Fate/GrandOrder Quatre Inconnus de Magiciens   作:オレン・オラージュ

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皆さんどうも、五月病には要注意!オレンです。
どうもレポートやら何やらが増えて来ていますが、元気にやっています。ですが、最近グロ画像を面白半分で見てしまい、それを思い出してしまって微弱な吐き気と腹痛が止まりません。そのため癒しのために飯テロ動画などを見ています。誰か気分が和やかになる小説を紹介してください(切実)

最近立香視点となる漫画『FGO turas realta』を買ってそれを参考にしながら今回は書きました。マシュ視点のものと立香視点のものでも原作とは戦闘シーンが大きく違って面白いです。特にキャスター、あんたかっけえよ……。

今回は立香とは違い、立香達と再会する前のキャリスとシュミット達の方からです。

では、どうぞ!


一方での戦い sideキャリス&シュミット

 

 

 

 それは、立香が目覚める数分前のこと………。

 

 

 

☆☆☆☆☆

 

 

 

  「………!…………い!!起きてください!!」

 

 誰かが僕を呼んでいる。ガーレンとは少し高い、ような声。でも、何か焦っているような声だ。

 僕は固く閉じられていた目を重くこじ開けた。

 

 僕の前にいたのは、眼鏡をかけた黒い瞳の女性だった。黒髪と黒い瞳………生粋の東洋人のようだ。

 ……ん?

 

 

 「君は、確かあの時いた……?」

  「は、ははははい!キャリスと言います。あの、大丈夫ですか?」

 「あ、ああ、うん………?」

 

 身体を起こして辺りを見回すと、ようやく今の状況に気づく。

 僕達がいたのはタタミが敷かれ、ショウジやフスマのある………確か東洋で言う『和室』と呼ばれる部屋だった。何も置物らしいものはなく、ショウジから見える赤い光が部屋の中に差し込むくらいだ。

 

 さっき僕達がいたのは、確かカルデアの管制室にいたはずだった。なのに、何故……?

 

 「キャリスさん、と言いましたね。何故僕達がここにいるかは?」

  「わ、分かりません!ただ、側にマシュさんや立香さんがいなかったんです。そ、それに、何だかとても危険な感じがして、とりあえずあなたが起きるまで待っていたんです」

 「確かにね……」

 

 先ほどからちりちりと何かが燃える音が聞こえる辺り、この部屋から出たら多分あまり良くない光景を見ることになるんだろう。何となく想像がつく。

 

 「とは言っても、ガーレンや他のお2人を見つけてここがどこか把握しなくてはいけません。移動しましょう」

  「い、移動するんですか!?」

 「何か問題でもありますか?」

  「え、い、いえ、ない、です、けど……」

 「ならいいでしょう」

 

 僕としては早くガーレンを探して助けなきゃいけませんし、と声に出さず呟く。

 キャリスは俯きながらおどおどしている。かすかに震えているところを見ると、今の状況が怖いんだろう。確かに見知らぬ場所に放り出されれば恐怖を感じるのが人間だ。

 まあ、僕の場合は恐怖云々よりもガーレンの無事の方が心配だ。

 

 

 ふと嫌な気配を察知して、キャリスにかがむ様に身振り手振りで指示をする。キャリスは僕の様子に気づいたのか、涙目になりながらこくりと頷く。

 

 そのままかがんでいると、障子に黒い影が映り込んだ。2m以上はあるであろう巨体だ。ギシ、ギシ、と足音を立てながら廊下を歩いているのだろう。

 普通の人間ではあり得ない巨体ではあるし、もしかしたら何かの魔術師が生み出した魔獣の類いなのかもしれない。

 それを考えると、どうもここは本当に危険なところであるようだ。

 

 

  「危ないっ!!!」

 

 するとキャリスさんが僕の身体を横倒した。次の瞬間、僕のいたところが突然崩れた。

 見ると、あの黒い影の正体と思われる髑髏の仮面をつけた大男が拳を振り下ろして障子ごと破壊したようだ。もし僕があの場にまだいたらと思うと、さすがにゾッと背筋に寒気が走る。

 

 「キャリスさん、こちらです!!」

  「は、はい!」

 

 慌てて大男の横をすり抜けて、そのまま廊下から外へ飛び出した。どうやら日本家屋の庭園に出てきたようだ。

 僕達はそのまま大男から離れようとした。念のため『防御』の呪文もこっそりかけておく。

 

 ………そこに。

 

 「なっ!!?」

  「嘘!?」

  「……!」

 

 目の前にもう1人髑髏の仮面をつけた男が現れた。そのまま腕を振りかぶって僕とキャリスの方に振り下ろして来た。

 僕とキャリスさんはそれぞれ横跳びで回避するものの、どうやら大男は2人とも僕の方に向いている。つまり、狙いを僕に定めたのだ。

 

 さすがに2人は分が悪い、かといってキャリスさんに標的を向けるのもまずい。

 

 ひとまず身体強化の魔術を全身にかけておく。

 僕はガーレンとは違って魔術の邪道とも言える武道を使って戦う訳ではない。むしろどちらかと言えば策を練るのが得意な方だ。

 

 まず、ここを打開するには……。

 

 「『Garedez-le Ferme(閉じ込めろ、焰)』!」

 

 魔術回路を回転させる。フランス語の短い詠唱を唱え、人差し指を立てて、大男2人に向ける。すると大男2人の周りに炎の檻が形成され、閉じ込められた。

 その隙に、呆然としているキャリスさんに呼びかける。

 

 「キャリスさん!今のうちにガーレンを探して来てください!!」

  「えぇっ!?で、ですが………」

 「いいから早く!ここは危険です!!僕も隙を見つけたら退避します!!急いで!!」

  「そ、そんなっ……わ、私は………」

 

 狼狽えているキャリスさんに発破をかけようとしたところで、大男が檻を手で破壊し、こちらに近づいて来た。

 あの馬鹿力、やはり人間ではない!というか炎で形成されたのに火傷1つ負ってる様子すら見せないとは……!!

 今ようやくになって冷や汗が出て来る。だけど、ここで引き下がる訳にはいかない。

 

 「行ってください、キャリスさん!!」

  「っ…………す、すぐ戻りますぅ!!!」

 

 最後の一声で、キャリスさんは素早く踵を返して立ち去って行った。日本ではああいうのを脱兎の如く、というんでしたっけ。

 

 キャリスさんを見届けた後、僕は大男に向き直る。

 

 

 さて、どうやってこの状況を打開しようかな………。

 僕は拳を握りしめ、大男2人を睨みつけた。

 

 

 

☆☆☆☆☆

 

 

 「ガーレンさん、立香さん……!!」

 

 急がなきゃ、急がなきゃ、急がなきゃ。

 私はそんなことばかり考えて走っていた。今はあの人が引き止めているとはいえ、早く見つけないとあの人が危ないです……!

 

 

 辺りを見回して2人の姿を探しながら、ふと考えた。

 なんで1人で逃げたんだろう。一緒に逃げることだって出来たはずだった。私の『力』で逃げようと思えば逃げることが出来たはずだった。

 なのになんで、今、私は1人で走っているんでしょうか………。

 

 いえ、私が早く探しに行かなければあの人が危ないですし、それに私があの場にいても役に立てることなんてない……。

 

 いくら考えても悶々とした気持ちは無くならず、しかもガーレンさんや立香さんが見つからず私の中で焦りが募って行くばかりです。

 このまま見つからずにいたら、あの人は………。

 

 「ああああああやっぱり私にはレイシフトなんて向いてなかったんです……!!」

 

 困り果てて思わず頭を抱えていると、ふと影が指しました。嫌な予感がして後ろを振り返ると、

 

 そこにいたのは黒い露出度の高い服を纏った赤い髪の女性が剣を持って立っていて………。

 

 「っ!!?」

 

 慌てて横の方に転がると、私のいたところに女性が剣を振り下ろしてきました。殺気が先ほどのあの大男達と同じくらいで、身体がすくみあがりました。

 

 震える足を無理矢理動かして、私は走りました。とりあえず身を隠そうと曲がったところで、屋敷の中にある倉庫のようなところに入り込み、すぐさま扉を閉めました。

 

 

 「は、はぁっ、はぁっ………」

 

 息切れしながらどう逃げ切ろうか考え込む。あの様子だと、とても強い上級の使い魔の類いなのは間違いないでしょうけど……。

 

 そこまで考えて気づいた。レイシフト前に所長の話で何の説明をされた?

 そもそもレイシフトの際、マスター候補生達はまず何をするべきだった?

 

 

 歴史に遺した偉人達『サーヴァント』を召喚することだったはず。

 

 あの使い魔達は、もしかしてこの特異点に召喚されたはぐれサーヴァントだとすれば……?あの大男も、あの女の人も、サーヴァントだとしたら…………。

 

 そこまで考えて、ふと顔をあげる。荷物の奥の方で何かが赤く光っていた。

 私はそろーっと荷物を退けてその光の根源を見る。

 

 

 あったのは、床に円のように描かれた術式だった。その術式が赤く光っている。

 術式に関しては私の唯一の取り柄だったから覚えてる。この術式は、『サーヴァント』を召喚するための術式だ!

 

 ガァン、ガァンと何かが破壊される音がする。多分女の人が近づいて来ているのだと思う。

 

 

 迷っている暇はありません!

 私はおそるおそる指を噛みちぎって、その血を床に垂らし早口で唱えます。

 

 「『素に銀と鉄。礎に石と契約の大公』」

 

 正直サーヴァントを本当に召喚するとは思ってもいませんでしたし、ほとんど唱えきれるか自信はありません。

 

 「『降り立つ風には壁を。四方の門はとじ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ』」

 

 でも、それでも。あの男の人達と戦っているあの人を、立香さんやガーレンさんを、

 

 「『閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)』」

 

 助けられるのなら、賭けをしなくては。

 

 「『繰り返すつどに五度。ただ、満たされる刻を破却する』!」

 

 

 瞬間、後ろで爆発音がしました。扉が破られ、何かが近づいて来るような足音がします。それでも、急いで唱え切るために詠唱に集中する。

 

 「『告げる。汝の身は我が下に、我が命運は汝の件に。聖杯の寄る辺に従い、この意、この理に従うのならば答えよ』」

 

 何かの風が切る音がして、私は身体を横に反らしました。後ろにはさっきの女性がたっていましたが、怯まずに必死になって睨みつけます。

 

 「『誓いをここに!我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者。汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪よ来たれ、天秤の守り手よ_____』!!」

 

 

 

 

 女性が私に剣をふりかざした瞬間、術式から漏れる赤い光が増しました。思わず剣が振り下ろされるのを見て、思わず目をつぶりました。

 

 

 

 瞬間、何かの金切り音とともにザシュッ、という何かが引き裂かれる音がしました。

 

 

  「召喚に従いこのライダー『ラモラック』、参上致した。マスター、大丈夫か?」

 「………ほえ?」

 

 

 

☆☆☆

 

 

 「ぐあっ!!!」

 

 強い圧力で敵に吹っ飛ばされてしまい、壁にぶつかる。その衝撃で脳天が揺れ、目眩が起こる。

 視界がぐらぐらと揺れながら、目の前にいる敵を睨みつける。さっきから魔術で攻撃しているものの、あっさり躱される。防護の魔術を身につけていても正直きついものがある。

 さっきぶつかった衝動で頭から血も出ている。ちょっと、いやこれは本格的にまずい。

 

 とはいえ、正直今の僕の魔術でどうにかなるようなものではない気がしてきた。日本ではこういう状況のこと、万事休すって言うんだったかな。

 

 大男は最後の一撃を加えようと腕を振り上げる。せめてもの最後の抵抗に、と僕は重くなった腕を大男に向けて『ガント』を放とうとする。

 

 

 

 そこで、ふと風が切るような音がした。

 

  「おらおらおらぁっ!!!そこを退けぇぇぇぇっ!!!」

 「っ!?」

 

 突如大男の後ろから飛んで来た槍が1人の大男の身体を貫き、僕の顔の横の壁に突き刺さった。

 ………正直、今生きた心地がしなかった。これであと数センチズレていたらどうなっていたことだろうか。最悪頭蓋の貫通だってあり得た。

 

 貫かれた大男は粒子状となって消えて行き、その後ろが見えた。後ろには槍を投げたと見られる緑髪の鎧を纏った男が立っていた。

 もう1人の大男が振り向いた瞬間に、緑髪の男は踵落としで頭蓋を破壊し、そのまま横に蹴り飛ばす。

 

 また新手か?と腕を降ろさずに敵を睨みつける。

 

  「ま、待って下さいライダー!その人は敵じゃありません!!攻撃しないでください!!」

 「きゃ、キャリス!!?」

 

 はぁ、はぁと息切れして走って行ったはずのキャリスが緑髪の男の後ろから現れた。

 

 ……というか、今彼女はなんと言った?ライダー?ってことはこの男、あの噂に聞くサーヴァント!!?

 

  「何だよマスター、知り合いだったのか?」

  「は、はい、そうです、というか急に飛び出していかないでくださいぃぃ!」

  「悪い悪い、何だか敵の気配がしたもんだからよ。つか案外弱かったな」

  「あれで弱いとか言えるんですかぁ!?」

 

 ライダーとキャリスの会話を聞きながら、さっきの敵について僕は考えた。そういえばあの大男も実はサーヴァントだったのかもしれない。それなら、あの床を陥没させたり、強力なパワーと強靭な身体も納得がいくというもの。

 それにしてもどうしてサーヴァントが召喚されているんだ?あの様子ではマスターの命令に従っていたとは思えないし………。

 

 悶々と考えていると、ライダーがおっ、と顔を上げる。

 

  「どうやらまだ近くに敵がいるみてぇだ!ちょっくら倒しにいって来るぜ!!」

  「えぇっ!!?」

 「はっ!!?」

 

 僕達が止める間もなく、ライダーは塀を飛び越えてどこかへと行ってしまった。

 残された僕達は、愕然とするばかり。

 

 「………あー、キャリスさん?」

  「わ、わわわわ私のせいじゃないです!!ライダー戻って来てください!!ライダあぁぁぁぁぁっ!!!」

 

 ……何だか、無性にガーレンに会いたくなって来た。

 半分現実逃避をしながら、ひとまずライダーを追おう。そう考えた僕であった。

 





vsアサシン、そしてライダー召喚回でした。
ここでちょこっとだけ今回出て来たキャラの説明を。

キャリスは性格は臆病なのですが、詠唱が得意です。契約の呪文程度なら大体30秒もあれば余裕です。魔術師としては立香程とはいわないとはいえ、原作の序盤の衛宮士郎レベルじゃないでしょうか。こう、特定の魔術が人外レベルに通り越しているところとか………(ゴニョゴニョ

シュミットは作中でも言っていた通り、策士な性格で戦うのに向いていません。いや、魔術師が体術を使うのもおかしな話ですが(それを言ったら原作は相当ぶっ壊れのような気もしますけど……)
本編では炎の檻を造り出す魔術を使っていました。これは彼の得意魔術の1つです。炎の檻を造り出すだけですが、常人なら普通動けなくなるところ。ただ相手が悪かった。

ラモラックは基本的にあるキャラを元にして書いているので、戦闘狂です。敵がいればどこへでも飛んで行きます。あと伝説の通り、彼は馬上戦で本領を発揮しますが、乗っていなくても強いです。緑髪の騎士って書くとどうしても最近実装されたアキレウスを思い出してしまうんですけどねぇ……彼との差別化を今後追求出来たらなと思います。


次回は戦いが終わった後。やっとドクターと話せるよぉ!!あと改めて自己紹介とともに、新たなサーヴァント召喚………かも?
次回もお楽しみに!


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