なんでもできるうちの娘は、異世界ライフを落下からスタートさせる   作:オケラさん

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週1~2を目指して頑張ります。


新たなる世界(楽しみ)を求めて (2)

古竜レオグリンドは、暇していた。何百年といきる彼ら竜、そのなかでも老齢であるほどに日常とは暇なものなのである。そんな、長年生きたものたちの生活はどこの世界、種族でも大差ないらしく、昼寝、趣味(盆栽とか)、その他等と言ったところであった。

さて、この竜はどうかと言うと、

 

「ふむ、ここ最近の町の変化は凄まじいな。全く飽きぬ」

 

面白いことを探して散歩していた。

 

「さて、帰るか。今日もなかなか面白かったな。」

 

竜という種族の大半は人化できるのだが、だいたいが、角や羽、尻尾が残ってしまう不完全なものになる。

 

「流石我だな。今日も誰にもばれなかったわ」

 

この竜、当たり前のように完璧な人化が可能だった。(ちなみに、人と竜のハーフを竜人といい、元々の姿が竜の不完全な人化と同じだったりする。)

完璧な人化が可能な者はかなりの実力者であるため、様々な分野で優遇され、スパイなどの重要な仕事に関わるものが多い。また、それが普通であった。

 

「やはり、ぶらぶらと散歩しながら世を見て回るのはいいな。」

この竜に至ってはそんな事などどこ吹く風であり、完全に能力の無駄使いであった。

「やはり、上手く気配や魔力を操作しているためだろうな。それと相まって我のこの身体のかっこよさ故に他の事に気を回す余裕が無くなってしまうのだろうな。」

 

そう自慢とも自己分析ともとれることを呟きながら山にある家へ向かっていく。

少しして歩くことが面倒になったため人化を解き、家へ飛ぼうとした時、

 

「むう?この感じは…」

 

そう言った直後、少し先の上空にゲートが開き、一つの影が落ちてきた。

 

「うぇぇぇ!?落ちてるぅぅぅ!はあぁぁあ?なんでやぁぁぁ」

 

といった叫びが聞こえてきた。

 

「今確かにゲートが開いた。で、そこから落ちてきたとすると、迷い人か?しかし、空中にゲート?行ってみねばなるまいな」

 

そう一人呟いてレオグリンドはその方向へと向かっていった。その心は何か面白そうだという気持ちでいっぱいだった。

そうしてしばらくすると、一人の男が横になっているのを見かけた。一応は生きているようである。こんな山のなかで、横たわってる男などそうそういないだろう。そしてその位置は、先ほどゲートの開いた所の下辺りであった。

 

「まあ、どちらにせよ保護すればなるまい。町の人なら届けてやらねばなるまいし。」

迷い人であれば連れていき手元に置いときたいとも考えていた。

そして、レオグリンドが触れようとしたとき、

「む?これは結界か?我も見たことが無いものとは…向こうの世界も進歩しているということか?しかし、魔力は利用できないレベルに少ないはずだが…」

 

そういいながら、転移、風魔法、土魔法といったものを使い、男をどうにか動かそうと試みる。しかし、ことごとく失敗していた。

 

「むう。物理的に動かそうとすると弾かれ、エネルギーはすり抜け意味をなさぬ、か…」

「これは、何処までなら出来るか、試してみなければなるまいな!」

 

そう言い、ニヤリと笑うと、

 

「断界の結界!」

 

と叫んだ。と、同時辺り一帯を薄いガラスの様なものがドーム型に包む。

外への影響が出ないよう、結界を張ったのである。

といっても、すでに台風並みの風を操ったり、軽い地震のようなものを起こしていたので、騒ぎにるレベルの影響が出ていたのだが、本人は気づいていなかった。

後日、町では山の神様がお怒りになったとかの様々な噂が飛び交ったのたが、それは本人の至り知らぬところである。

そしてしばらくすると、竜による人間の死体蹴りの様な光景がそこにあった。

 

「ふむ。この程度ではどれもダメか。」

 

あれから、男を動かす目的以外の魔法等も行使した。しかし、其のどれもが効果が無かった。残る魔法はというと、結界を張っていても外への影響が出かねないものばかりである。

 

「ここは一つ、試してみるか」

そうして選んだ魔法は、残る魔法のなかでも最弱の魔法である。一応外への影響を考えたようだ。といっても、山を軽くクレーターに変えるほどの威力があるのだが…

そして、口元に白と黒の光が集束していく。

 

解き放たれし混沌!(アンリッシュド・カオス)

 

技を放った直後、

 

「何か俺に恨みでもあるんですかぁぁぁ!」

 

男の絶叫が聞こえてきた。どうやらタイミング悪く目を覚ましたらしい。

そうして、再び静かになった。

 

「むう。これでもダメか。全く、どうなっているのだ?」

 

これ以上の魔法を試す気はなかった。これ以上は世界を滅ぼしかねないとのことで、秘匿とされているのだ。故に先ほどの技がこの世では最高峰とされているため、そういった秘匿された技をわざわざバレそうな所で使う必要もない。

 

「むう、どうしたものか…」

 

そう悩んでいるところに声がかけられた。

 

「あ!いたいた!レオグリンド様、こちらに居らしたのですね。時間になっても帰ってこないので心配し

ましたよ。さあ、帰りましょう」

そこには、黄色の髪、狐耳と狐の尾、巫女服といった様相の、正しく狐巫女といった姿の女性が立っていた。




次回は来週投稿予定です。
よろしくお願いします。
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