ザンド「先攻後攻、選べ。」
蛇噬「ではお言葉に甘えて、先攻をとらせて頂きます。私のターン。」
蛇噬「では……おや、これはこれは。『クリスタニードル』を召喚します。」
蛇噬「その後、『旅団の摩天楼』を配置。配置時効果でドロー。さらにもう1枚摩天楼を配置。配置時効果で同じくドロー。」
蛇噬「最後にクリスタニードルを消滅させて『No.32 アイランドルート』を配置。配置時効果で1枚ドロー。」
蛇噬「ターンエンド。」
蛇噬
R:0 T:【4】H:4 D:32
旅団の摩天楼:0 Lv1 ×2
アイランドルート:0 Lv1
ザンド「……1ターン目から随分と動きやがって。
オレのターンだ。まずは『邪神域』を配置。」
ザンド「さらに『リューマン・スカイソード』を召喚。召喚時効果でデッキを3枚オープン。」
アルティメット・サジット・アポロドラゴン
聖龍皇アルティメット・セイバー
獄炎伯デフェール
ザンド「この中から系統:三龍神を持つサジットとセイバーを手札に。デフェールはデッキの下だ。」
蛇噬「三龍神……邪神皇が使っていたはずでは?」
ザンド「その邪神皇からこないだ渡されたんだよ。ターンエンド。」
ザンド
R:0 T:4 D:33
スカイソード:【1】Lv1
邪神域:0 Lv1
蛇噬(これは……少々厄介ですね。)
蛇噬「では私のターンです。『美麗鬼アラ』の【アクセル】を使用。効果は1ドローです。
さらに『紫骸旅団デスリブドラゴン』の【アクセル】。『紫骸旅団ゾンビドラゴン』を手札から破棄し、2枚ドロー。」
蛇噬「アクセルで使用したカードはどちらも手元に置かれます。続けて『クルセイダードラゴン』の【アクセル】を使用し、スカイソードのコアをリザーブに。」
蛇噬が指を鳴らすと、空から2本のナイフが落ちてきて、スカイソードに直撃、そのまま消滅させた。
蛇噬「序盤からの三龍神はご勘弁願いたいものです……ターンエンド。」
蛇噬
R:0 T:【5】H:4(3) D:28
旅団の摩天楼:0 Lv1 ×2
アイランドルート:0 Lv1
ザンド「オレのターン。『バーゴイル』を召喚し、召喚時効果でコアブースト。さらに『獄風の探索者カゲロウ・シーカー』を召喚。」
ザンド「ソウルコアの使用によりデッキを3枚オープン。その中のアルティメットを1枚手札に加え、後は破棄だ。」
獄炎の四魔卿ブラム・ザンド
エナジーバースト
小火竜ヒノコ
ザンド「ブラムザンドを手札に加えて残りを破棄。さらに『ネオ・ダブルドロー』を使用。3枚ドローだ。」
ザンド「バーストをセットしてアタックステップ!2体ともアタックだ!」
蛇噬「両方で来ましたか……どちらもライフで受けましょう。」
蛇噬:ライフ5→3
蛇噬「……小型アルティメットとはいえアルティメット。中々堪えますね……。」
ザンド「ターンエンド。」
ザンド
R:0 T:【5】H:6 D:26
バーゴイル:1 Lv3
カゲロウシーカー:1 Lv3
邪神域:0 Lv1
蛇噬「私のターン……少々勿体ありませんが、やるしかないですね。」
蛇噬「【アクセル】、『戦鬼ムルシエラ』。コア3個以下の者を全て破壊します。2体とも、失せなさい。」
蛇噬が再び指を鳴らす。今度は黒紫色の泥の波が押し寄せ、2体を呑み込んだ。
蛇噬「続けて手元から『美麗鬼アラ』を召喚。召喚時効果で3枚ドロー。」
蛇噬「『No.32 アイランドルート』を配置。配置時効果でドロー。手札の『美麗鬼アラ』の【アクセル】でさらにドロー。」
蛇噬「ターンエンドです。」
蛇噬
R:0 T:7 H:7 D:22
アラ:【1】Lv1
旅団の摩天楼:0 Lv1 ×2
アイランドルート:0 Lv1 ×2
ザンド「オレのターン。『小火竜ヒノコ』を召喚。召喚時効果は使わねぇ。」
ザンド「さらにこいつだ!召喚!『アルティメット・サジット・アポロドラゴン』!!」
アルティメット・サジット・アポロドラゴン
Lv3 BP12000
ザンド「アタックステップ!サジットでアタック!!」
ザンド「【ダブルアルティメットトリガー】、ロックオン!!」
蛇噬「チッ……『紫骸旅団アルマゲイズ』と『クルセイダードラゴン』。コストは6と1です。」
ザンド「ダブルヒット!アラを破壊し、サジットをダブルシンボルにする!!」
蛇噬「面倒な……ライフで受けます!!」
蛇噬:ライフ3→1
蛇噬「ぐっ……!!」
ザンド「終いだ!ヒノコでアタック!!」
蛇噬「……それは通りません!【アクセル】、『紫骸旅団ゾンビドラゴン』!!疲労状態のスピリット、ヒノコを破壊します!」
蛇噬が指を鳴らす。すると、ヒノコが突然爆散した。
ザンド「耐えるねぇ……ターンエンド。」
ザンド
R:1 T:6 H:5 D:25
アルティメット・サジット:【1】Lv3
邪神域:0 Lv1
蛇噬「ハァ……危ないところでしたね。もう一体居れば……死んでいました。」
ザンド「……このフィールド、ダメージレベルどうなってんだ?」
蛇噬「ダメージ、ですか……見ての通りですよ。バリアだのダメージ減少が無いだけです。
外傷こそありませんが、被弾者の体力と攻撃するスピリットの攻撃力次第ではショック死しますかねぇ。」
ザンド「……ライフが無くなると死ぬ、っつーわけじゃなさそうだな。なぜそうしなかった?」
蛇噬「………私がそれを話さねばならない理由が?」
ザンド「ないな。」
蛇噬「ご理解頂けたようで何よりです。」
ザンド「……なら。」
蛇噬「?」
ザンド「 ───なんでウロヴォリアスは死んでた?」
蛇噬「……。」
ザンド「レミリアが死んでいないとくれば尚更謎だ。バトルフィールドでの破壊は『死』じゃねぇだろう。」
蛇噬「………想像より鋭いですね。貴方は。」
ザンド「?」
蛇噬「では説明しましょう。このフィールド、そして先のバトルで展開されたフィールド等は──
────グラン・ロロの者を殺すように出来てるんですよ。」
ザンド「……は?」
蛇噬「簡単に言えば取り決めのあるフィールドです。『敗者、かつグラン・ロロを出身とするならば死ぬ』というね。」
ザンド「……なるほどな。」
蛇噬「もっとも、意志のないカードには適用されませんし、私や貴方のような本来のものではない姿、つまり人の姿で存在している場合も効力は弱まりますが……まぁ、元はと言えば神皇達を殺すための舞台。些細な問題でしょう。」
ザンド「聞いてもねぇ事ペラペラ喋ってくれんなァ。」
蛇噬「冥土の土産には丁度いいかと思いまして。」
ザンド「さっきオレらには効果薄いって自分でも言っただろうが。」
蛇噬「えぇ、そうです───
───私という例外を除いてね。」
ザンド「………何?」
蛇噬「今からお見せしましょう。メインステップ。」
蛇噬「私は虚無の神にその御魂を捧げたもの。
私の自由、力、そして命に致るまでの全てが私のモノにあらず───全てを捧げ、ただ一つ貰い受けた『死』という理を持って、我が主に歯向かう者を断罪する!!」
蛇噬「召喚!!『紫骸龍神ダイムザーク』!!」
ダイムザーク Lv3 BP9000
ザンド「ダイム……ザーク?」
蛇噬「改めて自己紹介をさせて頂きます。『蛇噬』こと『ダイムザーク』という者です。以後……いや、冥府にてお見知り置きを。」
蛇噬「虚神に魂を捧げた者のみが扱える闇の力、お見せしましょう。」
ザンド「……。」
ザンドは直感で分かった。
「この男、ヤバい」と。
しかし、それとは別に笑みを浮かべた。
ザンド「おもしれぇ…殺せるもんなら殺してみな。」
蛇噬「この期に及んでその気概は感心しますね……召喚時効果、トラッシュのアクセルを全て回収。ゾンビドラゴンとアラを回収します。」
蛇噬「アタックステップ、ダイムザークでアタック!!」
ザンド「単騎でのアタックだと!?」
蛇噬「闇の力、その身で味わうがいい!!【闇奥義・天獄】発揮!!」
蛇噬が左手を肩と同じ高さに掲げ、自分の胸に勢いよく引き寄せる。
すると、ザンドは突然の痛みに膝をつく。
ザンド「なん……!?」
蛇噬「相手のライフを2つボイドに送り、自分のライフを2回復。」
ザンド:ライフ5→3
蛇噬「あぁ、あと闇奥義で貴方のライフが0になった場合、『終わり』ですので悪しからず。」
ザンド「ッ……!!」
終わり。それが暗に何を示すかなど言わずとも知れよう。
ザンド「だが一体で何しようってか?ライフはまだ3つあるぜ。」
蛇噬「そうですね。確かにまだ遠い。……なら死ぬまで殺せば良いのですよ。フラッシュ、『クルセイダージェネラス』の【アクセル】を使用。」
蛇噬「お互いの場にあるスピリットを1体ずつ破壊。貴方の方には居ませんが、こちらはダイムザークを破壊します。」
ザンド「……?」
蛇噬「何がしたいのか、という顔をしていますが……こういう事ですよ。『戊の四騎龍ブラックライダー』の【アクセル】を使用。」
蛇噬「再召喚。『紫骸龍神ダイムザーク』。」
ザンド「……!!」
蛇噬「ではダイムザークで再アタック。」
再び蛇噬が先程の動作を行い、ザンドのライフを文字通り奪う。
ザンド「……相手のスピリットのアタック後、バースト発動!『聖龍皇アルティメット・セイバー』!!」
ザンド「召喚は出来ねぇが、リザーブのコアでライフを1回復させる!!」
ザンド(これでこのアタックじゃ死なねぇが……。)
蛇噬「やはりセイバーでしたか……まぁ。」
ザンド(悪あがきにしかならねぇか…。)
蛇噬「悪あがきにしかなりませんがね。」
蛇噬「ではもう1枚、『クルセイダージェネラス』を。ダイムザークを破壊。」
蛇噬「『戊の四騎龍ブラックライダー』。ダイムザークを蘇生。」
ザンド「……まァ、コアがないこのタイミングを狙ってきたってわけだな。」
蛇噬「偶然ですよ。防げた、そして勝てるからそうしたまでです。」
ザンド「いけ好かねぇ野郎だ……まァ、今回のは1本取られたが。」
蛇噬「……さようなら。赤の四魔卿。私が冥土に行った時は、お茶でも入れましょう。」
ザンド「『さようなら』、ねぇ。まぁそうか──
───じゃあ、またな。ダイムザーク。」
バトルフィールドが崩れると、ザンドが吹っ飛ばされ水切りのように床を転がった。
美鈴「!ザンドさん!」
美鈴が駆け寄ろうとするが
イル「馬鹿!!まだ目の前に相手がおるじゃろうが!!!」
美鈴「ッ!!」
イルの一喝で美鈴が動きを止める。イルは黙って蛇噬の方を見据える。
蛇噬「……ふぅ。」
蛇噬は外傷こそないものの、額から流れる汗の量が多い。
蛇噬「……さて、貴方は……どう…しますか……?」
イル「……どうせこのままトンズラするつもりじゃろうに。」
蛇噬「ハハハ……その通りです。」
パチュリー「そんなことさせるわけ「いや、やめろパチュリー。」なっ!?」
イル「無駄じゃろうて。」
パチュリー「貴方自分が何言ってるか分かってるの!?」
蛇噬「……賢明です。では、また相見えましょう……。」
蛇噬はそう言って空間の裂け目に消えていった。
パチュリー「……。」
咲夜「……。」
小悪魔「……。」
レミリアを寝室に運んだ3人は、すっかり黙り込んでひまっていた。
パチュリー「……どうすればいいのよ。もう……。」
小悪魔「妹様は居なくなっちゃうし…ウロヴォリアスさんもザンドさんもやられて、お嬢様もこんなに……。」
パチュリー「……咲夜、イルは?」
咲夜「え……あ、はい。先程美鈴を連れて、ザンドを地下室に運びに……。」
咲夜「八雲紫への報告も、彼がする、と……。」
パチュリー「……そう、分かったわ。」
小悪魔「……これから、どうなるんですか……?」
パチュリー「………。」
パチュリー「私が聞きたいわよ……そんなこと……。」
──地下室──
美鈴「……んしょっ。」
イル「すまんのう。ワシ力仕事出来んくてなぁ……。」
美鈴「……いえ、私に出来るなら、これくらいは……。」
美鈴はそう言うが、明らかに表情が暗かった。当然のことと言えよう。
イル「やっぱショック受けてるかのう?」
美鈴「………。」
美鈴「当たり前じゃ、ないですか……こんな、こんな……。」
今にも泣きそうな声で話す。イルは無理もないか、と思いながら黙っていた。
美鈴「イルさんは、どうなんですか……?」
イル「ワシ?」
美鈴「はい……ザンドさんとは、仲間……でしたよね。」
イル「まぁな……まぁ、向こうじゃ喧嘩ばっかだったが……死なれると堪えるのぅ……。」
美鈴「……。」
美鈴「これから、どうすれ「まぁ、堪えるのは死なれたらの時だけじゃけどねー。」……え?」
イル「ははは。前にもやったのうこれ。マグナもヴァンも、デスピアズにも教えてないけどな。」
美鈴「え、ちょ、イルさん……?」
イル「いきなり準備しろって言っても困るんじゃよ。しかもバトル終わるの速いしのう。保険使うならも少しゆっくりやれっちゅーこった。やれやれ……。」
美鈴「え、え……?」
美鈴はイルが何を言ってるのか理解しえなかった。
とうとう心がやられたのかとさえ思ったが……
イル「問題。ワシやザンドって何?」
美鈴「え?……四魔卿、でしたっけ?」
イル「そそ。四魔卿。邪神のトップ。そんで邪神ってどんな奴らかっていうと────
イルは笑って続ける。怒りを孕んだ笑みを浮かべながら、ドスの効いた声で
──倫理観とか一般論とか、そういうのがクソ大っ嫌いなんじゃよ。