前回のモーガンが何をしていたかわかります。
では、どうぞ!
気がついたら見知らぬ天井だった、とかいうどこかのライトノベルにありそうな展開は本当にあったんだなと思った。
目を覚ましたらどこかのベッドの上で寝ていたみたいだ。
「おや、最後の1人が目覚めたようだね」
俺の寝てたベッド横に見知らぬお姉さんが座っていた。知らない人………のはずなのに、どっかで見たことがある顔だ。
「おはよう、こんにちは藤丸立香君。意識はしっかりしてるかい?」
「あ、はい………」
誰だろう?片手がゴツゴツしているし、なんか変なものが肩に乗ってるし・・・なんでだ?カルデアのスタッフじゃ、ないよな?
「なに?目が覚めたら絶世の美女がいて驚いたかな?わかるわかる、直になれるよ!」
自意識過剰かよ、と思ったけど口に出したら吹っ飛ばされる。女は怒らせるべからずと言う言葉が世の中にはあるからな。
「気がついたのかい?立香君」
「シュミット!」
部屋にシュミットとシャルルが入って来た。どこかけがをしたのか、シュミットの頰にガーゼがつけてあった。
「どうしたんだよ、それ!」
「君が言えるセリフじゃないよ、立香君」
「ははっ、確かに!」
え?と首を傾げていると、シュミットが女性に丁寧にお辞儀をして言った。
「レオナルド女史、立香君も起きたことだし管制室にいくよ」
「うん、いってらっしゃい!彼女たちによろしくね〜」
「フォウフォーウ!」
フォウが俺の肩へ登って来たのを見届けて、俺はベッドから出てシュミット達と一緒に部屋から出た。
☆☆☆☆☆☆☆
「そういえばあの女史?って人知り合いなのかシュミット」
「知り合いも何も、彼女もサーヴァントだよ」
「えぇっ!!?」
ぜ、全然気がつかなかった……。
シュミットが何か上機嫌なのか、気分良く説明してくれた。
「レオナルド・ダ・ヴィンチ、カルデアの協力者らしい。前もってカルデアにはサーヴァントを何人か呼んでて、彼もその1人らしい」
「へえー………」
そういえばレオナルド・ダ・ヴィンチってどこかで聞いたことがあるような………あ、絵画の人か。
その考えを呼んだのか、シュミットが呆れた目で俺を見て来た。
「………君、まさかレオナルド・ダ・ヴィンチを知らないのかな?」
「絵画の人だよな?」
「どんな絵画を描いた人?」
「…………えっと、なんだっけ・・・もな、モナ・・・・モナカ?」
「君、ブリーフィングが終わったら歴史の授業やろうか」
「えぇーっ!!!」
なんでだよ!!俺歴史苦手なのに!?
シュミットがやれやれと肩をすくめている横で、シャルルがくくっと笑いながら言った。
「歴史は学んどいて損はないぜ立香。これからたくさんサーヴァントに会うんだからな。サーヴァントのことを知っていくって言う意味で重要だと思うなぁ」
「うーっ………俺暗記苦手なのにー」
はあぁ、と肩を落として、ふとあることを思い出した。
特異点が崩壊していく中で俺に手を伸ばしていた…………、
「そういえばマシュは!?あの後どうなったんだ!?」
「今思い出したのかい?安心して、管制室で君のことを待ってるよ」
そんな会話をしていると、管制室の前にたどりついた。
「先輩!!起きたんですね!」
「立香さん!!」
管制室へ入ると、マシュとキャリスがすぐに飛び込んで来た。マシュはホッとしたような安心した顔をしていて、俺もそれを見て微笑んだ。
「2人とも、無事でよかった」
「あなたが最後でしたのよ。こっちに戻って来ても全然目が覚まさなかったからマシュがつきっきりで看病しようとしてたわ」
「が、ガーレン先輩!」
どうやら相当心配かけてしまったらしい。反省しなくては。
マシュは冬木でのサーヴァントとしての姿ではなく初めて会った時のような制服姿で、ガーレンは所長が着ていたようなマント付きの服装だった。
「コホン、再会を喜ぶのは結構だけど今はこっちに注目してくれないかな?」
するとドクターが咳払いをしたので、俺はピシッと背筋を伸ばしてドクターを見る。ドクターの後方にはラモラックとモーガンが立っていた。
「すみません、ドクター!」
「まず、生還おめでとう皆。そしてミッション達成お疲れ様。なし崩し的に全てを押し付けてしまったけど、君たちは勇敢にも事態に挑み乗り越えてくれた。そのことに心からの尊敬と感謝を送るよ」
「い、いえ、別に俺は……皆がいたからこその、勝利だと思っていますし…………」
そう言われて、俺は照れて、皆を見て俺だけじゃないと否定した。
これは事実だ、俺だけじゃ絶対に勝てなかった。マシュを信じてなかったわけじゃなかったけど、ガーレンとシュミットが、モーガンとシャルルが足止めしてくれなかったら、ラモラックが助けに来てくれなかったら。
それを考えて、ふとあることを思い出した。
「…………あの、所長は……」
「ああ、そのことなんだけど」
モーガンがあっ、と手を叩いてどこかへいってしまった。
しばらくして「ちょっと離しなさいよ!!」と聞き慣れた声が聞こえ、俺はえっ、と目を見開いた。
戻って来たモーガンの手に抱えられていたのは、所長がふた回りどころかだいぶ小さくなったような、二頭身の人形だった。なぜかモーガンの腕の中でその人形が離れようと暴れている。
「………………え?」
「まあ、そういう反応になるよね………」
「はわわわ……」
「あはははっ…………」
俺が呆然としている中、ガーレンははあぁとため息をつき、キャリスはオロオロとした様子で慌て、シュミットは苦笑いになっていた。
「いいから離しなさい!モーガン!!」
「あら、とっても可愛いと思わない?こんな姿になれたんだからもうちょっと気楽にいきましょうよ〜」
「いやよ!というかもっとマシな人形はなかったわけ!!?」
「えぇーっ、だってそれぐらいしかちゃんとなかったし〜」
モーガンと人形が会話しているのを見て、俺は驚きの声をあげた。
「えぇっ!!?しょ、所長!!?所長なんですか!!?」
「気づくの遅いわよ馬鹿!!!」
「え、どうしてこうなってるんだ!!?」
人形………もとい所長はピョン、とモーガンの腕から降りると説明してくれた。
特異点の崩壊で俺たちが先に退去した後、どこからかモーガンが人形を取り出し、降霊術?とやらで所長の魂を人形に移されたらしい。それでモーガンがそのまま人形と一緒に帰還し、結果的に所長は肉体的には死んだものの人形に乗り移るという実にホラーでよくありそうな展開になっていたという。さっき会ったダ・ヴィンチ女史によれば現状特に問題はないけど、人間というよりは幽霊に近くなっているだろうね、とのこと。
ちなみに俺として気になるところはあれ?この人死んだんじゃないの?とかいう疑問じゃなくて、所長そっくりの人形をいつから持っていたのかとか思ってたり。あと本人としては地味に動きづらいらしい。
「………なんかゲームによくある展開だなー。さすが魔術師」
「あら、もっと褒め称えてもいいのよ?」
「やってることは命の摂理ってもんを乱してる悪行だよな」
「なんというか……ちょいかっこいいかな?」
俺とラモラック、そしてシャルルで口々に誇らしげにしているモーガンを見ながらコソコソ言っていると、所長がコホン!とわざとらしく咳払いをした。
「ひ、ひとまず!私がまだここにいる以上、指揮はいつも通り私がやらせていただきます!カルデアスの状況から見るに、レフの言葉は真実でしょう……。カルデアから外に出たスタッフも戻ってこないと聞いています。外の世界は死の世界になっています。……この状況を打破するまでは、ね」
「……ということは」
所長の言葉に、シュミットが納得したように頷いた。打破するまで、ということはそれは打破できるということを示している。
ドクターはうん、と頷いて言った。
「ああ、もちろんある。君たちが冬木の特異点を解決したにも関わらず、未来は関わらなかった。それはつまり、他にも原因があるということ。そう僕たちは仮定した。人類のターニングポイント………『この戦争が終わらなかったら?』『この航海が成功しなかったら?』『この発明が間違っていたら?』・・・そういった現在の人類を決定づけた究極の転換点が特異点となった時点で未来は決定しまった。レフの言う通り人類に未来はないだろう。けど、僕らだけは違う。カルデアはまだその未来に達してはいない。僕らだけがこの間違いを修復できる」
ドクターは一度言葉を切り、所長を見て頷いた。所長も頷き、唇を噛み締めた後キリッとした真剣な顔で言った。
「この7つの特異点にレイシフトし、歴史を正しい形に戻す。それが人類を救う唯一の手段となります。マスター適正者はあなた達を除いて全員凍結。………この状況で言うのは酷ですが、それでもカルデアの所長として問います。マスター適正者14番ガーレン・ブリーテンリッヒ、適正者15番シュミット・ヴェラータ、適正者47番キャリス・K・ハーミット、そして適正者48番藤丸立香。あなた達4人に人類の未来を背負う覚悟はあるかしら?」
真剣な表情で俺たちを見て所長は問いかけた。俺はすぐに答えられなかった。
俺に、俺なんかに人類の未来を背負うことはできるだろうか。
あのランサーと戦った時みたいな怖い思いをしなきゃいけないのだろうか、そう考えた。今でもあの恐怖を思い出すと、体が自然と震える。
けど、その思考を遮るようにアルトボイスが室内に響いた。
「愚問だよ、所長」
「シュミット」
「何のために僕たち適正者がいると思っているんだい?立香やキャリスはまだしも僕はこのために来たんだ、そうだろう?」
「ええ、そうですわね。……人類を救うための戦い、私達が請け負います。私たちが守りたいと思うもののために」
シュミットの言葉に続いてガーレンも頷く。そして二人は俺たちの方を見て言った。
「僕らは無理にとはいわない。本来なら君達は一般人としてあるべき存在なんだ、魔術師ではないからね。……人類を救うためじゃなくていい、君達がどうしたいのかを聞かせてくれ」
「ええ、戦わなくても別の道がありますもの」
そういったシュミットの目は俺を見通していた。
多分俺やキャリスの悩んでいることなんてわかっていて言ってるんだ。別に前衛で戦わなくてもいいと。後方で支援してくれてもいいのだと。
そう言われたら、逃げられないじゃないか。……何より、格好がつかないのは嫌だ。
キャリスも何か考えて、目に涙を浮かべて言った。
「私は、人類を救済なんて、そんな大きなことはできません。でも、私には助けたい家族がいます。家族を取り戻すために、私は戦います」
「………俺にできることなら、俺も未来を取り戻すために、戦います」
俺は力強く胸を張ってそう答えた。
そう、誰かの助けは待ってられない。ちゃんと取り戻せる可能性があるのなら、俺がそれを掴んでみせる。
「……ありがとう、その言葉で私たちの運命は決定したわ。
これよりカルデアはこの私オルガマリー・アニムスフィアが予定した通り人理継続の尊命を全うします。これはカルデア最大にして原初の使命。我々がこれから立ち向かうは歴史そのもの、それは挑戦であると同時に過去に弓引く冒涜になるでしょう。ですが、我々が生き残るにはこれしかない。
作戦名:『
ーたとえ、どのような結末が待っていたとしてもー
そうして俺たちの長い長い旅は始まった。
旅の行き着く先は”果て”
これは、その箱庭を彩る物語だ。
「ところで所長、その格好で言われても格好がつかないような」
「うるさいわよ!!!」
「立香さん、なんというかいつもシリアスな空気を壊して行きますよね………」
「ある意味すごいわ」
「あれ、一種の才能じゃないのかな」
と言うわけで序章終了。
モナ・リザは実際私が中学生ぐらいの頃まで知らなかった経験談の元でやってます。FGOやり始めた頃はモナ・リザに全然似てなくね!?とか思っていましたが、今思えばすっごく似てます。何を以てモナ・リザになったのかさすがダ・ヴィンチちゃん。
所長の人形のイメージはリヨ所長のつもりでやってます。漫画特に読んでないけど、リヨ所長のイメージってリヨぐだ子にいじめられてるイメージしかないんだよな・・・。あと最近WOFFをやっているせいか、そのキャラのイメージが強くなっている私です。無駄に頭がでっかいプリメロ所長です。
他の二次創作とかだとマーリンがいろんなところでいたずらをしているし、モーガンは原作でアーサー王の治療もしてるし、なんかマーリンに次いで何でもできるイメージです。魔術関連なら降霊術にも手を出してそうって感じで。実際Fateでもホムンクルス作ってるし・・・。
普通人類を救ってくださいと言われても、「はい、やります」と言えない。それがうちの立香。多分先にシュミットとガーレンが言わなかったらずっと黙り込んだままだったと思われます。あそこでノーって言える状況じゃないってわかってるんですけどねー・・・。
と言うわけで序章は終了!次回は幕間を挟んで、そしてお待ちかねの第1章になります!これ、いつになったら終わるんだろうかとか考えず、のんびりやっていきますのでよろしくお願いします!
では、また次回!