なんでもできるうちの娘は、異世界ライフを落下からスタートさせる   作:オケラさん

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罫線の代わりにマーク使ってみました。
視点はキコ、アリス、バガスとなっています。



別視点

side:キコ

 

リン、アリスとともに町にやってきたキコの目的は、そろそろ開催される祭りの為に展開された屋台である。

しかし、いざ町についてみてがっかりした。

毎回、夜にやってきていたので、昼は準備などをしている事を知らなかったのだ。

暇を潰すため、リンについてギルドに入る。

そして、流れでアリスと模擬戦をする事になった。

 

ふと、キコは思う。

新しい魔法をどんどんと覚え成長していく二人と出会った日のこと。

盗賊から助けられたあの日、怯えて何も出来なかった。毎日魔法の練習などはしていたが、いざとなると動くことが出来なかったのだ。

そんなキコにとって、二人は良い刺激となった。

上で教えるのではなく、隣で共に歩む仲間。新しい家族であり、立場の近い、友達というより、兄妹とも言える存在。

助けて貰ったあと一緒に住むとわかり、とても嬉しかった。

姿が変わったのは驚いたが、それでも良くしてくれるリンと、まだ勝てないがいつかは勝つと目標にしてるアリス、自身と同じ種族で、お母さんの様な存在である玖苑、そしてはるかに大きな存在で、安心感と居場所をくれたレオグリンド。

今のキコの生活はまさに輝色といえるようだった。

 

 

 

side:アリス

アリスには、主であるリンの記録が全て入っていた。

自我を獲得した時、初めて芽生えたのがリンへの親愛だった。

何故その様なものが芽生えたのかは理解できなかったが、自らに備えられた機能全てを用いて、主に関するあらゆる情報を集めて主を理解する事に努めた。

足りない機能があれば作り、あらゆる手段を行使した。時にはハッキング、時には脅しすらも用いた。

主を理解することは難しい事では無かった。本来は自我のないAIから自我を獲得し、さらに人間を理解するなど不可能に近いだろう。しかし、それをやってのけたのだ。

そうしてアリスは主を理解し、不思議と自分だけはこの人の味方でいよう。そしてこの人は何処までも私の味方であるだろうと、そんな確信めいた思いが浮かんだ。

世界を渡り、人形少女となった後も、それは変わらなかった。

そして今日もアリスは主であるリンに寄り添い、支え、共に歩むのだった。

 

いつまでも変わらない想いと共に、いつか本当の家族になれるまで…

 

 

side:バガス

その少女と出会ったのは1ヶ月ほど前だ。

一目見ただけでは、正体を看破できなかった幽霊の少女。

半霊人であろう少年が町にきて数日後、レオグリンド様が町にきて言っていたのだ。

新しい弟子が増えた。なんでも、面白い存在で加護を与えてみたから、時々町にも降りてくるだろうと。

町にきたその少女は、ぱっと見半霊人にしか見えなかった。半霊人と幽霊の見分け方は、その体の透過度や幽霊なら魔力が漏れ出てる

ぐらいしか無いのだ。

完璧に魔力を制御し、それを体の構成にあてることで体の透過度もクリアしている存在となると、もはや見分けがつかないのだ。

後からレオグリンド様に話を聞いた時は驚いたものだ。

それから、俺は時々町に降りて来るリンという少女と、それについて来るアリスという少女、そしてキコちゃんの力試しに付き合ったり、冒険者としての知識と技術を教えていった。

 

ある日の力試しのこと。

その日は祭りの前夜祭の様なもので賑わっていた。

ダンジョンに潜るまえの肩慣らしも兼ねてリンを模擬戦に誘った。

どうやらダンジョンに潜るため冒険者登録をしたらしいが、ランクを一日であげられそうもなく困っているらしい。

そしてリン嬢ちゃんはランクが上昇する分だけのポイントと引き換えに模擬戦を受けた。

リン嬢ちゃんとの試合結果は、全戦全勝だった。

なので俺は、もし勝てたらBランクまで上昇するだけのポイントをこっそりとかけた。

ちょっとしたご褒美ってやつだ。

俺が勝っても、Dまでのポイントはあげるつもりだった。

なんというか、この娘を見ていたら娘の様に思えて来るのだ。

俺にも娘がいたらこんな感じだったのだろうか?という想いがうかぶ。

だからだろうか?ついついこの娘のために何かしてあげたくなるのは。

 

試合は激戦の末負けた。

俺はランクA+ではあるが驕ってはいなかった。

この娘は日に日に強くなっているし、それはキコちゃんやアリスちゃんにも言えた。

キコちゃんはアリスちゃんに勝ててない様だが、おそらく、並みの冒険者よりは強いだろう。

アリスちゃん>リンの嬢ちゃん>キコちゃんという感じだろう。

リンの嬢ちゃんも、おそらくはAクラスぐらいの力はあるだろう。

それ故に油断などなく、また、手を抜くなど失礼という信条のもと、全力でぶつかった。

まあ、リン嬢ちゃんを強くするためという目的で少しずつ全力を出していったのは確かだが…

 

まあ、お陰で見事に加護の使い方もわかった様だし、サプライズも仕掛けた。

俺としては満足だった。

試合の後にやってきたのは旧い友人である、ハイエルフのデルミカル・メイラストだ。

今は薬剤師や医者のような事をしていると聞いたが、昔は一緒にパーティを組んであちこちを冒険したもの仲間だ。職業は呪術師で、呪師の上位職業だった。

しばらく話をすると、この町にきたとき、ちゎうど俺が模擬戦をやっていると聞いて見にきたらしい。

すると俺が負けて倒れていて、相手は少女ときた。

 

「まっさかあんな子に負けちまうとわなぁ。

手を抜いたのか?それとも年か?」

「馬鹿野郎、本気で負けたんだよ。ま、少し侮りがあったのかも知れんがな」

「かっははは。やっぱり年じゃねえか?」

「ならお前も戦ってみろよ。きっと負けるさ」

「ほう?そんなにか?」

「ああ。確かにまだまだな面や『峰打ちの檻』による弱体とかもあったが、それはまだまだ伸びるってだけだな。お前もきっと負ける」

「職業は貴様とはまるっきり違うぞ?」

「それでもさ。あの子は魔法も相当だぞ?」

「そうかそうか。ま、明日のダンジョン頑張れよ」

「お前は出ないのか?」

「ああ、俺は祭りを楽しむさ。」

 

そういうなり去っていってしまった。

まったく、騒がしい嵐のような奴だな。

 




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