東方魔卿録   作:子アオ

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第9話:『皇と巫女』

 

「──我が名はデスピアズ。邪神の皇だ。」

 

デスピアズと名乗ったソイツは、不敵な笑みを浮かべながら私達を見遣る。

 

隣にいるエグゼシードからははっきりとした敵意を感じて取れた。

 

エグゼ「お前ッ……何故ここにいる!?」

 

ピアズ「我には答えようのない質問だな。神皇共(やつら)に敗北し、もう一度目を開けたらこの地に倒れていたという事しかわからん。」

 

エグゼ「何……?」

 

ピアズ「では逆に問うが、貴様の方こそ何故ここにいる?」

 

エグゼ「……あの後、気がついたらこの神社の近くに居ただけだ。」

 

ピアズ「フッ、要するにそれと同じということだ。それにしても、貴様までいるとは思わなかったぞ。」

 

霊夢「……アンタ、ここに何しに来たの?」

 

ピアズ「何かしらの情報源を探してさまよっていたらこのを発見した。それだけだ。」

 

なるほどね。

つまり流れてきてからあまり時間は経っていない……と。

 

ピアズ「まあ、そういう訳だ。それで、この幻想郷?という場所は一体何なのだ?」

 

霊夢「……忘れられた者達の最後の楽園。現代で忘れられた妖怪や神、人間、物とかがここにやってくるわ。

アンタやエグゼシードのようにグラン・ロロの連中がやって来るようになったのは最近の事だけどね。」

 

ピアズ「成程。存外興が乗りそうな土地に来たものだ……フフフ…。」

 

エグゼシード「……何を企んでいる?」

 

エグゼシードがアイツに問う。

向こうで何があったかは聞いた話でしか知らないけど、警戒しすぎじゃない?

 

アイツはと言うと、一瞬驚いたような顔になった後、顎に手を当てて明後日の方向を見遣り、何かを思案しているようだった。

 

ピアズ「企んでいる……そうさな。幸いその新聞がヴァンディールが来ていることを確定させているからな……。」

 

ピアズ「………奴と合流して、再び一旗上げるのも一興か。」

 

アイツがそう言った瞬間、エグゼシードの怒気が増した。

 

エグゼシード「……霊夢。」

 

霊夢「……はぁ…分かったわ。私としても、コイツは無視出来ない───

 

 

 

───ターゲット。」

 

 

 

デスピアズ「……ほう。我に挑むか。」

 

霊夢「悪いけど、何かしでかそうとする奴を野放しにするほど面倒くさがりでも無いのよね。一応、治安維持も仕事のひとつだし。」

 

デスピアズ「いいだろう……来い。」

 

霊夢「私達が勝てばしばらくは身動きは取らせない。いいわね?」

 

デスピアズ「一向に構わんとも。」

 

 

霊夢・デスピアズ「「ゲートオープン、界放!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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デスピアズ「先攻はやろう。好きにするがいい。」

 

霊夢「ならお言葉に甘えて。私のターン。」

 

霊夢「マジック『エンペラードロー』。デッキから2枚ドローするわ。ソウルコアを使ったから、その後にデッキを2枚オープン。」

 

 

壬馬トラケナー

コレオン

 

 

霊夢「この中から系統:皇獣を持つスピリットを全て手札に。よって両方とも手札に加えるわ。」

 

霊夢「ターンエンド。」

 

 

霊夢

R:0 T:【4】H:8 D:31

 

 

デスピアズ「我のターン。『邪神域』をLv2で配置。バーストをセットしてターンエンドだ。」

 

 

デスピアズ

R:0 T:4 H:3 D:35

 

邪神域:【1】Lv2

 

 

霊夢「私のターン。『彷徨う天空寺院』を配置。バーストをセットしてターンエンドよ。」

 

 

霊夢

R:0 T:【5】H:7 D:30

 

彷徨う天空寺院:0 Lv1

 

 

デスピアズ「赤属性の割りにはのんびりと動くな。さっさと攻めてもいいのだぞ?」

 

霊夢「私は私なりに現時点での最善の動きをしてるつもりよ。時間が来たら決めてあげるから安心なさい。」

 

デスピアズ「ほう……我のターン。『バーゴイル』をLv4で召喚。召喚時効果でコアブースト。」

 

デスピアズ「さらにマジック『ネオダブルドロー』。バーゴイルはアルティメットだ。3枚貰うぞ。」

 

デスピアズ「ターンエンド。」

 

 

デスピアズ

R:0 T:5 H:5 D:31

 

バーゴイル:【1】Lv3

邪神域:0 Lv1

 

 

霊夢「アンタこそゆっくりじゃないの。」

 

デスピアズ「元々こういう戦い方でな。」

 

霊夢「あらそう、私のターン。『コレオン』を召喚。さらに『壬獣ジャガーエッジ』をLv3で召喚。アタックステップ行くわよ。」

 

霊夢「ジャガーエッジ、アタックよ。」

 

霊夢の声でジャガーエッジが駆ける。また、それと同時に雄叫びをあげる。

 

霊夢「アタック時効果、ジャガーエッジにソウルコアが乗っているから1枚ドローするわ!BPは7000、そのアルティメットより上よ!」

 

霊夢のデッキはアタック時効果でアドバンテージを取るスピリットが多い。

今回は割愛されたがらジャガーエッジはアタック時にBP3000以下のスピリットを破壊する効果も持っており、序盤の支え役を買っている。

 

霊夢(相手が誰でもやることは変わらない。まずは序盤からライフを狙いに行く!)

 

 

デスピアズ「………ドロー、か。」

 

霊夢「?」

 

デスピアズ「ドロー、それは手札の増加でもある。お陰で『此奴』の仕事ができた……バースト発動。」

 

突如フィールドに炎が走る。

それはコレオンとジャガーエッジを見事に捉え、2体を破壊した。

 

霊夢「な──!?」

 

デスピアズ「条件は相手の効果での相手の手札増加。

『甲殻伯メタリフェル』をバースト召喚。」

 

地面から出てきたアルティメット。霊夢が目にするのは初だろう。

 

デスピアズ「発動時の効果はBP合計20000までの相手のスピリットの破壊。フフッ、計算が狂ったか?」

 

霊夢「……踏んでしまったものは仕方ないわね。ターンエンド。」

 

 

霊夢

R:【5】T:1 H:7 D:28

 

彷徨う天空寺院:0 Lv1

 

 

デスピアズ「我のターン。『獄風の探索者カゲロウ・シーカー』をLv4で召喚。ソウルコアを使っての召喚により、デッキから3枚オープンし、アルティメットを1枚手札に。」

 

 

龍魔皇イビルフリード

デパーテッドソウル

邪神皇デスピアズ

 

デスピアズ「『邪神皇デスピアズ』を手札に。残りは破棄だ。さらにカゲロウ・シーカーの効果で究極シンボルを赤とし、『ネオ・ダブルドロー』を2コストで使用。先程と同様に3枚ドロー。バーストセット。」

 

デスピアズ「アタックステップ、メタリフェル、行け。」

 

メタリフェルがゆっくりと歩いて行く。

勿論大剣を携えながら。

 

霊夢「フラッシュ、『セイントフレイム』!

相手のアルティメットをBP合計10000まで破壊、カゲロウ・シーカーを破壊よ!」

 

空から降る炎に晒され、カゲロウ・シーカーは爆散。

メタリフェルはそれでもなお歩を進める。

 

霊夢「ソイツのアタックはライフで受けるわ!!」

 

 

霊夢:ライフ5→4

 

 

霊夢「ッ……ライフ減少によりバースト発動!

『黒壬獣ブラッディ・セイバー』をバースト召喚!!」

 

デスピアズ「ほう。ターンエンド。」

 

 

デスピアズ

R:3 T:【3】H:7 D:24

 

メタリフェル:1 Lv3

邪神域:0 Lv1

 

 

霊夢「私のターン。『甲の使徒レーディア』を召喚。召喚時効果でトラッシュのコレオンを回収するわ。」

 

デスピアズ(先程メタリフェルを食らってなお手札を増やすか……ダメージ覚悟の賭け…中々度胸のある。)

 

霊夢(さっきのは……ないみたいね。なら……)

 

霊夢「私に力貸しなさい……異魔神ブレイヴ!」

 

デスピアズ「!」

 

霊夢「『炎魔神』、召喚!!」

 

現れたのは赤い機械の魔神。レミリアの龍魔神とはまた違う異魔神だ。

 

デスピアズ「異魔神か。面白い。」

 

霊夢「ブラッディ・セイバーを左に、レーディアを右にそれぞれ合体。アタックステップ!」

 

霊夢「ブラッディ・セイバーでアタック!!」

 

ブラッディ・セイバーがダッシュ。それと同時に炎魔神が左腕を構える。

 

霊夢「炎魔神の追撃!相手のバーストを破壊し、スピリット全てをBP+5000!」

 

炎魔神のロケットパンチがバーストを破壊。

また、炎魔神のオーラが強まり、2体のBPも上昇する。

 

 

バースト

聖龍皇アルティメット・セイバー→破棄

 

 

デスピアズ「ライフだ。」

 

ブラッディ・セイバーの牙がバリアにぶつかり、ライフを削る。

 

 

デスピアズ:ライフ5→3

 

 

霊夢「……ターンエンドよ。」

 

 

霊夢

R:0 T:4 H:6 D:27

 

ブラッディ・セイバー:【3】Lv2

レーディア:1 Lv1

彷徨う天空寺院:0 Lv1

 

 

デスピアズ「我のターン。(……さて。)」

 

デスピアズ(レーディアでのアタックが無かったのは我にコアを与えずに次で決めるためだろう。恐らく次に出てくるのは奴か。)

 

デスピアズ「……いいだろう。こちらが先に手を明かすとしよう。邪神域をLv2に。」

 

デスピアズ「そしてLv2の邪神域を疲労させる。そうすることで、次に召喚するアルティメットの召喚条件を無視する。」

 

霊夢「……来るわね。」

 

 

デスピアズ「──歯向かうならば焼き尽くそう。従うならば傀儡としよう。闇の頂点を前に、平伏の2文字の下踊るがいい。『邪神域デスピアズ』Lv4で召喚。」

 

 

デスピアズ Lv4 BP16000

 

 

霊夢「あれがアイツの……!」

 

デスピアズ「まずは召喚時効果だ。相手を一体指定し、それ以外を破壊する。レーディアを指定し、ブラッディ・セイバーにはご退場願おう。」

 

邪神皇がレーディアをバリアで囲むと同時に、地面を光線でなぞった。

瞬間、地面が爆発し、ブラッディ・セイバーは跡形もなく消え去った。

 

霊夢「一体破壊するにしてはデカすぎでしょ……!?」

 

デスピアズ「アタックステップ。邪神皇の一撃、受け取るがいい。」

 

霊夢「──上等よ!ライフで受ける!」

 

邪神皇の掌からレーザーが照射。霊夢のライフを破壊する。その後、デスピアズはメタリフェルには攻撃させずにターンエンドを告げた。

 

 

デスピアズ

R:0 T:5 h:7 D:23

 

デスピアズ:【3】Lv4

メタリフェル:1 Lv3

邪神域:1 Lv2

 

 

霊夢「私のターン……今度はこっちの番よ!」

 

霊夢「まずはコレオンを召喚。そんでもって──

 

 

 

───炎纏う神馬、その疾走は風の如く!召喚!『午の十二神皇エグゼシード』!!」

 

 

エグゼシード Lv3 BP25000

 

 

霊夢「エグゼシードを炎魔神の左に合体!!そしてアタックステップ!」

 

霊夢「行きなさい!エグゼシード!」

 

エグゼシード「りょーかい!」

 

エグゼシードが駆ける。その速さたるや、霊夢が『風の如く』と表したそれに相応しい。

 

霊夢「エグゼシードのアタック時効果【封印】!!

ソウルコアをライフに!!」

 

霊夢「さらに、封印中のエグゼシードは【走破】を使える!!メタリフェルに指定アタック!!」

 

エグゼシードがメタリフェルに向かって突進する。

メタリフェルはそれを跳んで避け、持っていた剣を2本、エグゼシードに向かって投げる。

 

対するエグゼシードは後ろ足に付いていた武装を飛ばして剣を迎撃、両者の中間で爆発が起きる。

 

霊夢「エグゼシードの走破は、ブロックされた相手とのバトルが終わった時、生き残っていればエグゼシードのシンボル分、相手のライフを減らせる!」

 

エグゼシードが跳び、メタリフェルに突っ込む。メタリフェルはそのままエグゼシードの角に貫かれ、破壊された。

 

霊夢「炎魔神とのブレイヴでコイツはトリプルシンボル!!これで!!」

 

エグゼシード「フィニッシュだ!!」

 

着地したエグゼシードが、今度はデスピアズに突進し、ライフを奪いに行く。

 

デスピアズ「フフッ、見事だな。伊達に神皇を使役している訳では無いか────

 

 

 

───まあ、おおよそこちらの予測通りだが。」

 

霊夢「え!?」

 

デスピアズ「『リアクティブバリア』。このカードは相手の効果でライフが減る時に破棄することで、その量を1にする。さらにその後、コストを払うことで相手のアタックステップを終了させる。」

 

霊夢「……!!」

 

エグゼシードは突然現れた2つ目のバリアに阻まれ、突進の威力が弱まる。

さらに、3つ目のバリアが現れ、霊夢のスピリット達を阻んだ。

 

 

デスピアズ:ライフ3→2

 

 

霊夢【封印】

R:0 T:1 H:5 D:26

 

エグゼシード:3 Lv2

レーディア:3 Lv2

コレオン:2 Lv2

彷徨う天空寺院:0 Lv1

 

 

デスピアズ「さて、我のターンだ。もう一度『邪神域』を疲労させ条件を無視。」

 

デスピアズ「かつて世界を守護していた三体の龍を知っているか?これがその一体だ。召喚。『アルティメット・ジークヴルムノヴァ』」

 

長剣を持ち、特徴的な翼を持つ赤い龍。

その体色は僅かに黒ずんでいた。

 

エグゼシード「三龍神!?」

 

デスピアズ「然り。召喚時のアルティメットトリガー。カードのコストはいくつだ?」

 

霊夢「コストは……3、『十二神皇の社』よ。」

 

デスピアズ「ヒットだ。そのカードのコスト分、ライフを回復させる。よって我のライフは5に戻る。」

 

デスピアズ「アタックステップと行こう。もう一度、邪神皇デスピアズでアタック。」

 

邪神皇が再び掌からレーザーを……出すことはなく、黒い波動を放つ。

すると、霊夢のライフにあるソウルコアが消え、トラッシュに移っていた。

 

デスピアズ「アタック時効果は封印の解除。行き先がトラッシュ故にこのターンの間は再封印することも出来ん。」

 

霊夢「くっ……!」

 

デスピアズ「さらにフラッシュタイミング!【煌臨】発揮!!」

 

霊夢「【煌臨】?」

 

デスピアズ「そうだ。ソウルコアを除外することで、手札にあるこのカードを邪神皇デスピアズに乗り移らせる!」

 

デスピアズがソウルコアを砕くと、邪神皇が突如現れた黒い渦の中に消える。

 

デスピアズ「これが我の本来の姿、『邪神皇デスピアズ・ゾーク』だ。」

 

霊夢「デスピアズ……」

 

エグゼシード「ゾーク…!!」

 

デスピアズ「ゾークの煌臨時効果。相手のスピリットのコアを3つボイドへ。エグゼシード、消えるがいい。」

 

ゾークが指を鳴らすとエグゼシードの居た地面が数度爆発する。

 

爆発が止む頃にはエグゼシードはコアごと消えていた。

 

霊夢「エグゼシード!」

 

デスピアズ「それだけでは終わらんよ。もうひとつの効果。貴様はこの瞬間から【封印】が不可能になる。さて、アタックはどうする?」

 

霊夢「くっ……コレオンでブロック!!」

 

コレオンが迎え撃つが、先程と同じように爆殺される。

 

デスピアズ「ターンエンド。」

 

 

デスピアズ

R:0 T:6 H:5 D:22

 

デスピアズ・ゾーク:1 Lv3

U・シークヴルム・ノヴァ:3 Lv4

邪神域:1 Lv2

 

 

霊夢「私のターン。『壬獣アクセルエッジ』を召喚。召喚時効果で邪神域を破壊!」

 

霊夢「アクセルエッジを炎魔神の左に合体……ターンエンド。」

 

 

霊夢

R:0 T:2 H:5 D:25

アクセルエッジ:【3】Lv2

レーディア:3 Lv2

 

 

デスピアズ「我のターン。『獄風の探索者カゲロウ・シーカー』、『ビートルゴン』をそれぞれ召喚。アタックステップ。」

 

デスピアズ「行け、ノヴァ。アルティメットトリガー、ロックオン。」

 

霊夢のデッキトップが舞い上がり、顕になる。

 

 

絶甲氷盾 コスト4

 

 

デスピアズ「クリティカルヒットだな。クリティカルヒット効果で、BP12000以下の相手のスピリットを破壊する。アクセルエッジだ。」

 

ノヴァが熱戦を放ち、アクセルエッジを破壊する。

 

デスピアズ「そして通常の効果。相手のスピリットに強制的にブロックさせる。」

 

ノヴァがレーディアに飛びかかる。

レーディアは避けて背後から飛びかかるが、尻尾に叩きつけられて破壊される。

 

デスピアズ「締めだな。ゾーク、シーカー、ビートルゴン、アタックだ。」

 

 

霊夢「………!!」

 

 

霊夢:ライフ3→0

 

 

 

三体のアルティメットが霊夢のライフを削りきり、霊夢は先にフィールドの外に弾き飛ばされた。

 

 

 

デスピアズ「…楽しかったぞ。神社の巫女よ。」




一応四魔卿と邪神皇について、地の文においての
『人物かカードか』の区別を明記しておきます。

人物の呼び名:カードの呼び名

マグナ :マグナマイザー
ザンド :ブラム・ザンド
ヴァン :ヴァンディール
イル :イル・イマージョ
デスピアズ :邪神皇orゾーク

です。紛らわしいですが何卒……。
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