|´-`)チラッ
お待たせして申し訳ない…。
霊夢とデスピアズが次に訪れたのは妖怪の山。
もちろんヴァンのところである。
霊夢「ようやく着いたわね……。」
ここに来る途中懲戒中の天狗に遭遇し、彼らに説明だのなんだのをした霊夢はお疲れの様子。
デスピアズが玄関の戸をノックする。
誰かが出てくる気配はない。
デスピアズ「……。」
もう一度ノックする。
誰も出てこない。
霊夢「……仕事中かしら?」
デスピアズ「先程の天狗達が今日の奴は非番と言っていたが……というか妖怪の山にある家には呼び鈴がないのか?」
霊夢「幻想郷だとある家の方が少ないんじゃない?うちにもないし。」
デスピアズ「神社に呼び鈴があってたまるか。」
霊夢「神社に呼び鈴あったとして何が悪いのよ……とりあえず、隣の家にでも聞いてみれば?」
霊夢はそう言いながら隣の家の玄関前に向かう。
その家の表札には『犬走』と書かれてあった。
霊夢「あいつらお隣さんだったのね……。」
霊夢が戸をかなり強めにノックする。
すると、奥の方から足音が聞こえてきて、玄関の戸が開く。
霊夢「ピアズ、私今から椛にヴァンのこと聞いて──
ヴァン「──はーい、椛さんに何か御用……ってあれ?」
霊夢「なんでアンタがそっちに居るのよ。」
表れたのは椛ではなくヴァン。
ヴァン「最近は椛さんの家でお昼食べてるからね。」
霊夢「夫婦かっての……。」
デスピアズ「……とりあえず話がある。上がっても良いな?」
ヴァン「いいけど、そっちはどうしたの?2人でデート?」
デスピアズ「死ぬか?」
ヴァン「うわこわい。」
椛の家に上がり、紅魔館でした話と同じ事を話した。
ヴァン「……お昼食べたばっかの2人にする話じゃなくない?」
椛「突っ込むところそこですか……?」
デスピアズ「そこは運が悪かったと諦めろ。迅速な情報共有の方が優先事項だ。」
椛「魔理沙さん……それにレミリアさんの妹さんまで……。」
ヴァン「………わざわざピアズを呼び寄せてからこっちに襲撃に来たのはそういうことか……。」
デスピアズ「犠牲者3、行方不明者2……そろそろこちらも動かねばマズいが……。」
ヴァン「相手の場所も分からないからね……。」
椛「……あの……霊夢さんは、大丈夫なんですか?」
霊夢「えっ?」
椛「その……エグゼシードさんも魔理沙さんも敵に……あまり、無理をせずに休んでた方が…。」
霊夢「……。」
霊夢「……そうかもしれない。」
霊夢は拳を固く握る。
霊夢「……でも博麗の巫女としても、一個人としても、まだ休む訳にはいかないわ。せめて魔理沙とフランだけでも助けられるように……出来ることはしなくちゃいけない。」
椛「……そう、ですか……でも「分かってるわよ……無理はしない。ここで脱落なんて以ての外だもの。」
デスピアズ「……昨日あれだけ泣いていた奴の言うこととは思えんな。」
霊夢「水差してんじゃないわよ!!」
霊夢が拳骨でデスピアズの頭を思い切り殴る。
それを食らったデスピアズは床に倒れて頭を抑えていた。
ヴァン「ピアズを思い切り殴る人なんて初めて見た……。」
霊夢「邪神皇だかなんだか知らないけど、私を怒らせるのが悪いのよ。」
ヴァン「幻想郷はとんでもないなぁ……。」
デスピアズ「……さて、次だ。そろそろ行くぞ。」
ヴァン「え、状況報告しにきただけ?」
デスピアズ「動こうにも紫が戻ってこないことにはなんの目処も立たん。とりあえず、いつでも戦える準備はしておけ。行くぞ霊夢。」
霊夢「はいはい……突然押しかけて悪かったわね。びゃあまた。」
そう言って2人は妖怪の山を後にした。
デスピアズ「……次の白玉楼というのはどこにあるのだ?」
幻想郷上空、2人はすぐさま白玉楼に向かっていた。
霊夢「空のある場所からしか入れなくてね。もうすぐ冥界の門が見えてくるはずよ。」
デスピアズ「……冥界?」
霊基「そそ。会った時分かったと思うけど、幽々子は亡霊で、冥界にある白玉楼で冥界の管理をしてるの。妖夢はそこの庭師。」
デスピアズ「なるほどな……にしても、冥界か。」
霊夢「?何か思うところでもあるの?」
デスピアズ「我も一応グラン・ロロでは死者だからな……入った瞬間に人魂にならなければいいが」
霊夢「変な冗談言うわね……っと、あれが門よ。早速入りましょう。」
デスピアズ「うむ。」
マグナ「ふむ………なるほどな。」
幽々子「ついに動き出した、という解釈でいいかしら。」
デスピアズ「いいだろうな。」
妖夢「幻想郷、大丈夫なんでしょうかね……?」
霊夢「……今弱気になっても仕方ないわよ。」
霊夢とデスピアズの説明を聞いた3人は、各々の感想を述べる。
幽々子「それにしても……紫がそんなすごい奴の接近を感知できなかったのが不思議ね……。」
妖夢「幽々子様、真面目な話の時にお菓子食べないでください……。」
幽々子「真面目な時だからこそ食べるのよ。」
デスピアズ「魔理沙とやらの気配に紛れて分からなかったか、あるいは奴ら独特の方法で撒いたか、と言ったところか。」
マグナ「レミリアの妹の方はザンドとイルに任せるとして……その魔理沙はどうする?敵の手中にいるなら、肝心の時に盾にされると厄介だぞ。」
デスピアズ「霊夢の前であまり口にしたくはないが、最悪の場合は……。」
デスピアズはあえて言葉を濁す。
霊夢はそれにため息をついて口を開いた。
霊夢「そんなことさせないわよ……何がなんでも無事に助けるしかないでしょ……。」
マグナ「だ、そうだが?」
デスピアズ「……無論、最悪の場合の話だ。無事に越したことはなかろう。」
幽々子「あらあら、邪神の王様は随分お優しいのね。」
デスピアズ「この亡霊消しても良いか?」
霊夢「アンタもう少し気を長く持ちなさいよ……幽々子も幽々子で揶揄うのやめなさい。いちいち抑える私の身にもなりなさいよ。」
幽々子「あら、ふふふ。ごめんなさぁい。」
霊夢「やっぱ消していいわよ。」
妖夢「まぁまぁまぁ!!お二人共落ち着いて!幽々子様もいい加減にしてください!!」
幽々子「マグナ、味方が一人もいないわ。守ってくださる?」
マグナ「場を和ませようとするならもう少しマシなやり方を選べ。全く…。」
幽々子「あらあら……ふふふ。」
デスピアズ「はぁ……これで用は済んだ。もう帰「ちょっと待って。」……なんだ?」
霊夢「マグナ、少し頼みがあるのだけれど、いい?」
マグナ「頼みの内容によるな。一戦交える、と言ったものなら喜んで受けるぞ?」
霊夢「そうね、じゃあ────
───お言葉に甘えて、手合わせお願いしようかしら。」