あの日の戦友たちは今敵となる   作:ゼノアplus+

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最近は、興が乗っててめっちゃかけるんですよね〜。




俺の望む未来のために
そうだ、倉持に行こう!


鈴と話をした翌日。学校は休みになった。おそらく昨日の事件のあと処理なんだろう。まあゴーレムのパーツはほとんど回収したし学園側にできることといえば破壊されたアリーナの修復程度。俺が出来る事もないだろう。今日は金曜日だから、実質3連休だ。

 

まあ今日はユニコーンの整備を頼みに倉持技研に行くんだけど。ほとんど動かしてないとはいえ、コア人格に無理やり機体を動かさせたんだ。何か問題が見受けられてもおかしくない。

 

グゥ〜…

 

…とりあえずは飯だ。学園が休みでも寮の食堂は空いている。俺は教員寮に住んでるから少し歩かないといけないんだけどな。そう考えたら昨日鈴はよくここまで来たな。途中には姉さんの部屋もあるのに。服は…制服でいいか。問題は女子の格好なんだよなぁ。俺がいるのを理解していないのかやたら部屋着やらラフな格好で歩き回っていたりする。今となっては、俺は別にどうも思わないがそれで被害を被るのは結局俺なんだから気をつけてほしい。

 

 

「あ、織斑くん。おはようございます」

 

 

部屋から出ると、スーツ姿で少しクマが見える山田先生。後処理ホントにお疲れ様です。

 

 

「おはようございます山田先生これから仕事ですか?」

 

「ええ、でもその前に織斑くんにお話があるんです」

 

 

話?事情聴取は終わったし、守秘義務も守ると姉さんに言ったし、なんかあったか?

 

 

「話?何ですか?」

 

「引っ越しです」

 

 

は?

 

 

「は?」

 

 

「実は、今度入ってくる転校生がちょっと特殊な事情があって、政府の方から織斑くんと相部屋にしろと言われまして…何で、部屋は生徒寮の方に移動。2人部屋です。あ、これその部屋の鍵です」

 

チャリン…と渡された俺の新しい部屋の鍵。てか転校生?シャルやラウラはもうちょっと先だと思うんだが…

 

 

「部屋の移動は別にいいんですけど… 転校生って言っても女子でしょう?男女を相部屋にするのは問題があるんじゃないですか?」

 

「私も話を聞いた時はそう思ったんですが…織斑くんなら大丈夫そうですね。まだ他生徒には言わないでくださいね。実は、新しい男性操縦者が来るんです。だから…」

 

 

はいシャル決定。

 

 

「俺の部屋では2人部屋に入って小さいし、他に空いている場所といえば生徒寮。しかも貴重である男を隔離するには相部屋にするべき、と…」

 

「え、ええ。大まかにはその通りです。だから、処理するのに大分時間がかかりまして…ちょっと寝不足です」

 

 

あ、目元のクマってそっちなのか。山田先生にはホント頭が上がらない。姉さんの世話もしてもらってるし…

 

 

「お疲れ様です。とりあえず、話はわかりました。もう今から移動しても大丈夫ですか?」

 

「今からですか?大丈夫ですよ。でも、織斑くん朝ごはんはいいんですか?今からやってると間に合いませんけど…」

 

 

飯はどこかで買ってもいいしいいでしょ。俺の腹が許してくれればだけど。

 

 

「今日はもともとISの整備をお願いしに倉持技研に行く予定でしたし、大丈夫ですよ。飯はどこでも買えますから。それに食堂は今女子で溢れてますし、格好が大分ラフなんで行ったらいわれのない誤解を受けます」

 

「ああ… 確かにそうですね。そうだ、女子生徒に織斑くんが引っ越しすること伝えないと。私や織斑先生も言ってるんですけど治らないんですよね。困ったものです」

 

 

まあ、仕方ないよなぁ。

 

 

「あ!もう行かないと。それでは織斑くん。引っ越しお願いしますね」

 

「分かりました。それじゃあ…」

 

 

山田先生は小走りで行ってしまった。揺れるモノが眼福です。ありがとうございます。

 

 

「さて、やるか」

 

 

といっても、荷物といえば大きめの鞄に入れてる着替え、ラノベ、漫画、DVD、パソコン、生活必需品くらいだから、一括で持っていけるな。無理そうだったらユニコーンに量子変換して入れればいい。使い方が雑でスマン。

 

 

10分くらいで荷造りを終え、移動する。途中クラスメイトに出会ったが、事情を説明し、他の生徒たちに話を広めてもらった。格好は普通の服でした。残念ではない、断じて違う。

 

 

「えっと…この部屋だよな?」

 

 

部屋番号はあっているからここだ。昔の苦い経験と痴女に気をつけなくては…

 

コンコン…

 

いなさそうだ。入るか。

 

 

「監視カメラと盗聴器は…は?ないだと?まさか更識にはまだ話が通っていない?嘘だろ…」

 

 

ユニコーンでも調べたが反応なし、万が一を考えて、自分でも探すが特に見つからない。

 

 

「……学園のこと更識に任せて大丈夫なのか?いや、今代の楯無はあの通り、()()としては良くないしな。はぁ… これなら学園の警備は亡国に依頼した方がいいと思うぜ 轡木さん」

 

 

愚痴?を叩きながら荷ほどきをする。箪笥は2つあるからシャルと間違えることもない。男子として入って来るといえど、そういうのには敏感なお年頃な女子には特に気をつけなければいけない。

 

 

「あ、ラノベとか漫画とかどこに置こうか…」

 

 

本棚と言える場所は机に上の教科書を置く場所くらいしかない。そう考えると簪はどこに本類を置いてたんだろうか…

まさか…電子書籍か…?

 

仕方ない。箪笥を詰めて服は2段に収めよう。いやダンボールに詰めて置けばいいか?

 

 

 

〜1時間くらい荷ほどきで悩んだので割愛〜

 

 

「ふう… こんなもんか。ん、もう朝飯は無理か。道中コンビニくらいあるだろ」

 

 

まずはあらかじめ取っておいた外出届け(外泊届け)を提出しに行く。姉さんなら忙しくはないだろうと思いながら職員室へ。

 

 

「失礼します。1年1組の織斑です。織斑先生少し良いですか?」

 

 

やっぱりいた。コーヒー飲んでる。

 

 

「ん?織斑か。どうした?」

 

「昨日のアレでISが壊れてないか心配なので、制作元の倉持に行こうと思うのですがどのくらいかかるかわからないので一応外泊届けも出しにきました」

 

「整備課の話では白式のダメージレベルはそこまで悪くないと聞いているが?」

 

 

俺はその話聞いてないんだけど?

 

 

「こういったら整備課の人たちに悪いんですが、この機体他とは違うじゃないですか。やっぱりこういうのは専門の人達に診てもらう方がいいです」

 

「一理あるな。わかった、外泊を許可しよう。ただ、お前は世界唯一の男性操縦者だ。その点はくれぐれもも気をつけろよ、一夏」

 

 

お、名前呼びだ。珍しい、仕事中に。…ああ、なるほど。

 

 

「ありがとうございます。…部屋に酒おいたから今日はあるだけは飲んでいいぞ姉さん」

 

 

「本当か!?」

 

 

うお!?焦った〜。他の先生がこっち見てるぞ。

 

 

「あ、ああ。でも山田先生も誘ってやれよ。なんかお疲れの様子だったから」

 

「確かに最近の山田くんは忙しそうだったな。わかった。誘っておこう」

 

 

酒が絡むと公私混同関係ないのかねぇ…

 

 

「それでは行ってきます。織斑先生」

 

「ああ、気をつけてな」

 

 

姉さんに挨拶をして、俺は一旦部屋に戻って荷物を持つ。外泊の事はすでにボスには報告済みだし、レイさんや篝火さん達倉持にも伝えてある。とっとと行こう。

 

 

「む、一夏か、今用がなければ剣道に付き合ってくれないか?部活の先輩方は忙しそうだからな」

 

「ああ箒か。スマン、今からISのメンテナンスで制作元に行かないといけないんだ。剣道は今度でいいか?」

 

 

俺が廊下を歩いていると、自主トレをしていたであろう、箒が俺に話しかけてきた。

 

 

「昨日のアレか。いやこっちこそ、無理を言って悪かった。じゃあまた、一夏」

 

「ああ、またな」

 

 

気のせいか?箒がちょっと丸くなったように感じたんだけど… あ、そういやこの時期は俺とのISの訓練でろくに部活に顔を出していなかったんだった。てことは…俺と練習してない分箒にも時間ができて、他人との交流時間が増えたのか!おお、箒が成長してくれて、一夏さん嬉しいよ。

 

 

「この状態が1回目からだったらホントに良かったのにな」

 

 

今となっては照れ隠しやら嫉妬やらだとわかっているから、案外可愛いもんだと思う。まあ、痛いものは痛かったんだけど…

 

少し歩いて駅に到着。まだ時間があるから、コンビニに行く。

 

「さて、弁当は…食う時間ないよなぁ。仕方ない、サンドイッチでも買うか」

 

 

サンドイッチかぁ… サンドイッチ… う、頭が…

 

…俺はなぜここでセシリアのアレを思い出してしてしまったのだろうか。いや待て、アレはサンドイッチの皮を被った劇物だ。うん。

 

 

「織斑…一夏?」

 

 

ん?この声は…?

声がかけられた方を見てみると懐かしい青色の髪で、眼鏡型のディスプレイをかけた少女。ちなみに手には一◯くじが握られている。少し視線を上げればもうクジがなくなっているためおそらく、ラスト◯ン賞だろう。俺ももうちょっとくるのが早ければ…

 

 

「更識簪さんか」

 

「っ… 苗字で呼ばないで。そう呼ばれるの、嫌いだから」

 

 

…この子も()()の被害者だったな。

 

 

「おっと、スマン。…いきなり名前呼びは良くないしな。まあ2人しかいないし呼ばなくてもわかるか」

 

「…まあそれでいい。じゃあ私買うものあるから」

 

 

そんなに一◯クジが欲しいか…。うん、俺も欲しい。ラス◯ワン賞。でも今は …

 

 

「買ったら少し話してもいいか?話がある」

 

「私は無い、とは言わない。わかった」

 

 

 

〜少し経って〜

 

 

「おまたせ。それで話って?」

 

「本当に済まなかった!俺の白式を作ったせいで、君のISが遅れてしまった。なにか、償いをさせて欲しい」

 

 

1回目はなにも聞かされなかったし、今回はレイさんもいるから自分で作らないといけないということはない。けど、これは俺のせいだ。

 

 

「別に気にして無い。たしかに、貴方のISが優先されたのはちょっと思うところがあるけど、今もしっかり作ってもらっているから。償いなんていらない。…ISさえあれば、あの人も」

 

「そうか。本当に済まない」

 

 

やっぱり、姉に対するコンプレックスは健在か…なんとかしてやりたい気持ちはあるが、どうしようか…

 

 

「でもやっぱりちょっと腹がたつから、一発殴らせて」

 

「へ?いやあのちょ…」

 

 

トスッ…

 

 

「これでいい。じゃあ、さよなら」

 

 

めっちゃ弱めのストレート。思ったより織斑一夏への恨みはなかったらしい。簪は手に先ほど貰ったと思われるフィギュアを持っている。てかあれ…

 

 

「ユニコーンガンダム(NTD)じゃないか」

 

 

『…私?』

 

(ああ、ごめんユニコーン。お前のことじゃ無いんだ)

 

 

俺がユニコーン乗って、破壊活動しまくってた事は民間には報道されてないんだな。

 

 

「俺も行くか。てか後、5分しか無いじゃねえか」

 

 

そんなことを言いながら、俺は駅に急いだ。

 

 

飯を買ってないことを完全に忘れて…

 

 

今後の進行における重要事項『アンケート結果がそのまま反映されるわけではありません。あくまで参考にさせて戴きます』

  • 凍結し、リメイクのみを制作、順次更新
  • リメイク版無しでこのまま継続
  • リメイク版ありで両方継続
  • この作品のまま加筆修正

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