「どうした、避けてばかりでは勝てないぞ!」
イギリス代表候補生のサラ・ウェルキンと戦闘しているMは大型のライフルである【スターブレイカー】で相手を牽制していた。
「貴女こそ、第2世代機相手にほとんど当たれてないじゃない。狙撃向いてないんじゃないの?」
「普段はラファールでアサルトばっかり撃ってたからな。狙撃も経験はあるが慣れてはいないんだ」
嘘だ。Mの狙撃の腕は部隊の中でも群を抜いている。ちなみに一夏は戦闘に関してはキチガイだから数えていない。
「そう、いいことを聞いたわ!だったらスコープばかり覗いてると、痛い目に見るわよ!」
ズドォン!!
「いつの間に!?手榴弾なんていつ仕掛ける暇があった!」
「ならば!反撃のすきは与えない!」
さらに多くなるエネルギー弾。
「クッ… 慣れてきてる!?被弾が多くなってきた…」
Mは武装の感覚を掴んできたのか、サラに与えるダメージは多くなってきた。
「さて、使ってみるか。シールド・ビット!」
「なっ!本当にBT適性が…!?」
ゼフィルスから展開されたシールド・ビット2機が機体の周りを周回している。
「ッ… 思ったより、くるものがあるな… 短期決戦でいかせてもらう」
ゼフィルスが【スターブレイカー】を銃剣として使い肉薄する。
「武装の特性を特性まで把握されてる!マズイ、止めないと!」
サラは標準装備の一つである【ブレッド・スライサー】を展開。Mと鍔迫り合いになる。
「一次移行をしてないとはいえ、第三世代機のパワーに抵抗するか… 貴様、なぜその腕で専用機が与えられない?」
「生憎と、BT適性が無かったのよ。だから、一号機のブルー・ティアーズのパイロットはセシリアになったの」
単純な戦闘能力だけでいえば、今のサラは、ラファールでセシリアに勝てる。だが、イギリスはBT兵器を主とした第三世代ISを開発しているためその適性が低いサラは不遇の扱いを受けている。
「なるほどな、これほどのIS乗りを放っておくとは、イギリスも噂に聞くほど大した上層部ではないらしいな。もったいない。実にもったいない」
「あら、今まさに敵対している相手に褒められるのも、案外悪くないわね!」
サラが一度押し返し、一度お互い距離を取る。
「むっ…… すまない、通信が来た。少し待ってくれないか?」
「貴女ねぇ… 普通敵にそんなこと聞く?」
ちょっと顔を緩めたMと呆れた顔のサラ。先ほどまで高度な戦闘をしていた2人とは思えない。
「どうせ、相手になる奴が国家代表くらいしかいなくて退屈しているだろう?あとで存分に相手してやるからちょっと待て」
「うぅ…なんでわかるのよ…」
落ち込み出したサラをほっといて、Mは通信を始める。
『もしもし、M。そっちはどう?そろそろはサラ・ウェルキンは倒せたかしら?』
「すまない、思ったよりも苦戦していてな。今は落ち込んでるから問題ない」
『…ちょっと何があったかわからないけど、まあいいわ。それにしても、サラ・ウェルキン強いのね。誘ってみたら?』
スコールからのまさかの言葉に、Mが驚く。
「コイツを、か?私はいいが、ボスや一夏は大丈夫なのか?」
『ボスからは、良い人材はどんどん勧誘しろって言われてるから良いわよ。で、M的にはどう?』
「…正直なところ、専用機があれば今の私よりも強い。イギリスでも幸いコイツの才能を持て余しているらしいしなちょっとやってみる」
「ちょ、ちょっとなんの話してるのよ?私のこと?」
サラは何事かとMを見ているが、しっしと手を振られている始末。
『じゃ、よろしくね。勧誘が無理だったら殺して良いから。ちゃんと帰って来なさいよ。じゃないと、また
「ひっ!?い、いや…アレはホントに…やめて。わかったから」
通信終了。Mはサラに向き直る。
「ふぅ、ヤバイ早く帰らないと…」
「どうしたのそんなに震えて?」
「い、いやなんでもない。それよりも話がある」
先ほどの震えた声から一新、戦闘中の真面目な声になる。
「ん?何?増援なら来ないわよ。お互いね」
「それも合っているが違う!お前、ウチに来ないか?」
「は?」
サラが女性らしくない低い声で返事ををする。
「本気だぞ?というかお前にとっては好条件だ。私より強いIS乗りもいるし多分給料も高い。なんなら専用機だってここよりはチャンスがある。そしてお前たちが思ってるほど悪事はしていない。逆に私たちは違法研究所を潰してたりしてる。どうだ?」
「なにその職場。私にとって理想的なんだけど… 貴女より強いって…それ誰?」
「それは、お前が正式に入ってからだな」
「むぅ… ケチ。でも国を裏切るのよね」
「いやいや、実力があるのに、放っておく方がおかしいでしょ!ウチならその腕、十二分に生かせる!」
「………」
Mの素が出るほど熱い勧誘に、サラは深く考える。
「…少し考えさせてくれないかしら?ちょっと情報量が多すぎて…」
「…いいだろう。ただし、このことを上層部には言うなよ。行った場合は…」
「場合は…?」
「ウチの最高戦力でイギリスごと、お前を殺しに行くからな?」
これまでで最も残虐な笑み。誰もこの顔が嘘を言うとは思えまい。
「わ、わかったわ」
「じゃあ、これ連絡先な。ちゃんとしまったか?」
「え、ええ。どうするの?」
「無傷だったら疑問に思われるだろう?だから…」
すっと、隠れさせていたシールドビットのエネルギーバリアを展開させ、2つをサラを叩きつけ、挟み込む。
「キャア!!ちょっと!なにするのよ…!」
「謎の侵入者がサラ・ウェルキンを倒して逃走。機体は世代差もあり、敵の能力が未知数だったことも含まれるが、サラ・ウェルキンの失態である。代表候補生を解任させることも視野に入れなければいけない。良いだろう?ウチに来やすくなる」
「アンタねぇ…!!」
「じゃあな。良い返事を期待している」
爆発。シールドビットには自爆用の爆薬が搭載されているため挟んだ敵を爆発に巻き込ませる、この方法は効果的だ。
「気絶したか。死んでは…ないね。バイバイ、また会おう。私のライバル」
青い蝶は、帰還のため、その顔に笑みを浮かべながら飛び立って行った。
スコールの言っていたアレとは。
一夏が篠ノ之束と倉持技研で出会った時、マドカは束に抱かれていた。この後、一夏が白式の整備をしている間にゼフィルス奪取の任務へと向かったのだが、日本からイギリスまでの距離がありすぎる。この時、
「だったら私が送ってあげるよ〜!同じ亡国の仲間になるんだからね!l
と束が言った。
「いや、まだ入ってないだろ?ボスの面接受けてないのに。まあ、助かるから頼むが」
「もう、ちーちゃんと似て可愛げがないな〜。でもそこが可愛い!」
と言った感じで、束のラボを呼び出しスコールとオータム、マドカを乗せ飛び立ったのだ。しかし…
「おいぃぃ!!これスピードどのくらい出てる!?人が耐えれるがじゃあないぞ!」
「え?これくらいなら大丈夫でしょ?なんならもっと出せるよ!」
と言って、さらに速度をあげたりしていたら1時間以内に着いた。
ちなみにスコールは、静かに気絶し、オータムは泡を吹き、マドカは白目を向いていた。クロエは留守番中である。
束以外全員、ISを装備してこれであるからマドカのトラウマ具合も仕方のないことだろう。
この後は、束製の栄養ドリンクで強制回復し、任務に向かったのだった。
今後の進行における重要事項『アンケート結果がそのまま反映されるわけではありません。あくまで参考にさせて戴きます』
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凍結し、リメイクのみを制作、順次更新
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リメイク版無しでこのまま継続
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リメイク版ありで両方継続
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この作品のまま加筆修正