キャプターサポーターうめゆき   作:丸焼きどらごん

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二十四話 うめゆき、汗と青空のマラソン大会の巻

 日付と文字が並ぶ白い紙。強く握りすぎて左右に皺が寄ってしまっているが、そんなことは今気にならない。

 俺は紙の一点を強く見つめていた。口から出る声は重々しい。

 

「今年もこの時期が来てしまったか……」

「なんや梅、ひとりでブツブツ言うて」

 

 学校の行事日程表を睨みながら生唾を飲む俺に、相変わらず呑気極まりないケロ吉が声をかけてくる。このぽよぽよ浮いている饅頭の気楽さが、今はちょっと羨ましい。

 

「あ、そういえばもうすぐマラソン大会だもんね」

 

 そして毎年の事なので慣れたように姉さんが朗らか~に言えば、ケロ吉はぽんっと手を叩いて納得したように頷いた。おい何を納得した。

 

「ははぁん、それは梅としては気が乗らなんイベントやろなぁ」

「うっさいケロ吉、決めつけんな! 今年は魔力の調整を覚えられたから体の調子はいいし、短距離よりはゆっくり走る長距離の方が得意だし!」

「ほんまかぁ~?」

「………………」

 

 ケロ吉のジト目からそっと目をそらす。

 ……ま、まあこういった運動系のイベントはな……。体調不良で休むか、よくて貧血でぶっ倒れて棄権か、さらに良かったとしても最後尾に悪い意味で大差をつけてドベでゴールとかなんだけど……ここは黙っておくぜ。

 

 と、ともかく。姉さんが言うように、もうすぐ友枝小学校のマラソン大会なのだ。去年は姉さんが一番だった! さすが姉さん!

 俺はまあ、悔しいことに運動はやっぱり苦手なんだけど……今年は李による魔力操作特訓で走り込みして以来、ちょっとずつランニングを日課に取り入れていた。だから本当に去年よりはましなはずなんだよな。けど今までの成績が芳しくなさ過ぎて、どうにも自信が持てない。

 これはマラソン大会までにもう少し特訓を重ねておいた方がいいなかな。……姉さんや大道寺ににちょっとでもいいところ見せられるよう、頑張るぞ!

 

 

 そんな決意をしてから数日後のことだ。

 

 

「なんであなたがここにいるのよ!」

「なんでお前がここに!?」

 

 

 夜のペンギン公園遊歩道近くで、俺は香港からやってきた台風に鉢合わせたのだった。

 

 

 

 

 

「ふぅん、あなたも特訓ってわけ。ま、あのへなちょこ走りだものねぇ」

「ペース配分出来なくてバテてた奴に言われたくないね」

「なんですって!?」

「そっちこそ!」

 

 ここ最近俺は、マラソン大会に向けて夕食後にもトレーニングを取り入れていた。家からペンギン公園まで行って帰ってくることがここ最近の日課である。どうしても歩きを取り入れないとまだまだバテてしまうけど、ちょっとずつ体力がついている実感はある。

 ちょっと暗いけど、これくらいの時間ならちゃんと申し出れば父さんも外出許可を出してくれるのだ。……姉さんと一緒にもっと深夜に家を抜け出してることは、とても言えないけどな!

 

 そしてその途中でばったりと李苺鈴と出くわしたわけだ。先に見つけたのは俺だけどな。

 公園の名物、ペンギン滑り台の下でうずくまっていたから具合でも悪いのかと思ったけど、いつも通りの調子だし大丈夫なようだ。心配して損した!

 そのまま話すというには互いに喧々と言い合っていたのだが……ふとひっかかって、それを口にする。

 

「あなた"も"? なんだよ、お前も特訓か」

「! べ、べべべべべべべべべ別に私は、特訓なんてしなくても小狼とワンツーフィニッシュ決められるけどね!? で、でもあれよ! 獅子は兎を狩るためにも全力を出すの! だから、その、私はもともとすごいけど、万全を期すために……」

 

 同じ場所で同じ目標に向けての特訓。その事実に気が抜けたように納得を示せば、ものすごい勢いで言い訳された。

 そんなに特訓がバレるの嫌なのか? 恥ずかしい事じゃないと思うんだけど……。

 

「おや? あなたは……」

「え? ……あ! こんばんは!」

 

 わたわたと千手観音みたいに腕を分身させていた李苺鈴を前に困惑していると、後ろから落ち着いた声。

 振り向けばそこには、パリッとしたシャツとベストを着こなした眼鏡の老紳士。……この間、李の家に行ったとき着替えとかお茶とか世話してくれたウェイさんだ。

 李のお付きの人っつーか執事っつーか……。改めて考えるとそんな人がいる李って、お坊ちゃまなんだな。

 

「この間はお茶、ありがとうございました!」

「いえいえ。あなたもマラソンの訓練ですか?」

「えっと、はい。そんなとこです」

 

 ちょっと照れくさくて頬をかく。李苺鈴はこの感覚を何倍にもした感じで、あのリアクションなのか? 考えてみれば秘密特訓を誰かに見られるのって、ちょっと照れくさいよな。俺はそんな風に思う前に李苺鈴のオーバーリアクションにあっけにとられていたわけだが。

 ウェイさんは手にタオルを持っていたので、大方特訓をする李苺鈴の様子を見に来たのだろう。そのまま一歩下がって場を譲れば、ウェイさんから李苺鈴へのマラソンの走り方のアドバイス。俺は兄貴に聞いて知っていたことだけど、李苺鈴は真剣に頷きながら聞いていた。……本当に長距離走ったことなかったんだな。

 

「小狼が?」

 

 そのままぼけーっとしていると、ウェイさんに李苺鈴へのアドバイスを頼んだのは李だと告げられる。李苺鈴はそれを聞くや否や、ぱあっと顔を明るくした。

 

(李の奴、どうせなら直接教えてやればいいのに素直じゃねぇなぁ)

 

 いや、でも李が様子見に来たら無駄に張り切ってばてそうだなこの子……。

 

「ふふん! これでマラソン大会の優勝は確定ね!」

「へー。これでってことは、さっきまで自信なかったんだ」

「あなたね、揚げ足取りするんじゃないわよ!」

 

 さっきの慌てた様子は何処へやら。胸を張って堂々と言うもんだから、ちょっとからかってみればいい反応が返ってきた。

 なんだろ、こういうのを打てば響くようにっていうのかな。ケロ吉とちょっと似てるかも。言ったら両方とも怒りそうだけど。

 

「悪かったって。ま、お互い頑張ろうぜ」

「そういうけど、あなたの方が頑張らないといけないんじゃないの?」

「だから俺もこうして練習してるんだよ!」

「あー……そういえばそうだったわね。小狼には遠く及ばないだろうけど、まあせいぜい頑張んなさい」

「言われなくても!」

 

 そう軽口? を叩きあっていると、ウェイさんが朗らかに笑っていた。

 

「おや……これはこれは。小狼様だけでなく苺鈴様とも仲良くしてくださっているのですね。どうかこれからも、お二人をよろしくお願いします」

「「仲良くはない!!」」

 

 そんなことがあってその日は分かれたのだが、同じ場所で特訓しているためマラソン大会の日まで李苺鈴とは何度か顔を合わせることになる。

 俺は公園をゴールに設定して走っているので、たいていばてた顔を見られて勝ち誇ったように笑われるのだが……それが悔しくて張り切ったら、一回貧血でぶったおれた。「ちょっとあなた! そんなに体弱いなら無茶するんじゃないわよ!?」と李苺鈴を驚かせてしまい、なんと家まで送ってもらった。…………同い年の女の子に背負われて家に帰ったのは、一生の不覚である。

 姉さんをびっくりさせてしまった上に、お礼にと親父が李苺鈴をうちに上げてお茶までご馳走したもんだからものすっごくいたたまれなかった。……自分の限界は、ちゃんと見極めよう。

 

 

 

 と、そんな恥ずかしエピソードがあったものの。

 気づけばマラソン大会当日だ。

 

 

 

「今日はばっちり、さくらちゃんと梅倖くんの勇姿をカメラにおさめますわ!」

「ああ、よろしくな! 後で見るの楽しみにしてる」

「知世ちゃん、いつもありがとね」

「いえいえ。では、お二人とも頑張ってくださいね」

 

 ねん挫のため欠場となっている大道寺にお礼を言うと、俺たちは集合場所へと向かう。なんと今日はケロ吉も上空にて待機し、大道寺とケータイで連携してマラソン大会を見守るらしい。

 こ、これはこの間みたいな無様はさらせない……! もとからさらす気はないけど! うん、大丈夫大丈夫。失態を教訓にちゃんとペース配分すればぶっ倒れることはないさ。

 

「木之元さん」

 

 俺がひっそり決意していると、最近聞きなれた自信満々な少女の声が耳に入る。

 

「あ、苺鈴ちゃん」

「今日の私は、このあいだの私とはちがうわ。生まれ変わったのよ! 私のスピードについてこられるかしら? おーほほほほほ!」

「うん、苺鈴ちゃんも頑張って特訓してたもんね! わたしも負けないようにがんばるよ」

「おほっ、げほげほ!」

 

 高らかに笑う李苺鈴に姉さんが満面の笑みで頷けば、笑い声にノイズがまじる。むせたらしい。

 ははんと笑って見ていたら、ぎろっと睨まれた。

 

「…………言ったわね」

「言うも何も、送ってもらったんだし事情は説明するだろ。口止めもされてなかったし、いいのかなって」

「そこは黙っておくものでしょ!? デリカシーないわね!」

 

 きゃんきゃんと噛みついてくる李苺鈴だったが、姉さんと話していた三原と柳沢が興味を持ったのか話に加わってきた。

 

「え、なになにー? なんの話し? 送ってもらったって」

「あ、いや、その」

 

 やばい墓穴を掘った! これだと同級生女子におんぶされて帰宅したことまで話す事に!

 

「苺鈴ちゃん、すご~い! あんなに運動神経いいのに、特訓までしてたんだ」

 

 おっとりと柳沢がそう言うもんだから、俺はここぞとばかりに話に乗る。

 

「そ、そうそう! こいつすごいんだぜ。今日は姉さんと接戦かもな」

「あの梅倖くんがさくらちゃんと並べるほど!? それはすごい……!」

 

 誤魔化そうとしたら三原に妙な関心のされ方をした。い、いや俺は確かに姉さん至上主義だけど、いいところは素直に褒めるしすごいなって認めるぞ……?

 微妙に俺がもにょっていると、李苺鈴はつんっとそっぽをむいて「と、とにかく! 今日は私と小狼のワンツーフィニッシュできまりなんだからね!」と言い残して去っていった。姉さんや柳沢に褒められたからか、顔がちょっと赤かったのはご愛嬌である。

 ……にしても、あいつワンツーフィニッシュって言葉好きだな。よっぽどこだわってるらしい。

 

 その後応援に来てくれて兄貴、月城さんと少し話して、いよいよマラソン大会の開幕だ。

 ちょっと緊張するけど、やれるとこまでやるだけだ。姉さん達みたいに上位は目指せなくても、最後まで走り切ってやる!

 

 

「いちについて………よーい」

 

 先生の声に合わせてわずかに重心を前にかたむける。そして。

 

 

 パァンッ

 

 

 青空に響き渡った合図に、最初の一歩を踏み出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふっ……ふっ……」

 

 心臓がいつもより早く鼓動をきざむ。でも今のところペースは悪くない。

 

(うん、順調順調)

「梅倖くん、今年は調子良さそうだね。よかった~」

「あはは。サンキュー、柳沢」

 

 俺と同じく最後尾を走る柳沢が嬉しそうに言ってくれたもんだから、俺もお礼を言う。これくらいならしゃべっても走りに支障はない。

 さすがというかなんとういうか、姉さんや李、李苺鈴の背中はもう見えない。あと山崎とかも。

 山崎あいつ、実は姉さんに次ぐ我がクラスのマラソン実力者なんだよな。運動神経いいんだよ、あいつ。

 

 苦しくないわけじゃないけど、焦らず確実に進んでいくと「去年よりずっとよくなった」という自覚が出てきて心が弾む。おっと、嬉しいけどこれでペース配分間違えないように気をつけなきゃな!

 途中でカメラを構える大道寺や、兄貴と月城さんに手を振って中間地点の並木道を通過する。ここまでくれば折り返し地点だ!

 

「?」

 

 ふと、ほんの少し感じた違和感。

 

「どうしたの?」

「う~ん……なんでも……ない?」

「……大丈夫? 具合悪かったら、もうすぐ先生がくるから自転車乗せてもらった方がいいかも」

「いや! ええと、なんでもない! 大丈夫、走れる! 具合悪いとかじゃないから!」

 

 順調に走っていたのに足を止めたからか、柳沢が心配そうに声をかけてくれる。具合が悪いと思われたらしい。

 せっかくここまでこられたし、実際具合も悪くないので慌てて否定してマラソンを再開した。

 

(気のせいか……な? ばてて眩暈でもしたのかも。あとちょっとだし、整えなきゃな)

 

 若干の違和感を抱きつつも並木道をぬけ、もう一度カメラを向ける大道寺に手を振って、学校へ帰る道を柳沢と一緒に走る。……ラストスパートだ!

 今頃姉さんはとっくにゴールしているだろうけど……、果たして、ワンツーフィニッシュと息巻いていた李苺鈴は何位になった事やら。

 

 っと。集中、集中!

 

 俺は気合を入れなおして、その後も貧血を起こすことなく走り抜けた。そして……なんと俺は、人生初の脱・ドベでマラソン大会を終えることが出来たのだ! 

 いや、実際は一番遅かったんだけどな? 柳沢の方が先にゴールしたし。

 

 何があったのかといえば、まさかまさかの。今回のマラソン大会で一番最後にゴールしたのは、トップを走っていると思っていた姉さん、李小狼、李苺鈴だったのだ。これにはびっくりした。

 後から知ったのだが、俺が感じた違和感は気のせいではなかったらしい。どうもあの並木道にはクロウカードが潜んでいたようで、姉さん達はその術中にはまってしまったのだとか。

 よりにもよってマラソン大会の日にそんなカードに出くわさなくても……とは思ったけど、カードたちの出現はお祭りなど賑やかな時にありがちだ。密かに賑やかな気配に釣られて出てきてるんじゃないかなぁ、と考えている。

 

 今回姉さん達を邪魔したカードの名前は(ループ)

 空間と空間をつなげてしまう効果をもち、姉さん達はあの並木道をず~っと走っていたのだとか。

 

 クロウカードのせいとはいえあれだけ順位にこだわっていた李苺鈴は、さぞがっかりしているだろう。そう思っていた。途中で足もひねってしまったらしいし。

 ……だが。

 

「~♪」

 

 李におんぶしてもらってゴールした李苺鈴は、たいへんご満悦だった。

 

「……ある意味これも、最後から数えてのワンツーフィニッシュって言えなくも、ないか?」

「ふふっ、そうかもしれませんね」

 

 う~んと首を傾げつつ言うと、大道寺が笑って頷いてくれた。ちなみにその手に握られたビデオカメラは「次にレースがあったら、今度こそ私と小狼のワンツーフィニッシュよ! クロウカード集めだって、小狼が勝つんだから。勝負はこれからだからね!」と李苺鈴に絡まれている姉さんをまだまだしっかり撮影中である。

 

「困った顔も素敵ですわ、さくらちゃん!」

 

 うっとりと呟く大道寺だったが、ビデオカメラを持つ手は依然としてぶれない。プロである。なんのプロかと言えば撮影ではなく、姉さんのプロ、だ。

 くっ! 俺も大道寺大先生に負けてられないぜ……! 帰ったら姉さんにお疲れ様のプリンを作るぞ!

 

「う~。それにしても、違和感を感じた時にもっと注意してればよかった。そしたらクロウカードだって気づけたのに~!」

「まあまあ。さくらちゃん達も何週も走ってから気づいたようですし、それだけ気配を隠すのがうまいカードさんだったのだと思いますよ。仕方がありませんわ」

「そう、かな……」

 

 ま、まあ気づいたとしても今回さすがに走ってるとき落としそうで、クロウカードの依り代は持ち歩けなかったからな。柳沢もいたから何が出来たのかっていったら、多分何もできなかったし。

 けど李は体操服のどこに仕込んでたのか、しっかり羅針盤も剣も持っていたらしいから俺もちょっと考えなきゃな。クロウカード、本当にいつ現われてもおかしくないから。

 

 あ……思い出した。

 

 そういえば前も運動着の時(フラワー)に遭遇して、何も持ってなかったからなすすべなく長時間ダンスに付き合わされたんだった。

 これはいよいよ切り札を隠し持つ方法を考えなければいけないのでは……! いやそれにしても本当に李はどうやって式具持ち歩いてたんだよ。体操着、もの入れられるスペースなんてほぼないし走ってる途中で落としそうだってのにさ。……今度こつでもきいてみるか。

 

 俺がそんな風に、依り代の持ち歩き方について真剣に考えている時だ。

 

「木之元くん」

「…………え、俺?」

 

 以外にも李苺鈴に声をかけられた。というかもしかして、「あなた」以外の呼び方で初めて呼ばれた?

 

「足痛めたんだろ? はやく救護テント行った方がいいぞ」

「言われなくてもこれから行くわよ」

「ならいいけど……。それで、俺に何か用?」

 

 本気で声をかけられた理由が分からないので問いかけると、李苺鈴は腰に手を当てつつビシッと俺を指さした。おいだから人を指さすのは失礼だろ!

 文句を言おうと口を開くが、先に言葉を発したのは李苺鈴だった。ちなみに何故か今、大道寺先生のカメラは俺の方へ向いている。

 

「あなた、もうちょっと頑張れたでしょ! 聞いたわよ順位。私達がいなかったら最下位だったらしいじゃない」

「なっ!?」

 

 意外なことを言われて素っ頓狂な声が出る。というかさっきゴールしたばかりなのに誰から聞いたんだよ!

 

「あ、あのなぁ! 俺だって頑張ったんだぞ! 最後まで走れた時点で俺としちゃ快挙なんだ!」

「快挙ぉ? そんなことで満足しているようじゃ、まだまだね」

 

 こ、この! ご丁寧にやれやれとでも言いたげなジェスチャーとセットで人が気にしてることを!

 

「私ほどじゃないにしても、あれだけ練習してたんだもの。次はもっとがんばりなさいよね」

「え?」

「それだけよ! じゃあね。……小狼~! 一緒に救護テントにいってくれる~?」

 

 言うだけ言った後あっさりと李に抱き着きに行った李苺鈴を、俺はぽかんとした表情で見送る。そんな俺に、大道寺が声をかけた。

 

「苺鈴ちゃんも、梅倖くんのがんばりをちゃんと見ていたということですわ。応援してくださったのだと思いますよ」

「そ、そうなのかな? うわ、びっくりした」

 

 

 改めて今言われたことを飲み込んだ俺は、少しだけ嬉しくなった。言い方は素直じゃないけど、努力を認めて応援してもらえるってのは……うん。やっぱ嬉しいや。

 

「あれ、梅くんも苺鈴ちゃんとなにか話してたの?」

「あ、姉さん! へへっ。実はさ……」

 

 

 今回はクロウカード集めに参加できなかったけど、それはそれとして楽しいマラソン大会だった。

 

 よーし! 来年のマラソン大会は、もっと上を目指して頑張るぞ!

 

 

 

 

 

 




「あ、梅倖じゃ普通にさくらちゃん達に追いつけないわ……!」となったので、流れるようにループ戦不参加……!
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