あの日の戦友たちは今敵となる   作:ゼノアplus+

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決定〜報告 オータム…スマン…

「では一年一組の代表は織斑君で決まりですね」

 

 

……ん?

 

 

「うんうん!やっぱり世界に唯一の男子がいるんだからこうじゃなくっちゃ!」

 

 

は?

 

 

「私たちは経験が積める。他のクラスの子情報が売れる。一粒で二度美味しい!」

 

 

聞き間違いであってほしい…

 

 

「先生、質問いいですか?」

 

 

まっすぐ伸ばした手。挙手の見本だろう。ていうか俺、この流れ見たことあるんだけど…

 

 

「何ですか、織斑君?」

 

 

う…そんな眩しい笑顔でこっちを見ないでくれ山田先生。言いにくいじゃないか。

 

 

「俺はクラス代表を辞退したはずなのですが、なぜ俺がなっているのでしょうか?」

 

 

「それはでs…「それはだな織斑」…私の出番…」

 

 

あ、姉さん。頼むから山田先生に気を使ってあげて。

 

 

「お前は自分の価値を理解しているだろう?つまりそういうことだ」

 

 

さいですか…要は、俺は世界唯一の男性操縦者で貴重な存在だから誘拐などもってのほかだ。まあ、されたことあるけど…

 

自分の身を自分で守れるくらいには強くなってほしい。そのためには操縦の経験を積むのが一番。というわけで最も経験が積めて実力がつくのは大体のイベントなどの代表として試合をすることになるだろうクラス代表が一番都合がいいと。…め、面倒すぎる。

 

 

「それとオルコットの意見もあったからな。オルコット、発言を許す」

 

 

ん?

 

 

「はい、皆さんこの度は本当に申し訳ありませんでした。わたくしの不用意な発言で、皆さんを不快にさせてしまったこと反省しております。織斑先生にクラス代表の話を持ちかけられましたが、あのような発言をしたわたくしにはその資格はありません」

 

 

何余計なことしてくれてるんですかねぇ!ああ、またあの仕事(パシリ)が起こってしまうのか…これはゆゆしき事態だ。

 

 

「…私は許すよ、オルコットさん」

 

 

「え?」

 

 

「私も!」 「言われた時はムカってしたけどちゃんと謝ってくれてるし」 「そうだね!」

 

 

ここの女子達って心広いよな?普通陰湿ないじめってあるだろ?

 

 

「み、皆さん…ありがとうございます。()()()()も本当に申し訳ございませんでした」

 

 

織斑さん?

 

 

「ああ、他の子達が許すなら俺もいいよ。ていうか俺はそんなに気にしてなかったし」

 

 

「そ、そうですか。お心遣いありがとうございます」

 

 

セシリア・オルコットの境遇は亡国で聞いたから知っている。幼い頃に事故で両親を亡くし、従者に支えられながらも当主として努力してきたらしい。その際、父親が母親に媚びている様子が幼いオルコット嬢に強い印象を与えたのだろう。男は弱い。だから男より上でなくてはならない、そういった考えが自然と身についていたのだろう。まあオルコット嬢だけ事故に巻き込まれていないのは、両親のおかげなのだろうが。

 

 

「話はまとまったな。では授業を始める!」

 

 

「「「はい!」」」

 

 

 

 

〜亡国機業日本支部sideマドカ〜

 

 

おそらく初めましてだろう。私は織斑マドカだ。名前から分かるように織斑一夏、千冬の妹…になるのだろうか?織斑千冬のクローンであるため本物とは言い難いが、血縁関係があることは確かだな。今は亡国機業のモノクローム・アバターに兄さんとともに所属している。

 

 

「M、オータム、Sから連絡が来たけど一緒に話す?」

 

 

今兄さんは亡国の任務としてIS学園に入学している。スコールはたまに連絡をくれれば良いと言っているのにちょこちょこ送ってくる。

 

 

「お、アイツから連絡くるの久しぶりじゃね?」

 

 

私の隣でネットを見ていたオータムがアホなことを言っている。

 

 

「二週間くらい前にもあっただろうオータム。そんなんだから兄さんにいじられるんだ」

 

 

オータムが元から天然なところとアホが相まって兄さんによくいじられている。オータム自身も自覚はしているらしいが治す気がなさそうだ。

 

 

「くっ…反論できねぇ」

 

 

じゃあ直せ。

 

 

「はいはい、じゃれあってないで、つなげるわよ?」

 

 

「ああ」「おう」

 

 

「あー、S聞こえる?」

 

 

『ああ、しっかり聞こえる。ん?他にもいるのか?』

 

 

「私とオータムがいるぞ兄さん」

 

 

『お、マドカか、どうだ、オータムのアホは治ったか?』

 

 

早速すぎるよね兄さん…(こっちが素)

 

 

「ああん!?なんだと一夏!それは直したくても直せねぇ俺への嫌味かオラァ?」

 

 

『お前…自覚あったんだな…なんかゴメン…』

 

 

兄さん楽しそうだな〜私も加わろっかなぁ〜(嘲笑)

 

 

「やめろよ、悲しくなるだろ…」

 

 

「だがオータム、確かこの前[天然女性の魅力をお届け!]という本を買っていたなぁ?」

 

 

「な、なな…マドカ、見てたのか?………チクショーーー!」ダッ!

 

 

あ、逃げた。…フッ…勝った!

 

 

「2人ともあんまりオータムをいじめないで、本当に気にしてるのよ?」

 

 

『「いや、結構面白かったからつい…」』

 

 

ハモった。

 

 

「はあ…マドカ、慰めに行って来て。それからS、報告をお願い」

 

 

仕方ない、行くか。

 

 

「じゃあまたな、兄さん」

 

 

「ああ、またなマドカ。報告だがまずーーー」

 

 

 

 

〜side S(一夏)〜

 

 

自分の部屋で俺は、姉貴に報告をした。

 

 

『なるほどねぇ、ティアーズのデータは取れた?』

 

 

「ああ、遊んでる時にユニコーンでしっかりと」

 

 

セコイと思ったがマドカが乗る予定のサイレント・ゼフィルスの下準備のためだと割り切った。反省はしているが後悔はしていない。

 

 

『じゃあ後でまた送っておいてね。そろそろ切るわ、2人に伝えておくことある?」』

 

 

「そうだな、とりあえずオータムにはスマンと言っておいてくれ。後、今度何か奢るとも。マドカには…まあいい。さっき伝えたからな』

 

 

オータムマジでゴメン。

 

 

『分かったわ、余裕があったら戻って来なさい』

 

 

その一言で心が救われる気がするよ、姉貴…

 

 

「ああ、またな」

 

 

そうして通信を切った。

 

 

「ん?もうこんな時間か。明日は休みだが、寝るか。する事ねえし」

 

 

ーお休みー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ここまででの原作との変更点


・セシリアの一夏の呼び方が織斑さんに フラグ回避か?

・オータムは天然だった…

・モノクローム・アバターはアットホームな空間です

今後の進行における重要事項『アンケート結果がそのまま反映されるわけではありません。あくまで参考にさせて戴きます』

  • 凍結し、リメイクのみを制作、順次更新
  • リメイク版無しでこのまま継続
  • リメイク版ありで両方継続
  • この作品のまま加筆修正

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