なんでもできるうちの娘は、異世界ライフを落下からスタートさせる 作:オケラさん
何かあればお願いします。
「おめでとうございます!異例の速度の飛び級ですよ!」
館内に響く受付嬢の声、周囲で囃し立てるベテランハンター達と面白くなさそうな新米ハンター達。
どうしてこうなったか説明するには、時は少し遡る────
バガスさんに勝ち、受付へ向かった俺は報酬を受け取ろうとしたのだが、
「ええっ!バガスさんに勝ったんですか?」
そう受付嬢は叫ぶなり、大慌てで奥へ引っ込んでしまった。
しばらくして、恰幅の良いおばさん職員と出てきた。
「嬢ちゃん。ギルドカード貸しな」
そう言われてカードを渡すと、何やら翳したあと、
「ほい。飛び級おめでとさん。後でギルマスが話があるそうだから行ってやりな」
「ええっ!飛び級ですか!?リンさん。幾つになったんですか?」
はて?ギルドカードを見ても何も変わったところは見受けられない。
「バカだね。普通は分からないよ。そう作られているからね」
「そうでしたね。リンさん、カード貸してください」
そういうなり、カードをひったくって何やら調べ始めてしまった。
(僅かですが魔力反応がありました。詳細を表示しますか?)
(よろしく)
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見れたのは何とも単純な情報で、名前、ランク、職業といったものだけだ。
まあ、個人情報はハンターの命ってどっかで聞いたことあるしそういうものなのだろう。
「え?ええっ!ビ、Bランクですか!?いきなりそこまでの飛び級なんて…」
その後、すみませんと言ってカードを返した後、なにやら呆然としてしまった受付嬢さん。
ギルド初心者の俺には何がなんだか分からないが、なにやら凄いことらしい。
「ギルドのランクって言うのはEから始まってD.C-.C.C+というふうに上がっていく。EからBは6つ上だから、一気に6つランクが上がったのさ」
おお!それは凄いな。
ちまちまポイント貯めていこうと思っていたが、まさかこんなに早くランクが上がるとは…
異世界やりたいことリストとかあったら結構難易度高い方じゃないかな?
…大真面目につくろうかな
しかし、何故一気に上がったんだ?
100ポイントはランクDへ上がるためのポイントじゃないのか?
「バガスのやつがね、もし負けたら5000ポイントをあげてくれって言っていてね。ま、ご褒美として受け取ったら良いんじゃない?」
「凄いです!リンさん凄いですよ!バガスさんに勝っただけでなく、登録初日でBまで上がるなんて…」
「いくら『峰打ちの檻』があるとはいえ、まさか負けちまうとわねぇ」
「何ですかそれ?」
「弱体化の結界さ。結界内にあるもの全てが対象で、その中で起こる事象の威力を致命傷にならないように制限するのさ。だから、全力で戦っても壊れにくいし、仮にも死ぬ事はないのさ」
なるほど。バガスさんのまるで殺しにかかって来ているかのような動きはそのためか。
「もともと低い威力の攻撃と、技術、豊富な魔法とかは制限されないけどね」
まあ、それが制限されてら、魔法使いとかはアウトだろうな。
単純に、技術や知識、戦闘スタイルを磨くための結界って感じかな?
まあ、何にせよ良い戦いだったな。
…二重の意味で。
「あ、そうだ!リンさんは部門選択はしましたか?」
「してませんけど、それは何です?」
「説明しますね。冒険者ギルドはC-ランクから部門登録をする事になってまして、大きく分けて討伐部門、採取部門の二つですね。どちらかを選んだらもう片方の依頼を受けられないとかはないですが、選んだ方の仕事が回ってきやすかったり、違う部門の人より優先してクエストを受けられたりします。」
こっちにきて、取り敢えず魔法が使いたかっただけだから、特にやりたい事もなくブラブラとしていた。この際、今後の行動方針を決めるのも悪くないな。
「あ、ダンジョンにはどちらでも入れますよ。まあ、状況判断や撤退のタイミングとか採取した資源の発言権などの違いですね」
他にも、必要資料などの手配などもありますよ、などと言っていた。
さて、どっちに入ろうか。戦闘メインか研究・援護メインって事だよな。
「じゃあ、採取部門でお願いします」
「よろしいのですか?討伐のほうでも充分だと思いますが?」
「採取で大丈夫です」
だって、この世界についていろいろと調べてみたいし、護衛依頼とか面倒そうだしね。
そうして、ギルドを後にした。
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おそらく次回の投稿は土曜日になると思います。