なんでもできるうちの娘は、異世界ライフを落下からスタートさせる 作:オケラさん
まだダンジョンには入りそうにありません。
さて、レオグリンドさんとの訓練も終えて、いよいよダンジョンに潜れる。
まあ、まずはギルドに行って、祭り開始と同時に行けるようになっているんだが。
「リンおにーちゃん!一緒に行けるねー」
「マスター。こうして見ると三兄妹のようですね」
「あぁ…それはそれで良いです。ちょっと並んでてください。今から魔法で記録しますから」
「クハハハハ。楽しんで来るのだぞ?」
朝からいろいろあったが、こんな騒がしい日常にも慣れてきたな。
といっても一部、ついさっき弾けたばかりの人もいるけど…
「では。行ってきます」
「バイバーイ」
「行ってまいります」
「うむ。5階までならばギルドの管轄ゆえ、死ぬことは無いとは思うが、気をつけるのだぞ!」
「3人用のお洋服作ってまってますからねー」
玖苑さん…すっかり吹っ切れたな。
そうして俺達はキコちゃんの元気な挨拶と、アリスの控えめな挨拶と共に町へ向かった。
◆
さてやって参りました竜神の山麓町、バルド。
そこは人で溢れかえっており、町の外から来たらしき貴族や観光客で溢れかえっていた。
「うわぁ…人多すぎじゃない…?」
「毎年このくらいだよ?」
「え?あぁ、そうなの。ありがと…」
「マスター。ざっと推定して5000人ほどです」
「多すぎだろ!こんな町のどこにそれだけのひとが入るんだよ⁉︎」
「海や山、近くの野に入ったりしてますね」
そりゃ随分と逞しいことで…
そういえばこの辺りって強い魔物とかは徘徊してないのかな?
元の世界と違って、管理されていて気軽に自然で遊べる施設なんてないだろう。
後でバガスさんにでも聞いてみるか。
「おーい。嬢ちゃんたち」
噂をすればバガスさんの声だ。
しかし、今は男の姿のはずだが?
「おはようございます。バガスさん。」
「おう!おはよう!ところで髪切ったのか?」
「ええ。と言うか、男に見えませんか?」
「わはははは!中性的な少年なんぞ少女とさして変わらんよ」
えぇ…マジかよ。
レオグリンドさんにからかわれたな。
あ、でもアリスは三兄妹と言ってくれてたか…
「あぁ、それと早く姿を戻した方がいいぞ。俺はお前が半霊でレオグリンド様の加護を貰った非現実的でおかしな存在だとは知っているが、ほかの奴らや町の外から来る奴らに違和感を持たれると大変だぞ?」
およ?そういえばそうか。
グッバイ、元の男性体。
少女の姿で一ヶ月も過ごしてあまり未練も無いけど。
「忠告ありがとうございます」
「おう。祭りの受付はギルドでやってるからな。せっかくポイントをあげたんだ。楽しんでこい」
そうしてバガスさんと別れ、ギルドで個室を借りて少女の姿に戻った。
(服は玖苑さんのお手製で、どう言う魔法か、姿と同時に変わった。そういえば朝もそうだったか)
◆
さて、姿を戻したのでダンジョンに入るための申請をしよう。
そう思って受付と思しき列に並んでいると、
「やい!ここは女が遊びに来る場所じゃねえぞ!そこを譲れ!」
なにやら子供らしき甲高い声が聞こえた。
周りを見回しても、子供にそんな事を言われそうな女性など俺たち以外にいないので、どうやらこっち向かって言っているらしい。
「聞いてるのか⁉︎早くどけよ!」
子供だからワガママなのは仕方ないとして、それにしても横暴だな。
ずっと無視していてもいいが、その間ずっと叫ばれるのも嫌だし、ほかの人の迷惑にもなるので、大人しく声の方向を向いた。
「なんだ?お前、半霊人か?そこは一人前の冒険者しか並べないんだぞ!わかったらそこを退け!」
そこには、やはり子供といえる身長でこちらを睨みつけている、茶髪で赤目の男の子が立っていた。
この町の冒険者は一通り会っており、顔もしっかり覚えているが、この少年には見覚えがない。
外から来たのかな?子供一人でか?
「ははは。フリッツよ。女性への声のかけ方がなってないな。そんなんだとモテないぞ?」
そう言って登場したのは、同じく茶髪でこちらは赤褐色の瞳をした、高身長の男だった。
更新時間は統一した方が良さそうですね。
というわけね次回は水曜日0時です。