Fate/GrandOrder Quatre Inconnus de Magiciens   作:オレン・オラージュ

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はい、予定より1日か2日遅くなりましたどうもオレンです。
現在進行形で定期試験の真っ最中ですが、息抜き代わりに小説投稿です。新年初がこんなに短い話でいいのかと・・・。

みなさんはFGOの福袋を引きましたか?私は始皇帝が来てまず出てきたことに驚き(完全にキャスター狙いでした、まる)、次にイベントの最中で性別:朕というところに驚き、続いて女性鯖のみのクエストで女性陣の中にさらっと紛れ込んでいる始皇帝に腹筋崩壊しました。この人笑いを取りに来てるなぁ・・・。
見事に三章夫婦も出てきたので次のイベントまでガチャは取っておきます。・・・今年の運、全部ゲームで使い切ってそうで不安ですが。

私はFate/zero,Fate/staynight, unlimited bladeworks , apocryphaのアニメは視聴し、Fateの漫画も読みましたが魔術に関して全く理解が追いついていません!なので今回の魔術についての説明に割と(?)捏造を入れている部分もあるのでご了承ください。

では、どうぞ!


第1回カルデア内部勉強会

 

 

 

 

 「うぅっ………」

 

 どうせこうなるとは思ってたよなんとなく………畜生。

 

  「ま、まあ私も専門の魔術以外はよくわかりませんし、一緒に勉強していきましょう立香さん!」

 

 成績不純だった俺が、まさかここで勉強することになるなんて……!!しかも俺の最も苦手な歴史が関連してるとかまじ勘弁!!

 さっきからキャリスが励ましてくれてるけど逆に胸に痛みが……!

 

  「そこ!さっきからうなだれてないでキビキビしなさい!!」

 

 人形になった所長がこっちを指差してきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

__________________________

 

 

 

 

 サーヴァントの召喚を終えた俺たちは1日の休憩を挟んで、次の特異点に備えることになった。最初はサーヴァントとマスターの交流会をやろうとガーレンから提案された、のだが。

 

  『ああ、交流会なら勉強をしながらでもできるよね?』

 『………え?しゅ、シュミット?何言って』

  『あまりに歴史を知らない立香君のためだし、キャリスさんも魔術に関しては詳しくないだろう?』

  『え、そ、それは』

  『ならちゃんと、今後のために、勉強していかないとね?』

 

 

 あの時のシュミットの表情は漫画でよくあるマッドサイエンティストみたいな笑顔だった。いや、あれは真っ黒だったよ。

 しかもそれを見てたキャスニキも『ほー、坊主は勉強不足かぁ。ダメだぞちゃんとやらなきゃ』みたいな感じで便乗してくるし!!

 

 ガーレンも苦笑いしてるけど止めないあたりいい性格してるよ、畜生!!

 

  「だ、大丈夫です先輩!私がきっちり説明しますので!!」

 

 マシュが一生懸命俺を励まそうとしているが、それとは反対に俺のテンションはどんどん下がっていく。後輩にも慰められる俺って一体………。

 凹んでいる俺を見て苦笑しつつ、教壇に立って額縁メガネをかけたガーレンが指揮を取り始めた。

 

  「では、早速第1回カルデア内部勉強会を開いていきます!」

  「はい!よろしくお願いします!!」

 

 俺とキャリスの他に講義を受けているセイバー・リリィが元気よく手をあげた。さらっとシャルルマーニュも混じっているところを見て驚いたのは内緒だ。

 

 講師役にはガーレンとシュミット、キャスニキ、そしてモーガンだ。エミヤは何か食堂でやることがあると留守にしており、アンデルセンは早速自室に引きこもっているそうだ。それ以外のサーヴァントは一応部屋に集まっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  「それではまず、基本中の基本から参りましょう。藤丸立香、魔術というのはどこまでご存知で?」

 「え?えーっと……魔力を使って詠唱とか唱えて、それで科学的にはありえないことができるんだよな?」

  「そうですわ。人為的に神秘や奇跡を再現する術の総称を魔術と言います」

 

 ガーレンはそう言いながらホワイトボードに『魔術』と書き込んでいき、隣に『魔法』と書いていく。その間には=に線が引かれたマークが書かれた。

 

  「世間では魔術と魔法が同一視されますが、実際には違うのです。万能のイメージがあるのだけど、基本的には等価交換で成り立つのです」

 「等価交換?」

  「そう。一見して何の触媒も使わない魔術でも、魔力を使わなければ魔術は使えません。そして自然に干渉する魔術も自然に満ちる大きな魔力なしでは発動することができず、個人でやるには限界があるのです」

 

 おっと、早速わからなくなって来た。俺はノートに魔術について書きながら考える。

 

 とりあえずわかるのは等価交換、つまり何か……それは魔力もだし、触媒とかもそう、それらがなければ魔術ができないこと。また個人でやるにも限界があるということだ。

 

  「魔術と魔法の違いについてですが……そうですわね、キャリス。わかりますか?」

  「は、はい!「魔術」と「魔法」はその時代の文明の力で再現できる奇跡かどうかで線引きされているんですよね?」

 「線引き?」

  「そう。世界のあらゆる事象の出発点となったものを私たちは『根源』と呼んでいます」

 

 そう言いながらガーレンは魔術と魔法の下に『根源』と書き足す。

 

  「『根源』とは……そうですわね、わかりやすくいれば何でも知り得る『究極の知識』といったところでしょうか。全ての始まりであるがゆえに、その結果である世界の全てを導き出せるもの。ありとあらゆる事象はこれから作られたと言われていますわ」

 「えーっと……ってことは何でも知ることができるってこと?」

  「そう。この『根源』への到達を目標とする人種のことを魔術師と呼ぶのです。まあ簡単に言えば学者のようなものですね」

  「とは言っても根源を至る手段に魔術を用いるから魔術師と呼ばれているだけで実際に深い意味はないんだ」

 

 根源への到達を目標とする人種のことを魔術師………、と。

 するとマシュが「あの」とガーレンに声をかけた。

 

  「何でしょう?マシュ」

  「ガーレン先輩、根源などそういった話は先輩には難しいかと……」

  「ああ、そうだね。まだ彼にはそういった話はわからないか」

 

 シュミットの毒ある発言が俺の胸を抉っていった気がした。さらっとそういうことを言ってくれるよなぁこの人!!

 でも事実なので何も言えず、ぐぬぬぬと歯噛みする。

 

 するとそれを見たシャルルがポン、と肩を叩いて来た。

 

  「大丈夫だ、俺もよくわかんなかった!」

 「シャルル………!!」

  「そうだな、んじゃ魔術の使い方を説明しといたほうが後々有効だろ。根源とかそこらへんはまた今度でいい」

 

 そうキャスニキが言うと、所長が「そうね、あまり時間がないもの」とうなずいた。……なんだろう、すでにメンタルがボコボコになってそう。

 

 凹んでいる俺を見てモーガンがクスクスと笑いながら言った。

 

  「そもそも立香はどんな魔術があるかのほうがきっと興味があると思うわ。そのげーむ?というものよりも現実の魔術の方がよっぽど面白いから」

 

 モーガンの言うとおりです。思いっきり言い当てられていて恥ずかしくなった。俺そこまでわかりやすかったっけ……。

 ガーレンも頷いて、ホワイトボードに書かれた字を全て消して、「『魔力』という字を書いた。

 

  「魔術師には魔力回路って呼ばれる、魔術師が体内に持つ魔術を扱うための擬似神経がありますの。生命力を魔力に変換するための『炉』になりますの。最初は眠っているのですけど、一度開いてしまえばあとは術者の意思でオンとオフの切り替えができますのよ」

 「へえー……じゃあ俺の魔力回路は今閉じているってことなのか?」

  「もう君はすでにマシュとの契約時に魔力回路を開いているから、今はオフの状態だね。でも魔術を発動させるためには基本的に呪文詠唱が必要になるんだ」

 

 ああ、やっぱりゲームでもおなじみの詠唱が必要になってくるんだ。

 頷いているとセイバー・リリィがはい!と手を挙げた。

 

  「呪文詠唱と言っていますが、基本的にはどのような詠唱があるのでしょうか?」

  「同じ魔術でも魔術師ごとに呪文詠唱の文句の内容は異なるよ。魔術回路を効率よく起動・作動させる方法の1つとして詠唱が必要になる、いわば自分を作り変えるための決まり文句なんだ。人によってその工程も違ってくる。例えば……」

 

 パチンッ、とシュミットが指を鳴らすと彼の人差し指に炎が灯される。おぉ、あれも魔術なんだ!

 

  「魔力を通すだけで魔術を起動させる一工程(シングルアクション)……要は詠唱なしで発動させる魔術もあるし、1つの事柄を自身の中で固定化する一小節、つまり短く唱えることで発動する魔術行使も存在する。魔術師として成長することで詠唱は短縮されるからこの辺りは全て実力次第だね」

 

 並大抵の魔術が発動するのは難しい、ということか。そう考えながらノートに魔術について書き加えていく。

 キャリスもノートに書き加えていくのを横目で見ていると、だいぶ真剣な表情で書いているのが見えた。

 

 俺たちが書き終えるのを見ると、キャスニキが杖を出して言った。

 

  「魔術ってのには『魔術礼装』って呼ばれるものが存在する。ようは魔法使いの杖みたいなもんだな。役割は2つ、魔術師本人が行う魔術そのものを強化する『増幅機能』と礼装自体が高度な魔術理論を帯び、魔術師の魔力を動力源として起動して定められた魔術を実行する『限定機能』がある」

  「この魔術礼装については今あなたたちが身にまとっているカルデアの制服がそうよ」

 「えぇっ!!?こ、これも礼装の1つなんですか!?」

  「そう。だから大事に使いなさい。その服を身にまとっていれば極寒の地にいても平気な様に仕上げられているんだから」

 

 すげえっ、カルデアの技術にそんなものが組み上げられてんのか……!!ってことはやろうと思えば俺も魔術が使えるかな!?

 

 そんな期待を抱いていると、所長が「ただし!」と俺の考えを遮る様に言って来た。

 

  「当然これにも詠唱が必要になります。よって特異点でも使えるように徹底的に覚えなさい!!今から1時間後にテストします!!」

 「「えぇっ!!?」」

  「あ、リリィはいいのよ?制服着なくて」

  「え、えぇっ……」

  「当然合格点に至らなかった場合は課題を出しますのでよろしく!!」

  「……所長、なんか怒ってない?」

  「現地で参加できないから僻んでるんじゃない?」

  「そんな陰口叩いているあなたたちも特別テストを受けてもらうから!!」

  「えぇぇぇっ、私何も言ってませんわよ!!?」

  「陰険所長………」

 

 ぼそりとシュミットがそう呟くのが聞こえ、嫌な予感がして俺とシャルルはすかさずキャリスとリリィを掴んで机の下に隠れる。マシュもラモラックによって別の机の下に引っ込んでいる。

 

 瞬間、ドォンという音が聞こえ、続いて何かが爆発するような音が聞こえた。それとともに所長の叫び声が聞こえた。

 

  「表に出なさいシュミット!!!あなたさっきからなんのつもりかしら!!?」

  「嫌だなー僕は正論を言っただけだってばー!!」

  「あなた少しは自重なさい!陰口悪口は治せと教授にあれほど言われたはずです!!」

  「そんなの興味ないね!」

  「カッコつけるな!!こら、待ちなさい!!」

 

 ドォン、ドォンという何かが当たる音とともに所長とシュミット、そしておそらく巻き込まれたのであろうガーレンの声が聞こえてくる。この感じだと多分魔術での喧嘩でもしているんだろう。

 

 

 とりあえず今回の授業でわかったことで1つ。

 

 

 「絶対に所長とシュミットを合わせちゃダメだ…………」

  「それに関しては同感です、先輩」

  「マスター元気があるよなぁ」

  「元気があるというか、おちょくってるだけなのでは………?」

 

 

 

 

 

 

 その後、部屋が魔術によってめちゃくちゃになり、何事かと駆けつけてきたエミヤとスタッフに怒られるという事態に発展するのはまた別の話。

 

 

 

 

 人理修復の旅はまだ始まったばかりであり、前途多難な道のりになりそうである。

 

 

 

 





魔術と魔法の説明ってこんなもんですかね・・・ウィキペディアからいろいろと引っ張ってきたんですか立香と同じでよく理解できなかったです。間違っていたらご指摘お願いします。

生徒側にリリィがいるのは、多分マーリンに魔術を教わっていても多分?マークが浮かばせながら学んでると思ったので。シャルルはどこかで本好きだと聞いたことがあるので本好き=勉強もある程度できるのでは?みたいな感じです。ただしセイバーなので魔術についてはからっきし。

ちなみに魔術礼装についても調べたんですが、メディアの杖も礼装に入るんですね・・・それじゃあキャスニキの杖も礼装なのかな?と思っています。Fateは奥が深すぎて私には早かったようだ・・・(遠い目)


次回はいよいよ第1特異点・・・の前に、cmでよくやる予告的なものをやっていこうと思います。Fateのcmがあまりにかっこいいので真似したくなりました・・・・。あくまで大筋の予告なので予定がずれるかもしれません。
そしてそれと同時に、待っていた方々非常にお待たせいたしました、約1年経っての題名変更です。ようやく納得のいく題名ができたので、次回の投稿と同時に変更していきたいと思います。

どうぞ、今後もよろしくお願いいたします。では、次回もお楽しみに!

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