あの日の戦友たちは今敵となる   作:ゼノアplus+

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新生モノクローム・アバター初陣

59話

 

 

「クロエ、黒鍵の新パッケージの様子はどうだ?」

 

「問題ありませんいっくん様。レイ様の技術は素晴らしいですね」

 

「うん……まぁ、いいか」

 

 

やぁ、一夏だ。こう……最初の入りってどうすればいいか分からなくなって来たぜ。

 

そんな事は置いておいて現在、俺は亡国本部でクロエのISの調整をしているところだ。しかもなぁ……よりによってレイさんに呼ばれたんだよ。絶対あの人変なもの作ってるって思ったんだがな。研究所に向かうと、機体のハンガーにいつぞやに見たものが掛けてあったんだ。

 

 

「クロエ君。どうだい、私と束博士が作った君専用パッケージ『バンシィ』は」

 

「レイ様、黒鍵によく馴染んでいますし、感度良好……という感じです。感謝します」

 

 

そう……いつかの日に研究所で見た脚部のみだったユニコーンとほぼ同じ脚部のパーツ。明らかにユニコーンガンダム2号機『バンシィ』のものだった。どうせ皮だけ作って倉庫行きだと思ってたんだが……束さんの提案によって、直接的な戦闘能力を持たないクロエの黒鍵の強化パッケージとして採用されることになった。武装は原作と全く同じだが、元々のISは黒鍵なので『ワールド・パージ』も使えるという意味のわからない機体に仕上がってしまった。これってあれだよな、ミラージュ・コロイド(実質上位互換)が使えるバンシィって事だよな?……敵からすればクソゲーでは?

 

 

「私的にはこのアームド・アーマーVNが好みです」

 

 

この子……とてつもなく恐ろしい事を言ったな。左腕部に搭載されたその武装は展開する事で超振動をするクローとなる。相手を掴んでその驚異の振動で敵ISをシェイクしながらシールドエネルギーを刈り取り続けるヤバイ武器だ。まぁ……唯一の弱点として、クロエはISを用いての戦闘があまり得意ではない事だな。遺伝子強化個体の失敗作であるがゆえに身体能力が低いのも悔やまれる。

 

 

「レイさん、束さんの姿が見えないけどどこに行ったんですか?」

 

「ああ、彼女なら寝てるよ。このパッケージを仕上げるのに軽く5徹はしていたからね。文字通り精魂尽き果てたという感じだったさ」

 

 

あの大天災でもああなるんだねぇ……っとしみじみ呟くレイさんに、俺はついアンタは何徹したのか聞きたくなったが堪えた。

 

 

「束様……私のためにそこまで……」

 

 

あ、そっちなのね。いや……うん、家族思いでいいと思うよ俺は。

 

 

「よし……じゃあ完熟訓練でもするかクロエ」

 

「……あのいっくん様、私まだ死にたくはないのですが」

 

「俺をなんだと思ってるんだお前は……同じユニコーンタイプを使うんだ。特殊武装は自分で慣れてもらうしかないけど、全身装甲タイプの扱い方は俺とウェルキン先輩で教えてやれるから」

 

「なるほど……それではお願いしますいっくん様」

 

 

この後無茶苦茶訓練した。あの子ホントに目が見えないんすかね?アームド・アーマーBSの射撃の精度が神がかっているんですけど……本気じゃないにしてもまさか俺が被弾すると思ってなかったわ。NT -Dは2分が限界だったな。しかも使用後はクロエも息切らしてたし。あれは本当にまずい時以外使用禁止だろう。俺も長時間使うと頭痛で死にたくなるしな。

 

途中からウェルキン先輩も専用機で参加してめちゃくちゃな事になったよ。先輩って本気になるとマジで強い。今の彼女なら楯無にも喰らいつけるレベルだろう。今度から1対1模擬戦形式でしっかりしばき回すとしよう。

うん、別に本気で顔面殴り飛ばされた事を根に持っているわけじゃねえからな?ちくしょう……チェーンマインがユニコーンに巻き付いたときは本気で死ぬかと思ったぜ……あ、ウェルキン先輩の機体はまだ秘密な?いやまあ内容的にみんなわかると思うけどさ。

 

 

「一夏君、どうしてクロエ君にガチな指導をしなかったんだい?」

 

「レイさん……それ聞いちゃいます?」

 

 

クロエとの訓練を終えた俺は、休憩スペースですこし休んでいた。隣接している自販機でスポドリを買って飲んでいると、レイさんがやってきた。

 

 

「いつもの君なら、罵詈雑言なんでも浴びせて死に物狂いでやらせようとするからね。そんな君がわざわざ手を抜いたんだ。きっと何か理由があるのだろうと思ってね」

 

 

この人、これでも一応天才の部類だ。いつも変な事してるから忘れやすいけど、相当頭も回る。

 

 

「レイさん、いつもそうしてりゃいいのに。まぁ……ちょっとした同情心ですよ。明日は新生モノクローム・アバターとしての初任務です。マドカは良いとして、ウェルキン先輩とクロエは実戦に出るのは初めて。任務内容的に確実に人を殺すことになる。先輩はちゃんと任務内容を理解して覚悟を決めてるっぽいから良いんですけど、クロエは俺のサポートをしたいから入隊しました。決して自分から戦うような子じゃ無いんですよ」

 

「……なるほどね、中途半端な状態で戦場に出てトラウマでも感じたら戦闘から遠ざけることが出来る、というわけかい」

 

 

察しが早くて助かる。そう……俺はアイツに出来るだけ人殺しはさせたくない。アイツはまだクロエ・クロニクルになる途中なのだから。

 

 

「随分と過保護だね。しかも、他人に向けるような感情じゃあない」

 

「それは考えすぎですよレイさん。アイツやラウラ・ボーデヴィッヒが作られた原因は『織斑』にあるんですから俺が責任を取らないといけないんです」

 

「ふぅん……君もまだまだ若いねぇ」

 

「いや、レイさんだってまだ20代でしょうに。婆婆くさいですよ今の」

 

「……うん、いつもの君で安心したよ。私だってモノクローム・アバターの一員だ。明日の作戦のオペレーターは任せてよ」

 

「ふっ……頼もしいっす」

 

「じゃあ私は行くよ。また明日」

 

「ええ、おやすみなさい」

 

 

意味深な事を言って去っていったレイさんを見届けてから、俺も席を立った。もちろん行き先は自宅だ。おやすみと言ってもまだ8時、今から急いで戻れば姉さんが帰ってくる前に家には帰れるからな。今日の夕飯は……あ、賞味期限が近い食材が結構あったな。雑に鍋にするか……夏だけど。

 

 

 

 

 

〜翌日〜

 

 

 

 

「さて……準備はいいか?」

 

「いつでも行けるぞ兄さん」

 

「私もよ。この子の調整もバッチリ」

 

「問題ありません」

 

「頼もしいねぇ……まだ子供なのに。あ、私も大丈夫さ」

 

 

号令で部隊の全員が返事をした。俺も昨日はぐっすり寝れたしな。

 

 

「よし、では作戦概要を説明する。我々モノクローム・アバターは、イギリス、中国、フランス、ドイツにある女性権利団体の支部を破壊する事を目標とする。もちろんISを使ってだ」

 

「今から日本を出て間に合うのか兄さん?」

 

「レイさん、束さん、ヒカルノさん主導で製作された音速飛行が可能となるブースターを使って、2チームに分かれて行動するから余裕で行けるそうだ。そして、いつのまにやら束さんが打ち上げていた衛星を経由して世界のどこにいても通信が行えるよう各ISの回線も調整してあるそうなのでオペレーターのレイさんの指示の元、動いてもらう。そして肝心のチームわけだが……俺とウェルキン先輩、マドカとクロエで別れる事とする。ちなみに単純に戦力バランスを均等にした結果だ。まだ戦闘に慣れていないクロエの事、頼むぞマドカ」

 

「任せてくれ、この私がいるんだ。大船に乗ったつもりでいろクロエ」

 

「はい、よろしくお願いしますマドカ」

 

 

仲も良好なので心配する必要もないだろう……自分で言ってて思うが、どうしてウチの技術班は知らぬ間に高性能すぎるものを作ってるんだよ。いや、今まさに役に立ってるからいいけどさ?

 

 

「えーマドカとクロエには中国とイギリスを担当してもらう。大分距離があるがイギリス支部を破壊後に日本に戻り補給を受けてから再出撃しても良いので問題はないそうだ」

 

「なるほど……施設内の人間はどうする?」

 

「生死は問わないと聞いている。思いっきりやってくれて構わない。民間人は……出来るだけ殺さないようにな。ISが出てきた場合のみ、市街地以外での戦闘行動が許されている。まあクロエがいるから万が一の時も安全に逃げることが出来るだろう」

 

「援護は任せてください。アームド・アーマーBSもありますので火力支援もできます」

 

 

ワールド・パージはチート、はっきりわかんだね。『黒鍵 バンシィ・パッケージ』ってもしかして一番酷いのでは?バンシィには鍵が積まれてなかったのにコイツは黒鍵のガワなのか、面白い冗談だ。

 

 

「次に俺達のチームだが、フランスとドイツだ。隣の国だし近いからまあ楽だ。フランスから攻めるが、上手くいけばフランスから来た所属不明ISがドイツで暴れているという嫌がらせも出来るから一石二鳥だ」

 

「いや、しないわよ?」

 

「……しないのか?」

 

「残念そうな顔してもダメよ」

 

 

そっか……

 

 

「まさか、サラが兄さんのストッパーになるとはな」

 

「今までのデータを閲覧しましたが、いっくん様は多少……いえ、かなり豪快な戦闘をしています。このチーム分けは妥当かと」

 

 

おいそこの2人、地味に貶してくれるな。違法研究所だったし別にいいだろ。

 

 

「サラ・ウェルキン、この任務のもう一つの意味は分かっているな?」

 

「もちろんよ。私に対する最終試験でしょう?私は良い収入があって、強い相手と戦えて、何よりセクハラして来るような上司がいなければ良いの。代表候補生は軍属でもあるし、セシリアは知らないけど私はテロリストを殺害したこともあるわ」

 

「なるほど、それは僥倖。ちなみに今回狙う女権団の奴らはもちろん悪どい事をしているから抹殺しても構わない。そして……いや、これは終わってからで良いか」

 

「あら、随分と勿体ぶるじゃない。まあなんとなく言いたいことは分かるから言わなくていいわよ。レイン先輩も体験してるんでしょう?」

 

「ああ。余談だが俺も経験がある……あれは辛いぞ」

 

「覚悟の上よ。怖くないわけじゃないけど」

 

「「?」」

 

 

マドカとクロエは分かっていないようだが、俺達が襲撃する女権団に所属する女達の子供にはIS学園の生徒がいる。その子はきっと明日になれば親の死亡を伝えられ泣くのだろう。どれだけ殺される理由があろうと、その人にも家族はいるのだから。

 

 

「では行こうか。新生モノクローム・アバターの出陣だ。気張れよ、M、C、K」

 

「「「了解!!」」」

 

「ブースターの取り付けは完了したよ。一夏君はフルアーマーパッケージのブースターに規格を合わせたから換装してくれたまえ」

 

 

レイさんからの説明を受け、俺達はハンガーに吊られたISに乗り込む。

 

 

「モノクローム・アバター、これより任務を開始する」

 

「みんな、頑張って」

 

「くーちゃぁぁぁん!!無事に帰って来てねぇぇ!!」

 

 

見送りをしてくれるレイさんの後ろから大号泣の兎が出てきた。

 

 

「束様……マドカが付いているので大丈夫です。行ってきます」

 

「うん……行ってらっしゃい!!」

 

 

フルフェイスのクロエだがその声音は穏やかで、俺はは中学校に入学するとき姉さんが見送りをしてくれた事を思い出した。

ふ……母親みたく心配してたな。忘れ物はないか〜って。

 

 

「S、ユニコーン、出撃する!!」

 

「M、サイレント・ゼフィルス、出る!!」

 

「K、黒鍵、出撃します」

 

「C、ブラスト・ガルス、行くわよ!!」

 

 

ステルスモードを起動した俺達は、ブースターの加速を味わいながら空へと駆け出したのだった。

 

 

 

 

〜クロエ、マドカside(三人称)〜

 

 

 

 

「くっ……結構キツイな……」

 

「そうですか?特に問題はありませんが……」

 

 

猛スピードで空を駆ける2つの機影。サイレント・ゼフィルスと黒鍵だ。彼女達は現在、イギリスに向かって雲の上を飛行している。

 

 

「Sの機体と同性能にまでなっているんだろう?だったらこの加速に耐え切れるのも納得だな」

 

「バンシィ・パッケージのスペックデータは正直目を見張るものでした。本当にパッケージなのか疑うほどに」

 

「はは、違いない。それにしても、ISのエネルギーを使わない独立した回路を持つブースターを作れるとは驚いた」

 

「どうやら、レイ様が開発なされたEパックに束様が目をつけたらしいのです」

 

 

Eパックとはエネルギー・パックの略で、主に一夏のユニコーンの武装の一つである『ビーム・マグナム』のマガジンとして使っていたものだ。幾度の改良を経てISに直接エネルギーを渡すことが出来る。IS用の携帯式のガソリンのような物だ。

 

 

「なるほど。どうりで使い捨てていいとか言ってたわけだ。まぁ……その代わりに帰り用のブースターを積むために強制的に武装を外されたわけだがな」

 

「Mはスターブレイカーしか使っていませんし大丈夫でしょう。BT兵器も外付けなのですから尚更です。私は『ワールド・パージ』で拡張領域がほぼ埋まっているせいで使い捨てできませんしマシでは?」

 

「そうだったのか。お前の帰り用のEパックは私が積んでるしそういう事なんだろう。つまりだ、今回はKに任せる。私は周囲の警戒をしておく」

 

「分かりました。そういえば、どのようにすれば良いのでしょう?外から建物を撃ちぬけば良いのでしょうか?」

 

 

コテンと首を傾げたクロエはマドカに問う。初めての任務なので仕方がないと言わんばかりなマドカはレイから受け取っていた建物の見取り図をクロエに送った。

 

 

「いや、中にあるデータや物を完璧に破壊しないといけない。保管庫と制御室を確実に破壊した後外からKの射撃で沈める」

 

「市街地にあるのでしたね。では最後以外は近接装備のみで行きましょう」

 

「妥当だな」

 

 

2人がどう動くか作戦会議をしている時、オペレーターのレイから通信が来た。

 

 

『やぁやぁ、お話中悪いね。隊長から2人に追加の命令が来てるよ』

 

「Sから?……内容は?」

 

『漏れなく全員殺せ、だってさ』

 

「それだけか?ならば問題はない」

 

「分かりました。命令ならばそうしましょう」

 

 

涼しい顔で答える2人に、レイは少し驚きながら言った。

 

 

『なんでか聞かないのかい?』

 

「命令だからな」

 

「下に同じく、です」

 

『堕ちてるねぇ……私としては可憐な女の子達が返り血で染まるのは好まないんだけどね』

 

 

全く思ってなさそうな声音のレイ。声だけだが笑っている。

 

 

「元々ロクな生まれ方も生き方もしてない」

 

「えぇ、今更ですよ」

 

『なるほど道理だ。隊長の思惑も無駄になりそうだね』

 

「何か仰いました?」

 

『いや、なにも』

 

 

レイが小さい声で戯けるが2人には聞こえなかったようだ。そして……

 

 

『さて2人とも、そろそろイギリスだよ。準備はいいかい?』

 

「ああ」

 

「問題ありません」

 

『じゃあMはブースターを切り離して。KはそのブースターをVNのクローで破壊』

 

「「了解」」

 

 

サイレント・ゼフィルスに取り付けられたブースターがMによって切り離され、落下を始める前にクロエが左腕のアームド・アーマーVNのクローを開き掴んだ。

 

 

「破壊します」

 

 

クロエの一言でクローが超振動を始め空のブースターが木っ端微塵に破壊された。

 

 

『オッケー、それは捨てていいよ。じゃあISに地図と順路を表示するね』

 

「道案内は任せたぞ、レイナビ」

 

『まさかのナビ扱い!?いや、大体あってるけどさ……ちなみに隊長達はもうフランスでやり始めたよ。今はISと戦闘中』

 

「ISを保有していたのですか……私達も油断は出来ませんねM」

 

「そうだな。まぁたかが女権団のIS程度では敵ではないが……」

 

 

2人はレイの案内通りにISを動かし、近くの森で着地。そのままISを解除した。

 

 

「結構胃にくる……当分は国外任務はゴメンだ」

 

「ひ弱ですね」

 

「強化人間じゃければ今頃気絶だからな?私はまだマシな方だ。Cは……大丈夫だろうな。亡国お手製のISなんだから」

 

 

マドカのサイレント・ゼフィルスだけは強奪してきたままのイギリス製。しかも実験機の2号機とあって機体スペックはブルー・ティアーズにこそ勝るがあまり高くはない。

 

 

「お待ちしておりました。モノクローム・アバターの方ですね」

 

「むっ……貴様は?」

 

「オルコット家メイド長のチェルシー・ブランケットと申します。縁あって亡国の密偵をしております」

 

「ああ、貴様がSの言っていた……1号機パイロットのメイドか。で、何の用だ。我々はなにも聞いていないぞ?」

 

 

2人の元へチェルシーが現れた。マドカはそれに疑問に思い問いかける。クロエは興味なさそうに風で揺れる木の音を楽しんでいる。目が見えないからこその楽しみ方だ。

 

 

「おや、それはそれは……私はただ服を渡せと言われているだけなので。これをどうぞ」

 

「服……?そういうことか。感謝する」

 

 

チェルシーが紙袋をマドカに渡した。中身は2人分の衣服で、どちらもマドカとクロエの服のサイズ通りだ。今の2人はISスーツという格好なので街を出歩くには目立つ。その配慮らしい。

 

 

「地味すぎず目立たない。なるほどいい選び方だ」

 

「ありがとうございます。役目は果たしましたので私はこれで。御武運を」

 

 

簡単に挨拶をしてチェルシーが立ち去る。どこまでも『あくまで命令されたので来ました』という雰囲気を漂わせたままだった。

 

 

「……まあいい。K、これに着替えろ。すぐに行くぞ」

 

「はい」

 

 

マドカは袋からパーカーにズボン、クロエにワンピースを取り出してすぐに着替え始めた。流石に今いる森の中まで入ってくるような物好きはいないので気にせず着替えたようだ。

 

 

「K、お前英語は話せるか?」

 

「ドイツ語と日本語しか無理です。英語は勉強中なので……」

 

「分かった。なら道中は、『イギリス観光に来た盲目のドイツ人の少女と日本人の友人』という設定で行く。英語に関しては私に任せろ」

 

「ご迷惑をおかけしますM」

 

「私は元々、初陣のお前のサポート役だから気にするな」

 

 

各国の亡国企業の支部を転々としていたマドカは、色んな国の言語を使える。一夏もマドカに外国語を習っていたことが幸いして色んな場面で役に立っている。

 

 

待機形態の杖を突きながら歩くクロエを支えるマドカ。2人の少女はイギリス観光と銘打って、女性権利団体イギリス支部への道を歩いて行くだった。

 




「マドカ、あのお菓子は何でしょうか?」

「ん?……ああ、スコーンだな。紅茶によく合うらしい。日本でも売っているから今度買ってみると良い」

「はい。そうします……この音は……マドカ、ちょっとあっちに行きましょう」

「あ、おい待てクロエ……って、仕方がない。Mよりオペレーターへ、少し寄り道する」

『了解。ちゃんと任務はこなしなよ?』

「分かっている」

「マドカ、早く来てください」

「……楽しそうだな。これも兄さんの影響か」

次に読みたいのは

  • 鈴と???(ヒロインズ監視付き)
  • 簪と???(某姉監視付き)
  • クロエと???(ラウラとばったり)
  • マドカと???(某姉はハブる)
  • 外伝 あの日あの時あの場所で戦姫達は輝く
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