特殊な提督がブラック鎮守府を立て直すそうです。   作:セルラ

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鎮守府のうわさ

「ふーん…初代提督は紛れもないクズみたいだな…見たところによると夜枷やら地域住民への恐喝、艦娘の売買など…ねぇ…」

 

車内で渡された資料にはそう書いてあった。どうやら偽装も完璧だったようだな。

それでも見つかった原因は葉月元帥の視察のようだった。

あの人普段はのんびりしているけど艦娘の事や海軍の事になったら人格が変わるように違うからなぁ…多分鎮守府内の清潔感や艦娘の状態を即座に理解したんだろう。

 

「今回もまた厄介そうだな…運転手さんはどう思います?」

「そうですね…やはり前任者の関係上心身共に疲労している子が多いでしょうし…何より人間に対してもあまり好意的ではないと思いますよ。」

「ですよね~」

 

そう言って律儀に会話してくれた運転手さんは元提督だ。

彼は大本営に改革を起こした人でもある。

聞いた話によると艦娘を「仲間」ではなく「物」扱いをする当時の元帥に腹が立ったようで、元帥を引きずり落とすことに成功しているようだった。

ただ彼も提督をやめさせられて今では艦隊運用などの講義を新人たちに教えているみたいだ。

はっきり言ってマジで頭が上がらない。ヤバい人だ。

 

「っと…そういえば、今回はどうするのですか?」

「うーん、そうですね…とりあえずは近くのスーパーによってもらっていいですか?」

「いいですけども…一体どうするのですか?」

「それは秘密ですよ」

「はぁ…なるほど?」

 

運転手さんが疑問に思っているみたいだがとりあえずはスーパーで食品を買わなきゃな…

まあ無難にカレーなら食べれるだろうけど…

 

「はぁ…今回は今までと比べてもかなり難易度高そうだ…」

 

そんなことを呟き、スーパーへと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「新しい提督が着任してくるみたいですよ。」

「ハッ、また提督かよ。大本営も面倒なことをするよなぁ」

 

そう言ったのは摩耶さんと青葉さんです。

ここはアラワ鎮守府、この鎮守府には今提督はいません。

初代提督に植え付けられたトラウマを持つ艦娘も多く、人間に敵対している鎮守府の1つでもあります。

 

「これより第37回対提督会議を行う。司会は私、この長門が行う!」

「長門さんだと時間がかかるから大和さんにお願いしたいです!」

「(´・ω・`)」

 

隅の方で長門さんが陸奥さんに励まされているけどまあいいでしょう。

実際彼女に任せたら駆逐艦の事しか喋らないですものね…

 

「今回の議題は着任する提督をどう追い返すか、ですよね」

「その通りですよ赤城さん」

「単純に脅しちまえばいいんじゃないのか?」

「それでは大本営に報告される可能性が出ますよ」

 

話し合いは約1時間ほど続きました。

途中からは雑談になっていましたけど。

結局話し合いらしいものは最初の20分程度しかやってないですね…

こんなことで大丈夫なのでしょうかうちの鎮守府は…

 

「皆さん、結局いつも通り敷地内に入った瞬間に始末する、と言う事でいいでしょうか?」

 

皆さんが頷いてくれました。話し合いの意味がない気もしますがそれは置いておきましょう。

新しい提督が着任するのは2日後らしいです。

今のうちにしっかり準備をしましょうか。

まあ、主砲を向ければきっと逃げるでしょうし、そこまで警戒する必要もないでしょう。

 

「提督の好きなようにはもうさせませんよ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「材料はこんな感じかな」

 

アラワ鎮守府近くのスーパーでカレーの材料+αを買ったんだがなんかこの辺りは寂れてるな…

海に近いからかもしれないけど…

 

「あ、そこのお嬢さん!ちょっと寄っていきなよ!」

「女じゃないですよ、奥さん」

「あらそう?それはごめんなさいね。フードから白くて長い髪が見えたからてっきり女だと…」

「いえ、いつものことなので問題はありませんよ」

 

八百屋の女店主が美味しそうな野菜はどうかと言ってきた。

うーん、野菜はもう買ったけど…すごく新鮮なんだよなぁ…

 

「この野菜たちはご自分で育てたんですか?」

「そうよ!うちの旦那が丹精込めて育てた自慢の野菜たちだよ!」

「どれも大きくて新鮮で美味しそうですね!では…これとこれとこれをお願いします」

「はいよ!ありがとうね!」

 

野菜を買った。すげぇうまそうだ。

ってそれより聞いてみたいことがあるけど大丈夫だよな…大丈夫だな(確信)

 

「ところで、なんでここはこんなに寂れてるんですか?」

「そうねぇ…やっぱり深海棲艦の影響が多いだろうねぇ。多くの人がここから離れてしまったよ」

「ですが艦娘達がこの辺りを守ってくれるのではないですか?」

「それがね、そこの提督って奴が超が付くほど嫌な奴でね。この辺りを守ってすらいないのに金を要求してきたり払わなければ攻撃するとか脅してきたり…そりゃもう困ったものだったよ」

「それは…お気の毒に‥ですがその提督はもういないですよね?」

「そうなんだよ!だから今度の新しい提督には期待してるんだよ!」

 

そう言った女店主は笑顔だった。

この人いい人過ぎませんかね…?

 

「っと、長話だったね。はい、どうぞ!」

「ありがとうございます」

「またいつでもいらっしゃいな!」

「ええ、また来ますね」

 

野菜を貰って八百屋から出た。

提督に期待してる…か、頑張らねぇとな!

 

「お待たせしました。」

「お買い物は済みましたか?それではアラワ鎮守府に向かいますよ。」

「お願いします!」

 

そうして俺を乗せた車はアラワ鎮守府に向かった。

いつも通り歓迎はされないだろうし、途中で降ろしてもらおうか。

流石に運転手さんに迷惑はかけられないし…な。

 




運転手さん…前元帥を引きずり落とした張本人。
      一度決めたことは決して曲げない新年の強い人
      何がヤバいって格闘術が一番ヤバい。
      海軍でも5本の指に入るほどである。

「いやぁ…こんなに丁寧?に解説されるなんて驚きですよ」
(そりゃまあ…偉業を成し遂げてますし)
「そうですかね?僕としては当たり前だと思うのですが…?」
(やだ、この人イケメン過ぎる!)
「うーん、よく分からないですね。それよりも次回はどうなるんですか?」
(次回はようやく鎮守府に到着すると思いますよ)
「伊吹君がどうなってしまうのかが気になりますね」
(さぁ?私にもワカラナイ)
「貴方一応作者でしょう?投げますよ?」
(・・・すみませんでした)
「はぁ…次回もお楽しみに、ですよ」
(ああ!いいところを持っていかれた!?)
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