デビルサバイバー2 PossibilityOfGirl   作:天導 優

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解かれた封印

マナside

大和様の指示で仙草寺と向かう私達の目の前に見知った人影が見えた。

「迫さん、ご無事ですか?」

「副局長!?。私は無事ですが移動に使っていた車が大破。修理の見込みは無いかと」

「了解しました。私はここに集まってくる民間人を非難及び自衛隊に指示を出します。迫さんは浅草寺の方に向かって下さい」

「畏まりました」

さて、非難を始めましょうか。

 

ボブヘアーの少女side

えっと志島君の死に顔動画が配信された場所はここで間違いないはず。

「おーい、新田さーん」

あの声は、志島君の声。

「あ、新田さん。ゴメン、送るとか言ったのにはぐれちゃって」

「ううん、別に構わないけど。それより早くここから逃げよ」

「え、ちょっと新田さん。少しは休ませてよ」

そう言って志島君が近くに合った石標に背中を預けた瞬間、また大きな揺れが発生した。

「え、え、何?」

志島君が驚き、その場を離れると石標が地面に沈んでいき、代わりに謎の機械が姿を現した。

すると突然その装置が光だし、紫色の光を纏った衝撃波が門の方に向かったと思ったら、今度は提灯が無くなって代わりに白い肌に白っぽい着物を着たお化けが居た。

「何がどうなってんだよ」

志島君も驚いていたけど、今はとにかく逃げなきゃって思ってた。

するとそこに地下鉄の出口で出会った背の高い女の人がいた。

「君達はなぜここにいる。これは、既に封印がとかれて…」

「た、助けてくれ。あのバケモン、俺たちを」

志島君が背の高い女の人に助けを求めると。

「甘えるなッ、君達も悪魔使いだろう。力を貸せっ」

「あ、悪魔つか…?何…ど、どういう事?」

「…いいか!。あの白い悪魔は少々厄介だ。奴の相手は私がするっ!。早く仲間を召喚しろ。戦わなければ、こちらが殺されるぞ」

狼狽える私達の前でその人は携帯を構えていた。

「そそそうか、しょ、召喚アプリってヤツ…!」

その事に気付いた私達も携帯を構えた。

______________________

数分後、その場にいた悪魔討伐を終えた。

なんとか傷は大きく無いけど足を挫いたみたいだ。

先程の女の人が何処かに連絡を取っていた。

携帯電波が通じないのにどういう事なんだろ。

「良くやった。仙草寺に再封印を施す。離れていなさい」

電話を話終えると、その女の人が私達に話しかけてきた。

その人が携帯を操作すると提灯が復活していた。

「さて、挫いたのは足首だな。診せてみろ」

「あ、ありがとうございます」

「構わんさ。だが聞かせてもらおう。君たちはなぜ、ここにいる」

私は早速その人に手短に芝公園を通って有明を目指す事や『ドゥべ』から逃げて、志島君の『死に顔動画』を見たことについて話した。

「『悪魔召喚アプリ』か。なるほどな」

「なんなんだよこれ。新田さんが来なかったら俺、死んでたの」

志島君の顔が青ざめていた。

「とにかく、今は下手に動かない方がいい。君たちは有明に向かうために、芝公園を目指していると言ったな?。だが芝公園は既に封鎖済だ」

私達は驚きを隠せなかった。

「封鎖の理由だが、君達の見た『ドゥべ』が芝公園に向かっている」

私は疑問に思った事を聞いてみたも

「あ、あの。『ドゥべ』ってなんなんですか。いきなり襲ってきて」

「『ドゥべ』か。今のところ、君達に与えられる情報はないな」

すると志島君は空笑いしながら

「は、ははは。馬鹿言うなよ、こんなの、怪獣映画じゃないんだからさ、警察に連絡するとか、自衛隊でも何でも、あんなの殺してもらわなきゃ」

するとその女の人から絶望的な事を聞かされた。

「警察に自衛隊か。ムダだ、止めておけ。『ドゥべ』に銃は効かない。爆薬やその他、我々の使いうるほぼ全ての兵器は無効だ」

「は!?。何言ってんだアンタ。頭おかしいのかよ」

私は怯えながらも質問してみた。

「あの、もしかして試したんですか」

するとその女の人は。

「その通り、試したのさ。それだけではない。君達も不思議に思ったろう?。空はなぜ、沈黙したままか」

それは私達の持つ疑問の1つだった。

こんな災害なのに報道や救助のヘリが飛んでいないこと。

それがあの『ドゥべ』が関係しているのかも知れない。

「情報を収集すべく飛び立った航空機、ヘリ、それらを含む全ての飛行物体は全て落とされ、我々はなす術もなく、まるで虫けらのように必死で地べたを這いずり回っている。残念だが、それがこの国の現状だ」

言葉を無くす私達だった。

でも私はこの人が気になったので聞いてみた。

「あなた、何者なんですか?」

「『ドゥべ』を追うものの一人だ。そして君達と違う方法で『悪魔』を使役する者でもある。さて、足首は重傷ではないが、少しひねっているようだ。私は迫真琴(サコ マコト)。足首を治療しよう。永田町へ向かうぞ、ついて来い」

私はその人に肩をかしてもらって歩きだした。

 


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