「「転校生?」」
「うん、なんでも中国代表候補生だって噂で」
代表就任パーティーの次の日のホームルーム前、俺と箒が雑談しているとクラスメイトの鷹月さんが話しかけてきた。
中国の代表候補生、これに当てはまる人間は何人かいると思うが俺は確信を持って言える。鈴だ、と。
「あら、私の存在を今更ながら危ぶんでの転入かしら」
「「……」」
箒と鷹月さんが何か言いたげだが、一概に間違っているともいえない。今年の一年生はイギリス代表候補生、日本代表候補生、男性操縦者となかなかに異例だからな。まあ鈴が中国政府に無理言ってきたんだろうけど。はぁー気まずいなぁ…あんな事言って(詳しくは回想3の話)今更どんな顔して会えばいいのやら…
『笑えばいいと思うよ』
白式…お前は何処からそういうネタを仕入れてくるんだ?てか笑えたらこんなに悩んでねえよ…
「中国の代表候補生か…」
「むっ、そんなに気になるのか?」
「いや…まあそうだな」
「ふん……」
おっと、怒らせたか。よく見るとセシリアもちょっと笑みが怖い。まあすぐ戻るだろうしほっといても大丈夫そうだな。
「お前、ほかの女子を気にしている余裕があるのか?来月にはもうクラス対抗戦だぞ?」
「そうですわ一夏さん!最近の模擬戦で、私の勝率が下がってきているのはいささか不服ですけど、訓練相手ならこのわたくしセシリア・オルコットが務めますわ!何せ専用機を持っているのはまだクラスでわたくしと一夏さんだけなのですから!」
お、おう。グイグイ来るなセシリア
「まあ訓練はしっかりしてるし、なんとかするさ」
「そんなことでどうするんですの一夏さん、もっと強気に行きませんと!」
「そうだぞ一夏、男がそんな弱気でどうする」
「織斑くんにはみんなの幸せがかかってるんだよ!」
レベルの高い女子3人から迫られ(深い意味はない)思わず身を引くが、プレッシャーすげぇな。
その後はわらわらと集まってきた女子たちに埋め尽くされた。
「フリーパス期待してるよ!」
「頑張ってねオリム〜」
「今の所一年生で専用機持ってるのって一組と四組だけだしいけるよ!」
やいのやいのと騒いでいるがみんな分かってほしい。そろそろチャイムが鳴るので席につかないと織斑先生が来るということを。
「その情報古いわよ!」
え?と俺以外のクラスの声と考えが一致した。………マジでどうしよう。あえて見ないようにしてるがのほほんさんが「ちょっと様子見て来て」みたいに袖を引っ張ってくる。ちょっと待って、まだ心の準備が。
「2組も専用機持ちがクラス代表になったから。そう簡単には優勝できないと思いなさい!」
「鈴…その…久しぶりだな…元気して…たか?」
「………久しぶりね、一夏!会いたかったわよ!」
「「「「「「誰?」」」」」」
「今日こうやって会えただろ。元気そうだな」
平常心だ、俺!
「積もる話もたくさんあるし、ちょっと場所変えない?」
いかんせん時間が悪い。もうすぐチャイムが鳴ってしまう。
「残念だけど、もうチャイムが鳴るから。教室に戻れって。じゃないと織斑先生が来るぞ」
「むぅ…仕方ないわね。じゃあ一夏。また後で会いに来るからね!」
「おう、時間的に昼休みにな」
一難去ったか…。
「鈴のやつ元気そうでなによりだ」
「一夏、今のは誰だ?随分と親しそうだったな。まさか…恋人ではあるまいな…?」
「恋人!?一夏さん、それは本当ですの!?」
「「「どうなの織斑君!?」」」
クラスメイトからの質問の嵐。
「前にちょっとあってな。簡単に言うと告白した方と、振った方っていう関係だ」
「「「「「「告白!?振った!?」」」」」」
あ、そんなに騒いでると…
バシシシシシシィン!
「何を騒いでいる!廊下まで聞こえているぞ!チャイムはもうなっている、さっさと席に着かんか!」
幸い俺は先に席についていたから殴られなかったけど、これ俺のせいか?…俺のせいだな。フッ…愉悦!
バァン!
「痛ぁ!?織斑先生、俺なんで殴られたんですか!ちゃんと座ってましたよね!」
「その顔が見ていて不愉快だ。さらに言えばこの騒動はお前が原因だろう?さっき凰がいたぞ」
「うっ…それを言われるとまあそうなんですが…」
後者はともかく前者の理由に異議を唱えたい。
「全員座ったな?では授業を始める!」
◇
〜箒side〜授業中
(なんなのだあの子娘は?一夏と親しくして!一夏も何だ。告白?振った?あいつが告白にまともに気づいたとでもいうのか!?)
(分からん!後で一夏を問い詰めるしかない!)
〜セシリアside〜
(何なんですのあの人!?一夏さんと仲良くして!…後で問い詰める必要がありますわね!)
シャーペンでノートに書いているのはただの円。授業を聞いていないのだ。
〜一夏side〜
(気まずいな〜、若干というか殆どの女子の視線がこっちに向いてる気がする)
まあ、そんなに授業に集中してなかったらねえ?
バシィン!バシィン!バシィン!
「お前たち、私の授業はそんなにつまらないか?」
「「「「「「す、すいません!」」」」」」
「…はあ。まあいい。大体理由はわかるからな。後で織斑をやるから、今は授業に集中しろ」
「何で!?」
◇
〜昼休み〜
「授業を終わろう。号令!」
この挨拶が終わり、姉さんが教室を出た瞬間に俺は圧殺されるだろう。それを回避するには…
「起立!気をつけ!礼!」
「「「「「「ありがとうございました!」」」」」」
今しかない!
「一夏(さん)!」
「「「「「「織斑くん!!!」」」」」」
みんながこっちに注目する。だがもう時すでにお寿司(遅し)。
「な!?」「え!?」
「「「「「「いない!?」」」」」」
ふっふっふ。まあ見つけられないだろう。天井に張り付いていたらなぁ!
「まだそう遠くには行っていないはず!」「者共!出会え出会え!」
武家屋敷かな?
「「「「「「おおー!」」」」」」
…行ったか。さてとじゃあ食堂に行くか。
「何してんのオリム〜(一夏)」
「何!?」
下を見ると教室に残っていたであろうのほほんさんと今しがた教室に入って来たであろう鈴が俺を見上げていた。
俺は床に降りて椅子に座る。
「いやまあ、今の見たらわかるだろ?」
「「ああ〜」」
「で、鈴。取り敢えず食堂に行くか」
「う、うん。そうしましょうか」
「みんな〜、オリム〜いたよ〜」
待てのほほんさん、謀ったな!?
「あ〜あ、行っちゃった。ほら、あいつらが来ないうちに早く行きましょ」
「行ってしまったからにはしょうがないか。行くか」
俺たちは食堂に向けて足を進める。
「いつ日本に帰ってきたんだ?」
「つい昨日此処に着いたばかりよ。お陰でまだ眠いわ」
「へぇ。時差ボケか?」
「そんなに中国と此処離れてないでしょ。飛行機なんかしょっちゅう乗るもんじゃないし、疲れただけよ」
「そうか。お、着いたぞ」
「へぇ、此処が食堂ね。なかなか広いじゃない」
相変わらず大賑わいだな、食堂は。ん?あれは…
「お待ちしておりましたわよ一夏さん?」ニコ ッ
今後の進行における重要事項『アンケート結果がそのまま反映されるわけではありません。あくまで参考にさせて戴きます』
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凍結し、リメイクのみを制作、順次更新
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リメイク版無しでこのまま継続
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リメイク版ありで両方継続
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この作品のまま加筆修正