東方幻守録 〜Guardian of illusion〜   作:希望光

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どうも、お久しぶりです。
かなり投稿をサボってました。最近テストの勉強とかで忙しくてなかなか手を回すことができませんでした。取り敢えず、完成したのでどうぞ。


宝刀伝
第01話 楽園に現れし災厄とその追跡者


 その日、1つの違和感と1人の少年がこの世界に現れた——

 

 

 

 

 

 外の世界とは地続きでありながらも、外の世界からは入ってこれない楽園、幻想郷。

 そんな幻想郷は普段と変わらず平穏であったが、一部の有力な者達は違和感を覚えた。

 幻想郷を覆っている結界である『博麗大結界』を管理している『博麗神社』の巫女である博麗霊夢もそのうちの1人だった。

 

 そんな彼女は普段と変わらず縁側でお茶をすすっていた。違和感などは感じなかったかのように。

 基本的に彼女はある程度までことが進まないと行動しない。要はめんどくさがりなのである。

 何か大きなことが起きなければいつもと同じようにのんびりしている。

 それが彼女、博麗霊夢である。

 そんな彼女のもとに来客が訪れた。

 

「よう霊夢。遊びに来たのぜ」

 

 やってきたのは白と黒で統一された格好をした魔法使いの霧雨魔理沙である。

 

「何しに来たのよ」

 

 霊夢は魔理沙に対して辛辣に返す。

 

「そんな冷たい言い方しなくてもいいだろう。せっかく魔理沙さんが来てやったのぜ」

「誰も頼んでないわよ」

「……相変わらず酷いのぜ」

「私は本当のことを言っただけよ」

 

 そういった霊夢の顔が急に険しくなる。

 

「どうしたのぜ霊夢?そんな険しい顔なんかして?」

 

 霊夢は率直に答えた。

 

「いや、さっきからなんとなくだけど違和感を感じていたのよ。で、その違和感がなんとなくだけどこっちに近づいてきているのよね」

 

 霊夢の話に興味を持った魔理沙はさらに尋ねる。

 

「その違和感は今どの辺なのぜ?」

「あの辺よ」

 

 そう言って霊夢は少し高台にある神社から見える目の前の森の中を指した。

 魔理沙は気になったことを訪ねた。

 

「お前は行かないのか?」

 

 霊夢は即答した。

 

「行かないわ」

 

 その返答に、イラッときた魔理沙は言い返していた。

 

「そうかよ!じゃあ私は1人で行ってくるのぜ!」

 

 そして魔理沙は、箒に跨りそれがあるであろう場所へと向かって行った。

 魔理沙の背中を見送った霊夢は呟いた。

 

「あいつ、1人で大丈夫かな…」

 

 霊夢は祓棒とお札を持つと魔理沙の後を追った——

 

 

 

 

 

 森の中を駆ける二つの影があった。

 一方は宙を漂いながら、もう一方は地面を走りながら森を駆けて行く。

 地面を走っている方である少年——昊空(そら)は、宙に浮かびながら自分の前を進んでいるそ(・)い(・)つ(・)を仕留めるために追いかける。

 

 すると目の前を飛んでいたそいつは突然止まった。

 それにつられて昊空も止まる。

 そいつは振り返ると、昊空に向かってこう言った。

 

「そろそろ終わり(チェックメイト)といかないか?正直こんな追いかけっこをしていても——面白くない」

 

 昊空は返した。

 

「いいぜ。ただ、その前に一つだけ教えてくれ」

「何だ?」

 

 昊空は、今自分の中で一番聞きたいことを尋ねる。

 

「お前は誰なんだ?」

 

 その質問に対して相手は少し考え込む。

 

「そーだな…」

 

 そして何かを閃いたかのように答えた。

 

「取り敢えず——シャドウとでも名乗っておくことにするよ」

 

 そう答えると、シャドウは不敵な笑みを浮かべて昊空に言った。

 

「聞きたいことは聞けただろ?じゃあ、サヨナラだ!」

 

 そう言い終わると同時に、手元に力を集め黒い影のような塊を作り、ソラに向けて放った。

 

「!?」

 

 昊空は突然のことに驚いたが、そんなに速くはないそれを刀で弾く。

 それを見たシャドウは再び黒い影のようなものを複数放つ。

 昊空はそれらも刀で弾いていく(弾いたそれらはその場で消滅した)。

 そして最後の一つを弾こうとした時、彼はシャドウの表情が自分を嘲笑しているものだと気がついた。そして思った。

 

(これを弾くのは不味い!)

 

 しかしその考えに至るのは遅かった。彼は振りかざした刀を止めることはできなかった。

 そして、振りかざした刀が相手の放ったそれと接触した瞬間——

 

 

 

 

 

 箒に跨がり目的の場所へと向かっている魔理沙は、霊夢に対して腹を立てていた。

 彼女が何かに気付きながらも行動しない。

 持って生まれた才能だけで自分よりも強い。

 自分よりも強いのに何もしようとしない。

 

 それが、彼女が霊夢に対して腹を立てている理由である。

 そんな彼女に、霊夢が追いついた。

 魔理沙は横に並んだ霊夢の方を向くことなく不機嫌そうに言った。

 

「来ないんじゃなかったのか?」

 

 霊夢も魔理沙の方を向かずに答える。

 

「嫌な予感がしたから見に来たのよ」

 

 そう言葉を交わした二人の目の前で突然——どん。

 森が爆発した。

 

「「!?」」

 

 二人は突然のことに驚いた。

 

「…一体何が起こったのぜ」

「…わからないわ」

「とにかく急ぐのぜ」

「ええ」

 

 二人は爆発が起こった場所へと向かった。

 そして爆発した地点の直ぐ側で宙に浮かんでいる人影を見つけた。

 その人影の視線の先には、木の根元に倒れているもう一つの人影を見つけた。

 

 先程の爆発で吹き飛ばされたのだと二人は理解した。

 霊夢は、宙に浮かんでいる人影に近づいた。そして尋ねた。

 

「あんた、一体何者?」

 

 これに対して相手は振り向いて答えた。

 

「通りすがりの者だよ。ア(・)イ(・)ツ(・)を始末したら帰るからさ」

 

 そう言いながら親指で後ろを示す。

 

「あんた、通りすがったにしては異常ね。それにあんた人間じゃないわね?」

 

 意外な答えが返って来たことに相手は驚いているようだった。

 

「へぇ〜、人間じゃないって一発で見抜けるなんて。そういう君もただの人間じゃないみたいだね」

 

 少し面白く感じたらしい相手は笑って返した。

 

「ええ、そうよ。私はただの人間じゃなくて巫女」

「巫女?」

 

 相手は復唱するように聞き返す。

 

「私は博麗の巫女。その使命を持って——あなたを倒す!」

 

 そう言った霊夢は、懐から取り出した相手を自動追尾するお札——『ホーミングアミュレット』を相手に向けて放つ。

 しかし、その攻撃は相手に当たらなかった。

 

「自動追尾とは、また厄介なのを使うね〜」

 

 そう軽い気持ちで言いながら全ての弾を避けて行く。

 

「…ッ!」

 

 霊夢は動揺した。

 

(何で!何で当たらないの!ほとんどの弾が当たるはずの速度で飛んでるはずなのに何で!)

 

 相手はジリジリと距離を詰めて来る。

 霊夢は直感的に思った。あいつに触れられるのは不味いと。

 あと、五メートル程で触れられる。そう思った時だった。

 

「?!」

「!!!」

 

 相手めがけて、霊夢のものとは違う弾が放たれた。

 相手はその弾を避けるために霊夢から距離をとった。

 相手は弾の飛んで来た方を見る。霊夢も同じ方を見る。

 そこにいたのは、魔理沙だった。

 

「私のことを忘れてもらっちゃ困るのぜ!」

 

 そう言い放った魔理沙は先程と同じ弾——『マジックミサイル』を放つ。

 相手はそれらも全てかわした。そして魔理沙に質問した。

 

「お前は何者だ?どう見てもただの人間にしか見えないが?」

「失礼な!私は霧雨魔理沙、普(・)通(・)の魔法使いだ!」

「あ、自分で『普通』って名乗ったよ…」

「…取り敢えずそれは置いておいて、私もお前のことを退治させてもらうのぜ!」

 

 そう言った魔理沙は再びマジックミサイルを放つ。

 

「おっと」

 

 その攻撃を相手はまたしてもかわす。

 

「この……当たれッ!」

 

 次々に弾を放っていくが一つも当たらない。

 そんな時、霊夢が魔理沙を呼んだ。

 

「魔理沙」

 

 呼ばれた魔理沙は、攻撃の手を緩めずに霊夢の方に振り向き答える。

 

「何なのぜ?」

「あいつに対して、あんたお得意の火力押しじゃ倒せないと思うわ」

 

 そう言われた魔理沙は、少しカッとしながら聞き返す。

 

「じゃあ、どうするんだよ!」

「物量攻めをやるわ」

「物量攻め?」

 

 その答えに対して、魔理沙は思わず聞き返す。その瞬間今まで行っていた攻撃の手を止めてしまった。

 そのことに相手は少し驚いたが、二人が打ち合わせのようなものをしているのを見て何故か待っていた。

 

「そうよあんたも手伝って」

 

 そう言って霊夢は弾幕の刻まれた札——『スペルカード』を取り出す。

 頷いた魔理沙も同じくスペルカードを取り出す。

 二人は相手の方を向く。

 相手は何が起きるのか興味しんしんの様子だった。

 そして二人は同時に叫ぶ。

 

「霊符『夢想封印』!!」

「魔符『スターダストレヴァリエ』!!」

 

 叫ぶと同時に霊夢からは霊夢を中心に色とりどりの大きい光弾による弾幕が展開され、魔理沙からは魔理沙を中心とし星型の弾で構成された弾幕が展開された。

 相手は意外な展開に驚いた。

 

「おいおい…マジかよこれ」

 

 そう言った相手は少し焦っているようだった。

 相手の様子を見るに避けるので精一杯といった感じであった。

 その隙を霊夢は見逃さなかった。

 

「魔理沙、畳み掛けるわよ」

 

 その言葉に魔理沙は頷く。

 そして二人は再びホーミングアミュレットとマジックミサイルを放つ。

 相手はそれを避けられなかった。

 避けることができなかった。

 しかし、その攻撃が当たることはなかった。

 相手が弾をすり抜けたのである。

 

「ッ?!」

「どうなってるのぜ…」

 

 二人はあまりのことに唖然とした。

 唖然とした二人を見ながら相手は言った。

 

「いやー、結構楽しませてくれたね。ここまでやるとは思ってなかったよ。ちょっと意外だったね。じゃあ、今度はこっちから行くよ」

 

 そう言って相手は不敵な笑みを浮かべた。

 そんな相手を見ていた霊夢は突然魔理沙を掴むと後退した。

 あまりのことに魔理沙は驚いた。

 

「霊夢、何するんだぜ!」

 

 それを見て相手は少し不審がっていた。

 相手が二人のそばに近寄ろうとした瞬間——

 

 

 

 

 

 ——全身の痛みに堪えながら、昊空は立ち上がった。

 そして上空を見上げた。

 そこにはシャドウと、二つの影があった。

 その影がシャドウと戦っているということもすぐに理解した。

 

 今すぐ加勢に行きたいとも思ったができなかった。

 今の彼には、近接戦を行う程の力が残っていないのである。

 それを理解していた彼はここから攻撃するしかないと思った。

 そして彼はある言葉を呟いた。

 

「転送シークエンス起動…」

 

 その言葉と同時に、彼の周りが帯電し始める。

 

「転送コードA-001…」

 

 その言葉を呟いたあと、『コード認識、A-001転送』そうアナウンスが入った。

 直後彼の手元には、彼の身長の倍ほどの長さの機械があった。

 その機会は銃口と引き金が付いていた。

 彼はそれの引き金を右手で掴み左手で銃口の方を持ち支える。

 そして彼が引き金を一度引くと銃口にエネルギーが集まり始めた。

 そして、ほぼ限界まで溜まったあたりで彼は再び引き金を引き叫んだ。

 

「いっけぇぇぇぇえ!!」

 

 銃からは物凄いエネルギーが放出された。

 そのエネルギーは直線でシャドウへと放たれる。

 そしてシャドウへと直撃する——

 

 

 

 

 

 横から見ていた霊夢と魔理沙はとんでもない光景を目にした。

 相手は直撃する瞬間自分の前に黒い影のようなものを壁のようにして展開した。それと同じようなものを自分の後ろにも展開する。

 そして攻撃が当たった瞬間、その攻撃は黒い影のようなものに吸い込まれ、そいつの後ろ側へと抜けて行く。

 そして、その抜けた攻撃は徐々に威力を弱めながら結界へと当たった——

 

 

 

 

 

 全てのエネルギーを放ちきった彼の手元にある武装——『プラズマキャノン』は再び彼の手元から消える。

 それが消えるのを見送った彼は、上空を見上げた。そんな彼の目に入ったものは、無傷のシャドウだった。

 

「何で…無傷なんだ…」

 

 そう言った昊空は呆然とした。

 

「何ででしょうね。まぁ、君に知る機会はないと思うけどね」

 

 そう言ったシャドウは三つ程生成した影を再びソラ昊空へと放った。

 昊空はこれらがまた爆発するものだとわかった。そんな彼は思考的にはもうどうしようもない状況だった。

 しかし、彼の意思とは別に体は動いていた。

 刀を掴んだ彼は、自分の正面へと向かって来る影と自分との間の射線に刀の切っ尖を影の方に向けて放っていた。

 

 そしてその刀影は刀と接触すると同時に消えて行った。

 彼は正面の攻撃は防いだが、両端の攻撃を防ぐことはできなかった。

 自分の左右に着弾したそれらの爆発に巻き込まれたソラの記憶はそこで途切れるのだった——

 

 

 

 

 

 霊夢と魔理沙は目の前で起こった出来事に対して、頭での処理が追いついていなかった。

 しかし、目の前の奴が再び影を放ち爆発を起こしたことで二人は我に返った。

 

「あんた、何が目的なの」

 

 霊夢は少し回転が遅くなった頭で思ったことを聞いた。

 

「そればっかりは言えないね」

 

 相手はそう言った。

 

「答えなさい。答えないなら力尽くで吐かせるわ」

 

 そう言った霊夢は再びホーミングアミュレットを放つ。

 

「チッ」

 

 舌打ちした相手は、先ほどと同じく影で作った壁のようなもので自分を覆うとその影とともに消えてしまった。

 

「逃げられた…」

「…逃げ足の速い奴なのぜ」

 

 そう言った彼女らは、あることに気がついた。

 

「そういえば、あいつを助けないと不味くないのか?」

 

 そう言って魔理沙が倒れている人影の方を指差す。

 二人は急いで、倒れている人影のもとに行った。

 そこに倒れていたのは自分たちとはほとんど年が変わらないであろう少年だった。

 

 そしてそのからの服装を見て彼女らは分かった。

 ここに倒れている彼がこの世界の者ではないことを。

 彼が来ている服は帽子のようなもの(彼女らはこれがフードというなまえだということを知らない)がついており、下に履いているものも間違いなく、ここ幻想郷では見ないものであるからだ。

 

「——取り敢えず神社に運びましょう。魔理沙、手伝って」

「分かったのぜ」

 

 そう言って二人は、少年を博麗神社へと運んで行った。




書き終わってから思ったんですが、後半がなんだかごちゃごちゃしてる気が……。取り敢えず、こんな調子ですがまた頑張っていきたいと思いますので応援よろしくお願いします。次の更新もいつになるのやら…。え、緋弾?もちろん書いてますよ、ハイ(汗)
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