東方魔卿録   作:子アオ

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第12話・後『邪神の力量 ─空─』

ヴァン「さて……と。早いとこ終わらせよっか。」

 

竜「同感だ。さっさと勝たせろ。」

 

ヴァン「おー!言うねぇ。その前に、君らなんなの?僕達を狙う理由は?」

 

竜「答える事はない。あるとしたら、名乗る程度の事だけだ。名を『メテオヴルム』。お前を倒す。」

 

ヴァン「メテオヴルム……か。グラン・ロロじゃ結構有名な竜さんが出てきたもんだね。

……じゃ、話はこの辺にして始めよっか。先攻貰っても?」

 

ヴルム「構わない。」

 

ヴァン「ありがとね。僕のターン。『バーゴイル』を召喚して、召喚時効果でコアブースト。ターンエンド。」

 

 

ヴァン

R:0 T:0 H:4 D:35

 

バーゴイル:【2】Lv3

 

 

ヴルム「俺のターン。『煌星竜スターブレイドラ』を召喚、さらに『星の砂漠』を配置。その後に『双翼乱舞』を使用して2枚ドロー。ターンエンドだ。」

 

 

ヴルム

R:0 T:4 H:4 D:33

 

スターブレイドラ:【1】Lv1

星の砂漠:0 Lv1

 

 

ヴァン「僕のターン。ソウルコアを使って『獄風の探索者カゲロウ・シーカー』をLv4で召喚。召喚時効果でデッキを3枚オープン。」

 

 

終焉甲帝

獄風の探索者カゲロウ・シーカー

ドクロスリーパー

 

 

ヴァン「この中から『終焉甲帝』を加え、残りを破棄。さらに『邪神域』を配置。シーカーの効果でバーゴイルのシンボルを緑に変えて、2コストで置くよ。」

 

ヴァン「アタックステップ、バーゴイルでアタック!」

 

バーゴイルが飛ぶ。先程『早いとこ終わらせる』と言ったとおり、速攻でカタをつける気らしい。

 

ヴルム「ライフで受ける。」

 

 

ヴルム:ライフ5→4

 

 

ヴァン「ターンエンド。」

 

 

ヴァン

R:0 T:【4】H:4 D:31

 

バーゴイル:1 Lv3

カゲロウシーカー:1 Lv3

邪神域:0 Lv1

 

 

ヴルム「俺のターン。『煌星竜コメットヴルム』をLv2で召喚。さらにバーストをセット。」

 

ヴルム「アタックステップ。行け、コメットヴルム!!アタック時効果でデッキを3枚オープンし、その中の系統:星竜を持つスピリットを手札に加える!」

 

 

龍星皇メテオヴルム

スターレインリボーン

彗星竜サングレーザー

 

 

ヴルム「メテオヴルムを手札に加える加え、残りは破棄する。」

 

ヴァン「……来るか!」

 

ヴルム「フラッシュタイミング、【煌臨】発揮!コメットヴルムを依代に、我が分身『龍星皇メテオヴルム』を煌臨させる!!」

 

コメットヴルムの体が朱く光り、形状を変える。

光が弾かれ、朱の竜が姿を表す。

 

 

メテオヴルム Lv2 BP12000

 

 

ヴァン「アタックはライフだ!」

 

メテオヴルムが右腕を叩きつけ、ヴァンのライフを削る。

 

 

ヴァン:ライフ5→4

 

 

ヴァン「くっ……。」

 

ヴルム「ターンエンド。」

 

 

ヴルム

R:0 T:【3】H:3 D:29

 

メテオヴルム:3 Lv2

スターブレイドラ:1 Lv1

星の砂漠:0 Lv1

 

 

ヴァン「僕のターン。シーカーと邪神域のレベルをアップ。」

 

ヴァン「前のターンと同様に、アルティメットとネクサスのシンボルを緑に変え、さらに邪神域を疲労させることで召喚条件を無視する!召喚、『終焉甲帝』!!」

 

 

終焉甲帝 Lv4 BP18000

 

 

ヴァン「シーカーをLv4に。コアは邪神域とバーゴイルから確保。よってバーゴイルは消滅する……ターンエンド。」

 

 

ヴァン

R:0 T:4 H:4 D:30

 

終焉甲帝:【3】Lv4

カゲロウシーカー:3 Lv4

邪神域:0 Lv1

 

 

ヴルム「出鼻から仕掛けて来たと思えば次は何もなしか…まあいい。『煌星竜コメットヴルム』をもう一体召喚。メテオヴルムをLv3にしてアタックステップ。」

 

ヴルム「コメットヴルムでアタック。アタック時効果でデッキを3枚オープン!」

 

 

煌星第二使徒スターゲイズ

堕ちる煌星

爆星龍ガンマレイ・バーストドラゴン

 

 

ヴルム「フッ、スターゲイズを加え、残りを破棄する。」

 

 

ヴァン「……シーカーでブロック!」

 

コメットヴルムをカゲロウシーカーが迎え撃つ。BPはカゲロウシーカーの方が上であり、コメットヴルムはもちろん圧される。

が──

 

ヴルム「再び【煌臨】発揮!」

 

ヴァン「なに!?」

 

ヴルム「次に依代とするのは俺自身。メテオヴルムに『煌星第二使徒スターゲイズ』を煌臨!!」

 

 

スターゲイズ Lv3 BP16000

 

 

コメットヴルムがカゲロウシーカーに叩き潰されて破壊されると同時に、スターゲイズが出現する。

 

ヴルム「スターゲイズは煌臨したターンの間、相手の効果を受けぬ。」

 

ヴァン「また面倒な……!」

 

ヴルム「続いて行くぞ、スターゲイズでアタック!アタック時効果、依代となっているメテオヴルムを召喚する事でスターゲイズを回復!

もう一度現れよ、我が分身!」

 

スターゲイズが小さな星を空に打ち出す。

その星を内側から壊して、出現したメテオヴルムがフィールドに降りる。

 

ヴァン「終焉甲帝、ブロックだ!!」

 

終焉甲帝が迎え撃つ。爪と剣がぶつかり、火花が散る。数合目の撃ち合いで、終焉甲帝がスターゲイズを吹っ飛ばす。

 

ヴァン「どこから卸した力か知らないけど、BP勝負じゃ僕達の方が上だ!」

 

ヴルム「どうかな──フラッシュタイミング、『煌星竜スターブレイドラ』のアクセルを使用!スターゲイズをBP+3000、合計で19000だ!」

 

スターゲイズを吹っ飛ばした終焉甲帝は、追撃をしようと剣を構え飛ぶ。

 

ヴァン「ッ───!?」

 

スターゲイズを斬ろうと剣を振るう──が、すんでのところで止められ、首を掴まれる。

終焉甲帝はそのまま地面に投げ落とされた。

起き上がろうとするが、直後にスターゲイズの叩きつけが決まり、破壊される。

 

ヴルム「再びスターゲイズでアタック!アタック時効果をもう一度使用、コメットヴルムを召喚し回復!

コメットヴルムのコアはフィールドのスターブレイドラを消滅させ確保する。」

 

ヴァン「──フラッシュタイミング、『インファナルウインド』!相手のスピリットを2体疲労させ、カゲロウシーカーに1コアを追加!」

 

刃のような風がスターゲイズとメテオヴルムを襲う。

メテオヴルムはその風に抑え込まれるが、スターゲイズは風を払い除ける。流れた風は代わりにコメットヴルムに当てられた。

 

ヴルム「今のスターゲイズは効果が効かぬと言っただろう!」

 

ヴァン「……ライフで受ける!」

 

 

ヴァン:ライフ4→2

 

 

ヴァン「グゥッ……!!」

 

ヴルム「終わりだ、もう一度スターゲイズでアタック!」

 

スターゲイズがヴァンにトドメを刺さんと飛ぶ。

スターゲイズはヴァンに爪を振り下ろし──

 

 

 

 

 

 

 

 

────突如として現れた暴風に阻まれた。

 

 

ヴルム「何!?」

 

ヴァン「効果効かないのなんて分かってるよ。それに言ったでしょ?BP勝負で勝てると思うな、って。」

 

ヴァン「──【烈神速】召喚。『アルティメット・セイリュービ』」

 

壁となった風を払って現れたのは竜。ガイアノホコを携え、スターゲイズに切りかかる。

 

ヴァン「ブレイヴも合わせて合計22000。ブレイヴ使ってんのかっていうツッコミは無しだよ。そっちもアクセルでBP上げてるんだし、あいこあいこ。」

 

セイリュービは瞬く間にスターゲイズを切り伏せ、破壊する。

 

ヴルム「チッ……ターンエンドだ。」

 

 

ヴルム

R:4 T:2 H:2 D:26

 

メテオヴルム:1 Lv1

コメットヴルム:1 Lv1

星の砂漠:0 Lv1

 

 

ヴァン「僕のターン……さて、アルティメット2体に手札2枚。しかもそっちはバーストあり、と。難儀だねー。」

 

ヴルム(そうだ、まだ俺の方が優勢。伏せた絶甲氷盾で凌ぎ、スターレインリボーンでスターゲイズを回収し「なーんてね。」……何?」

 

ヴァン「難儀だなんて嘘さ。最初っから決める手札は揃ってる。って言ってもホントに最初っからだから事故とも言えるけどね。」

 

苦笑いしながらおどけるヴァン。

しかし、次の瞬間表情が変わる。

 

ヴァン「まあでもダブルシンボル痛かったし、ちょっと怒った。」

 

 

───だからお返し、と。

 

 

獰猛な笑みをもって

 

ヴァン「召喚条件は大丈夫、コアも充分、行くよ──

──我が統べるは地獄の暴風。その風は同志を鼓舞し、敵に敗北を与えん!『獄風の四魔卿ヴァンディール』Lv4で召喚!!」

 

 

ヴァンディール Lv4 BP22000

 

 

ヴルム「ヴァンディール……!!」

 

ヴァン「アタックステップ。行け、セイリュービ。」

 

セイリュービが瞬時に移動し、ヴルムに剣を見舞う。

合体しているので、削るライフは2つだ。

 

 

ヴルム:ライフ4→2

 

 

ヴルム「グッ……だがライフ減少によりバースト「おっと、そうはいかないよ。」

 

ヴァン「ガイアノホコを持ったアルティメットがバトルしている間、そっちはバーストを使えない。」

 

ヴルム「!?」

 

ヴァン「さらに!」

 

ヴァンディールが鎌を投げ、ヴルムにダメージを与える。突然の事にヴルムは驚く。

 

ヴルム「なんっ……!?」

ヴァン「アルティメットのアタックが通れば追加でもう1つライフを貰う。僕の能力だ。」

 

ヴァン「それじゃ、締めだね。カゲロウシーカーでアタック。」

 

ヴルム「グッ……クソッ……!!」

 

 

 

 

ヴルム:ライフ0

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ヴァン「っと……ただいまー。」

 

ヴァンが戻ると、ロボ──ヴァルハランスを拘束したマグナと幽々子が居た。

 

マグナ「戻ってきたか、思ったより手こずったか?」

 

ヴァン「問題ありませーん。僕はゆっくり戦うんでーす。」

 

バトルのはじめに早いとこ終わらせると言っていたのは忘れているようだ。もしくは誤魔化しているか。

 

すると下から

 

紫「ヴァンディール殿、歓談もいいですが、しっかりと捕縛をお願いします。」

 

ヴァン「あっ、ごめんなさい!!アイツは!?」

 

紫「大丈夫です。私が捕まえてスキマに送りましたので。」

 

マグナ「全く、そういう所はしっかりすべきではないか?」

 

ヴァン「うぐ…今回はたまたまだよっ。次は問題ない……はず。」

 

マグナ「言い切らないあたり自覚があるようだな。」

 

ヴァン「う、うるさーい!!」

 

ヴァンが頬を膨らませて拗ね始めたので、幽々子が止めに入る。

 

幽々子「マグナさん、その辺にしましょ。ところで紫、たった今思わぬ収穫があった訳だけど、どうするの?」

 

紫「……今日集まってくれた皆には申し訳ないけれど、もう一度招集をするとしましょう。それまでこの2体はスキマに閉じ込めておきます。」

 

マグナ「あぁ、頼む。」

 

紫「…では、また同じ時間に博麗神社に、ということでよろしくて?」

 

幽々子「わかったわぁ。」

 

マグナ「問題ない。」

 

ヴァン「はーい!」

 

紫「ありがとう。では私はこれで。他の皆にも報告しなければいけないから。」

 

そういうと、紫はスキマの中に消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──白玉楼──

 

妖夢「おかえりなさいませ、幽々子様。マグナさんも、お疲れ様でした。」

 

幽々子「ただいま。お夕飯食べたいわ。」

 

妖夢「ハハ……もうすぐできますから。今日は私一人でやりますので、マグナさんはお休みになってください。」

 

マグナ「そうか?すまないな。」

 

少しのやり取りを終えると、妖夢は厨房に消えていった。

 

幽々子「真面目ねぇ。マグナさんが来て負担が減ったとはいえ、毎日大変でしょうに。」

 

マグナ「それをお前が言うのか?元はと言えばお前の食事量が問題だと思うのだが。そのうち体が風船のようになるぞ。」

 

幽々子「女の子に太る太らないの話はタブーよ。気にしてる子多いんだから。」

 

マグナ「そうなのか?……それはすまなかった。」

 

幽々子「………貴方も貴方で生真面目なところあるわよねぇ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──妖怪の山 椛宅──

 

ヴァン「ただいまぁ……。」

 

椛「あ、おかえりなさい。お疲れ……みたいですね。」

 

文「あやや、結構遅い帰りでしたね。ヴァンさん。」

 

2人の返事に対して、手をひらひらとさせて応じる。そしてそのままベッドに向かう。

 

ヴァン「ちょっと今日疲れた……もう寝ちゃっていいかな?」

 

椛「え、いいんですか?蜂蜜用意したのに…。」

 

ヴァン「うん……明日も同じ時間に行かなきゃだし……明日の朝に食べるよ……ごめんね……。」

 

そう言いながらベッドにダイブし、1分もせずに寝入ってしまった。

 

 

文「ホントに疲れてたんですねぇ。」

 

椛「らしいですね……いつもは夜更かしとか、結構するんですけど。」

 

文「……椛ってヴァンさんの話する時楽しそうですよね。」

 

椛「なっ……そんなこと、ないです。ないです!」

 

文(ここまで説得力のない否定も珍しい……。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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どこかもわからない場所。地面と空の境界すら見えない程暗い。

しかし、そこを歩く何者かの姿ははっきりと見える。

暗いのか明るいのか、全くもって曖昧な場所だった。

 

歩を進める人物は黒に近い紫を基調とした服を纏った小柄な男。

髪も目も紫で、左の手には篭手のようなものを付けている。

 

男が進む先には、玉座のような椅子にもたれかかっている者が1人。

背は少年のそれで、髪は黒く、玉座に座っているというより、抱かれているようある。

 

──起きていられますか。

 

男がそう問うと、少年は目を開けて、男に答えた。

 

少年「……何の用だ。」

 

男「単刀直入に言えば、報告に来た次第です。」

 

少年「……言え。」

 

男「ヴァルハランスとメテオヴルムですが、駄目でした。それだけならばまだ良いのですが、加えて捕虜にまで。」

 

少年「あっそ。ダイノがやられたのは意外だが、あの2体は別に期待もしちゃいない。」

 

男「……もう少し、彼らにも期待をかけてもよろしいのでは。」

 

少年「仲間にはかける。でも使い捨ての駒に何を期待しろと。」

 

男「ハハ、貴方らしい。それで、どうしますか?向こうに情報が漏れないとも限りませんが。」

 

少年「任せていいか?お前なら朝飯前だろ。」

 

男「承知……手段は?」

 

少年「何でもいいよ、最悪アイツらを切っても。

……俺も少し寝る。もう少ししたらアイツらが起きるだろうしな。おやすみ。」

 

男「おやすみなさいませ。件のことはお任せ下さい。」

 

男がそう言うと、少年はまた瞼を閉じた。

 

男「……。」

 

「……彼は寝ておられるか。」

 

横から唐突に声がかかる。男は驚くことも無く応じる。

 

男「はい。たった今。」

 

男に話しかけたのは男よりも少し年が上であろう男性。

緑の袴に刀を下げている。

 

男「仕事で少し出ます。彼をお願いしたく。」

 

男性「任せておけ。貴様よりはマシにできよう。」

 

男「それはいい。……ではこれで。」

 

男性「うむ。」

 

そういうと、男は来た道を引き返していった。

それを見届けると、男性はその場に胡坐をかき、少年を見遣る。

 

男性「──早く目覚められよ、頭。」

 

眠りについている少年が、少し微笑んだように見えた。

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