46話
結論から言おう。やはり雑魚だ。
『バケモノ……』
「ハッ、間違っちゃいねえよ。だとしても、お前らは俺を怒らせた」
ショッピングモールで箒達と別れてから、俺は折りたたみ式仮面(レイ作)をつけ、学園に戻った俺は隠密行動をしていた部隊を真正面から待っていた。さて、回想シーンにでも移りましょうかね。
……
………
…………
『あーあー、よし、変声機も問題ないな。誰にもバレずに部屋に戻れたのも幸いだったな』金尾哲夫vc
一度学園の寮に戻ってきた俺は、部屋のシャルロットの知らない隠し場所から亡国用のバトルスーツを持ってきた。
現在はIS学園の裏手の方、生徒なんか来やしない場所だ。どうにも海から上がってくるらしい。綺麗な海が薄汚い血で汚れる事になるが致し方無い。条約破って襲いにくる方が悪いのだ。
『一夏、生体反応多数確認。そろそろ来るよ』
「白式、お前……出てこない方がいい。お前の見たくないものしか見えないぞ。嫌っていうんだったら白騎士に変われ」
『嫌だ。ちゃんと見るって決めたから……一夏の罪を』
「そうか……お前だけが、あの頃の俺を知っているもんな。じゃあ見届けてくれ、織斑一夏の罪を」
仮面をつけ直し、頭を切り替える。今の俺は、亡国企業のSだ。
『任務内容を確認する。目標はドイツ精鋭部隊、生死は問わない。フッ……イージーモードだな。全員ブチコロシテヤル。さぁ、始めようか』
ザバァァン
『なっ!?貴様、何者d……』
ターゲット、一名処理を完了。生体反応は……残り15だな。
俺は拳銃を取り出し上陸してきたやつを1人ずつ、丁寧に仕留めていく。ダイビング用の装備は、帰りの分も補給してあるのか重たそうで下敷きになる奴もいた。
ターゲット、4名処理。残りは11。
『ウェルカムトゥーIS学園。さァ……見学はここまでになりますのであとは地獄でお楽しみください。……なんてなァ』
聞こえていたかどうかなんて関係ない。一瞬でもラウラを狙いやがったんだ。イキテカエレルトハオモウナヨ?
拳銃では物足りなくなってきたので、ナイフを持つ。ヤツらは海に逃げようとしているが、俺は全員を引きづりあげる。
『ヒッ……命は……命だけは……』
最後尾だったやつがそう喚く。
『貴様はそう言って命乞いしてきた奴を何人殺した?国のためならなんだって出来るのか?……俺は出来る』
ドイツ語で俺は喋る。セシリア達が日本語を使うからそれに頼っていたが、俺は逆行してから外国語を練習しアイツらの祖国の言葉は喋れるようになった。……こんなことのために覚えてきたわけじゃない。
喚いていた奴の首をナイフ(レイ作)で切る。防具や装備の上からだったので切れるか不安だったが、問題なかった。
残り10……
『隊員が……殺せ!!』
今のやりとりのうちに態勢を立て直していたらしいほかの奴らは俺に銃を向ける。……そんなものが今更きくか。
『ふん……』
『……ウソだろ』
まだまだ技術が甘かったな。2人しか殺れなかった……
残り8
『弾き返したというのか……アサルトライフルだぞ!?』
俺に向けてしか撃たれなかった弾だ。対処もしやすい。やったことは単純、ナイフでこう……カーンとはお返ししただけだ。
『一夏……それふつうに出来ない』
え……マジかよ。いやだって、ボスは素手でやってたんだぞ?機関砲の弾に対して……
『あの人がおかしいだけだから』
………殺るか。
『平和ボケした学園にこんなのがいるなんて聞いてねぇぞ!!』
『織斑千冬以外に……こんな野郎が……』
当たり前だ。……今の俺はIS学園の織斑一夏じゃないんだよ。
『戦場でふんわり考え事とは図が高い』
『『ッ!?!?』』
俺から見て左側にいた2人が何やら話しているうちに背後に回り込む。他の奴らも俺の方を見ているが、コイツらと一直線上にいるため撃てないのだろう。
そして1人を切り裂き、1人は首を掴んで持ち上げる。
残り7
『グッ……ガッ……あ、あぁ』
『どうした?私を仕留めなければ任務を果たせないぞ?さぁ、撃てよ』
『くっ……誰が撃つか!この悪魔め……』
『ほほぅ……仲間の命を優先して祖国の障害になれるのか。なんともお優しいことだ』
『なっ……それは……』
俺の安い挑発にすぐに引っかかる奴が一名。
『油断大敵!返してやろうッ』
『うわッ!?』
『なにィ!?』
一瞬奴が怯んだうちに、掴んでいたのを思い切り奴に向かって投げる。2人が衝突し倒れこむが他のメンバーがすぐにかばに入った。
『……ふん。腐っても精鋭部隊、立て直すのが早い。だがッ……』
『なッ……総員退避ィィィ!!』
ズドゥゥン!!
『全員は仕留めれなかったか……だが、4人はもらった』
俺が掴んでいたやつを投げる前に、ピンを抜いた手榴弾を腰のベルトにつけておいたんだが、どうやら感のいい奴が逃げたらしい。
残り3……ん?
『2人しかいない?何処に行った!!』
気づかないうちに殺していたか?いや……そんなはずはない。ッ!?まさかッ!!
『ここは通さないぜぇ……』
『いつのまにッ……』
考え事をしていたからか、背後から残り2人のうちの1人が接近していることに気づかなかった。そしてタックルされ倒れこむ俺とコイツ。
『ルドルフ!俺ごと撃て、早くしろ!』
ルドルフと呼ばれた、この場にいる最後に1人は一瞬戸惑う様子を見せたがすぐに銃口をこちらに向ける。
『チッ……邪魔だァ!!』
俺はすぐにコイツを蹴り上げ腹にリロードしておいた拳銃を撃ち込む。ルドルフが撃った時にはもう遅い。俺が蹴り上げた奴がちょうど2人の真ん中に立ち……ルドルフの玉が、コイツの体を蹂躙した。
『なッ!?おいケイン!!』
『よくも……時間を取らせてくれたなァ!!タダデハスマサン!!』
この時の俺は何をしたのかよく覚えていない……残った1人に早く追いつかないとと思っていたのか……コイツらを殺すことに夢中になっていたのか……ただ分かることは、俺の意識がはっきりした時にはルドルフって奴がぐちゃぐちゃになっていたことだ。
『残り1……ラウラノモトニハイカセン……ゼッタイ二ブチコロシテヤル』
…………
………
……
…
まあこんなもんだな。ただ、コイツを見つけるのには苦労させられた。なんか植林地してある木の陰で隠れてたからな。
『全員殺したのか?』
『当たり前だ。それが私の任務だからな。ただ、私怨も兼ねているが』
『私怨……だと……?』
『どうでもいい、どうせ、貴様らの任務は果たせないのだからな』
コイツ1人だけ練度が段違いとか、そういうふうでもないし仕留めるのは簡単だ。それでも俺がすぐに殺さない理由……それは……
「ISからの生体反応も検知されない……一体何処に行ったの?全く、お姉さんを手こずらせるなんてどんなテロリストかしらね」
『おい……なんで奴がいる?』
『……気づいたら後ろにいたんだ』
こっわ!?チッ……ここで更識楯無はまずいだろ。コイツ、めんどくさいことをしてくれるッ!!
ちなみに今は俺の持ってるIS用のステルス(レイ作)を俺とコイツに使ってる。コイツがバレたら俺もバレるから仕方ねぇんだよ。
「ミステリアス・レイディの索敵能力は悪くないはずなんだけど……どうしてかしら?」
独り言を言いながらも、決して油断せずあたりを捜索する楯無。……まだ、あっちの死体処理も終わっていないんだが。
カサッ……
『あっ……』
「何か動いたッ、そこね!」
『馬鹿かお前は……仕方ない。死ね』
コイツが様子を見ようとへんな風に動きやがった。コイツらの情報がバレても面倒なので即座に殺す。もちろんナイフで、だ。
「出てきなさい。ISからは逃げられないわよ」
『………』
どうする?ワンチャン振り切れるけど……仮面が破損するのもまずい。今はユニコーンが手元にないってのもまずい。くそっ、やっぱ代わりのISを借りておけばよかった……
「警告はしたわよ?安心しなさい、殺しはしないわ。喋ってもらうまでは、だけどねッ」
楯無はその手に槍を呼び出して、機能としてついてるガトリングガンを俺が隠れている木に撃ち始めた。
『仕方ないか』
『ッ、ロシア語!?所属を言いなさい!私は、ロシア代表の更識楯無です』
間一髪隣の木に移動できた俺は、一か八かロシア語で喋る。ビンゴだ。ロシアの部隊だと思わせれたな。楯無もロシア語で喋り始めたし。
『それはできない、貴女にはその権限がない』
『なぜ?ロシア代表としての権限でも足りないというの?』
『そう言っている。任務中だ、邪魔はしないでもらいたい』
『いいえ、そういうわけにはいきません。どんな任務であれ、私の仕事はIS学園を守ることよ』
『……そうか、腐ってもたかが日本人。やはり我が祖国の代表としてはふさわしくなかったか』
『……何ですって?』
それっぽいことを言えば行けるかと思ったんだが……予想以上に引っかかる。
『いや、気にしないでくれ。では私は帰らせてもらおう。安心しろ、学園の人間には何の手出しもしていない』
『……一応確認させてもらうわよ』
『ああ、好きにしてくれて構わない。もう二度と会うことはないと願いたいよ』
『なっ……まちなs……いない』
よし!何とか抜け出せた!楯無ちょろくて助かった!!
俺は死体を持って、海辺に急ぐ。到着すると、先ほどとは変わってない凄惨な現場。
「……海に流すか」
しっかりと処理をし、痕跡がわからないようにする。それが終わり、楯無が追ってきていないのを確認し俺は通信端末を使う。
「もしもし姉御?」
『はいはい、終わったの?』
「ああ、だけど更識が出張ってきた。……脱出手段が正直ない」
『それなら、回収班を向かわせてるわ。そろそろつくと思うのだけれど……』
回収班……?そんなのどこにも……いや……
「あれか……」
海の向こうから近づいてくる生体反応が1……『越界の瞳』かISでないと見えない空間の歪みの中にいるのは……
「いっくん様、お迎えにあがりました」
「クロエ・クロニクル、ありがとう。だが、まだ任務中だ。俺はSというコードネームがある。そっちで呼んでくれ」
『黒鍵』を展開させ、俺の前に現れたクロエ・クロニクル。『ワールドパージ』を解除したようだ。
「……S様、分かりました。まだ、ユニコーンを届けていませんので手持ちにあります。……修復できていないのですが」
「いや、十分だ。飛行さえできればいい、『ワールドパージ』を使ってくれるのだろう?」
「はい」
俺はクロニクルからユニコーンを受け取り展開する。
『……さっきぶり、マスター』
「ああ、ごめんな。無理させる」
『ううん、でも長くは持たないよ。……持たせて見せるけど』
「頼んだぜ、じゃあ行くか」
「はい……『ワールドパージ』」
クロニクルを中心に大気成分が変質していく。無事に起動させたようだ。
「……ラウラ、今何してっかな。なぁクロニクル、お前の妹に会って行かなくていいのか?多少なら俺も手伝ってやる」
「……必要ありません。彼女は私の事を知らないでしょうし、私は彼女のように完成出来なかった。今更あったところで……」
「……そうか。会いたくなって、決心したらいつでも言え。俺が掛け合おう」
「……そのようなことはないかと思いますが、ありがとうございます」
「ああ(……会いたいなら素直にそう言えばいいのに、まあ……コイツにも思うところがあるんだろうな)」
クロニクルは学園の方を振り返ることなく進んでいく。コイツ顔に出てるんだけどな……
「ッ!?……何を……」
「大人しく撫でられとけ。よく頑張った」
「………………はい」
血に塗れた俺の1日はこうして終わった。別に俺が殺した奴らについてはどうも思わない。奴らだっていっぱしの精鋭部隊だ、死ぬ覚悟くらいあるだろう。それだけならば、俺も敬意を持って相対したんだが……俺の……大事なイモウトを狙ったんだ。そこに敬意もクソもねぇ。
「アイツもコイツも、他人に
「……何かおっしゃいました?」
「……なんでもない。帰還したらまたユニコーンを預ける」
「了解しました」
クロニクルは真顔で答える。もっと表情豊かには……いや、これもクロニクルの個性だな。
「それと、帰ったらメディカルチェックは受けておけ。機体の展開は負荷が大きいはずだ」
「この程度問題ありません。何より、私の体は通常の人間よりも頑丈に作られて……「それでもだ」……何故でしょう?」
「いつか分かるさ」
「……了解」
ラウラが俺の事を兄と呼ぶなら、クロニクルも勿論俺の妹だ。妹の体調を心配して何が悪い。……いや、流石に図々しいかな。
今後の進行における重要事項『アンケート結果がそのまま反映されるわけではありません。あくまで参考にさせて戴きます』
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凍結し、リメイクのみを制作、順次更新
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リメイク版無しでこのまま継続
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リメイク版ありで両方継続
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この作品のまま加筆修正